1. 大阪府の広報紙『府政だより』を毎日新聞社系の印刷会社が印刷、請負先の代理店は福岡市のホープオフセット共同企業体、新聞折込部数については情報公開請求中

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大阪府の広報紙『府政だより』を毎日新聞社系の印刷会社が印刷、請負先の代理店は福岡市のホープオフセット共同企業体、新聞折込部数については情報公開請求中

大阪府の広報紙『府政だより』を毎日新聞社系の印刷会社である(株)高速オフセットが請け負っていることが分かった。高速オフセットは、1986年に「毎日新聞社とその関連会社の出資により設立された」。■出典

社長の橋本伸一氏は、毎日グループホールディングスの取締役でもある。■出典
地方自治体の広報紙の印刷が、新聞社系企業の収入源のひとつになっている実態が明らかになった。

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『府政だより』について大阪府に問い合わせた結果、次のことが分かった。

『府政だより』の搬出先の広告代理店は、福岡市に本社があるホープオフセット共同企業体である。住所は、福岡市中央区薬院1-14-5 薬院ビル7F。筆者が電話番号を調べたところ電話番号は登録されていないことが分かった。

しかし、同じ住所にホープという会社があり、この会社とホープオフセット共同企業体が実態としては同じであることが判明した。

『府政だより』の発行部数は、大阪府によると約282万部である。発行は年に8回。新聞折込にあてられる部数は、約277部である。

①と②の情報を踏まえて、筆者は2020年4月時の大阪府全域における新聞発行部数(ABC部数)を調査した。次の数字だった。

約232万部■出典 

新聞折込にあてられる『府政だより』の部数277万部を5万部ほど超えている。「押し紙」が1部たりともなくても、『府政だより』が水増し状態になっている。かりに「押し紙」(広義の残紙)があれば、水増しの割合はさらに高くなる。

ホープオフセット共同企業体のコメントも取った。それによると最近は、『府政だより』の割り当て部数は減ってきて230万部ぐらいになっているとのことだった。

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新聞折込部数に関して、大阪府とホープオフセット共同企業体の説明が異なっているので、筆者は8日、大阪府に対して、『府政だより』の新聞折込部数などを文書で開示するように求めて情報公開請求を行った。結果が判明した時点で、メディア黒書で報告する。

 

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