大西英男議員の政治資金収支報告書を検証する、収入1569万円の明細が不明
「マスコミを懲らしめなければならない」などの暴言を吐いた大西英男衆院議員の政治資金収支報告書を点検したとき、他の自民党議員の政治資金収支報告書を点検するときにもしばしば感じてきた違和感を抱いた。
わたしが感じた違和感とは、収入の明細がよく分からないことである。具体性の欠落である。むろんまったく収入の中身が記されていないというわけではない。法的に問題があるわけでもない。
あまりにも形骸化したシンプルな記入方法に、面食らったのだ。文は人なりというが、書面からも、大西議員の人間性が浮上してくる。
◆「大西英男に夢をたくす会」の中身が分からない
大西議員が東京都選挙管理委員会へ提出した政治資金収支報告書(2014年8月25日に提出された2013年度分)に記された収入の明細は次の通りである。
大西英男に夢をたくす会 :7,140,000 H25/12/6
自民党東京都第十六選挙区:1,500,000 H25/1/8
自民党東京都第十六選挙区:1,050,000 H25/2/4
自民党東京都第十六選挙区:1,000,000 H25/3/7
自民党東京都第十六選挙区:1,500,000 H25/4/10
自民党東京都第十六選挙区:1,500,000 H25/5/7
自民党東京都第十六選挙区:1,000,000 H25/9/2
自民党東京都第十六選挙区:1,000,000 H25/11/5
2013年度の総収入は、1569万円である。政治資金の流れを透明化するという政治家としての常識に鑑みると、たとえば「大西英男に夢をたくす会」の収入714万円の中身を知りえないのは、有権者として納得がいかない。
政治資金パーティーによる収入の可能性が高いが、このような記入方法では、活動の中身がさっぱり分からない。肝心かなめ情報--だれが「大西英男に夢をたくす会」に出かけて行き、幾らの資金を支出したのかを知ることができない。
自民党東京都第十六選挙区からの収入855万円は、政党助成金だと推測される。本当に政党助成金だとすれば、大西議員は税金を使ってマスコミをつぶす運動を展開していることになる。