1. 黒薮裁判で本人尋問の実施を拒否した田中哲郎判事が、携帯電磁波の健康被害を問う延岡大貫訴訟の裁判長に就任

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2013年05月27日 (月曜日)

黒薮裁判で本人尋問の実施を拒否した田中哲郎判事が、携帯電磁波の健康被害を問う延岡大貫訴訟の裁判長に就任

携帯電磁波による健康被害を理由に、KDDI基地局の撤去を求める延岡大貫訴訟の控訴審(福岡高裁)で、公平性に疑問がある判事が、裁判長に就任したことが分かった。判事の名前は、田中哲郎氏。

この田中哲郎判事がどのような人物なのか、「黒書」の読者はご存じだろうか?実は、この人物、わたしが読売に対して提起した損害賠償裁判を担当した過去がある。

この裁判は、読売がわたしを被告として1年半の間に提起した3件の裁判が「一連一体」の言論弾圧であるとして損害賠償を求めたものである。田中哲郎判事は福岡地裁でこの裁判を担当した。

読売がわたしに対して起こした3件の裁判は次の通りである。支払を求めたお金は、総計で約8000万円。

著作権裁判:地裁、高裁、最高裁でわたしが完全勝訴。江崎法務室長が問題となった文書の名義を偽って、裁判を提起していたことが認定された。江崎氏の弁護士を務めた喜田村洋一自由人権協会に対しては、わたしからの懲戒請求申立を受けて、第2東京弁護士会が2年半に及ぶ大規模な調査を行っている。 (注:調査するまでもなく、事実は最高裁で認定されているのだが・・)

名誉毀損裁判1 「黒書」に掲載した記事の表現をめぐる裁判で、地裁、高裁はわたしの勝訴。最高裁が読売を逆転させる決定を下し、差戻審でわたしが敗訴した。

名誉毀損裁判2 週刊新潮に掲載した「押し紙」率をめぐる記事が名誉毀損に問われた裁判で、地裁、高裁、最高裁で読売が勝訴。

個々の裁判についてのわたしの主張はここでは省略するが、裁判の結果、だけを見れば、著作権裁判はわたしの完全勝訴であり、読売・江崎法務室長による裁判提起そのものが虚偽の事実を前提にしたものであることが、最高裁でも認定された。と、すれば当然、江崎氏と読売にわたしが受けた被害を賠償する責任が発生すると考えるのが常識である。

裁判によりジャーナリズム活動を妨害されたわけだから、当然、損害賠償請求の対象になる。

ところが田中判事は、わたしに対する本人尋問の実施すら拒否したのである。陳述書についても、弁護団から抗議されるまでは、受け取ろうとはしなかった。 法廷でその不公平な態度を露呈したのである。

判決は、最初から分かり切っていた。田中判事は読売を勝訴させたのである。

実はこの人物、YC久留米文化センター前VS読売の裁判でも、裁判長を務め、新聞販売の現場を取材することもなく、読売を勝訴させている。時間のある読者は、福岡地裁で裁判記録を閲覧すれば、いかにひどい判決であるかが、理解できるだろう。

偽装部数問題とか、携帯電磁波の公害など、国策にかかわる大きな裁判になると、権力側の意向を判決に反映させる判事が裁判長に就任するケースが増えている。田中判事が福岡高裁で延岡裁判を担当したのは、その典型例のひとつと言えよう。

日本の裁判所は、完全におかしくなっている。三権分立を放棄して、大企業の権益を守るための法手続きを行う機関になっている。

先週の金曜日、わたしは最高裁に対して次の内容の情報公開を請求した。

「上告人、または被上告人が朝日新聞社、読売新聞社、日経新聞社の裁判の判決結果を示す書類。期間は、2000年?最新。」