1. 「押し紙」の存在を知りながら、広告主が大量の折込広告を発注する理由、広告代理店からの裏金キックバック説

「押し紙」の実態に関連する記事

「押し紙」の存在を知りながら、広告主が大量の折込広告を発注する理由、広告代理店からの裏金キックバック説

新聞の折込広告が水増しされていることは、いまや周知の事実となっている。しかし、広告主の中には、折込広告の発注枚数を減らさない者も少なくない。その理由として、最近、販売店から興味深い情報提供を受けた。広告代理店から広告主企業の担当員へ、キックバックが行われているというのだ。(もちろん一部の新聞である)

メディア黒書で繰り返し報じてきたように、「押し紙」率が5割を超えている販売店も珍しくはない。当然、広告主が自主的に折込広告の発注枚数を減らさなければ、「押し紙」と一緒に折込広告も廃棄される。それを承知のうえで、配布予定のない折込広告を発注し続けているわけだから、常識的に考えれば、騙されていることになる。

ところが実は騙されているのではないという。広告代理店から、裏金をキックバックしてもらうことで、広告主企業の担当者が私腹をこやしているというのだ。

◇新聞社販売局や広告代理店は伏魔殿

改めていうまでもなく、「押し紙」の存在を知りながら、発注枚数を減らさない広告主の代表格は地方自治体である。自治体の広報紙を新聞折込のかたちで配布するのだが、「押し紙」の存在を知っていながら発注枚数を減らさない。

減らさない理由は、ABC部数に準じて発注枚数を決めているからというのが、彼らの共通した言い訳だが、誰かにキックバックされている疑惑がある。

新聞社の販売局や広告代理店はクリーンな職場ではない。裏金づくりをしていたケースもある。1986年に発覚した毎日新聞不正経理事件がその代表格といえるだろう。これは販売局が、販売店に支出する補助金の一部を銀行の裏口座にプールして、遊興などに使っていた事件である。

当時、『週刊現代』がこの事件を報じた。しかし、『週刊現代』は書店に配本されたあと、たちまち回収された。後日、筆者がこの事件を取材した際に、関係者のひとりが、

「他の新聞社でも同じことをやっているから回収になったんですよ」

と、話していた。

新聞社販売局や広告代理店は伏魔殿といっても過言ではない。裏金づくりや詐欺が業務のひとつになっている可能性もある。全社とはいわないが。

折込広告の業務を通じたキックバックを証言する販売店主が現れても決して不思議ではない。調査する意義はあるだろう。とりわけ地方自治体のケースを調査する必要がありそうだ。