1. 横浜・副流煙裁判、19日に口頭弁論、原告に約30年の喫煙歴が判明

横浜・副流煙裁判に関連する記事

2019年09月09日 (月曜日)

横浜・副流煙裁判、19日に口頭弁論、原告に約30年の喫煙歴が判明

横浜・副流煙裁判の口頭弁論が次のスケジュールで開かれる。

日時:19日(木)13:10 
場所:横浜地裁、502号法廷

裁判は19日の口頭弁論で結審する予定だ。前回の口頭弁論で裁判長が結審を提案したが、原告の山田義雄弁護士が最終準備書面を作成したい旨、希望を伝え結審が延期されていた。

この裁判は、マンションの2階に住む大野夫妻と娘の3人が、同じマンションの1階に住む藤井さん宅から発生する煙草の煙が原因で、化学物質過敏症などに罹患したとして、藤井将登さんに対して4500万円の損害賠償を求めたものである。原告は、準備書面の中では、藤井家の煙が原因で、大野家の夫と娘が癌になったとまで主張している。

ところが裁判の中で、実は大野家の夫に約30年の喫煙歴があったことが判明した。つまり嘘を前提に裁判を起こし、4500万円もの高額の金銭要求をした疑惑があるのだ。この点は結審後の検証点になりそうだ。

原告は裁判所に、医師の診断書を提出している。しかし、化学物質過敏症が最も重篤だと主張してる娘の診断書については、日赤病院の作田学医師により、無診断のまま作成されている。無診断による診断書の作成は、医師法の20条に違反している。

さらに、不思議なことに提訴の前段に、神奈川県警の刑事らが藤井家に2度も押しかけて取り調べを断行したあげく、室内の写真を撮影するなど、捜査権の濫用も問題になっている。藤井家の主婦・敦子さんが、その背景を調べたところ、大野家から警察に対して、被害届や告訴状は提出されていないことが分かった。

神奈川県警と原告の接点は、原告の山田義雄弁護士と警察の「交渉」(文書として記録されている)しかない。何を根拠に警察が山田弁護士の要求を受けて、金銭がらみでどう喝まがいの係争に関与したのか、今後の解明点も残っている。

◆副流煙は原告宅へは流れ込んでいない

ちなみに藤井さんは、化学物質過敏症という病気が客観的に存在することや、煙草の煙が人体に有害である点については認めている。その上で、喫煙の際には他人の安全に十分に配慮していたと主張している。

筆者は事件の現場を検証したが、藤井さんの夫が煙草を吸っていた場所は、主に防音室の中である。ミュージシャンという職業上、マンションに引っ越してきた際に防音工事を行ったのだ。音を完全に遮断するために部屋は透き間なく密封されている。さらに窓は2重窓の構造になっている。従って煙が外部へ漏れる状況は、部屋に出入りする時を除いてあり得ない。

一方、原告の大野家は、外部から煙草の煙が流入しないように、窓をビニールシートで覆うなどの対策を取っている。従って、たとえ藤井家から煙りが漏れていても、それが大野家に流入することはあり得ない。

さらに藤井敦子さんが気象庁の発表している年間の風向のデータを調べたところ、おおむね大野家が風上の位置関係になることが裏付けられている。

 

◆「その先に藤井夫妻が立って・・・」

つまりどの観点から検証しても、藤井家の煙が大野家に流れ込むことはない。

ちなみに大野家の妻は、本人尋問の中で次のように娘の症状について証言している。トラブルの背景を考える上で参照になる。

「毎晩毎晩同じ三つの夢を見るんですね。一つは息が吸えなくて、タバコの煙で息が吸えなくて、空気吸いたくて窓を一所懸命開けるけど開けられないということと、その先に藤井夫妻が立って怖いということと、がんの宣告、余命1か月の宣告というこの三つを毎晩毎晩見て、朝起きると硬直したような形になっているので、精神的にもかなり追い詰められているので、メンタルクリックの先生のところに、これもまたやっとの思いで連れていきました。」

この証言でも明らかなように、藤井家の煙が原因で化学物質過敏症や癌になった根拠はなにもない。妄想である可能性が高い。

こうした裁判を起こされ、藤井さん夫妻は大変な迷惑を受けている。山田弁護士は、大野夫妻に対して提訴を断念するようにアドバイスすべきだったのではないか。スラップが横行している時代、弁護士の責任が問われる。

根拠のないことを前提に高額な金銭を請求すれば、当然、ジャーナリズムのターゲットになる。