新聞の長期低落傾向に歯止めかからず、2015年4月度のABC部数
2015年4月度のABC部数が明らかになった。それによると朝日新聞は対前年差が-64万3142部、読売新聞は、-37万5141部だった。長期低落傾向に歯止めはかかっていない。
2015年4月度のABC部数は次の通りである。(括弧)内は対前年差。
朝日新聞:6,798,193 (-643,142)
毎日新聞:3,301,791 (-53,267)
読売新聞:9,110,145 (-375,141)
日経新聞:2,739,709 (-32,916)
産経新聞:1,664,690 (-11,358)
地方紙とブロック紙の中で、大きく対前年差を減らしたのは、北海道新聞の2万3570部、新潟日報の1万2760部、中日新聞の8万63部、神戸新聞の2万3285部、山陽新聞の1万4281部、西日本新聞の1万9054部などである。
プラスに転じた社はほとんどない。
なお、ABC部数には、「押し紙」が含まれているので、「ABC部数=実配部数」ではない。新聞業界の閉鎖的な体質の下では、広告主も新聞の実配部数を把握しようがない。
「押し紙」とは、配達部数を超えて新聞社が販売店に搬入する新聞のことである。たとえば2000部しか配達先がないのに、3000部を搬入すれば、差異の1000部が「押し紙」である。この1000部についても、販売店は新聞の原価を支払わなければならない。
かくて「押し売り」→「押し紙」となる。