2020年12月02日 (水曜日)
千葉県流山市で広報紙の大幅な水増し、約3万7000の新聞発行部数に対して約5万5000部を供給
千葉県流山市が発行する『広報ながれやま』が大幅に水増しされていることが分かった。同市の市議からの情報提供に基づいて、筆者が調査したところ、新聞の発行部数が全市で36、836部(2020年4月時点)しかないのに、新聞販売店には55,238部の『広報ながれやま』が搬入されていることが分かった。約2万部が水増し状態になっている。
かりに販売店に残紙があれば、水増し部数はさらに増える。「押し紙」が1部たりとも存在しなくても、大幅な水増し状態になっている。ただ、同市によると販売店がポスティングしている部数が約2000部ある。それを差し置いても、大幅な水増しになっている。
新聞販売店に『広報ながれやま』を卸しているのは、京葉広告社である。
同社によると、折込定数(販売店に卸す部数)は、個々の新聞販売店からの申告に基づいて決めているという。つまりもし水増しがあれば、その責任は販売店にあるとする立場である。新聞販売店サイドの言い分は、現時点では分からない。
以下、重要部数の裏付けである。
■流山市のABC部数
『新聞発行社レポート』によると、流山市の全紙の部数は36、836部である。
■流山市が京葉広告社に発注した部数、55,238部の根拠
流山市の広報担当者への電話取材と議員に対する取材で、筆者はこの数字を得た。
※千葉県には千葉日報という地方紙がある。千葉日報の部数は、『新聞発行社レポート』では公開されていない。しかし、千葉日報社に問い合わせたところ、同市の折込定数(各販売店へ卸す折込媒体の部数)は、朝日、読売、毎日、日経、産経、東京の6紙の折込定数に含まれていて、千葉日報を含む流山市全域の折込定数は35,800(6月時点)との説明があった。
参考記事
【調査報告】豊島区など東京都の12区で広報紙の水増しが発覚、新聞折込の不正と「押し紙」で税金の無駄遣い
http://www.kokusyo.jp/oshigami/