1. 神原元・自由法曹団常任幹事が公安警察への個人情報提供を示唆、ツィッターの社会病理

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2018年08月25日 (土曜日)

神原元・自由法曹団常任幹事が公安警察への個人情報提供を示唆、ツィッターの社会病理

懲戒請求を受けた弁護士が、懲戒請求者の個人情報を公安警察ら捜査機関に提供することが許されるのだろうか。

今年の5月12日、弁護士で自由法曹団常任幹事の神原元氏が、みずからのツイッターに、懲戒請求者の個人情報を外部の組織にもらす可能性を示唆した。

このところ弁護士に対する懲戒請求をめぐる事件が多発している。

次に再掲載する6月4日付け記事は、懲戒対象にされた弁護士が、相手方(懲戒請求者)の個人情報件を外部へ流出させることに警鐘を鳴らしたものである。神原元・自由法曹団常任幹事のケースを取りあげた。

 

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弁護士に対する集団による懲戒請求事件で、ただならぬな問題が浮上している。懲戒請求者の個人情報が、元「しばき隊」隊員で自由法曹団常任幹事の神原元弁護士から公安警察などに提供される可能性である。神原氏がツィッターでそれを示唆したのだ。

筆者がこの問題を知ったのは、猪野亨弁護士のブログによる。■出典

筆者は、知人から問題の「投稿」ツィートを入手した。(神原弁護士は、筆者のツィッターをブロックしている。)それによると、同弁護士は、5月12日に次のように「呟いて」いる。

私の手元にある懲戒請求者のリスト。これは他の事件の解決にもつながる貴重なリストである。

 公安警察等公的機関で保管して利用すれば犯罪(主にヘイトクライム)の抑止にもつながるかもしれない。

 私個人の被害回復よりそちらに力点を置く考え方も悪くない。そっちの方が正義にかなう。■出典

 

◇スパイ活動を展開

ところで公安警察とはどのような組織なのだろうか。ウィキペディアは次のように説明している。

国内的には、極左暴力集団、朝鮮総連、日本共産党、社会主義協会、学生運動、市民活動、新宗教団体、右翼団体などを対象に捜査・情報収集を行い、法令違反があれば事件化して違反者を逮捕することもある。さらには、同僚の公安警察官、一般政党、中央省庁、自衛隊、大手メディアなども情報収集の対象になっているとされる。


情報収集活動の手法は、たとえば特定の組織にスパイを送り込むことで、内部から情報を収集する。共産党員になりすまして、内部から党員のリストを盗み出すとか、宗教団体の信者になりすまして、やはり信者の個人情報を盗みだす。最近は、盗聴などにも熱心だと聞く。反政府系の集会やデモに紛れ込んで、「活動家」の顔写真を取るなどは日常茶飯となっている。

こうした尋常ではないスパイ活動を展開している公安警察に、神原弁護士は懲戒請求者のリストを提供して利用してもらうことを提案しているのだ。「私個人の被害回復よりそちらに力点を置く考え方も悪くない。そっちの方が正義にかなう」とまで述べている。

 

◇思想の破綻

神原弁護士のツィッターのプロフィールには、自由法曹団常任幹事と付されている。つまり、自由法曹団常任幹事の肩書で、前出のツィートを行ったことになる。

その自由法曹団は、日本共産党と親密な関係にある。自由法曹団の弁護士全員が共産党員ではないが、組織として両者が良好な関係にあることは間違いない。

改めて言うまでもなく、自由法曹団は人権擁護団体としても輝かしい実績がある。公安警察にとっては、当然、マークしたい団体に違いない。自由法曹団と公安警察は水と油のようになじまない存在なのだ。

その公安警察に自由法曹団の常任幹事の立場にある神原弁護士から、「懲戒請求者のリスト」なるものが提出される、あるいはすでに提出された可能性が浮上しているのだ。読者は、神原氏の自由法曹団常任幹事という立場と、公安警察に対する協力的なスタンスに、一貫した思想の破綻を感じないだろうか。

筆者はこうした人物が人権や反差別を叫んで、市民運動の内部に入っている事実に違和感を感じる。国会前の集会で、警察にデモ参加者を逮捕するように迫ったSEALDsの実像と重なってしまう。