2023年5月のABC部数、中日新聞、営業利益が46・5%減
2023年度5月のABC部数が明らかになった。それによると前年同月比で、朝日は約52万部の部数減、読売は約42万部の部数減となった。
日刊紙全体で見ると、全国で約170万部の部数減となった。これは1年間で東京新聞社が4・5社消えたに等しい。中央紙のABC部数は次の通りである。
朝日新聞:3,714,963(―520,546)
毎日新聞:1,773,038(―137,154)
読売新聞:6,379,837(―422,071)
日経新聞:1,565,940(―163,566)
産経新聞: 960,572(―51,099)
ちなみにABC部数には「押し紙」が含まれているので、新聞の実配部数は、ABC部数よりもはるかに少ない。新聞社が販売店に搬入する新聞の約50%が「押し紙」になっていた例も、これまでの「押し紙」裁判の中で判明している。
このところ新聞社経営は急激に悪化している。たとえば『新聞情報』(6月21日)は、中日新聞社の第109期決算の衝撃的な結果を報じている。それによるとウェブ閲覧数が大幅に増えたものの、全体の営業利益は46・5%減となった。
読売新聞は、グループ全体としては2年連続で増収増益となったが、新聞の販売収入と広告収入は減収になった。(『新聞情報』6月14日)
中日新聞の例も読売新聞の例も、「紙」媒体の凋落現象を象徴している。