2018年11月12日 (月曜日)

新聞販売店からの情報によると、新聞の実配部数が大幅に減っている背景に、紙媒体からインターネットへの移行が進んでいる事情だけではなく、販売店の経営そのものが困難に追い込まれている事情があるようだ。

「人件費をカットせざるを得ない状況になり、その結果、ひとりの従業員の負担が大きくなったり、士気が低下して、配達が大幅に遅れたり、投函ミスが増えているのです」(都内店主)

投函ミスというのは、新聞を届けるポストを間違えたり、「不着」といって、投函そのものを忘れる事故を意味する。店によっては、1日に4件から7件ぐらいの投函ミスが発生するという。

「以前は不着を発生させでも、それを理由に購読を止められることはあまりありませんでしたが、最近は、契約期間中でも即刻に止められるケースが増えています」(前出の店主)


  平均すると1店で、1日に3件か4件は、不着による購読中止が発生していると話す関係者もいる。

販売店の経営が苦しくなり、人件費を抑制せざるを得ず、その結果、1配達員の負担が大きくなり、投函ミスが増えているのだ。それがますます部数減に拍車をかけている。新聞発行本社は、販売店に副業を奨励しているが、副業ができる状況ではない。

新聞業界は悪循環に陥っている。

既に日本の二大新聞である読売と朝日の両方を配る販売店(合売店)が誕生しているが、統合という形で一時的に生き残った店主も不安に違いない。新聞産業そのものの衰退に歯止めがかからないからだ。

こうした状況の下では、本来、政治家が問題の解決に乗りださなければならない。そのために販売店は税金を払ってきたのである。

幸いに1日に衆議院議員会館で開かれた「押し紙」を考える勉強会には、保守系議員の参加があったが、全体としてみれば、この問題に踏み込む議員は限られている。マスコミと対峙すると、逆にバッシングさせるリスクが高くなるからだ。

現在、相談の窓口としては、「NO残紙キャンペーン」がある。次のURLでアクセスできる。無料の相談、弁護士紹介などを行っている。

「NO残紙キャンペーン」  

(筆者から、個人ブログやニュースサイトに、バーナーを貼るようにお願いします。)

2018年11月10日 (土曜日)

「押し紙」と表裏関係にありながら光があたりにくい問題に、折込広告の水増し問題がある。新聞販売店へ搬入される折込広告の枚数は、新聞の搬入部数に一致させる基本原則があるので、搬入部数に「押し紙」が含まれていると、必然的に折込広告が水増し状態になる。

たとえば新聞の搬入部数が2000部で、実配部数が1500部の場合、折込広告は搬入部数の方に一致させ、1種類につき2000枚となる。配達されない約500部の「押し紙」と500枚の折込広告は、古紙回収業者により回収され廃棄される。

廃棄されているのは新聞だけではない。

もっとも最近は、広告主がこうした刑法上の詐欺に気づいて、自主的に折込広告の発注枚数を減らす傾向があるが、数年前まではほとんどの人がまんまと騙されていた。

次に紹介する動画(冒頭)は、段ボールに詰め込んだ折込広告を販売店から回収している場面を撮影したものである。回収作業から、「紙の墓場」までを追跡撮影したものである。

1箱には約5000枚のチラシが入る。トラックには約70箱が積載されている。

このなかには税金で制作される岡山県の広報紙「晴れの国おかやま」なども含まれている。(撮影:2008年)

 

2018年11月09日 (金曜日)

2018年9月度のABC部数を紹介しよう。新聞の没落傾向にはまったく歯止めがかかっていない。朝日はこの1年で約34万部、読売は約37万部、日経は約31万部の減部数となった。

繰り返し述べてきたように、ABC部数には「押し紙」が大量に含まれているので、ABC部数の減部数がそのまま読者数の減少を意味するわけではない。読者は減っているが、同時に「押し紙」を減らさなければ、販売網が維持できないほど、経営が悪化していると考えるのが妥当だ。

中央紙のABC部数は次の通りである。

朝日:5,793,425(342,912)
毎日:2,699,790(242,457)
読売:8,346,122(367,863)
日経:2,393,195(309,389)
産経:1,495,586(60,059)

 

◇進む販売店の統合

極端な部数減の下で新聞販売店の整理統合が進んでいる。業界紙によると埼玉県の西部地区にある朝日新聞と読売新聞の販売店が統合され、毎日、産経、日経を含む全紙を配達する体制になったという。

専売店単独では、経営が成り立たなくなってきたのである。

販売店の合売店化は、今後、急激に進みそうだ。

一部の新聞社が関東北部で近々に夕刊を廃止するのではないかという情報も飛び交っている。

西日本新聞はこの4月から宮崎県と鹿児島県での発行を休止した。また、日経新聞は、やはり4月に沖縄県で夕刊を休止した。

2018年11月08日 (木曜日)

2017年5月10日は、元衆議院議員の三宅雪子氏が、みずからが起こしたある刑事告訴をツイッターで「告知」した日である。それから1年半。その後の経過は報告されていない。筆者が7月に三宅氏を取材したさいには、捜査中とのことだった。

ちなみに三宅氏による告知は、次のようなものだった。

「本日、以下のアカウントに対して名誉毀損で告訴状を提出致しました。@gachktmama0113,@torch2012,@nanachan77,@makimakiia,@him_beereほか二名 私の名前を出してのツイート、家族知人、仕事先への接触を固くお断りします」

ツイッターによる言葉の応戦の中で、5人の言葉が三宅氏の逆鱗にふれたのか、刑事告訴というドラスチックな対抗手段に突っ走ったようだ。ツイッターの世界では、感情の露呈や罵とうがはびこっていて、「議論」に参加する側も、過激な言語が飛びかう世界という大前提で、言葉を発信しているので、殺人などを告知しない限り、警察や検察が告訴を受理する可能性はかなり低いが、三宅氏によると「捜査中」とのことだから、筆者も並々ならぬ興味を感じている。

言論の自由を抑制するための法整備が進む状況下で、5人が起訴され、牢獄に閉じこめられる可能性がまったくないわけではない。小窓からメシの配膳を受ける生活を強いられることになるかも知れない。こうした想像で5人の精神的苦痛は、すでに頂点に達しているのではないか。中には病気になった人もいると聞いている。

その一方で、そもそも三宅氏による刑事告訴は虚偽だったのではないかという推測も広がっている。その根拠は、告訴から1年半が過ぎて、捜査機関から当事者へのコンタクトがないからだ。筆者は、刑事告訴や刑事告発のさまざまなケースを取材したり、告発の当事者になった経験があるが、1年半にも渡って捜査機関が何の動きも示さない事件は1件もない。

三宅氏は、ツイッターで不特定多数の人々に刑事告訴を「告知」したわけだから、「中間報告」をすべきではないか。筆者に対して「捜査中」と話したわけだから、捜査状況の一部は知っていることになる。せめて告訴状を提出した捜査機関を明らかにすべきだろう。

仮に「告知」が嘘だったとすれば、逆に5人から刑事告訴されかねない立場に追い込まれる。告訴から2年になる来年の初夏あたりが忍耐の限度だろう。

2018年11月07日 (水曜日)

10月19日に大阪高裁が下したM君暴行事件の控訴審判決は次の通りである。()内は地裁判決。

・A氏の賠償額は113万7,640円(AおよびCは原告に対し、79万9,740円)

・B氏の賠償額は1万円

・Cに対する請求は棄却(AおよびCは原告に対し、79万9,740円))

その他の請求は棄却された。
判決の評価については、判決後、「M君控訴審判決報告集会」のレポートがある。次のURLを参考にしてほしい。

「M君控訴審判決報告集会」

 


◇裁判所は共謀性はないと判断したが・・

筆者の個人的な感想は次の2点である。

【1】この事件については、鹿砦社が『カウンターと暴力の病理』など5冊の本を出版している。綿密な調査報道である。ところがこれらの本でえぐり出されている事実が裁判の判決の中では、ほとんど反映されていない。そのことに筆者は驚いた。重要な事実の詳細を視野のそとにおいたまま判決を下したとしかいいようがない。

たとえば『ヘイトと暴力の連鎖』の中に、加害者3人がM君に宛てた謝罪文が掲載されている。被告のひとり、李信恵氏は謝罪文の中で、M君の胸ぐらを掴むなど、暴力を振ったことは認めていないが、「反省の気持ちを表すためにツイッターもフェイスブックも中止しました。また、新規での講演を引き受けないことにしました」などと反省の気持ち綴り、最後に「本当に申し訳ありませんでした」と結んでいる。

この謝罪文は、自筆の原文をそのまま掲載するかたちをとっているので、李氏のものであることは間違いない。ところが判決は、李氏に対しては何の責任も問うていないのだ。李氏が原告となる反ヘイト裁判の口頭弁論が終わったのちの会食の流れの中で起きた事件であり、李氏が謝罪文まで書いているのに、
李氏は事件とは無関係と認定したのである。当然、これでは事件の性質を示す有力な証拠(たとえば謝罪文)と判決文の整合性がない。

 

【2】さらに判決に見られる論理の破綻にも言及しておきたい。賠償金1万円の支払いを命じられたB氏に関する事実認定とその解釈である。次の箇所だ。

1審被告Bは、話合いの中で1審被告Aに対し、これ以上1審原告に暴行をしないように泣きながら訴え、1審原告が再び本件店舗の外に出てきた際も、1審被告Aの暴行を止めるため1審原告の頬を平手で叩き、1審被告Aに「もう殴ることないです。」と述べ・・・

これが裁判所の事実認定なのだが、赤文字の部分の論理が破綻していないか。暴行を止めることを目的として、被害者を暴行することは、特殊な文化や価値観の影響下におかれている場合は例外として、常識的にはありえない。

外形的な事実を基準に物事を判断するのであれば、A氏による暴行に、B氏も荷担したと解釈するのが自然だ。M君の頬を叩いたのが1回だけだったとはいえ、M君にダメージを与えたわけだから暴行に荷担したと考えるのが普通の解釈だろう。「もう殴ることないです」と言ったとしても、その真意は分からない。裁判所がB氏の心理まで読みとれるはずがない。ジョークだった可能性だってあるのだ。また、叩いたあと自責の念にかられ、「もう殴ることないです」と取って付けたように言ったのかも知れない。飲酒していたかどかは分からないが、思考が混乱していた可能性もある。暴力を振るった後に、発せられた「もう殴ることないです」をもって、A氏の暴行を止めようとしたと認定するにはかなり無理がある。

この事件では、少なくとも3人の加害者が謝罪文をM君に送っている。A氏、B氏、それに李氏である。このうちA氏とB氏は、暴力を振るった。既に述べたように李氏も事件に対する反省の意を示した。

ところが反ヘイト裁判後の一連の流れの中で起きた共謀性のある事件にはあたらないという判決が下ったのである。共謀を認定しないために、裁判所は、暴力を止めるために暴力を振るったという不自然きわまりない認定をでっち上げたのではないだろうか。

2018年11月06日 (火曜日)

弁護士懲戒請求について考察させられるある訴訟が東京地裁で進行している。この裁判の原告は小倉秀夫弁護士。被告は東京都内に在住するAさんである。発端は別の次の事件である。

900人超を大量懲戒請求で提訴へ 請求された2弁護士
全国の弁護士会に大量の懲戒請求が出された問題で、東京弁護士会の弁護士2人が「不当な請求で業務を妨害された」として、900人超の請求者に各66万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こすことを決めた。請求者1人ごとに訴えるため、900件超の訴訟となる。まずは2日、6人を相手に提訴する予定だ。

  訴訟を起こすのは北周士、佐々木亮の両弁護士。昨年以降、計4千件の懲戒請求を受けた両弁護士は今年4月、約960人の請求者を相手に訴訟を起こす考えをツイッターで表明。■出典

繰り返しになるが裁判の発端はこの事件である。この事件になぜ小倉弁護士が関係して、訴訟まで起こすことになったのだろうか。事件の経緯を追ってみよう。

◇ツィッターの社会病理

ひとりの弁護士に大量の懲戒請求書を送付したケースは、過去にもあるが、頻発する現象ではない。そのために、ニュース性が高く、ネット上などで格好の話題になる。佐々木亮弁護士のケースもこうした社会現象を起こした。ツイッターなどで、この事件について自分の意見などを表明する「炎上」現象が起きたのである。その炎上に、小倉秀夫弁護士も巻き込まれた。

その結果、ツイッターでの小倉弁護士の発言をめぐり、今度は小倉弁護士に対して、960通の懲戒請求書が送付されたである。「余命三年時事日記」という右派系のブログが、この量産型懲戒請求を呼びかけた。

懲戒請求のひな型は「余命三年時事日記」が準備したものだった。不特定多数の人々が、署名の感覚で小倉弁護士に対する懲戒請求書を送付したのだ。

 これに対して小倉弁護士は、「懲戒請求者に対して損害賠償請求をしようと考えた」(訴状)という。しかし、対象者が960人もいたので、個々の懲戒請求者に個別に損害賠償請求をすることは、大変な労力となる。そこで「自己のウェブサイト上で訴訟外の和解を呼びかけることとし、和解契約書のひな形を作成して自己のウェブサイトにアップロードした上で(甲第4号証)、本件量産型懲戒請求をしてしまった人々に対し、同ひな形を用いた和解契約の締結を申し込む内容のウェブページをアップロード」したのである。

この請求方法に強い疑問を感じた第3者がいた。「余命三年時事日記」とは何の関係もないAさんだった。小倉弁護士が行ったウェブサイトを利用した量産型の和解提案が、弁護士としてあるまじき行為だと考え、ツイッターで何度か疑問を述べたのち、ある行動にでた。小倉弁護士に対する懲戒請求を行ったのである。

繰り返しになるがAさんは、「余命三年時事日記」の呼びかけに応じて、小倉弁護士に懲戒請求書を送付した一人ではない。「余命三年時事日記」の呼びかけが引き起こした量産型懲戒請求に対して、小倉弁護士がネット上で損害賠償を求めた行為が、弁護士としてあるまじき戦略だという観点から、懲戒請求に踏み切ったのである。

これに対して小倉弁護士は、Aさんに300万円の支払いを求める損害賠償裁判を起こしたのである。

◇最高裁の判例

この事件を検証するためには、大前提として、佐々木弁護士と「余命三年時事日記」の間にどのような論争があったのかを確認する必要がある。

「余命三年時事日記」が佐々木弁護士に対する量産型懲戒請求を呼びかけたところ、佐々木弁護士は、次のようにツイッターで応戦した。

ネット右翼の諸君は相変わらずだなぁ。無邪気に私に懲戒請求してるのも900人くらいいるけど、落とし前はつけてもらうからね。(略)

これに対して「余命三年時事日記」は、ブログで、佐々木弁護士に対する刑事告訴と民事訴訟を予告した。その上で懲戒請求者の個人情報が外部にもれる懸念を示し、それを防ぐためには「早急に弁護士法の改正が必要だろう」と述べた。

これに賛同して、「炎上」渦中にいたひとりがツイッターで、「早急に弁護士法の改正が必要だろう」とツィートした。このツィートを見て、小倉弁護士が「虚偽告訴罪での告訴の対象なので、懲戒請求者の氏名・住所を秘匿する合理性がありません」とツィートした。

これに対して「余命三年時事日記」は、「この件は共謀による罪として別途告発されている事案である」などと反論。小倉弁護士に対する量産型懲戒請求を呼びかけるに至ったのである。

ちなみに弁護士法の第58条は、懲戒請求権について次のように述べている。

第五十八条 何人も、弁護士又は弁護士法人について懲戒の事由があると思料するときは、その事由の説明を添えて、その弁護士又は弁護士法人の所属弁護士会にこれを懲戒することを求めることができる。

ただし、懲戒請求者が懲戒の事由がないことを知りながら、あえて懲戒請求した場合は、不法行為となる。次のような最高裁の判例も存在する。

 懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠く場合において、請求者が、そのことを知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに、あれて懲戒を請求するなど、懲戒請求が弁護士制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認められるときには、違法な懲戒請求として不法行為を構成する

小倉弁護士は、この判例を根拠に「余命三年時事日記」の主張には根拠がないので、「日記」からの量産型懲戒請求に対する損害賠償請求は正当と主張した。それを前提に、Aさんから懲戒請求されたのは不当として、Aさんを提訴したのである。

◇Aさんが懲戒請求した理由

Aさんが小倉弁護士の量産型損害賠償請求を問題としたのは、それにより懲戒請求者が心理的圧迫を受ける点である。また、量産型懲戒請求が違法かどうかの司法判断を待たずに和解に向けた行動を取った事実である。また、和解後の懲戒請求行為に対して、一定の規制を求めてきたことである。さらにこうした事例が「詐欺のモデルケース」を作りかねない状況を生む懸念である。

ここでいう「詐欺のモデルケース」とは、ネットを利用して和解を呼びかけることにより、法的な知識を持たない大半の懲戒請求者の恐怖心を煽って、極めて合理的に金銭を徴収する行為であって、「振り込め詐欺」の類型とは異なる。

この裁判では、法律の専門知識を持たない普通の市民が、弁護士の行動に不信感を感じた場合、懲戒請求を申し立てることの是非が問われそうだ。最高裁の判例に照らし合わせてみると、共謀罪を懲戒事由にすることにはかなり無理があり、懲戒請求の根拠を欠いている可能性が高いが、だからと言って、法曹界に対する一般市民の疑問や不信感を、法解釈だけで切り捨てることができるのか?あるいは訴訟で対抗していいのか?このあたりがジャーナリズムの検証点になりそうだ。

◇ツィートと名誉毀損

ちなみに訴訟に至る前段で、Aさんがツィートした記述に対して、小倉弁護士は、名誉を毀損されたとして損害賠償を求めているが、筆者が見た限りでは、名誉を毀損しているとは思えない。

確かに「悪徳弁護士」とか、「詐欺のモデルケースを作った北、島崎、小倉」といった表現はあるが、もともとツイッターの言語は、投稿者の感情を露呈することが前提になっており、罵倒をそのまま真実として受けとめる人はほとんどいないからだ。同じ表現が、たとえば『世界』とか、『文藝春秋』で使われていたら、名誉毀損になるだろうが、ツイッターの言語は信頼性そのものが低く「論争ゲーム」のレベルだ。

ツイッター上のフェイクニュースの氾濫でも明らかなように信頼性そのものが極めて低い。そこで発せられた罵倒を名誉毀損とするのはおかしい。罵倒をそのまま鵜呑みにする人はほとんどいない。

言葉の評価は、どのような状況の中で発せられたかで変わるのである。固定的な評価はない。

◇和解契約書

小倉弁護士は、ネットで公開した和解契約書の中で、6つの条件を提示している。このうち検証する必要があるのは、次の3点である。

4、乙(黒薮注:懲戒請求者)は甲(黒薮注:小倉弁護士)に対し、和解金として金10万円を、本契約成立の日から1週間以内に、下記銀行口座に送金して支払う。(略)

5、乙は、自己が関与した事件について自己または相手方代理人としての行為または言動に問題があったことを理由とする場合を除き、弁護士に対する懲戒申立てをしないことを約束する。

6、甲は、平成30年6月30日までに本書面が甲に到達し、かつ、乙が上記1~5の義務を遵守する限りにおいて、乙に対し、上記懲戒申立てに関して民事訴訟を提起しないことを約束する。

◇背景に法曹界に対する不信感

まず、「4」に関してだが、一人の懲戒請求者につき10万円の和解金を求め、懲戒請求者の人数が960人であるから、総計9600万円の和解金を要求していることになる。1億円近い金額である。この金額が請求額として妥当なのか、検討してみる必要がある。もちろん高額請求が違法行為にあたるわけではない。

しかし、既にのべたように大半の懲戒請求者は法の素人である上に、署名の感覚で懲戒請求書を送付したに過ぎないのだ。「余命三年時事日記」に対して、たとえば30万円程度を請求するのであれば、まあ仕方がないか、という気にもなるが、「署名」に協力した人々も含めて一律に10万円という単価を設定するのは、無理があるような気がする。

それに960人もの人が「署名」に応じた背景には、法曹界に対する不信感があるからに違いない。反差別を口実に暴力を振るっている「ぐれん隊」を弁護士らが擁護したり、高額訴訟を推奨したり、事件を受認していながら手抜きをするなど、法曹界の対する評価が厳しくなっているのだ。

現に小倉弁護士も訴状の中で、弁護士会の実態について「弁護士は、その職務上、(黒薮注:懲戒申立で事件の)判断権者が判断を間違えることが相当数あることを経験的に知っており、自己が対象弁護士とされている懲戒申立で事件においてそのような誤審がなされるリスクのあることを認識している」と述べている。

◇懲戒請求に対するカウンターで莫大な賠償金

「5」の条項を認めてしまうと、あるまじき行為を働いている弁護士に遭遇しても、懲戒請求できなくなる。たとえば筆者の場合、弁護士を取材する機会が多いが、その中で事実を捏造し、それを根拠に裁判を起こしているケースに気づいたこともある。たとえば最近の例でいえば、煙草が原因で病気になっていながら、原告本人は煙草を吸っていなことにして、隣人の副流煙が原因だと事実関係を偽り、それを前提に高額訴訟を起こした例がある。

当然、懲戒請求の対象になるが、「5」の条項を受け入れれば、こうしたケースも放置せざるを得なくなる。当然、弁護士法58条とも整合しない。

「6」は、懲戒請求者が「1」から「5」の条件を受け入れれば、提訴しないことを約束したものである。和解においては、必要な記述に違いないが、逆説的に考えると、「1」から「5」を拒否した場合は、提訴すると言っているのだ。提訴行為が普通の市民にとっては、脅威と感じられるのはいうまでもない。

小倉弁護士にしても、佐々木亮弁護士にしても、懲戒請求に対するカウンターで莫大な賠償金を手にする可能性がある。筆者には、これが弁護士本来のありかたとは思えない。早急に訴訟を取り下げるべきだろう。

ツイッターがこれらの事件の引き金になっていることも間違いない。

2018年11月05日 (月曜日)

携帯電話(スマホ)で使われる電磁波と発癌の関係を指摘する最新の研究結果が公表された。1日付けのMWN(Micro wave News)によると、アメリカの国立環境衛生科学研究所は、2月に発表したNTP(米国国家毒性プログラム)の最終報告を修正し、動物実験でマイクロ波と癌の関係が明白になったと発表した。

NTPは10年に渡る長期プロジェクトで、予算も3000万ドル。最大級のプロジェクトである。

修正された最終報告によると、動物実験の期間である2年間に、オスのラットの心臓に悪性腫瘍が増えたことを示す「明確な証拠」が得られたという。一方、マイクロ波を放射しなかった実験群のラットでは、心臓の腫瘍は発生しなかった。

また、脳や腎臓については、腫瘍の発生率こそ心臓よりも高いが、これらの相互関係は弱いとの結論となった。

国立環境衛生科学研究所は、自らが進めていたNTPの最終報告を今年の2月に発表していた。この時は、マイクロ波に高い発癌リスクがあるとは言えないと結論づけていた。

しかし、それ以前に発表していた中間報告で、ラットやマウスを使った実験などを根拠に、マイクロ波には特に脳腫瘍と心臓の腫瘍を発症させるリスクがあると発表していた。

2月の最終報告で、中間報告が完全に否定されたこともあり、専門家の間で疑問視する声があがっていた。そこで検証委員会が設けられ、検証の結果、NTPに対して修正するようにアドバイスしていた。

 

2018年11月03日 (土曜日)

なぜ、「押し紙」問題を取材してきたのかとよく質問されることがある。「一旦着手したテーマで、まだ解決していないからだ」と答えるのが常だったが、正直なところわたし自身よく分かっていなかった。心の深層を探っていくと釈然としないものがあった。正義感ではない。もっと刺激が強い何かを感じてはいたが、具体的な像はかすんで見えなかった。

ところが11月1日に、国会議員会館で小坪慎也(行橋市議)氏らと開催した「押し紙」学習会で、自民党の木原稔議員が、「押し紙」と折込広告の水増し請求を指して明らかな「詐欺」だと断言されたとき、何かに打たれように、「押し紙」問題を取材してきた理由が分かった。漠然とした思考が具体的な輪郭を現したのだ。

結論を先に言えば、それは「押し紙」をフィルターにしたとき、日本人の不可解なメンタリティーが見え、その闇の深さが心のどこかで好奇心をかき立てていたのだ。

木原議員が指摘したように、だれが判断しても、折込広告の水増し請求という刑法上の詐欺を日本のジャーナリズムの巨塔である新聞社がやってきた重い事実。しかも、それを少なくとも1970年代の終わりから続けている事実。「押し紙」は一部もないと開きなおる事実。この実態を告発するひとがほとんどいない事実。指摘する少数派の人々は、なぜかバッシングを受ける事実。裁判を起こされることすらある。政治家もそれにメスを入れない。これらのメガトン級の事実とジャーナリズム企業の看板である「正義」とのギャップがわたしの意識の中で好奇心として根を下ろしていたのだ。

国際的に見ると、極めて珍しい現象だ。

この現象に異常な興味をそそられ、「押し紙」問題から目が離せなくなったのだ。そして、それを言葉で説明できるようになった日、つまり11月1日には、取材開始からすでに20年が過ぎていたのだ。それだけの話で、販売店を救済しようというような動機ではない。日本人のメンタリティーに不可解なものを感じていたのである。

動機が解明できると、別の取材テーマもかたちを変えてきた。

たとえば、今年に入ってから取材したM君暴行事件でも、事件の存在そのものを多くの人々が、「知らぬ、存ぜぬ」と隠蔽する奇妙な現象に遭遇した。事件をなかった事にしようとしているのだ。その中心的な役割を果たしてきたのが、なんと著名な「文化人」たちである。野党の政治家たちである。

もちろん暴行の事実を正面から見据えている人々もいるが、奇妙なことに彼らがM君を擁護するためには、回りに忖度して、勇気を奮いたたさなければならない。この現象は、「押し紙」問題を通して見えてくる精神構造とどこか類似してはいないか。

道ばたの池でおぼれかけている人を発見すれば、救助へと向かうのが常識だ。ところが日本ではそうはならない。まず、水上でもがき苦しんでいる人が誰かを観察する。それから救助に向かう人を観察して、その人が左派か右派か、あるいは日本人か外国人か、さらにはライバルか身方かを勘ぐってから態度を決める。恐ろしいメンタリティーである。こんな国は世界のどこにもないだろう。

何が原因で日本はこんな国になってしまったのか。闇の正体を探る努力が必要ではないか。深刻な社会病理である。

 

【冒頭の写真】シマウマの群れは、先頭が走る方向へと突進する。東へ向かえば、一斉に東へ。西へ方向転換すれば一斉に西へ。これがスタンピード現象。

2018年11月02日 (金曜日)

「押し紙」を考える勉強会が、1日、衆議院第2議員会館の会議室で開かれ約50人が参加した。主催はNO残紙キャンペーン。

筆者が「押し紙」について説明した後、作家の幸田泉氏、佐賀新聞「押し紙」裁判の原告・寺崎昭博氏、衆議院議員の木原稔氏、それから行橋市議の小坪慎也氏が発言した。

発言の内容については、近々にユーチューブで公開する予定だ。

また、参議院議員の宇都隆史氏と和田正宗氏がメッセージを寄せた。このうち和田正宗氏は、国会で公正取引委員会に対して、「押し紙」について質問した経緯がある。

 

【参考記事】元NHK・自民党の和田政宗議員が「押し紙」問題で公取委を追及、14日の内閣委員会

 

筆者の個人的な感想を言えば、2時間足らずの勉強会の中で、「押し紙」や折込広告の水増し行為が歴然とした刑法上の詐欺だという観点を再確認した。その悪しき商慣行がまかり通ってきたが、国会(立法)の場に持ちこまれた意義は大きい。

多数の地方議員や海外メディア、ネットメディアなどが参加したこともこれまでの「押し紙」を考える集会とは異なる。「押し紙」を問題視する層が拡大したことを意味している。

大メディアの闇を発掘し、批判することは議員にとっては高いリスクを背負う。日本列島の隅々にまで影響力を持つメディアにより、バッシングの対象にされかねないからだ。が、目の前に深刻な問題があるとき、それと正面から対峙するのか、それとも退却するのかで、議員の評価が決まることは間違いない。

 

【写真】NO残紙キャンペーンが作成したリーフレット

 

2018年11月01日 (木曜日)

昨日(10月31日)の夜、推定で2時間程度、メディア黒書へのアクセスが出来なくなった。筆者がアクセス不能に気づいたのは、21時5分ごろだった。回復したのは、22時15分ごろ。従って少なくとも1時間ばかりアクセスが不能になったことになる。

他のPCからのアクセス状況を知るためにTwitterやFacebookで調査の協力を告知したところ、何人かの人々から「アクセスできない」という回答があった。「アクセスできる」という回答も1件あった。

「押し紙」の撲滅運動、「NO残紙キャンペーン」のバーナーを貼っている「保守速報」へのアクセスが出来なくなっていることを、31日付けのメディア黒書で、報じていたこともあって、同じ攻撃がメディア黒書への向けられた可能性もある。単なるシステム上の不具合の可能性もある。

現在、メディア黒書の記事は読める状態だが、管理画面のアクセス解析がダウンした状態になっている。

今後、一応、被害届をだした上で、原因を調査することになる。

以前にも何度か、メディア黒書へのアクセスが出来なくなる事態が発生したことはあるが、いずれも数分で回復している。今回のように長時間に渡ったのは初めてだった。

言論のプラットホームへの攻撃は、言論の自由に対する挑戦状に他ならない。それは右派系のウエブサイトであろが、左派系のウエブサイトであろうが、同じことである。日常化すると、言論統制への道を開きかなねい。

現時点では、誰が「犯人」なのか全くわからない。しかし、どこかに足跡が残っている可能性が高い。

 

【参考記事】保守速報など右派系サイトにDDoS攻撃、アクセスが不可能に、物理的な言論弾圧が広がる危険な兆候

2018年10月31日 (水曜日)

保守速報など、右派系のウエブサイトへのアクセスが不能になっていることを、読者はご存じだろうか。

10月25日ごろから、「保守速報」「ShareNewsJapan」「もえるあじあ」「アノニマスポスト」などのサイトにつながりにくい状態が続いています。さらに27日17時時点で「netgeek」も閲覧できなくなっているのを確認。原因は不明ですが、何者かによるDoS攻撃(またはDDoS攻撃)ではないかとみられています。■出典

実際、保守速報の次のURLにアクセルしても、繋がらない。(10月31日の時点)読者も下記のURLをクリックして、実際に確認してほしい。言論弾圧の実態を実感できるだろう。

  ■保守速報http://hosyusokuhou.jp/

筆者は、右派的な考え方には同調しない立場で、たとえば天皇制にも反対だが、言論の自由という観点から、この事件を重大視している。言論を物理的に弾圧する事件が実際に起こってしまったことにむなしさを感じる。日本の未来に暗雲が立ちこめているイメージが脳裏に広がった。

誰がこうした言論妨害を断行したのかは断定できないが、恥ずべき行為である。しかも、弾圧の対象が複数のメディアに及んでいる。

 

◇烏合の衆(うごうのしゅう)の叫び

このところ保守速報に対する攻撃が凄まじい。それは品性を欠き、烏合の衆(うごうのしゅう)による罵倒のように醜い。その狂信めいた総攻撃に、筆者も巻き込まれたことがある。

今年の6月だった。保守速報が自社のウエブサイトに貼り付けてくれていた「NO!残紙キャンペーン」のバーナーを削除するように、複数の人々から要請を受けたのだ。「NO!残紙キャンペーン」というのは、思想信条の違いを超えて、「押し紙」問題に取り組む弁護士、議員、ライターの集団である。窓口が筆者になっている関係で、保守速報つぶしへの協力を筆者に要請してきたのだ。

当時、保守速報は「差別サイト」のレッテルを貼られ、大半の広告主を失っていた。組織的な広告剥がしが行われた結果である。

こうしたなかで、「NO!残紙キャンペーン」のバーナーだけが残っていた。それが目障りなのか、何人もの人々が、私にバーナーを外すように求めてきたのである。そのうちの半数は匿名だった。これらの人々から筆者は、「差別者」呼ばわりされたのである。

「NO!残紙キャンペーン」に加わっている澤藤統一郎弁護士に対しても、同様の圧力があった。圧力をかけたらしい人物も分かっている。

筆者に接触してきた人物のひとりに関西大学の宇城輝人教授がいた。同氏は、次のようなメールを送付してきた。バーナーを剥がせとは言っていないが、暗黙のうちにそれを求めていた。

 NO残紙キャンペーンの黒藪さま、

関西大学社会学部教授の宇城輝人と申します。

このアドレスが適切な宛先なのかわからないのですが、貴キャンペーンの広告出稿についてお知らせしたくメールを差し上げます。

「保守速報」というまとめサイトに貴キャンペーンの広告が掲載されています。

保守速報
http://hosyusokuhou.jp/

保守速報とは、ネット上の嫌韓・嫌中をはじめとするレイシズム・民族差別のヘイトスピーチの温床ととして悪名高いまとめサイトです。多くの広告主が保守速報に自社の広告が掲載されるのを敬遠し、広告を引き上げたため、現在(6月12日18時30分)、実質的に貴キャンペーンの広告のみが掲載されている状況です(添付画像をご覧ください)。保守速報なる媒体の性格と、そこからの広告主の撤退状況について下記の記事をご参照ください。

エプソンが『保守速報』への広告停止 保守速報は14年にヘイトスピーチ巡り訴訟沙汰

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12144-330931/

保守速報への広告掲載をやめたエプソン 「嫌韓、嫌中の温床」との通報がきっかけに

https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/hoshusokuho?utm_term=.vn9rOlg7l#.pbpV3ZMXZ

「保守速報」の記事掲載、差別と認定 地裁が賠償命じる

https://digital.asahi.com/articles/ASKCJ552TKCJPTIL01D.html

上の記事をご参照いただければ、保守速報が貴キャンペーンの広告媒体として適切かどうかご判断いただけると思います。

私といたしましては、貴キャンペーンに広告取り下げをお願いするとか、あるいは保守速報への広告掲載を批判するといった意図はありません。ただ、掲載されている事実をお知らせしたく思い、メールを差し上げました。

出過ぎた真似であったかもしれませんが、ご賢察いただけますようお願い申し上げます。

ちなみに「NO残紙キャンペーン」のバーナーは広告ではない。運動のためのバーナーで、もちろん広告料金は発生していない。保守速報が自主的に掲載したのである。

筆者は、研究者はペンで自分の主張を展開すべきだと考えている。相手の土俵を言論以外の方法で物理的に潰すのはフェアプレーではない。

2018年10月30日 (火曜日)

同じ日に出力された2枚の放送確認書の社印の位置が、微妙に異なっているものが、多量に発見された問題で、民放連に理由を尋ねてみた。

この問題は、メディア黒書で何度か報じてきたが、再度、何が問題なのかを確認しておこう。

発端は、1990年代の後半にさかのぼる。当時、静岡第一テレビ、福岡放送、北陸放送、岩手朝日テレビなどで、一部のテレビCMが放送されないまま料金の徴収が行われる不正事件が発覚した。いわゆるテレビCMの水増し事件である。

これを重く見たテレビ関係者や広告関係者は、民放連などを中心に、再発防止策を検討するようになった。その結果、2000年から放送確認書を発行する制度をスタートさせた。現在は、それが民放連に加盟している全放送局に義務づけられている。

この放送確認書制度の特徴は、不正を防止するために、人的な力を外部から加えないで、CMが放送されるとコンピュータが自動的にそれを記録し、月に一度出力される放送確認書に反映させるというものである。人間が一切の加工をしないのが、その最大の特徴だ。少なくとも筆者が取材した限りでは、そんな仕組みになっている。

ところが最近、筆者が放送確認書の社印が押された位置を細かく調べたところ、社印の位置が一定していないことが分かった。つまり放送確認書が人的に偽造されている疑惑が浮上したのだ。偽造の目的は、クライアントに対してテレビCMの水増し架空請求を行うことである。1990年代後半の事件が、かたちを変えて再現している疑惑があるのだ。

◇新聞販売店の領収書

社印の位置が一定ではない理由について、たとえば鹿児島テレビは、社印だけを別に印刷し、その紙に放送確認書を出力しているから、誤差が生じるという趣旨の説明をしている。

筆者は社印の付いた証書類について様々な分野を調べた。まず、筆者の取引き先であるバーナーの制作業会社からの請求書だが、社印の位置は全て一致していた。コンピューターが社印を印刷するからだ。

次に新聞販売店の店主にお願いして、領収書を見せてもらった。これも社印の位置はすべて一致していた。店主は次のように話す。

「機械が自動的に領収書を打ち出すので、社印の位置も同じです」

コンピューターを核とした管理システムがあたりまえになっている状況の下では、同じ種類の証書であれば、社印の位置は1ミリの狂いも生じない。

◇一部の放送局はV字回復

ところが社印の位置にずれがある放送確認書が大量に見つかったのだ。その大半はローカル局が発行したものである。

この点について、民放連の元会長室主幹の中原和子氏に理由を尋ねてみた。次の様な趣旨の回答だった。

①放送確認書のシステムの管理は、それぞれの放送局が独自に管理しているので、民放連としては把握していない。

②社印は、放送確認書を出力した後、人が押しても許される。「社によっては、(手で)社印をいっこいっこ押すことはありうると思います」

③資料を送付してもらえれば、調査する。

テレビ業界は、リーマンショックを機に低迷の時代に入ったが、その後、一部の放送局はV字回復している。新聞の凋落とは、軌道が異なる。