反差別運動に参加している極右は本当に存在するのだろうか? 「差別撤廃 東京大行進」の動画の分析が不可欠
M君リンチ事件の続報である。独自にこの事件を取材している。その中で正確に確認しておかなければならない事柄がいくつかある。たとえば、「しばき隊」の現在である。
この事件に詳しい方は、恐らくこうした初歩的な情報は把握しておられると思うが、メディア黒書の読者には、なるべく筆者が自分で確認した情報を届けたいと考えている。
「しばき隊」の現在はどうなっているのか?既に出版されている記事などでは、「しばき隊」の現在は、「C.R.A.C」という組織とされる。「C.R.A.C」は、Counter-Racist Action Collectiveの略である。
はからずも筆者は、C.R.A.Cによる次のようなツィートを発見した。(注:太字は黒薮)
5年前のレイシストをしばき隊のときからずっと同じこと言われてらが、この間ヘイトデモ参加人数は激減しヘイトスピーチ解消法や対策条例ができ、ついに今月にいたっては「オタク差別というのはどうもないらしい」という認識がオタクに広まるに至った。君の迷惑感情とは一切無関係に世の中は進む。■出典
この中に、「5年前のレイシストをしばき隊のときからずっと」という記述がある。これにより、C.R.A.Cの前身が「しばき隊」であることが確認できる。広義の「しばき隊」という場合は、C.R.A.Cを含み、狭義の「しばき隊」という場合は、新組織になる前の「しばき隊」という解釈で間違いないようだ。
実際、李信恵氏の代理人を務めている神原元弁護士(自由法曹団常任幹事)は、右に示したツィートの中で「狭義」という言葉をそのようなニュアンスで使っている。
C.R.A.Cは、現在も活発に反差別運動を展開している。昨日は、兵庫県の西宮で集会を開いたようだ。(左下)参照。
筆者は、このところ反差別運動を展開しているグループの実態を調べているが、いわゆる「カウンター運動」を展開しているグループがどの程度存在するのかは分からない。情報が錯綜している。
たとえば冒頭の動画は、「差別撤廃 東京大行進」の場面なのだが、動画の「0:17~」の場面に、極右の関係者が映っているという情報が寄せられている。この動画は、インターネットでも公開されている。
筆者は、極右の関係者とは面識がないので、その人物の顔を確認することが出来ない。また、どのような極右グループの人物なのかも分からない。この点についても事実関係の確認をしたいので、読者の中で情報をお持ちの方は、ご連絡(048-464-1413)いただきたい。
反差別運動に参加している極右関係者は本当に存在するのだろうか?また、存在するとすれば、その目的は何か。スパイ活動の可能性はないか。他にカウンターグループと一緒に映っている写真や動画などが存在しないか。こうした点も含めて、徹底検証する必要がある。