1. 内閣府の政府広報費、2015年度は予算枠を約14億円もオーバー、どこから資金を調達したのか?

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2017年05月31日 (水曜日)

内閣府の政府広報費、2015年度は予算枠を約14億円もオーバー、どこから資金を調達したのか?

内閣府の国内向けの政府広報予算と、実際に広告代理店に支出した額が大きく乖離していることが分かった。

内閣府が公表している「政府広報予算の推移」と題する資料によると、予算額の推移は次のようになっている。

2012年度(H24年):36億円
2013年度(H25年):36億円
2014年度(H26年):47億円
2015年度(H27年):47億円

 ところが国家予算の支出実績を記録した文書=行政事業レビューシートによると、内閣府による支払い額は次のとおりになっている。

【野田政権】12年度:38億883万円
【安倍政権】13年度:47億1700万円
【安倍政権】14年度:58億3700万円
【安倍政権】15年度:60億8600万円

2015年度に至っては、約14億円もオーバーしている。これらの予算をどこから調達したのだろうか?これも解明すべき点である。

ひとつには、前年度の内閣府の総予算から残った予算を、広告代理店へ「提供(支出)」した可能性がある。「役所」では、予算の残高を次年度へ繰り越さないから、このような手口も可能になるのだ。

実際、筆者が入手している博報堂への請求書には、日付が空白になっているものが多数を占める。日付を空白にすることで、年度の枠を超える操作が可能になる。

内閣府では、インボイスナンバーが外された請求書が博報堂だけで約64億円分(2012年度から15年度)あるが、予算枠を大幅に超えた支払いの財源は、今後解明されなければならない。

この疑惑とインボイスナンバーを故意に外した行為が整合している可能性もある。

【参考記事】内閣府だけで4年間で約64億円、インボイスナンバーを外した博報堂の請求書