2012年05月28日 (月曜日)

真村裁判の福岡高裁判決、真村氏の全面敗訴、木村裁判長の相反する2つの判決文

5月25日に下された真村裁判(第2次)の福岡高裁判決は、言葉を媒体としてひとつひとつの事実を客観的に確認していく判決文のプロセスから程遠い内容になっている。日本の裁判所は、批判の対象になっている検察よりもより根深い問題を内包していると感じた。

真村氏の完全敗訴。判決を下したのは、福岡高裁の木村元昭裁判長である。第1次真村裁判の判決が2007年に最高裁で確定し、真村氏の地位が保全された半年後に、読売が真村氏の地位を奪った行為に対する批判は1行も見られない。それどころか真村氏を強制的に解任した読売の販売政策を全面的に是認している。大メディアに媚びた恥ずかしい判決文としか言いようがない。

実は、木村裁判長は2008年にこの裁判(本訴)と同時に、真村さんが申し立てた地位保全の仮処分命令の異議審(第2審)で、真村さんを完全勝訴させる判決を書いた判事でもある。

すなわち真村事件に関して、これまで2つの判決を下したことになる。既に述べたように、仮処分命令の第2審と25日に判決が下りた本訴の福岡高裁判決である。

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2012年05月24日 (木曜日)

25日に読売関連の2つの裁判の判決 真村裁判、藤興・喜田村弁護士の裁判

25日に読売に関連した2つの裁判の判決が下される。

まず、第1は13時10分に下される真村訴訟(第2次)の高裁判決。真村訴訟の第1次は、真村氏の完全勝訴だった。2007年12月、最高裁が真村氏の販売店主としての地位を保全した。

ところが、その半年後に読売が真村氏を強制的に解任。真村氏が再び提訴して第2訴訟に入った。仮処分命令は1審からすべて、真村氏の勝訴だった。

しかし、本訴の地裁判決では、読売側が完全勝訴している。

この裁判は、裁判官により判決が大きく異なってきた経緯がある。

もうひとつの判決は、読売の販売政策をサポートしてきた喜田村洋一弁護士が被告になった裁判。藤興については、13時10分に名古屋地裁岡崎支部で判決が下される。

この裁判は、喜田村弁護士の立会のもとで、パチスロ業者・藤興へ1億円の融資(融資契約書には、1億5000万円と虚偽記載)を実施したAさんが起こしたもの。1億円は、最終期限が過ぎて2年を過ぎた現在も、ほとんど返済されていない。裁判でAさんは藤興と喜田村弁護士の責任を問うている。

藤興・喜田村側は、短い答弁書の他には書面を提出しておらず、藤興については5月11日に早々と結審になった。

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2012年05月22日 (火曜日)

2012年04月11日 (水曜日)

博報堂事件についての解説 (2017年4月22日)                

(海外メディア向けプレスリリース)  

■PDF版はこちらからここをクリック

 

博報堂事件についての解説

黒薮哲哉

国有地を不当に安価な価格で払い下げた事件に政治家が関与していた森友学園事件、海上自衛隊艦船「かが」の就航、さらにF35Aステルス戦闘機の配備など、安倍政権の体質を象徴するようなニュースが脚光をあびるなか、意外に海外に知られていないのが、広告代理店を媒体としたメディアと政界の癒着です。

2016年3月、わたしは博報堂についての取材をはじめました。それから1年が過ぎ、取材の成果を海外のメディア向けにリリースすることにしました。

博報堂に関する事件を取材する糸口となったのは、現在、博報堂と係争中の民間企業・アスカコーポレーション(本社・福岡市)から、博報堂との取り引きに関する多量の資料提供を受けたことです。その資料の検証作業を進め、さらに第2ステージとして、博報堂と内閣、さらに省庁などとの取り引きに関する資料を情報公開請求によって入手し、中身を精査しました。

以下、恐るべき博報堂の業務実態を海外メディア向けに報告します。このプレスリリースを海外メディア向けにしたのは、著しく広告代理店に依存している日本のメディアよりも、海外メディアの方がジャーナリズム企業としての自覚が高いと判断したためです。貴国から日本の広告代理店の実態を報道していただければ幸です。

このプレスリリースでは、最初に最も問題が深刻な安倍内閣の中枢・内閣府と博報堂のPR業務に関する業務の実態を報告します。裏金の疑惑も浮上しております。それから省庁、民間企業アスカコーポレーション、さらには地方自治体における博報堂との広告取引を検証しました。

最後に、博報堂の裏面史にも言及しました。日本の黒幕と言われたA級戦犯・児玉誉士夫氏との関係や、内閣府の関係者や警察関係者の天下りの実態にも言及しました。

1、内閣府にどのような疑惑があるのか

わたしは新聞社や新聞ジャーナリズムを取材してきた関係で、定期的に政府広報についても検証作業を実施してきました。その具体的な方法のひとつに、情報公開請求によって、政府広報に関連した資料を入手し、それを検証する作業があります。

2016年8月、情報公開請求により、内閣府から政府広報に関連した約900枚の資料を入手しました。これらの資料は広告代理店が内閣府に対して送付した新聞広告の制作・掲載、テレビCMの制作・放送などに関する契約書と請求書です。見積書についても情報公開請求しましたが、見積書は存在しないことが分かりました。

そこで契約書と請求書を中心に、検証作業を進めました。具体的には契約金額と請求額に整合性があるか、新聞広告の制作・掲載料やテレビCMの制作・放送料が適正か、契約どおりに業務が行われたか、などを検証したところ、様々な疑惑があるひと組みの契約書と請求書を発見しました。

それは「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」と題するプロジェクトの契約書と請求書です。このプロジェクトの契約が締結されたのは、平成27年4月1日です。

この契約書がわたしの注意を引いたのは、契約額が約6700万円であるにもかかわらず、請求額の総計が新聞広告だけでも、20億円を超えていたからです。この事実について内閣府に問い合わせたところ、次のような説明を受けました。

契約額はこのプロジェクトを進めるための構想の費用(構想費)であって、PR業務そのものは、臨機応変に別途発注できる取り決めになっている。そのために、契約額として明記された約6700万円を大幅に超える請求となった。政府広告の出稿は、社会情勢の変化で左右され、先が予測できないので、見積もりを取ってから発注していたのでは、タイミングを逸する、そこでこのような方法を採用している、というのが内閣府の言い分でした。

内閣府の説明を裏付けるかのように、確かに契約書に記された約6700万円の契約額の下に、次のような記述があります。

「・契約単価 別紙契約単価内訳表のとおり(消費税別)」

この記述を読む限りでは、単価設定は約6700万円の契約額の内訳のように思えますが、内閣府の説明によると、内訳ではなく、たとえば新聞広告を出稿する場合であれば、あらかじめ各新聞社ごとに記事1段あたりの価格(単価)を決めておき、出稿した広告のスペース(段数)に準じて価格を決め、全社の価格合計を請求額として、博報堂が請求書を発行する制度になっているというものです。新聞広告だけではなく、テレビCMについても、見積書を発行しないまま、制作・放送を発注できる制度になっているとのことです。

このような制度が2012年度から導入されています。その結果、メディアへの国家予算がどんどん膨れあがっています。国家予算の支出実績を記録した文書=行政事業レビューシートのうち、内閣府による広報関連の金額は次のとおりです。

【野田政権】12年度 38億883万円 
【安倍政権】13年度 47億1700万円
【安倍政権】14年度 58億3700万円
【安倍政権】15年度 60億8600万円

わたしは、見積書も作成せずに国家予算を支出するのは大きな問題があると考え、なにか別の合理的な方法を採用しているのではないかと内閣府に質問しました。その結果、驚くべきことに、「口頭とメモ」で指示していると回答してきました。厳密に管理されなければならない国家予算が、「口頭とメモ」だけ、つまり内閣府の裁量だけで支出されその結果、2015年度を例にとると、博報堂に対する新聞広告の発注だけで20億円を超えたのです。この事実は過信できません。

しかも、わたしが調査したところ、「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」の下で、さまざまな疑惑が浮上しています。以下、疑惑の詳細を順番に説明させていただきます。

2、「構想費」の裏金疑惑

まず、契約額として契約書に明記されている「構想費」とは何かという疑問があります。これについて、2015年度の構想費約6700万円を例に事実関係を明らかにします。

内閣府によると、構想費の内訳は契約書の仕様書「5.業務内容」に明記されている作業内容であるとのことです。それによると、大半はアイディア(内閣府の職員向けのセミナーも含む)の提供という漠然とした知的労働です。ただし、次の3点については仕事の「成果物(物質)」が発生します。

① 30秒のユーチューブ動画が2本
② 21本のニュースレター
③ フェイスブックとツイッターのコンテンツの制作

これらのうち、①に要した費用は、わたしの推測になりますが、いくら高くても100万円です。②は50万円程度です。

③については、情報公開請求で「成果物」を請求したにもかかわらず、存在していないことが確認されました。
内閣府が開示決定した「成果物」は①と②であり、③の扱いについては回答がなく、制作していない疑惑があります。それにもかかわらず、「構想費」は1円も差し引かれず、そのまま請求されています。

つまり、約6700万円の「構想費」の大半は、知的労働、たとえばアイディアの提示、アドバイスなどに使われたことになりますが、常識はずれに高い価格であることは言うまでもありません。というのも、たとえ日当を10万円に設定して、1年を通じて休みなく仕事をしても、3650万円にしかならないからです。実際に10万円の日当などありえません。この構想費が何に使われたのかが、大きな疑問点になっています。
ちなみに構想費は、年度毎に次のように高くなっています。

2012年度:約3980万円
2013年度:約4640万円
2014年度:約6670万円
2015年度:約6700万円

知的労働の対価がこれだけ甚だしく高騰しているのは不自然です。
ちなみに元博報堂の社員で作家の本間龍氏は、「構想費」について、わたしの取材に答え、次のように証言しています。

「年間の広告戦略を立てるために代理店とスポンサーの広報担当が複数回のミーティングを持つことはよくあります。しかしそれらは大抵の場合、その後作られるCMやイベント費の中に『企画費』として含まれることが多く、単体の『構想費』として請求されることはありません。その企画費にしても、大規模な市場調査などでもしない限り、せいぜい高くても500万円程度止まりのはずです」

こうした国家予算の支出は背任行為の疑惑を免れません。裏金になった疑惑もあり、構想費が具体的に何に使われたのかを明らかにする必要があると思います。

3、仕様書に則した仕事が履行されていない事実

改めていうまでもなく政府の広報活動の民間への委託を含む公共事業は、契約書の内容に沿って行わなければなりません。ところが「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」では契約書に添付された「仕様書」に則して制作が履行されていない部分が見うけられます。

たとえば2015年度に例を引くと、契約書に添付された「仕様書」では、次のような仕様になっている箇所があります。

「a新聞記事下広告原稿
  ・モノクロ広告及び4色カラー広告
  ・サイズ及び制作回数
   ○ブランケット判:全15段×2回(内、1回は4色カラー広告)
            全10段×2回(内、1回は4色カラー広告)」

しかし、「成果物」を調べたところ15段のカラー広告は一度も掲載されていません。また、10段広告は一度も掲載されていません。また、各請求書に明記された明細文にも「15段のカラー広告」や「10段」という記述がありません。

このように契約内容が守られていません。なぜ、契約通りの業務が行われていないのか、内閣府は説明すべきでしょう。たしかに仕様の変更がやむを得ない場合もありますが、それはむしろ例外的なケースであり、その場合は見積書で価格と作業内容を再確認するのが一般的です。

4、電通と博報堂の役割分担について

さらに新聞広告を制作するに際しての役割分担にも、不可解な点があります。通常、新聞広告の制作は、版下制作から版下の配信まで、ひとつの広告代理店がおこないます。もちろん分担することもありますが、それはむしろ例外的なケースに限るというのが広告業界の通念になっています。

なぜ、版下制作から広告配信までを1社がトータルで担当するのかは、次のような事情によります。広告代理店は、版下の制作よりも、新聞各社へ広告の版下を配信することで発生するマージンで大きな利益を得るからです。版下を制作しても、そこから高い利益を上げることができません。版下制作はITの進化でデザインの知識が少しあれば、だれでも制作できます。いくら高く見積もっても、100万円程度です。民間企業では、10万円のレベルで行われています。

こうした事情があり、広告代理店は版下よりも、むしろ広告の版下を配信するマージンで大きな利益を得ます。ところが「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」のプロジェクトでは、版下を電通が制作したケースが少なくとも7件あります。

たとえば2015年7月、全国71紙に「高齢者詐欺防止」の5段広告が掲載されたのですが、これは電通が版下を制作して、博報堂がそれを配信したケースです。博報堂が内閣府に請求した額は、約1億3200万円です。一方、電通が内閣府に請求した版下制作費はまったく分かりません。

分からない理由は、電通が内閣府にあてた請求書の形式にあります。電通は、この広告の版下制作費と他の業務で生じた費用(テレビやラジオのCM、インターネット広告の制作等)を総まとめにして、トータルで請求しているからです。その額は約8800万円ですが、明細はまったく分かりません。なぜ、明細を示せないのかといえば、電通も「高齢者詐欺防止」というトータルなテーマをベースとした受注をしているからです。

2つの広告代理店が同じ「高齢者詐欺防止」というテーマで仕事を受注していること事態が異常です。しかも、一部の版下だけは、電通が制作したことになっているわけです。

わたしは内閣府に対して、「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」のプロジェクトで博報堂が配信した新聞広告のうち、電通が版下を制作したものを特定したうえで、その制作費を開示するように情報公開請求を行いました。ところが内閣府は、それを拒否しました。非開示としたのです。

常識的に考えて、電通が自社で制作した版下を無条件で博報堂に譲るはずがありません。正当な範囲の版下制作費は100万円に満たないというのがわたしの見方であり、それを超えていれば、不当に高い金額が電通に支払われたことになります。

さらに電通が版下を作り、それをそのまま新聞各社に配信して、マージンを得ている疑惑もあります。もし、このような推察が正しいとすれば、博報堂からの請求は架空請求、あるいは2重請求ということになります。この点を解明するためには、内閣府が電通に支払った版下制作費の額を明らかにする必要があると思います。

5、請求書の形式そのものが不可解

博報堂が発行した請求書そのものにも不可解な事実が多数確認できます。これは内閣府に限ったことではなく、わたしが調査した限り、防衛省や環境省など、ほどんどの省庁で事実を確認することができます。まず、博報堂の請求書の特徴を示し、それから解説いたします。

a) 請求書がエクセルで作成されており、博報堂の正規の請求書ではありません。博報堂が使っている正規のものは横書きで、ロゴも入っています。
これについては、博報堂の社員・本間龍氏もわたしの取材に答えて、「正規のものではない」と回答しています。
ちなみに防衛省などは、ワードで作成されています。

b) 請求書に発行年月日が入っていません。なぜ、入っていないのかについては、次のような事情があると推測します。国家予算は次年度に繰り越しされない規則なので、別年度の余った資金を博報堂の支払いに割り当てる申し合わせがある。その際、取り決められた広告単価を基準にした価格を無視して、内閣府の裁量で支払い額を決めている。

c)前節で述べたように、請求書に日付けが入っていないわけですから、請求書そのものが正規の会計システムの中で作成されたものではありません。

おおまかに言えば以上のような特徴があるわけですが、常識を逸した請求書であることは議論の余地がありません。通常、民間企業、特に上場企業やその連結子会社は、正規の会計システムに則した経理を行う規則になっています。その背景には、粉飾決算などを防止するために、企業内の「内部統制システム」の構築が金融商品取引法などで義務づけられているからです。

【金融商品取引法24条4の4】
(略)事業年度ごとに、当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要なものとして内閣府令で定める体制について、内閣府令で定めるところにより評価した報告書(以下「内部統制報告書」という。)を有価証券報告書(同条第八項の規定により同項に規定する有価証券報告書等に代えて外国会社報告書を提出する場合にあつては、当該外国会社報告書)と併せて内閣総理大臣に提出しなければならない。

つまり正確な経理記録を報告する義務があるがゆえに、正規の会計システムの採用が不可欠になっているわけです。その正規の会計システムとは、簡単に言えば、見積書、請求書、それに納品書を同一の書類番号でコンピュータ管理するというものです。逆説的に言えば、もしこのような会計システムを採用していなければ、非公式な請求を起こして裏金を作るなどの不正の温床があることになります。

博報堂は現在も書類番号が欠落した請求書を使っているわけですが、博報堂のあずさ監査法人がこれを見逃している事実も重大です。常識では考えられないことです。不適切な経理処理として指導するのが監査法人の任務です。
あるいは、博報堂が監査法人に内閣府分の経理を報告していない可能性もあります。この場合は、内閣府から引き出された「収入」は博報堂の別口座へ振り込まれていると考えるのが妥当でしょう。

正規の会計システムでは見積書、請求書、納金書を整合させることが基本となっています。そのために不可欠なのが共通した書類番号です。博報堂の請求書にはその番号すら付番されていません。見積書に至っては存在しません。そのことだけでも、金融庁や国税局、それに会計検査院が調査対象にするのが妥当なはずですが、現在のところ何の問題にもなっていません。

6、天下りの実態について

以上が「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」に対して、わたしが抱いている疑問点です。
次に博報堂への天下りについて言及します。結論を先に言えば、内閣府と警察関係者が多い事実があります。現在、博報堂へ天下っているのは次の人々です。

・阪本和道(審議官)[博報堂顧問]
・田幸大輔(広報室参事官補佐・広報戦略推進官)[博報堂顧問]
・松田昇(最高検刑事部長)[博報堂DYホールディングスの取締役]
・前川信一(大阪府警察学校長)[博報堂顧問]
・蛭田正則(警視庁地域部長)。[博報堂DYホールディングスの顧問  ]

このうち田幸大輔は、2014年3月31日に内閣官房の広報室参事官補佐・広報戦略推進官の地位で退官されました。その翌日、4月1日に2014年度の「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」の契約が博報堂との間で締結されています。そして1か月後の5月1日に博報堂へ再就職されています。つまり、2014年度の「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」の契約締結に至るプロセスにかかわっていたことになります。

余談になりますが、警察関係者の天下りが多いのは、「治安維持」のための国策プロパガンダの戦略を練るための戦力を求めている証だと思われます。

7、郵政事件と博報堂

以上が内閣府と博報堂の間で明らかになった疑惑です。以下は、今回の国会質問とは関係ありませんが、参考までに、博報堂がこれまで起こしてきた経済事件、省庁・地方自体・民間企業における「暴走」について若干言及しておきます。参考にしていただければ幸です。

博報堂による犯罪的な行為が表沙汰になったのは、日本郵政公社が民営化される時期、2007年ごろからです。日本郵政公社は、2007年に4社に分社化されたわけですが、この時期に博報堂は、これら4社に対するPR業務を独占する権利を獲得しました。その結果、年間で200億円規模の事業が博報堂へ発注されるようになりました。

総務省もこうした実態を問題視して、独自に調査したうえで、報告書を作成しております。その中に博報堂への発注の実態について、次のように述べています。

「博報堂には民営化後の平成19年度の同グループの広告宣伝費約192億円(公社から承継された契約に係る部分を含む)のうち約154億円(全体の約80%)が、平成20年度の同247億円のうち約223億円(同約90%)が各支払われている」(『日本郵政ガバナンス問題調査専門委員会報告書の「別添」・検証総括報告書』、2010年)

こうした癒着の背景に博報堂による接待攻勢があったことも、総務省の報告書に明記されています。

その後も博報堂は障害者郵便制度悪用事件を起こしています。2009年に大阪地方検察庁特別捜査部が摘発した事件で、障害者向けの割引制度を一般企業のダイレクトメールに使用していた事件です。この違法行為を承知の上で営業活動を展開していた企業のひとつが博報堂(厳密には博報堂エルグ)です。博報堂エルグの幹部も逮捕されました。

8、総務省・文科省・防衛省・環境省の実態

内閣府とは別の省庁においても、博報堂に発注した業務には不自然な国家予算の支出が観察できます。概略を申し上げますと、文科省・防衛省・環境省で不自然に高額な請求が行われております。また、総務省においては、後述しますように、国勢調査の告知(新聞広告)を「間引き」していたことも分かっています。

さて、国家予算の無駄遣いの問題ですが、次のような事実があります。たとえば2015年度に、文部科学省が博報堂に対して海外留学促進のプロジェクトで、ウエブサイトの制作を2100万円で発注しました。

わたしはこの業務の成果物を情報公開開示したところ、制作したウエブサイトはごく通常のもので、ページ数も9ページしかありませんでした。しかも、前年の2014年度にも、博報堂に対して1500万円、博報堂プロダクトに対して200万円、(株)パズルに対して200万円の計3本のウエブサイトを発注していたことも分かりました。

また、防衛省でも、ウエブサイトを理由に多額の国家予算が博報堂に注入されています。たとえば2014年(平成26年)ホームページと携帯サイトの構築・捕手整備費として、約1000万円が支出されています。その翌年、2015(平成27年)にも、同じ目的で約1000万円が支出されています。

防衛省は「自衛隊音楽まつり」の企画でも、博報堂に法外が国家予算を支出しています。自衛隊音楽まつりとは、ウィキペディアによると、「防衛省が毎年11月に日本武道館で行う自衛隊音楽部隊の演奏会」です。

防衛省は、この自衛隊音楽まつりの企画を博報堂に発注してきました。その際、博報堂からの請求額は、2009年(平成21年)から2013年(平成25年)までは、約2999万円で変化はありませんでしたが、2014年(平成26年)になると、3899万円に上がっています。さらに翌2015年(平成27年)には、さらに請求額が増え4378万円になっています。

環境省については、クールビスに関するプロジェクトの発注が多く、2015年度の場合、主要なものは次の通りです。

①平成27年度CO2テクノロジーアセスメント推進事業委託業務
約9900万円

②平成27年度CO2削減アクション推進事業委託業務
2億2500万円

③平成27年低酸素社会づくり推進事業委託業務
 8億6300万円

①から③のテーマから察し、分割して発注する必要があるのかも疑問です。具体的にこれらの国家予算をどのような用途に使ったのかもよく分かりません。情報公開請求したにもかかわらず、環境省が見積書の明細を開示しなかったからです。

博報堂に対する国家予算の支出は極めて不透明な部分が多く、2007年6月8日、民主党の末松義規議員は外務委員会で、博報堂に対して環境省が3年間で約90億円の国家予算を支出している問題を追及しています。次のような質疑です。

末松: 博報堂とは年間どのくらいの費用というか契約をやっているんですか。27億円という話を聞きますが、それは事実ですか。

南川参考人:  今年度につきましては、年間トータルで27億円の契約をいたしております。

末松: 広告については1億6500万円という話が出ていますが、それも事実ですね。

南川参考人: 確定作業はこれからでございますが、ほぼ昨年と同じで1億6500万円だというふうに考えております。

末松: 最後の質問なんですけれども、博報堂とは、では、ことしと去年とおととし、これはずっと30億円近くのお金で契約をしてきたんですね。(略)

南川参考人: 企画競争をして、外部の審査も行った上で、そういった契約をしております。

総務省が博報堂に発注した国勢調査に連動したPRのプロジェクトでもある疑惑が判明しています。結論を先に言いますと、総務省が博報堂に対して2015年に発注した「平成27年国勢調査の広報に関する総合企画」が、契約書で定められた仕様に則して履行されていません。仕様書によると、延べ25件の告知(新聞広告)を行う契約になっていますが、そのうちの13件が「間引き」され、12件しか掲載されていません。

契約書によると、博報堂は中央紙5紙(朝日、読売、毎日、産経、日経)にそれぞれ、次に示す5つのステージで、延べ25件の新聞広告を掲載することになっています。( )内のナンバーは、契約書に付されたナンバーです。

(2)調査関係書類配布の告知機関(平成27年9月1日から30日まで)
(3)インターネット回答実施の告知機関(平成27年9月1日から16日まで)
(4)インターネット未回答者の回答促進機関(平成27年9月17日から20日まで)
(5)回答促進期間(平成27年10月1日から7日まで)
(6)未回答者の回答推進機関(平成27年10月8日から20日まで)

(2)から(6)の各ステージに連動して告知を行い、国民に調査への協力をよびかけるのが、このプロジェクトの目的でした。
掲載時期と掲載新聞について、契約書の「仕様書」は次のように指示しています。

「上記「7(2)~(6)の各時期に全国紙5紙の朝刊に掲載すること。」

わたしは、国会図書館にある全国紙5紙の縮刷版を使って、実際に(2)から(6)の各ステージで、国勢調査の広告が掲載されているか否かを調査しました。その結果、契約どおりに掲載されていないことが分かりました。延べ12回しか掲載されていませんでした。13回が欠落していました。

そこで博報堂に事実関係を確認したところ、延べ12回しか掲載していないことを認めました。しかし、料金はそのまま契約書の額が請求されています。

9、 民間企業が受けた被害

博報堂は、民間企業に対しても問題を起こしています。中小企業が大きな被害を受けています。福岡市にあるアスカコーポレーションという通販会社を取材したところ、テレビCMを放送した際にコンピュータが自動的に作成する放送確認書(放送が行われたことを示す確認書)が、偽装されていたことが分かりました。

資料は、偽装された放送確認書ですが、エクセルとワードを張り付けた偽装書面です。「偽造」する上でミスを犯した後が、随所に見られます。

まず第1に住所が間違っています。同社の正しい住所は「港区西新橋2-7-4」です。「西新橋」が欠落し、「港区2-7-4」と記しているのです。しかも、同じ「ミス」を何度も繰り返しています。放送局が発行したものであれば、このようなミスを犯すはずがありません。

第2のミスは、2014年5月29日付けになっている放送確認書に、5月30日と31日にCMが放送されたとする記載がある点です。これも「偽造」の過程で発生した「ミス」の可能性が高いと思います。
第3の疑問点は、ウィンドウズ貼付画面が確認できることです。ウィンドウズ画面の右上には、常に、「-」「□」「×」のマークが表示されますが、上記の放送確認書にも、それが確認できます。

この企業のケースでは、テレビCMなどの放送確認書に関する多様な問題が発覚しています。CMなどを放送したときにコンピュータが自動記録する10桁CMコード(放送されたことを示す証)が、非表示になっているものが、1500ケースを超えていることが発覚しました。その半数以上は、博報堂が50%の株を所有するスーパーネットワークという衛星放送局を舞台に行われていました。

また、CMなどを制作する際に、企画の段階で博報堂がこの会社に提出した「番組提案書」に。ビデオリサーチの視聴率とは異なる数値が書き込まれていたことも分かっています。これにより放送枠を買い取らせていたのです。ちなみにテレビの場合、視聴率はビデオリサーチ社のものを使うのが慣行となっています。

視聴率には「個人」と「世帯」の2種類があるのですが、特に「世帯」における両者の差異が目立ちます。次に示すのがその実例です。(いずれも2007年当時、数字はパーセンテージ)

・みのもんたの朝ズバ    博報堂提案書3,3      ビデオリサーチ3,2
・ちちんぷいぷい         〃   8,9            〃    7,0
・NEWS23          〃   8,1            〃    8,0
・ヒルナンデス          〃  14,1            〃    11,1
・相棒(再放送枠)        〃  10,2      〃    9,8
・ひろしま満点ママ        〃   7,4      〃    6,9
      (詳細データについては、黒薮がエクセルで保管しています。)

テレビCMの間引きや誤った視聴率の表示による放送枠の選択など、民間と同じ手口が政府のテレビCMの制作過程で行われていないか調査する必要があるでしょう。テレビCMの場合、「成果物」の確認が放送局にしか出来ないので、不正の温床になる可能性があるからです。

さらにこの企業では、情報誌を制作する際に、契約に反してバックナンバーのデータが流用されていたことも発覚しています。

下に示すのがその実例です。これら2つは、別の月に発行されたものですが、レイアウトも写真もほぼそのまま流用されています。キャッチコピーもほとんどそのままです。契約では、そのようにはなっていません。少なくとも50%以上の変更が約されていました。

他にもこの企業では、業務をめぐるトラブルが博報堂との間で発生して、博報堂は総額で約63億円の返還訴訟を起こされています。

わたしが懸念しますのは、公共のPR業務でも同じことが行われている可能性があることです。残念ながら、テレビCMの場合は調査が進んでいません。追跡が難しい分野だけに、逆説的にみれば、不正の温床があるわけです。

10、 地方自治体が受けた被害

地方自治体でも、博報堂がらみの問題が続出しています。ここでは、岩手県、盛岡市、岩手県大槌町、それに横浜市のケースを報告します。

岩手県盛岡市にある県の複合施設「アイーナ」の総括責任者を務めていた東北博報堂の男性社員が、入館者数を水増しして県に報告していた事件が発覚しています。入館者数を水増する手口は、アルバイトのスタッフら数人に入館者数をカウントしている3階の出入り口を往復させて、カウント数を増やすという幼稚な手口でした。「4年間で延べ2380人分の入館者数を水増しして」「県は同グループに業務の改善を勧告。今年度の管理費188万円の減額を決めた」(毎日新聞・2016年3月24日)

また、2015年12月に博報堂は同じ岩手県の大槌町でも、不祥事を起こしています。震災で大きな被害を受けた岩手県大槌町は、東北博報堂に対して大震災の記録誌編集事業を委託しました。ところが「納期の7月に内容を確認したところ、被害状況などのデータの羅列にとどまり、震災の悲惨さを伝える記録誌としての完成度は低く、いったん期限を11月末に延長。9月には一部の文章で、県が発行した別の記録誌からの無断コピーも発覚」(産経新聞・2015年12月8日)しました。そのために大槌町は東北博報堂との契約を解除した」のです。

博報堂が地方自治体を食い物にした最も典型的な例は、2009年4月28日から9月27日までの日程で、横浜市で開かれた「開国博Y150」と題する博覧会です。主催は「財団法人横浜開港150周年協会」で、横浜市や神奈川県が中心になっていました。

主催者の中心メンバーのひとりに、菅官房長官や中田宏元横浜市長のバックと言われている藤木幸夫という事業家がいました。横浜市のカジノ設置の案件でも、利権が絡んでいるとされる人物です。

この博覧会は、当初、500万人の有料入場者数を達成することを目標に立案されていたのですが、実際は123万人の入場者しか集まりませんでした。その結果、主催者は巨大赤字を抱え込んだのです。当然、未払い金が発生しました。それが引き金になって、裁判所が介入した6件の係争が勃発したのです。

主催者が博報堂JVと交わした契約額は約61億9000万円でした。しかし、未払い金が約34億円も発生し、この件についても係争になりました。

しかし、そもそも61億の価値がある博覧会なのかということが、横浜市議会で大きな問題になりました。計画の段階で博報堂が行ったプレゼンテーションは立派だったが、実際のイベントでは、プレゼンテーションのレベルから大きく後退していたことが問題になったのです。

11、博報堂と児玉誉士夫の関係

博報堂の問題を検証する際に、意外に見落としがちがないのが、極右勢力との関係です。それは昔から見られる特徴で、たとえば博報堂DYホールディングスの最大の株主である公益財団法人博報児童教育振興会(18.17%)の評議員に、右翼団体・日本弘道会の鈴木薫会長、中山恭子・日本のこころ代表らが名を連ねています。

しかし、右翼との関係は今に始まったことではありません。右翼の大物と言われる児玉誉士夫との関係も明らかになっています。
後述しますが、内閣府の関係者や警察関係者の天下りが始まったのも、児玉氏らが、博報堂とかかわりを持つようになった1975年ごろから始まっています。

児玉氏は、1911年に生まれ、1984年に他界しました。日本の右翼運動家であり政界フィクサーで、安倍晋三首相の祖父にあたる岸信介とも親密な関係にあったとされます。CIAの代理人だったことも認めています。いわば日本の「黒幕」と言っても過言ではありません。

「死の商人」という言葉がありますが、児玉氏も例外ではなく、日中戦争の
さなかに上海に児玉機関と呼ばれる店を出し、海軍航空本部に戦略物資を納入する独占契約を得てビジネスを展開し、富を得ました。日本にヘロインを販売していたとの情報も一部にあります。

戦後、1946年にA級戦犯の容疑でGHQに逮捕されました。児玉氏と戦後政界との接点は、児玉機関で留保していた資産を、日本民主党の結成時に提供したことだ言われています。その結果、児玉氏は日本の右派勢力の中でも、特別な地位を構築していくことになります。

たとえば全日本愛国者団体会議(全愛会議)のリーダで、青年思想研究会を主催していました。全愛会議はドラスチックな極右勢力との評価が歴史的に定まっております。

児玉氏の経歴の中で最もよく知られている経済事件は、ロッキード事件です。この事件は、1976年に明るみに出た米国・ロッキード社の対日航空機売込みにからむ疑獄事件です。児玉氏は、1958年からロッキード社の秘密代理人を務めており、日本政府にロッキード社の戦闘機P-3Cを採用させるための裏工作を行っていたのです。

児玉氏がロッキード事件の中心人物として捜査対象になったことは言うまでもありません。国会では児玉氏に対する証人尋問も予定されていました。ところが直前に病に倒れて、証人尋問は中止になりました。しかし、外為法違反と脱税で在宅起訴され、犯罪が問われましてが、結局、裁判は病気を理由に、1984年に打ち切りになりました。

この事件の取り調べを行った検事が、後に博報堂に天下りすることになる松田昇氏です。

その博報堂と児玉氏の関係を検証する際に、どうしても無視できないのが、博報堂事件です。これは1972年(昭和47年)11月30日に、創業家の3代目である瀬木庸介社長を福井純一副社長が追放して、社長に就任した事件です。

日経新聞などの報道によると、福井氏は博報堂を私物化するために、みずからの資金で株式会社「亜土」を設立して、「博報堂の持ち株会社『伸和』の株を庸介氏から買い取ったり」「違法な方法で新株式割り当てなどで、『伸和』の株式83.5%を支配下に収めた」のです。伸和は「博報堂の発行済み株式の30%を保有」しており、博報堂は実質的に福井社長の支配下に置かれたのです。ちなみに福井氏は後に、特別背任容疑で逮捕され有罪になっています。

このお家騒動の時期に「伸和」に乗り込んできたのが、児玉氏の側近であり、等々木産業(株)の代表取締役である太刀川恒夫氏らでした。

伸和は後に博報堂コンサルタンツに社名変更するのですが、このあたりの事情について、当時の『週刊サンケイ』(1976年)は次のように書いています。

特に、「伸和」が昨年7月に「博報堂コンサルタンツ」に社名変更した時に、太刀川が取締役に就任したことが、児玉ファイミリーのマスコミ支配のための″博報堂進出″とみられている。

博報堂も児玉との関係を認め、『週刊サンケイ』に対して次のようにコメントしています

「博報堂乗っ取りとか、児玉が何を狙っているとかいろいろいわれているけれど、まったくナンセンス。博報堂コンサルタンツの取締役になってもらったのは、僕の方から頭下げてきてもらったんですからね。将来いろんなことやってくうえで、いつ、何をということなく、必要になった時、考え方などを聞かせてほしい、そういうために役員になってもらったんですよ。福井さんと児玉さんが関係あると言われていますが、あれだって社長就任時に記念品をもって挨拶に行ったんで、何百人と回った中の1人ですよ。ええ、わたしも同席しました」(広田隆一郎、前博報堂取締役、前博報堂コンサルタンツ社長<肩書きは1976年同時>)

広田氏の言葉を借りれば、博報堂の側から、児玉に協力を求めていったのです。とはいえ、このあたりの真相は分かりません。

その後、福井前社長の逮捕などもありましたが、博報堂コンサルタンツは社名を変更しながら存続していきます。博報堂コンサルタンツの次は、日比谷コミニュケートコンサルタンツ。そして2001年(平成13年)に博報堂に合併したのですが、興味深いことに日比谷コミニュケートコンサルタンツの時代の会社登記簿に現在の博報堂の舵を取っている人々の名前が確認できます。たとえば次の方々です。

戸田裕一(博報堂代表取締役)

沢田邦彦(博報堂前取締役副社長・降格され現在は博報堂DYパートナーズの取締役副社長)

児玉氏らが「乗り込んできた」時代の博報堂と現在の博報堂の接点については、今度、検証する必要がありますが、少なくとも次の重大な事実が確認できます。
既に述べたように内閣府の官僚や警察関係者の天下りは、この時代から始まって、現在まで続いているのです。極めて長期にわたる癒着です。

12、博報堂への天下りの実態

『現代の眼』(1975年7月)によると、乗っ取りの時期に次の人々が博報堂へ天下っています。博報堂が児玉とかかわりを持つようになった時期です。

・松本良佑(副社長):元警察大学教頭

・佐藤彰博(公共本部長):内閣審議官室審議官兼総理府広報室参事官

・千島克弥(顧問):総理府広報室参事官

・池田喜四郎(公共本部次長):内閣総理大臣官房副長官秘書

・毛利光雄(社長秘書):警視庁総監秘書

・町田欣一(特別本部CR担当):警視庁科学検査部文書鑑定課長

また、日本経済新聞の人事欄によると、旧大蔵省からの天下りも確認できます。

・近藤道生(社長):国税庁長官

・磯邊 律男(社長):国税庁長官

2人の国税長官が退官後に、博報堂の社長に就任したのです。
また、2017年3月の時点での天下り者は次の通りです。

・阪本和道氏(審議官)[博報堂の顧問]

・田幸大輔氏(広報室参事官補佐・広報戦略推進官)[博報堂の顧問]

・松田昇(最高検刑事部長)[博報堂DYホールディングスの取締役]

・前川信一(大阪府警察学校長)。[博報堂の顧問]

・蛭田正則(警視庁地域部長)。[博報堂DYホールディングスの顧問  ]

ロッキード事件で児玉氏を取り調べた検事・松田昇氏がなぜ、博報堂へ天下ることになったのかは不明です。どのような事情があるにしろ、内閣府や検察庁など日本の中枢機関から、博報堂への天下りが慣行化している事実は極めて重大です。特に内閣府の場合は、約25億円(2015年度)の莫大な国家予算を広告費の名目で支出しているわけですから、尋常ではありません。

(終)

【文責】
連絡先:黒薮哲哉
  電話048-464-1413
メール:xxmwg240@ybb.ne.jp

【報告者の略歴】
フリーランス・ジャーナリスト。
1994年「海外進出」で第7回ノンフィクション朝日ジャーナル大賞・「旅・異文化テーマ賞」を受賞。

1997年「ある新聞奨学生の死」で第3回週刊金曜日ルポ大賞「報告文学賞」を受賞 。『新聞ジャーナリズムの正義を問う』(リム出版新社)で、JLNAブロンズ賞受賞 取材分野は、メディア、電磁波公害、ラテンアメリカの社会変革、教育問題など。

著書に、『新聞があぶない』、『崩壊する新聞』、『ルポ 電磁波に苦しむ人々』など、多数。

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2012年04月10日 (火曜日)

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2012年04月09日 (月曜日)

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