東京都議選にみる世論誘導の実態、自民と都民ファーストの対立構造はウソ、公明と都民ファーストの共闘は「反共シフト」
左の図は、7月2日に投票が行われた東京都議選で各党が獲得した議席をイラストで現したのもである。NHK選挙WEBからの引用だ。
このイラストには、NHKによる世論誘導の意図が現れている。右側に「小池知事支持勢力」が配置され、左側にそれ以外の勢力が配置されている。そして自民党は、最も左側に配置されている。
この図を見る限り、都民ファーストの会と典型的な対立政党になっているのは、自民党ということになってしまう。しかし、結党の基盤にある思想・政策という観点からすれば、都民ファーストの会と自民党は極めて距離が近い。選挙期間中も、小池知事は自民党に党籍を置いたままだった。自民党は離党手続をしていなかった。
『ぼくは負けない』刊行から40年、今、日本の教育現場はどうなっているのか?
昨日(6月30)で、筆者(黒薮)の最初の著書、『ぼくは負けない』(民衆社)が刊行されて40年である。初版が1977年6月30日で、再製本されたり、シリーズもので再出版されたりで、結局、25版ぐらい重ねた本である。アマゾンで7980円、または167円で購入できるが、ほとんどの公立図書館にある。ただし、「書庫」に移されている可能性が高い。
この本は、1970年ごろの日本の中学校教育のひどい実態を記録したものである。筆者は、もともと記録する習慣があったので、中学校での3年間の学校生活をかなり詳しく書き残していた。
道徳教育が熱心な学校で、朝礼で呪文を唱える儀式があった。それを弁論大会で批判すると、教師に殴られたり、自宅へ怒鳴りこまれたりといったひどい扱いを受けた。校長からも呼び出されて説教された。これらの実態を克明に記録して残しておいた。
筆者が請求している情報公開を内閣府が1年延期、国策プロパガンダに関する多量の資料の存在が判明
内閣府に対して5月22日に申し立てた情報公開請求の開示が大幅に遅れる見通しとなった。内閣府が筆者に通知してきた開示期限は、なんと2018年(平成30年5月21日)である。民間企業の社員に比べて、公務員の仕事が遅いことは周知しているが、度がすぎるのではないか?
筆者は、今年(2017年)5月22日に、内閣府に対して、次のような文面で情報公開請求を行った。
使い古された世論誘導とだましの手口、「自民党」VS「都民ファーストの会」の構図、政党名は異なり中身は同じ
時事通信が28日に配信した東京都議会選の情勢分析の記事によると、「都民ファーストの会」が、優位に立っているという。
公明党など知事の支持勢力を合わせて都議会定数127の過半数の64議席を確保する勢いだ。自民党は、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題などの逆風で苦戦している。
【出典】小池氏勢力過半数の勢い=自民、逆風で苦戦―都議選終盤情勢
他のメディアの分析もほぼ類似している。
一体、小池百合子とはどのような人物なのだろうか。「都民ファーストの会」は、本当に都政に新風を吹き込むのだろうか。筆者は、かつての民主党ブームや、「維新」旋風を連想するのだが。
結論から先に言えば、「都民ファーストの会」は、没落する自民党のダーミーであり、自民党の受け皿である。多くの人々がそれに気づかず、漠然とした斬新さを感じ、またまた世論誘導に騙されようとしている。
メディアがこの点を指摘しないのが問題だ。
選挙の結果、おそらく東京都議会は、自民党と都民ファーストの会が圧倒的な議席を占めて、現在の国会よりもひどいことになるだろう。遅かれ早けれ、小池は自民党タカ派の馬脚を現すに違いない。
マイニュースジャパンが高裁で東進に逆転勝訴、増え続ける恫喝者の惨めな終焉
マイニュースジャパンの記事、「『東進』はワタミのような職場でした――ある新卒社員が半年で鬱病を発症、退職後1年半で公務員として社会復帰するまで」(2014年10月)で名誉を毀損されたとして、東進を経営するナガセ(永瀬昭幸社長)が、3000万円の損害賠償を求めた名誉毀損裁判の控訴審判決が、6月8日に言い渡された。東京高裁の村田渉裁判長は、第1審判決を破棄し、マイニュースジャパンに違法性はないとの判断を示した。
筆者は以前この裁判の訴状を読んだが、何が言いたいのかよく分からないものだった。論理が破綻しているのだ。ナガセは記事の削除を求めているのだが、具体的に何を問題にしているのかが曖昧なのだ。その結果、裁判の争点は、見出しの表現だけになった。
ナガセの主張は、「東進」という名前を使っていることで、記事内容が、東進グループ全体で起きているような誤解を与えるというものだった。
北のミサイル攻撃を想定、国民に避難を呼びかける政府広告・テレビCMが登場、国家予算は3億6000万円、安倍内閣による露骨な世論誘導とメディアコントロール
6月23日付け朝刊に、北朝鮮のミサイル攻撃に対処するための指示を示した政府広報(内閣府)が掲載された。北朝鮮の経済力・軍事力と、日米同盟の経済力・軍事力の圧倒的な差を知る人は、「戦争ごっこ」じみた安倍内閣の国策に苦笑したのではないかと思うが、この政府広報の裏には、関係者のさまざまな思惑があるようだ。
まず、センセーショナルなキャッチコピーを紹介しよう。
「Jアラートで緊急情報が流れたら、慌てずに行動を。」
「できる限り丈夫な建物や地下に避難する。」
「物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る。」
「窓から離れるか、窓のない部屋に移動する。」
暴言の豊田真由子議員、新聞業界から政治献金と議員推薦を受ける
「この、ハゲーーーーーっ!」、「お前の娘にも危害が及ぶ」、「うん、死ねば?」。暴君ぶりが暴露された豊田真由子議員(自民党)が、新聞業界と親密な関係にあることを、読者はご存じだろうか。
新聞業界から政治献金を受けてきたうえに、前回の衆議院選挙でも推薦をとりつけている。その見返りに新聞に対する軽減税率の適用問題でも、新聞業界に便宜を図ってきた。
豊洲市場はなぜ危険なのか? 遺伝子毒性のあるベンゼンが基準値の100倍、工事を請け負ったゼネコン15社から自民党へ1億1300万円の政治献金
豊洲移転にどのようなリスクがあるのか、「臨海部開発問題を考える都民連絡会」の矢野政昭氏が語った。豊洲も築地も、土壌が汚染されているが、汚染レベルには極めて大きな差がある。
豊洲ではベンゼンが環境基準の100倍、シアンが13倍、ヒ素が3.4倍という高レベルの汚染が確認されている。これに対して築地の汚染は、鉛が4.3倍、水銀1.8倍など汚染レベルが低い。
博報堂に対するクールビスPRの国家予算が10億円減、インボイスナンバーが欠落した疑惑の請求書は前年同様
環境省から博報堂へ支払われたクールビスPR費が、1年間に大幅に削減されたことが分かった。筆者が環境省から入手した資料によると、2016年度のクールビスPR費(博報堂分)の総計は、約2億8400万円だった。
前年の2015年度は、12億円を超えていたので、大幅なカットが行われたことになる。ただ、カットされた分が、他の広告代理店へ支払われている可能性もある。
2016年度のクールビスPR費(博報堂分)の詳細は、次の通りである。
高市早苗総務大臣と森裕子議員の政治献金を悪用したマネーロンダリング、与野党政治家の劣化が顕著に
6月18日に閉会した第193国会。加計学園の件に象徴されるように政治家や官僚が関与した事件をめぐる攻防が繰り広げられた。同時に、権力を持つ人々を裁く高いハードルが浮き彫りになった。
赤旗・朝日・東京を筆頭に、日刊ゲンダイ、週刊金曜日、週刊文春、週刊新潮、それに最後にはNHKまで、安倍首相らが共謀したこの事件の疑惑を追及したが、国会の閉会により、渦中の人々は場外に逃れたかたちになった。
が、国民の審判を受けなければならなかったのは、加計学園事件に関与した面々だけではない。実は、高市早苗、森裕子の両議員も、別の事件で責任を問われる立場だったのだ。この両名に対する刑事告発が、それぞれ奈良地検と新潟地検で受理されている事実を、読者はご存じだろうか。
加計学園事件への関与が疑われている文部科学省、情報公開制度の運用にも大きな問題、審議会の命令にすみやかに従わず
加計学園事件への関与が疑われている文部科学省には、情報公開制度の運用にも大きな問題があることが分かった。どの官僚が司令塔になっているのかは知らないが、情報の扱いに関しては、国民よりも、企業の利益を優先して物事を決めているようだ。
発端から説明しよう。
昨年、筆者は文部科学省に対して、同省が博報堂と交わした業務に関係する公文書(「日本人の海外留学促進事業」のPR活動など2点)を公開するように申し立てた。これに対して、文部科学省は、大半を黒塗りにしたうえで、文書を公開した。
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