1. 【書評】書籍の制作ノウハウに疑問符、元同志社大学教授の浅野健一著『石ころを石礫に』

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2026年05月02日 (土曜日)

【書評】書籍の制作ノウハウに疑問符、元同志社大学教授の浅野健一著『石ころを石礫に』

2日、ジャーナリストで同志社大学元教授の新刊本を購入した。喫茶店に入り、すぐに読み始めた。難解な本である。というよりも、分かりにくい。冒頭に事件の概略が記述されるのかと思えば、統一教会の内部資料である「TM特別報告書」に関する記述や挿入されていたり、浅野氏の専門である記者クラブ制度への批判が展開される。全体として、この章で何を伝えたえのか、さっぱり分からない。まるでピントの外れた写真である。

肝心の山上裁判に関する記述は、歴史の年表のように単調で、著者が何をクロースアップしているのかさっぱり分からない。

私は、本書の記述から防犯カメラの延々と続く映像を連想した。防犯カメラは、レンズの先にある場面を、同じ角度・同じ密度で延々と記録する。ジャーナリストは、その膨大な記録の中から重要な部分をクローズアップしなければならない。本書は、その作業を怠っているように感じられた。

複雑な事件を順序立て、秩序立て、整理して、読者に何が問題なのかを分かりやすく伝える書籍の役割を軽視しているように思える。本のページ数が多いことが書籍の価値ではないだろう。量より質である。浅野氏の集大成とはいえ、正直なところ最初の50ページで、嫌気が差す本だった。