1. 【書評】新聞社の「営業秘密」を暴露した清水勝人著、『新聞の秘密』

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【書評】新聞社の「営業秘密」を暴露した清水勝人著、『新聞の秘密』

『新聞の秘密』(日本評論社)は、半世紀前に出版された本である。執筆者は新聞社販売局の社員だったと聞いている。「清水勝人」という著者名は匿名らしい。

この本には、新聞社の営業秘密が詳細に記されている。「押し紙」を隠すために、新聞社がどのような裏工作をしているのかなどが、詳細に述べられている。新聞社の営業上の秘密は、清水氏を皮切りに、多くの人々が問題視してきたが、隠蔽状況はほとんど変わっていない。裁判所も、営業秘密を隠蔽する方向で新聞社に協力している。

たとえはABC部数をかさ上げするために、新聞社が販売店に「押し紙」を搬入すると同時に、損害を補填するための補助金を支給している事実は、新聞社にとっての重大な営業秘密である。公になってしまうと、新聞の信用が失墜してしまうからだ。

しかし、「押し紙」は新聞ジャーナリズムの信用にかかわる根本的な問題なので、極めて公益性が高い。

『新聞の秘密』は、新聞社の営業秘密をはじめて暴露した素晴らしい本である。残念ながら現在では書店で入手できない。国会図書館では入手可能だ。