【「押し紙」70年①】昭和36年にはすでに「押し紙」問題が浮上していた

ギネスブックに「押し紙」の項目があれば、「押し紙」世界一の認定を受けるのは、間違いなく日本の新聞社である。インターネットや週刊誌が、繰り返し「押し紙」問題を報じても、新聞社の経営陣は「押し紙」は存在しないと繰り返してきた。延々としらを切ってきたのである。
公取委も「押し紙」を取り締まる気がない。政治家は、「押し紙」という新聞社経営の一大汚点を把握し、故意にそれを放置することで恩を売り、新聞社を権力構造の歯車に巻き込んできた。それが自分たちにとってメリットのある世論を形成する手っ取り早い方法であるからだ。
こうした特殊な関係の中で、逆に新聞社の経営陣が政界に大きな影響力を発揮する異常事態が生まれて久しい。首相と新聞人の会食もあたりまえになっている。もちろんジャーナリズムが機能不全に陥っていることは論を待たない。経営上の汚点が招いた日本の悲劇である。
改めて言うまでもなく経営上の汚点とは、「押し紙」のことである。それゆえに「押し紙」問題を無視して、いくら新聞記者を罵倒しても、紙面を批判しても、ジャーナリズムの再生にはつながらない。
読者は「押し紙」制度がいつの時代に始まったかをご存じだろうか。厳密に言えば、昭和5年ごろにはすでに記録があるが、「押し紙」問題が頻繁に浮上するようになったのは、戦後、専売店制度が始まった後である。















































