2017年07月08日 (土曜日)

チェ・ゲバラ没50年、プレンサラティナが写真特集

今年はチェ・ゲバラが没して50年にあたる。医師、文筆家、革命家、そして国際主義者。1967年10月8日、ボリビアのアンデス山脈にあるチューロ渓谷の戦闘で捕えられ、翌日、銃殺刑に処された。

このところキューバのプレンサラティナ(紙)が連日、同紙が撮影し保存しているゲバラの写真を掲載している。これまで筆者がほとんど見たことのない写真ばかりである。

冒頭の写真は、オスバルド・ドルティコス大統領(大統領職1959年~1976)とカストロ首相が米国の銀行を国有化するための書類にサインする場に立ち会っているゲバラである。

(毎日更新)写真特集

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2017年07月06日 (木曜日)

内閣府がかかえる重大疑惑、実は加計事件だけではない、政府広報費を利用した裏金疑惑、64億円の別会計?

加計学園をめぐる事件で、10日、前川喜平・前文部科学事務次官を参考人招致して閉会中審査が行われる。舞台になるのは、衆参の内閣委員会と文部科学委員会である。これら2つの委員会で、同審査会が行われるのだ。

そのこと自体は歓迎すべきことだが、読者は内閣委員会に関する極めて不可解な事実をご存じだろうか。内閣府が加計学園事件の疑惑の的であるにもかかわらず、先月閉会した国会では、内閣委員会がほとんど休会になっていたのだ。

同委員会の主導権を握る自民党が開かなかったのだ。

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2017年07月03日 (月曜日)

公共のテレビCMに「間引き」疑惑、放送確認書の開示をはばみ続ける総務省

政府広報のCMは、本当に契約書の仕様に従って制作され、放送されているのだろうか。それを疑わせる事実を紹介しょう。

筆者は、今年の4月13日に、次の文面で、総務省に対して情報公開請求を申し立てた。

現在、総務省が保管しているテレビCMの放送確認書の全部

放送確認書の例

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2017年07月01日 (土曜日)

『ぼくは負けない』刊行から40年、今、日本の教育現場はどうなっているのか?

昨日(6月30)で、筆者(黒薮)の最初の著書、『ぼくは負けない』(民衆社)が刊行されて40年である。初版が1977年6月30日で、再製本されたり、シリーズもので再出版されたりで、結局、25版ぐらい重ねた本である。アマゾンで7980円、または167円で購入できるが、ほとんどの公立図書館にある。ただし、「書庫」に移されている可能性が高い。

この本は、1970年ごろの日本の中学校教育のひどい実態を記録したものである。筆者は、もともと記録する習慣があったので、中学校での3年間の学校生活をかなり詳しく書き残していた。

道徳教育が熱心な学校で、朝礼で呪文を唱える儀式があった。それを弁論大会で批判すると、教師に殴られたり、自宅へ怒鳴りこまれたりといったひどい扱いを受けた。校長からも呼び出されて説教された。これらの実態を克明に記録して残しておいた。

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2017年06月30日 (金曜日)

筆者が請求している情報公開を内閣府が1年延期、国策プロパガンダに関する多量の資料の存在が判明

内閣府に対して5月22日に申し立てた情報公開請求の開示が大幅に遅れる見通しとなった。内閣府が筆者に通知してきた開示期限は、なんと2018年(平成30年5月21日)である。民間企業の社員に比べて、公務員の仕事が遅いことは周知しているが、度がすぎるのではないか?

筆者は、今年(2017年)5月22日に、内閣府に対して、次のような文面で情報公開請求を行った。

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2017年06月28日 (水曜日)

マイニュースジャパンが高裁で東進に逆転勝訴、増え続ける恫喝者の惨めな終焉

マイニュースジャパンの記事、「『東進』はワタミのような職場でした――ある新卒社員が半年で鬱病を発症、退職後1年半で公務員として社会復帰するまで」(2014年10月)で名誉を毀損されたとして、東進を経営するナガセ(永瀬昭幸社長)が、3000万円の損害賠償を求めた名誉毀損裁判の控訴審判決が、6月8日に言い渡された。東京高裁の村田渉裁判長は、第1審判決を破棄し、マイニュースジャパンに違法性はないとの判断を示した。

筆者は以前この裁判の訴状を読んだが、何が言いたいのかよく分からないものだった。論理が破綻しているのだ。ナガセは記事の削除を求めているのだが、具体的に何を問題にしているのかが曖昧なのだ。その結果、裁判の争点は、見出しの表現だけになった。

ナガセの主張は、「東進」という名前を使っていることで、記事内容が、東進グループ全体で起きているような誤解を与えるというものだった。

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2017年06月27日 (火曜日)

北のミサイル攻撃を想定、国民に避難を呼びかける政府広告・テレビCMが登場、国家予算は3億6000万円、安倍内閣による露骨な世論誘導とメディアコントロール

6月23日付け朝刊に、北朝鮮のミサイル攻撃に対処するための指示を示した政府広報(内閣府)が掲載された。北朝鮮の経済力・軍事力と、日米同盟の経済力・軍事力の圧倒的な差を知る人は、「戦争ごっこ」じみた安倍内閣の国策に苦笑したのではないかと思うが、この政府広報の裏には、関係者のさまざまな思惑があるようだ。

まず、センセーショナルなキャッチコピーを紹介しよう。

「Jアラートで緊急情報が流れたら、慌てずに行動を。」

「できる限り丈夫な建物や地下に避難する。」

「物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る。」

「窓から離れるか、窓のない部屋に移動する。」

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2017年06月24日 (土曜日)

博報堂に対するクールビスPRの国家予算が10億円減、インボイスナンバーが欠落した疑惑の請求書は前年同様

環境省から博報堂へ支払われたクールビスPR費が、1年間に大幅に削減されたことが分かった。筆者が環境省から入手した資料によると、2016年度のクールビスPR費(博報堂分)の総計は、約2億8400万円だった。

前年の2015年度は、12億円を超えていたので、大幅なカットが行われたことになる。ただ、カットされた分が、他の広告代理店へ支払われている可能性もある。

2016年度のクールビスPR費(博報堂分)の詳細は、次の通りである。

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2017年06月22日 (木曜日)

加計学園事件への関与が疑われている文部科学省、情報公開制度の運用にも大きな問題、審議会の命令にすみやかに従わず

加計学園事件への関与が疑われている文部科学省には、情報公開制度の運用にも大きな問題があることが分かった。どの官僚が司令塔になっているのかは知らないが、情報の扱いに関しては、国民よりも、企業の利益を優先して物事を決めているようだ。

発端から説明しよう。

昨年、筆者は文部科学省に対して、同省が博報堂と交わした業務に関係する公文書(「日本人の海外留学促進事業」のPR活動など2点)を公開するように申し立てた。これに対して、文部科学省は、大半を黒塗りにしたうえで、文書を公開した。

 

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2017年06月21日 (水曜日)

安倍首相による記者会見で露呈した日本の記者クラブの異常で絶望的な姿

19日に安倍首相が行った記者会見は、はからずも日本の記者クラブの異様な実態を典型的に露呈した。改めていうまでもなく、この記者会見では、加計学園の問題や共謀罪法案をめぐる不可解な国会運営について、安倍首相がどのような説明をするかに最大の注目が集まっていた。それが国民の関心でもあった。

■記者会見の全文

筆者は、これらの問題で記者が首相を厳しく追及することを期待していた。新聞やテレビを含む多くのメディアが、加計学園や共謀罪の問題で首相を追及し、従来の自主規制から脱却する兆しがあったからだ。

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2017年06月20日 (火曜日)

本当に信用できるのか、メディア各社が発表した安倍内閣の支持率、世論誘導の道具になっている危険性

主要メディア(新聞・テレビ)が6月の内閣支持率を発表した。定期的に行う世論調査で、いずれの社も安倍内閣の支持率が落ちていることを示した。

しかし、メディアによる世論調査がどこまで信用できるのかという別の根本的な問題もある。まずは、調査結果から紹介しよう。

日テレ  支持40%(-6) 不支持42%(+6)

毎日新聞 支持36%(-10) 不支持44%(+9)

朝日新聞社 支持41%(-6)  不支持37%(+6)

共同通信 支持45%(-11) 不支持43%(+9)

NHK   支持48%(-3)  不支持36% (+6)

読売新聞  支持49%(-12)    不支持41%(+13)

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2017年06月18日 (日曜日)

【読売熟読】読売防犯協力会の正体、共謀罪法案の成立で新聞販売店と警察が連携した「住民監視活動」がはじまる

強行採決で共謀罪法案が成立した。この法案が成立するプロセスで同時進行したのが、加計学園の問題と突如として現れた改憲論である。安倍首相が国会答弁ではからずも口にした「読売新聞を熟読して」は、こうした与党の一連の動きの背景に、読売新聞が共同歩調を取っていることを露呈した。

共謀罪法案の成立は、日本の刑法の運用を根本的に変えてしまう。それが社会全体に計り知れない負の影響を及ぼすことはいうまでもない。

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