1. 悪性脳腫瘍20年で3.5倍の増、背景に携帯電話(スマホ)の普及、米国MWNが報じる

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2018年10月29日 (月曜日)

悪性脳腫瘍20年で3.5倍の増、背景に携帯電話(スマホ)の普及、米国MWNが報じる

5G(第5世代移動通信システム)の準備が着々と進んでいる。これが構築されると大量のデータを短時間でやり取りすることが可能になる。当然、スマホで視聴する動画の質も従来よりも格段によくなると期待されている。

5Gに関するメディア報道をみると、5Gの登場によって、われわれはとてつもない利便性を手に入れることができるかのような印象を受ける。それは真実なのだろうか。利便性の裏側には、負の側面があることが多いものなのだが。

米国の『マイクロウエーブ・ニュース』(電子)は、英国で携帯電話のマイクロ波が原因と思われる脳腫瘍が、ここ20年から30年の間に急増していることを伝えている。指摘されている脳腫瘍はグリオブラストーマという悪性のものである。

大脳前頭葉と頭頂葉での発癌頻度は、1995年を起点として、2014年には、3・4倍に増えている。その他の脳部位でも、若干増えている。■出典

脳腫瘍以外の癌も相対的に増えている。特に、若い人が癌になるケースが目立つ。当然、マイクロ波との関係を考察してみなければならない。

筆者は、電磁波問題を取材している関係で、時々、マイクロ波を測定する。近くに携帯電話の基地局がなくても、スマホで通話すると、マイクロ波の密度は急にあがる。少なくとも、EUの提言値(0.01μW/cm2(室内)の10倍ぐらい、瞬間的には100倍ぐらいになることもある。

つまりたとえ自宅近くに基地局がなくても、スマホを使っていれば、マイクロ波に被曝するのだ。電車の車内などは、受動喫煙と同じ原理の状態になっている。本来、公共の空間では、煙草と同じように、スマホの使用を禁止すべきだろう。

◇5Gとマイクロ波による被曝

ところがマイクロ波による人体影響は、日本ではほとんど報じられない。背景に電話会社や電力会社、それにメディア企業の巨大なビジネスがあるからにほかならない。この問題を報じないことによって、マイクロ波は安全という世論を形成しているのだ。これは報じないことで世論を誘導しているわけだから、副次的なフェイクニュースともいえるだろう。

5Gが稼働すれば、マイクロ波による被害が増えることは明らかだ。その被害は、癌の増加などによって顕著になるだるろうが、不幸なことに患者はその原因を認識しないまま、闘病することになる。抗がん剤の投与を受けながら、スマホの動画を見て、心を癒すということにもなりかねない。

旧世代の公害は、黒煙とか、汚水とか、油とか、目に見えた。しかし、新世代の公害は目に見えない。それゆえにジャーナリズムによる警鐘が必要なのだ。

 

【冒頭写真】出典は、NTTドコモのウエブサイト