「現在の新聞販売網は5年で崩壊する」、販売店主が推測する絶望的な新聞の未来
新聞販売店と新聞社のトラブルが増え続けている。こうした状況を踏まえて、先日、関東圏のある大手新聞の販売店主に新聞の未来について尋ねてみた。
・・・現在の販売網はこの先、何年ぐらい維持できると思いますか?
店主:5年から6年で専売店制度は崩壊すると思います。次々と販売店が統合されて、店の軒数が減っています。そのために1店あたりの配達エリアがどんどん拡大して、配達作業そのものが過酷になっています。
・・・外国人が配達している店が多いと聞きましたが。
店主:うちでも3人使っています。ベトナムの人ですが、よく働いてくれます。
・・・毎日新聞の販売店が激減していると聞きますが。
店主:この地域では、ほとんど消えました。
・・・読売新聞はどうですか。
店主:読売新聞の販売店は件数が減りません。おそらく販売店に補助金を出してでも、販売網も崩壊させない方針があるのだと思います。他の新聞社の販売網が崩壊したときに、自分たちが配達を引き受けて生き残ろうという戦略ではないかと見ています。
・・・貴店の「押し紙」の実態はどうですか?
店主:全部切ってもらった(無くしてもらった)ので、今はすっきりしています。しかし、今なお多量の残紙がある店もあります。残紙があれば、経営が成り立たなくなってきたので、新聞社も以前ほど威圧的ではありません。販売店を強制改廃しても、後継者がなかなか見つかりませんから、結局、新聞社が自分で管理せざるを得なくなるからです。
・・・公正取引委員会が「押し紙」問題にメスを入れませんが、これについてはどう思われますか?
店主:あの組織を信用している店主は誰もいないでしょう。○○社と○○社に対しては、取り締まらないという噂です。