1. 内閣府から電通、博報堂、エヌ・ティ・ティ・アドへ広報宣伝費として33億円を支出

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2020年05月28日 (木曜日)

内閣府から電通、博報堂、エヌ・ティ・ティ・アドへ広報宣伝費として33億円を支出

読者は、内閣府からメディア企業に対して支出される広報宣伝費の額を推測できるだろうか。2018年度の内閣府の資料によると、総額で約33億円が支出されている。

内訳は国内が19億7500万円、国外が13億2700万円。

これらの資金の受け皿になっているのが、電通、博報堂、それにエヌ・ティ・ティ・アドの3社である。いずれも随意契約のかたちで、潤沢な資金提供を受けている。

■裏付け資料(行政レビーシート)

しかし、この額でもかつてに比較すると、かなり予算が縮小されているのである。

【参考記事】内閣府から疑惑のプロジェクトで電通へ25億7200万円
http://www.kokusyo.jp/%e5%a4%a7%e6%89%8b%e5%ba%83%e5%91%8a%e4%bb%a3%e7%90%86%e5%ba%97/12008/

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内閣府からの広報宣伝費の恩恵にあずかるメディア企業は、こられの広告代理店を通して内閣府からの広報宣伝費を受け取る。経営が悪化している新聞・テレビ企業にとっては、実にありがたい収入となる。

新聞の紙面広告費の場合ABC部数に準じて、広告の掲載料が決まる。このところABC部数に大量の残紙が含まれていることが明るみに出ているが、当然、掲載料の配分そのものが不正になっている可能性が高い。

朝日新聞と産経新聞の記者が検察官と賭博をしていた事件に象徴されるように、新聞人と公権力は癒着している。ずぶずぶの関係なのだ。そのうえ新聞人らが所属する社が内閣府から電通などを通じて多額の公費を受け取っているわけだから、公正な報道など期待できるはずがない。

新聞は公器どころか、公衆を誤った情報で洗脳するという点では、むしろ害を及ぼしているのである。

メディアの堕落は記者の心がけが悪かったり職能が未熟であるからではない。現在の制度の中に客観的な欠陥があるのだ。