共産党を名乗る人々は本当に共産党員だったのか、「反差別運動」についての共産党の見解

日本共産党は、7月2日、機関紙『しんぶん赤旗』で、「反動政権、排外主義に反対する運動のあり方について」と題する声明を発表した。これは、共産党員とされる一部の人々が、インターネット上で共産党を名乗り、「レイシスト」や「差別者」を品位を欠く言葉で糾弾する行為について、党として公式見解を示したものである。見解の表明は、あまりにも遅きに失した感を免れないが、過去の過ちを認めたこと自体は評価できる。
声明は、「日本共産党員が『暴力行為を連想させるようなパフォーマンス』を行ったり、それを支持したりすることは、わが党綱領、党規約および中央委員会総会の決定と相いれないものであり、また、わが党に対する信頼を傷つける」と結論づけている。
実は、「レイシスト」や「差別者」を探し出してインターネット上で誹謗中傷する行為は、私が調べた限りでは、少なくとも2014年ごろには始まっていた。同年12月の深夜、しばき隊のメンバーが大阪市・北新地で大学院生に殴る蹴るの暴行を加え、瀕死の重傷を負わせた。数年後、私がこの事件の取材を始めたところ、私の名前も「レイシスト」としてSNS上で公開された。そして、「今夜もレイシストをやっつけて、酒がうまい」といった投稿がなされた。
大学院生に暴力を振るったメンバーが共産党員だったかどうかは知らない。しかし、共産党の池内沙織衆院議員(当時)がしばき隊と親密な関係にあったことは、鹿砦社取材班の取材によって明らかになっている。また、小池晃議員が、しばき隊のTシャツを着て演説している写真も存在する。
私は、この状況に強い違和感を覚えた。かつて共産党は、部落解放同盟による暴力に対して毅然とした態度で臨んでいたからである。
その後、取材を重ねるにつれ、しばき隊と共産党との関係は、客観的な事実として認識せざるを得なくなった。
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ただ、共産党を名乗る人々による「反差別運動」を見るにつけ、私はある疑念を抱くようになった。その発端となったのは、ある人物から聞いた話である。
その人物によれば、保守界隈では過激な「反差別運動」を歓迎する向きがあるという。選挙現場やSNS上で「炎上」を引き起こすことで共産党のイメージダウンを図ることができ、その反作用として保守陣営の支持率向上につながる、というのである。
この話を聞いたとき、共産党員を名乗って暴言を吐く行為は、何者かが意図的に仕組んだ共産党攻撃のイメージ戦略ではないかと考えるようになった。そして、共産党内部に相当数のスパイが潜入している可能性も疑うようになった。
共産党は公安警察の監視対象となっている組織である。そのため、組織内部にスパイを潜入さて、内部から党を崩壊させる戦略が実行されていても不自然ではない。
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仮に共産党が民主集中制を採用していなければ、「反動政権、排外主義に反対する運動のあり方について」と題する声明も発表されなかったのではないか。このまま腐敗へと突き進み、終焉を迎えていた可能性が高い。
民主集中制に対する批判は少なくない。しかし、政党が一つの理念を実現するための組織である以上、一定の規律を維持する制度として民主集中制には合理性がある。党の理念に賛同できないのであれば、党を離れて新党を結成すればよい。それだけの話だ。学校などの公共組織に民主集中制を導入すれば「独裁」となりかねないが、政党という任意団体では事情が異なるだろう。
共産党の支持率が低下してきた背景には、SNS上などで「共産党員」を名乗る人々が作り出したイメージに、有権者が幻滅したことがあるのではないか。ウクライナや中国、それにパレスチナなどについての共産党の見解は完全に間違っていると思うが、国内の時事問題についての見解は、おおむね正しい。それにもかかわらずイメージによる世論誘導の前には、ほとんど対策がない。

