1. 新聞没落に歯止めかからず、朝日は1年で約33万部減少、毎日は約19万部減少

「押し紙」の実態に関連する記事

2016年09月08日 (木曜日)

新聞没落に歯止めかからず、朝日は1年で約33万部減少、毎日は約19万部減少

2016年7月度のABC部数が明らかになった。急激な部数減の傾向に歯止めはかかっていない。特に朝日新聞と毎日新聞の部数減が著しく、朝日は対前年同月差で-325,156、毎日は-192,085である。

朝日新聞 6,465,794(-325,156)
読売新聞 8,979,199(-130,270)
毎日新聞 3,060,091(-192,085)
日経新聞 2,719,928(-18,041)
産経新聞 1,569,836(-31,998)

地方紙を含む全紙の部数は次の通りである。

■2016年度のABC部数

◇ABC部数は「押し紙」を含む

ちなみに実際に配達されている新聞部数(実配部数)とABC部数との間には乖離がある。ABC部数に「押し紙」が含まれているからだ。

「押し紙」とは、広義には新聞社が新聞販売店に対して供給する過剰な新聞部数を意味する。残紙ともいう。たとえば2000部しか配達していない販売店に対して3000部を搬入すれば、差異の1000部が「押し紙」である。この1000部に対しても、新聞社は卸代金を徴収する。普通の新聞とまったく同じ扱いにしているのだ。

かりにジャーナリストが「押し紙」問題で新聞社を追及しても、新聞社は自分たちは一度も「押し紙」をしたことはないと真面目な顔で反論してくる。

◇10月2日に「押し紙」問題の全国集会

「押し紙」が深刻になっている状況の下で、10月2日、「新聞の偽装部数『押し紙』」と題する講演会とパネルディスカッションが東京・板橋区の板橋文化会館で開かれる。

この集会では、新聞ジャーナリズムの「正義」と「押し紙」政策は両立するかについて考える。詳細は次の通りである。

■「新聞の偽装部数『押し紙』」の案内

※冒頭の動画は、「押し紙」の回収場面