2026年10月16日 (金曜日)
物価高騰の写真にだまされた――氾濫するAIによる偽造写真

本稿の左下に掲載した写真は、フェイスブックに投稿されたものである。転載機能や写真のコピーによって、かなり広範囲に拡散されているため、最初の投稿者を特定することは難しい。わたしも写真の内容を事実だと思い、拡散した。
写真は、同じ系列のスーパーマーケットにおける商品の販売価格を、2002年と2026年で比較したものである。たとえば、「コシヒカリ5キロ」は980円から4200円に値上がりしている。「牛乳1リットル」は98円から260円に、「たまご10個」は78円から310円に、「食パン1斤」は68円から210円に、さらに「キャベツ1玉」は58円から230円になっている。
ところが、わたしが転載した画面に、「これはさすがにウソ」というコメントが書き込まれた。そこで、AIを使って2002年当時の推定価格を調べてみると、次のような数字が提示された。
「コシヒカリ5キロ」195円
「牛乳1リットル」201円
「たまご10個」204円
「食パン1斤」144円
「キャベツ1玉」170円
冒頭の給食の国際比較も事実ではない。あるいは日本の全体像ではない。
インターネット、特にSNSには、ウソの情報が多いことを物語っている。ネット上の情報は、公表した後でも削除や修正が簡単にできるため、裏付けのない情報が出回っているのだろう。車の運転免許を持たない人が車を運転し、周囲に迷惑をかけているのと同じような状況が生まれている。
余談になるが、先のブラジル大統領選挙(第1回投票)では、米IT大手のメタ(Meta Platforms)が介入し、極右候補を応援していたとの指摘がある。同社は、Facebook、Instagram、WhatsAppなどを運営している。
