CDの無断複製で作曲家・穂口雄右氏がソニーの北川直樹元社長らを刑事告訴した事件、東京・麹町警察署が捜査に着手
作曲家の穂口雄右氏が、キャンディーズのヒット曲で自作の 「春一番」と「夏が来た !」を無断で複製されたとして、(株)ソニー・ミュージックエンタテイメント前社長で、日本レコード協会の元会長・北川直樹氏らを刑事告訴していた事件で、東京都港区の麹町警察署が捜査に着手した模様だ。関係者によると、同署は被疑者に対して、音源資料のCD現物を提出させたとのことである。
この事件は、穂口氏が実験的に着手した著作権管理に端を発している。通常、著作権に基づく楽曲使用料(テレビ、ラジオ、カラオケなどの使用やCD制作などで発生する)の徴収と配分は、JASRAC(日本著作権協会)が代行している。
ところが穂口氏は、2012年3月、みずからが著作権をもつ楽曲のうち、「春一番」と「夏が来た !」の2曲を、JASRACの管理から外して、自分で管理することにした。JASRACも穂口氏の試みを認め、広報に努めるなど全面協力した。その甲斐あって、これら2曲の使用に際しては、穂口氏から直接承諾を得る管理方法が構築されたのである。