1. 川崎市でヘイトスピーチがらみの言論妨害事件、カウンターグループが物理的に右派の集会開催を妨害

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2018年06月07日 (木曜日)

川崎市でヘイトスピーチがらみの言論妨害事件、カウンターグループが物理的に右派の集会開催を妨害

神奈川新聞(4日付け、電子)が、「ヘイト集会阻んだ市民の力 差別根絶への意思示す」と題する記事(執筆:石橋学記者、桐生勇記者)を掲載している。これは、瀬戸弘幸氏の講演会が3日、市民の抗議で中止に追い込まれた」というものである。石橋・桐生の両記者は、次のように阻止の様子を伝えている。

 ヘイトデモの現場でレイシストと対峙(たいじ)してきたカウンターの怒声を合図に、地域住民や市内外から集まった市民、市民運動のメンバーが一人一人を取り囲んでいく。民族虐殺をうたい、在日コリアン集住地区の桜本の街を標的にした「日本浄化デモ」をはじめ、市内外で行われてきたヘイトデモの常連参加者。県警が別の入り口に誘導しようとしたが、体を横たえるシット・インで行く手をふさいだ。1時間半にわたった非暴力の直接行動。警察官に促され引き返していったレイシストは十数人に上った。出典

一方、別の情報によると、この集まりは、「反ヘイト条例は是か非か」をテーマとした討論会が目的だったのだという。また、公開されている現場の写真から察すると、阻止の方法は、集会に反対する側が、入口付近に坐り込んで、通行そのものを妨害するというものだった。(上の出典先の写真を注視してほしい。特に中指を立てた下品なポーズを確認してほしい)

◇明らかな言論妨害

筆者は、人種差別はいうまでもなく、あらゆる差別には反対の立場である。
また、場合によっては体を張って闘わなければならい場合があることも知っている。たとえば、1990年代、熊本市で電話会社が携帯電話の基地局を設置しようとしたところ、住民が工事現場に座り込み、車両の通行を阻止する事件があった。

熊本は水俣病が発生した地であり、住民たちは公害の恐ろしさを知っていた。だから、こうした行動に出たのである。住民たちが選んだ真っ当な戦術である。
これが「住民運動」である。

一方、川崎市で起きた集会阻止事件には問題がある。集会を妨害した「市民」の側に責任がある。

集会は川崎市教育文化会館という市の施設で予定されていたのである。当然、使用の条件は満たしている。しかも、屋内の集会であるから、講演や討論会の内容が不特定多数の通行人の耳に届くわけでもない。

われわれ人間は、だれしもそれぞれ自分の思想・信条を持っている。そして自分の思想・信条こそが至上のものだと信じて疑わない。筆者自身もそういう傾向がある。そしてそれに基づいて行動する。「もしかしたら自分の考えは間違っているかも知れない」と自問する人は少数派だ。

と、なれば他人の思想・信条を法律で規制するのは誤っているだろう。無意味でもある。まして物理的な方法で、集会を妨害する行為は軽率といわなければならない。自分の対抗言論を抹殺することは、自分の思想・信条を客観的に検証するためのひとつの指標を失うことを意味するからだ。

「市民運動」を展開している人々は過ちを犯している。同じ座り込みといっても、熊本の「住民運動」の人々とは表情が異なる。熊本の座り込みには真剣さがある。中指を立てるなど、下品な仕草もない。これが「市民運動」と「住民運動」の違いなのだ。

言論の多様性が失われた国。その典型的な同時代のモデルが金正恩体制にあることは論を待たない。(冒頭写真:出典は有田芳生議員のフェイスブック)集会を妨害した「川崎市民」は、日本がそんな国になることを望んでいるのだろうか。

◇師岡康子・弁護士の裏面

ちなみに、たまたま本日の「デジタル鹿砦社通信」に、ヘイトスピーチ対策法成立に「大活躍」をした 師岡康子弁護士に関する大スクープが掲載されている。次の記事である。

 

【参考記事】M君リンチ事件隠蔽に第一級の資料が明らかに! 金展克(きん・のぶかつ)氏がカウンター運動の理論的支柱=師岡康子(もろおか・やすこ)弁護士のトンデモないメールを大暴露! 鹿砦社特別取材班