新入閣の中川雅治環境大臣に新聞業界から頻繁に政治献金
第3次安倍内閣の環境大臣に就任した中川雅治参院議が、新聞業界から頻繁に政治献金を受けてきたことをご存じだろうか。直近3年間における政治資金収支報告書によると、献金額の総計は82万円になる。
献金元は、新聞販売店の同業組合である日本新聞販売協会(厳密にいえばその政治団体にあたる日販協政治連盟)である。詳細は次の通りだ。
【2015年度分】
3月19日:8万円
7月2日:8万円
10月1日:10万円
【2014年度分】
4月4日:6万円
7月3日:6万円
9月8日:10万円
12月11日:8万円
【2013年度分】
4月18日:10万円
6月17日:6万円
11月28日:8万円
前内閣の閣僚の中では、高市早苗総務大臣が日販協政治連盟から多額の献金を受けてきたが、内閣改造後は閣外へ去った。高市氏は献金の見返りとして、新聞に対する消費税軽減税率の適用に奔走した。
一方、中川氏への献金の目的は不明だ。
◇環境問題としての「押し紙」問題
新聞業界は、「押し紙」問題を抱えている。「押し紙」が搬入される新聞の5割にも7割にも達しているケースもあり、回収される新聞の量は尋常ではない。1日に少なくとも2000万部ぐらいには達していると推測される。
「押し紙」回収専門の業者があり、「押し紙」回収業が産業として成り立っている。
「押し紙」は、重大な環境問題でもある。中川大臣が環境問題の観点から、「押し紙」問題にメスを入れるのかどうかに注目したいところだが、政治献金を受けているようでは期待できない。
【写真】中川雅治環境大臣