「押し紙」による不正収入 全国で135億円/月の試算
「押し紙」裁判(原告・読売VS被告・新潮社+黒薮)で、読売(渡辺恒雄主筆)の勝訴が決定したことで、新聞販売の問題が忘れられてしまう危機が訪れた。「黒書」でも報じたように、新聞社が主張する「押し紙」の定義は、単に販売店で過剰になった新聞というだけでは不十分で、強制的に買い取らされた証拠がある新聞であることが条件になる。証拠がなければ、「押し紙」ではない。
従って立証が極めて難しい。
しかし、新聞人が主張する狭義の「押し紙」が存在しないことが、部数が偽装されていないことを意味するわけではない。少なくとも搬入部数と実配部数に大きな差異があることは疑いない。多くの販売店で新聞は過剰になっている。
「押し紙」問題の本質は、裁判所が考えているように、新聞社が余分な新聞を押し付けたか、否かではなくて、新聞業界が公称部数を偽っている事実である。この点にメスを入れなければ意味がない。
次に示すのは、真村裁判の弁護団がパンフの中で、定義している「押し紙」である。不正収入が、全国で135億円/月の試算が示されている。