2016年11月02日 (水曜日)

このところ携帯電話の基地局設置をめぐり、電話会社と住民がトラブルになるケースが急激に増えている。その背景には、電磁波による人体影響が情報として人々の間に浸透しはじめている事情があるようだ。

メディア黒書で既報したように、日本人の3.0~4.6%が電磁波過敏症になっているという調査結果を、早稲田大応用脳科学研究所の研究グループがこの8月に発表した。

■<電磁過敏症>日本人の3.0~4.6%に症状

数値を見ると少ないようにも感じられるが、たとえば電磁波過敏症の比率が4%とすると、10万都市であれば4000人が電磁波過敏症になっている試算になる。しかし、その大半は、恐らく自分が電磁波過敏症であるという自覚がない。体調不良になっても、なにか別の原因があると考えて、病院を転々とする。

しかし、それにもかかわらず電磁波と健康に関する情報は広がっており、その結果、電話会社とのトラブルが多発しているようだ。

◇トラブルのリスト

この1年の間に筆者が取材した基地局問題には次のケースがある。

1,東京中野区2丁目のKDDI基地局(係争中) 

2,東京豊島区千早のKDDI基地局(撤去)

3,大阪府北区堂島のKDDI基地局(計画中止)

4,板橋区小豆沢のドコモ基地局(係争中)

5,東京目黒区中央の基地局(詳細を確認中)

◇化学物質による人体汚染と電磁波問題

電磁波被曝の危険性は、化学物質による人体汚染の問題との関連の中でリスクを評価しなければならない。たとえ電磁波単独の被曝では、影響が小さくても、人体がなんらかの発ガン性化学物質で汚染された状態で、電磁波を被曝した場合、相乗効果で発ガンに至ると可能性が高くなると考える得るのである。

それゆえに低レベルの電磁波被曝であれば、安全だなどと考えるのは、誤っている。われわれの身体は、程度の差こそあれ有害な化学物質で汚染されているからだ。

地球上には数え切れない環境因子が存在する。事実、米国のケミカル・アブストラクト・サービス(CAS)が登録する新しい化学物質の数は、一日で優に1万件を超える。こうした状況の下では、複合の因子が連鎖したときに人体に及ぼす影響を検証することは極めて難しい。

人体はひとそれぞれに外界から異なった影響を受けており、厳密に言えば外界の変化に応じて、身体も変化している。静止状態にはならない。ひとつの変化が次の変化を引き起こす運動の法則が働いているのだ。従って体質も個々人により微妙に異なる。同じ強度のマイクロ波に被曝しても、人によりリアクションが異なるゆえんにほかならない。

電磁波問題では、動物実験で害が立証されなかったから安全だとよく言われるが、研究室での動物実験の結果は、必要以上に過信すべきではない。参考になっても、絶対的なものではない。と、いうのも実験装置の中の環境と、実際の環境は異なるだけではなくて、モルモットと人間の体質も異なっているからだ。と、なれば何を最も重視すべきなのだろうか。

それは実際に住民の間に健康被害が広がっている事実である。それが、公害に対峙する原点だ。その意味では、携帯基地局の周辺で、健康被害が発生している事実を指摘した疫学調査の結果は極めて大切な意味を持つ。疫学調査で公害の医学的な根拠を特定できるわけではないが、公害の対策を取るうえで、最も重視すべき要素にほかならない。

2016年11月01日 (火曜日)

筆者は、博報堂が2008年から2016年までの期間に、防衛省(本部)に送付した請求書のすべてを入手した。このうち陸上自衛隊に関する請求を精査したところ、ある興味深い事実が浮上した。

これらの請求書の解釈については、多様な視点があるが、本稿では、「自衛隊音楽まつりの企画演出等薬務」の名目で、博報堂が請求した額の変遷を検証してみよう。好奇心を刺激するある事実が浮き彫りになる。

次に示すのは、請求項目と請求額を日付け順に並べたものである。緑のマーカーの箇所に注目してほしい。

自衛隊音楽まつりとは、ウィキペディアによると、「防衛省が毎年11月に日本武道館で行う自衛隊音楽部隊の演奏会である」。「毎年11月の連続した2~3日間に日本武道館で行われる。防衛省に招待された観覧者および事前に抽選された一般観覧者に対して、1日に1~2回の公演が行われる。これらに加えて、招待者のみを対象とした公演も行われる。各回の公演内容は同じで、1回あたりの所要時間は約2時間である」。

防衛省は、この自衛隊音楽まつりの企画を博報堂に発注してきた。その際、博報堂からの請求額は、2009年(平成21年)から2013年(平成25年)までは、約2999万円で変化はなかった。

ところが2014年(平成26年)になると、3899万円に上がっている。請求額が1000万円増えたのだ。

翌2015年(平成27年)には、さらに請求額が増え、4378万円になった。

◇タレント料の請求も年々増

請求額を段々高く設定していくやり方は、実は、防衛庁に対する請求だけではない。たとえばメディア黒書で報じてきたように、アスカコーポレーション(以下、アスカ)に対しても、繰り返している。

次に示す表は、博報堂がアスカに対して請求したタレント料の年度比較である。2008年度と2011年度を比べてみた。

この表を見る限り、わずか数年の間にタレント料が高騰していることが分かる。平均タレント料は次の通りである。

2008年度:411,333円
2011年度:708,000円

同じタレントで2008年度と2011年度を比較しても、2011年度の方がはるかに高くなっている。たとえば浜木綿子(「1」と「1a」)の場合、45万円から70万円になっている。「2」から「2a」、「3」から「3a」、4」「4a」(上記の表)のタレントについても同じ傾向を示している。

◇ずさんな蓮舫議員の事業仕分け

博報堂がPR活動を担当しているすべての企業で、同じ請求額の「高止まり」傾向が現れているかどうかは、今後調査する必要があるが、少なくともアスカに対する請求の仕方と、防衛省に対する請求の仕方には、同じ傾向が見られる。

ちなみにたった3日の演奏会を企画するのに、本当に4000万円を超える資金が必要なのだろうか。演奏者は自衛隊員であるわけだから、通常のコンサートの企画よりも遥かに安くなるはずだ。

新自由主義=構造改革が進むなかで、無駄をなくすために「小さな政府」が提唱され、自民党や民主党の議員が議員定数を減らすべきだと盛んに主張しているが、国会議員を減らして国民の参政権を狭める愚策をとるよりも、先に公金の使い方を見直すべきだろう。

民主党の蓮舫議員は、民主党政権時代に事業仕分けを行い、本当に必要な公金(たとえば次世代スーパーコンピュータの開発費)まで削減することに熱心だったが、広告代理店に対する予算の無駄遣いには、一切メスを入れなかった。

広告代理店に対する予算は、取引の中身を徹底検証した後に再考すべきだろう。そして犯罪めいた騙しの手口を使った広告代理店に対しては、入札禁止処分にする必要がある。もちろん不正な公金は返済させるべきだろう。

2016年10月31日 (月曜日)

NTTドコモと東京板橋区小豆沢の住民たちの間で起きている携帯基地局の設置をめぐるトラブルで、NTTドコモ側は、30日、住民説明会を開いた。当初、NTTドコモ側は、戸別に1対1で説明をする方針だったが、住民たちの要望に応えて、団体での説明に応じた。

筆者は、住民側からの要請に応じて、説明会に参加した。

NTTドコモ側の説明には事実と違っていることや、「企業秘密」を理由に大事なことを説明しない場面もままあった。動画に撮影しているので、準備ができしだいにインターネットで公開したい。利潤の追求しか頭にない、電話会社の論理がよく分かる。

◇法律を上段にかざして基地局設置を正当化

筆者が最も驚いたのは、マイクロ波の規制値をめぐる説明だった。世界の国々や都市の規制値は次のようになっている。

日本:1000μW/cm2

イタリア:10μW/cm2

スイス:6.6μW/cm2

EU:0.1μW/cm2(提言値)

ザルツブルグ市:0.0001W/cm2(室内目標値)

EUやザルツブルグ市は、極めて低い数値を設定しているが、国レベルでは日本なみの高い数値を設定している。それを根拠に、NTTドコモ側は国が定めた基準を順守すれば安全だというのだった。

しかし、ヨーロッパでは、国の基準とは別に、目標値や提言値を別に定めている自治体があり、こちらの方が重視されているのだ。特にEUの提言値は、強い影響力を持っている。

ザルツブルグ市:0.0001W/cm2(室内目標値)について、どう思うかと筆者が質問したところ、2005年に廃止されたと答えた。

「2005年に廃止された」という話を筆者は初めて聞いた。筆者が勉強不足なのか、さもなければNTTドコモ側が嘘をついたことになる。少なくとも筆者は、そんな話を聞いたことはない。

改めて言うまでもなく、住民側は基地局の設置工事の中止を強く求めた。しかし、NTTドコモ側は、法律と総務省の防護指針(1000μW/cm2の基準値)を遵守して、計画を前に進めると宣言した。

◇NTTドコモの基地局をモデルに早急な疫学調査が必要

説明会に参加した理学博士のA氏は、説明会が始まる前の時間帯を使って、基地局(稼働はまだしていない)周辺のマイクロ波の密度を測定した。その結果、確かに電波が届きにくい地区があることがわかった。地形が丘陵地帯であることが、その原因である。

NTTドコモに対して、基地局の設置を希望する住民たちもいるようだ。

ここに基地局問題の難しさがある。基地局の設置を望む住民と、望まない住民の対立を生み、最悪の場合は地域社会を分断することにもなりかねない。

基地局を設置した場合、その近辺に住む住民は、健康被害を受けるリスクが高くなる。しかも、健康被害を受けて、損害賠償裁判を起こしても、現在の段階では、マイクロ波と健康被害の関係が医学的に立証されていないので、裁判所も基地局の撤去を認めない。

こうした司法の在り方が背景にあり、日本では、医学的な根拠が立証されるまでは、たとえ基地局周辺の住民のあいだで健康被害が多発しても、基地局の操業をそのまま続けてもいいことになっている。国家権力を利用した恐ろしい論理である。

基地局周辺の住民が、結果的に人間モルモットにされるのだ。

本来は、この種の人命にかかわる問題は、予防原則に基づいて、健康被害が多発した事実があれば、たとえ医学的な根拠が立証されていなくても、一旦、基地局の操業を中止するのが、原則なのである。さもなければ、被害を拡大させてしまうリスクがあるからだ。

板橋区の基地局問題で、特に憤っている層は、新設の基地局の直近にある高齢者マンションの住民たちである。わずか20メートルの距離から、マイクロ波の直撃を受けることになるからだ。高齢者だから、生命を軽視してもいいことにはならない。

今後、NTTドコモの基地局を抽出して、それを舞台に疫学調査を行うように、医療機関や専門家に働きかける必要もあるだろう。

ちなみにNTTドコモは、2005年に筆者が居住している朝霞市の集合住宅の真上に基地局設置しようとしたことがある。この時も、集合住宅の住民が設置推進派と反対派に分断された。が、結局は設置できず、近くの埼玉土建労働組合のビルの上に設置したのである。

埼玉土建労働組合に対しては、周辺住民の健康被害の実態調査を申し入れる必要があるだろう。今必要なのは、疫学調査なのだ。

2016年10月30日 (日曜日)

【MyNewsJapan】化粧品通販のアスカコーポレーションは10月28日、自社のPR業務を統括していた博報堂の現役社員を、博多署・福岡県警・福岡地検に、刑事告訴した。告訴状によると、罪名は窃盗罪。この社員は、アスカが所有するイルミネーション用LED電飾機器を、無断で佐世保市のテーマパーク・ハウステンボスに譲り渡した疑いがある。

電飾機器は2010年暮れ、福岡市の大濠公園で開かれたイルミネーションイベントを前に、特別協賛企業のアスカが約1600万円で購入。翌年、アスカは福島市でもこれを使い同イベントを開いたが、その後、行方が分からなくなっていた。

しかし今年になってアスカが調査したところ、ハウステンボスの倉庫で自社の電飾機器を発見。アスカの代理人弁護士がハウステンボスに事情を確認したところ、博報堂社員から電飾機器を譲り受け約28万円を博報堂の下請け会社に支払ったことが分かった。コンプライアンスの劣化に歯止めが掛からない博報堂。告訴状が受理されれば捜査当局が動く。(続きはマイニュースジャパン)

2016年10月29日 (土曜日)

【Business Journal 】10月26日付当サイト記事『朝日新聞、4年間で発行部数105万減の衝撃…新聞業界、存亡の危機突入へ』では、新聞の発行部数の減少に歯止めがかからない実態とともに、「残紙」をめぐる新聞社と新聞販売店のビジネスモデルを紹介した。今回は、その残紙の実態について、具体例を取り上げながらより詳細を紹介していく。(続きはビジネスジャーナル)

2016年10月28日 (金曜日)

日本広告審査機構(JARO)という団体をご存じだろうか。ウエブサイトによると、この団体は、「『悪い広告をなくし、正しいよい広告を育てたい』という広告界の念願で、広告主や新聞社、出版社、放送会社、広告会社それに広告制作会社など広告に関係する企業が自ら集い、昭和49年10月に誕生した民間の広告自主規制機関」である。

そして「問題のある場合は広告主へ広告の改善を促してい」るのだという。

事務局長は、博報堂から出向している井尻靖氏である。九州支社長などを歴任した方である。

先日、この日本広告審査機構に対して取材を申し入れたところ、不思議なことに博報堂の広報部から断りのメールが来た。取材の申入書が井尻事務局長宛になっていたとはいえ、日本広告審査機構へ送った書面の回答が、博報堂の広報部から返ってきたのである。

参考までにその書面を紹介しておこう。

黒薮様

お世話になっております。
博報堂広報室の藤井です。

日本広告審査機構の井尻事務局長にいただいたご質問に関してです。井尻は博報堂に在籍する社員であり、お尋ねの件(ご質問の①~⑤)も博報堂の井尻に対するものです。

当社では社員に関するご取材、お尋ねにつきましては広報からご回答申しあげることとなっており、本件に関しましても広報よりご回答する次第です。

ご質問の①~⑤に関して、以下のとおりご回答申し上げます。ご質問事項については、ただいま係争中でもあります。裁判において明らかになるものと考えております。

ご質問の⑩に関しては、博報堂はJAROの一会員であり、井尻は博報堂からの出向者です。

なお、ご質問の⑥~⑨に関しましてはJAROに対するお尋ねですので、別途JAROよりご回答申しあげます。

よろしくお願いいたします。

博報堂広報室 藤井

◇日本広告審査機構に対する質問項目

藤井氏からの文書の中にある日本広告審査機構への質問項目⑥~⑨は、次の通りである。

⑥がれき処理に関連した公共広告の出費額は、広告業界全体でどの程度になっているのでしょうか。

⑦2016年3月10日に、福島民友、福島新報など東北4紙に掲載された公共広告は、7段広告にもかかわらず、15段で請求されています。(この広告は、貴殿が所属されている博報堂の制作になっております)。これも嘘で紛らわしい行為です。貴機構として、この問題を調査される予定はあるのでしょうか。必要であれば、わたしが貴協会に資料を提供します。

⑧2015年度に博報堂が内閣府に提出された請求書を調査したところ、テレビCMの額が不開示になっています。貴機構で金額を把握されているようでしたら、教えてください。また、貴協会として、調査されるのでしょうか。

⑨防衛省から開示された広告業界からの請求書の中に、桁はずれに高額の請求書が含まれていますが、公的な資金から広告業界にどの程度の「税金」が支払われているのかを教えてください。

2016年10月27日 (木曜日)

新聞販売店の経営が急激に悪化している。知り合いの販売店主に話を伺ったところ、搬入部数の3割から4割が「押し紙」になっている販売店はざらにあるとのことだった。新聞社によっては、6割、7割のケースもある。

「紙(押し紙)を切ってくれと、新聞社に要求しても、改廃されることはなくなりました。改廃すると後継者がいなくなり、自社で販売店を管理せざるを得なくなるからです。実際、そのような店が増えています。ですから紙を切るように交渉する販売店主が増えています。それ以外に経営を維持できなくなっているのです」

こうした状況の下で、新聞社の担当員と打ち合せをする場合、会話を秘密裡に録音する店主が増えているという。これについては、わたしも最近、大量の「会話録」を見せて貰ったことがある。

この「会話録」を作った店主は、開業して早々に「押し紙」が増え始めたので、念のために、録音機をオンにした上で、「紙」を減らすように、交渉するようになった。店主は繰り返し、搬入部数を減らすように念を押し、担当員は頑として、それを拒否する。その会話が録音されているのだ。しかも、「あなたの店の紙を減らすと、近隣の販売店の紙が増えることになり、○○さんらに迷惑がかかります」といった暴言まで吐いている。

また、担当員は「バーター」についても言及するようになったという。「バーター」とは、他社との「押し紙」に関する取引である。

たとえばある販売店に、A紙の「押し紙」が400部、B紙の「押し紙」が500部、C紙の「押し紙」が600部あるとする。そこでA紙、B紙、C紙の3人の担当員が集まって、話し合いで減部数を決めることである。

こうしたことが当たり前に行われているという。

日本新聞協会は、これまで「押し紙」は一部も存在しないと公言してきた。しかし、過去はともかく、現在は新聞社の「押し紙」政策を裏付ける証拠がどんどん表に出ている。

前出の「会話録」を作成した店主が話す。

「トラブルが発生してから録音したのでは遅いです。現在の状況からすると、いずれ残紙をめぐる係争になるわけですから、販売店は係争になる前から、担当員とのやりとりを録音しておくべきでしょう」

新聞社は「押し紙」の存在を否定できなくなってきた。公取委のメスが入るのも時間の問題である。その時、「『押し紙』は1部もないという、過去の大嘘が暴露されるだろう。

2016年10月26日 (水曜日)

新聞の発行部数の減少に歯止めがかからない――。

9月に公表された新聞のABC部数(日本ABC協会が監査する部数)によると、朝日新聞が1年間で約33万部、毎日新聞が約19万部、読売新聞が約14万部減っていることがわかった。2016年8月度の新聞発行部数と前年同月比は次の通りである。

新聞の衰退はかねてから指摘されてきたが、「読売:1000万部、朝日:800万部」の時代は幕を閉じ、なおも没落の一途をたどっている。

その背景には、インターネットの普及や新聞に対する信頼感の喪失などがあるようだ。(続きはBusiness Journal  )

2016年10月25日 (火曜日)

東京都板橋区の小豆沢で、NTTドコモと住民の間で携帯電話の基地局設置をめぐり、トラブルが発生している。基地局は、すでに設置が完了しており、機械類の調節が行われた後、稼働する予定になっていた。

ところが周辺住民が基地局から放射されるマイクロ波の危険性を知って、反対運動をはじめた。23日の日曜日には、基地局近くの集会所で、電磁波問題の専門家らを講師に学習会が開かれ、約30名の住民が参加した。

特に基地局が設置されている賃貸マンションから20メートルの地点にある区立高齢者住宅(けやき苑)の住民たちが不安を訴えている。けやき苑の住民の一部は、ベランダ側からマイクロ波の直撃を受けることになる。

また、基地局から約150メートルの地点には児童施設があり、幼児たちもマイクロ波の直撃を受けることになる。

NTTドコモは、練馬区でも住民との間でトラブルを起こしている。過去には、目黒区や世田谷区でも、住民パワーの前に基地局の設置を断念した経緯もある。

マイクロ波の危険性が認知されるにつれて、分譲マンションへの設置はかなりハードルが高くなっており、反対運動が起きにくい賃貸マンションや老人ホームが狙われるケースが増えている。

◇携帯電話のマイクロ波とガンの関係

携帯電話の通信に使われるマイクロ波が人体に及ぼす影響は、研究が進むにつれて徐々に明らかになってきた。

つい最近も米国政府が取り組んでいるNTP(National Toxicology Program、毒物研究事業)で、携帯電話のマイクロ波にラットを被曝させたところ、オスのみに腫瘍が発生することが判明した。

■携帯電話のマイクロ波とラットの発癌に正の相関が見つかる、米国政府のNTPが実験結果を公表

■ケータイ電磁波 発ガン性確認か(京都新聞)

 

2011年5月には、WHOの外郭団体である世界ガン研究機構がマイクロ波に発ガン性の可能性があることを認定した。

マイクロ波を含む電磁波による人体影響が問題になりはじめたのは、1980年代に入ってからである。小児白血病と低周波電磁波の因果関係が、疫学的に立証されたのを皮切りに、調査や研究が進んで、現在ではガンマ線やX線はいうまでもなく、全ての電磁波(広義の放射線)が人体に悪影響を及ぼすとする説が有力になっている。

◇電磁波とはなにか?

そもそも電磁波とは何だろうか。最低限必要な範囲で、電磁波の正体を説明しておこう。

電磁波の「電」とは電気のことである。その電気が空間に放たれたものが電波である。しかし、電気や電波には、その影響が及ぶ領域がある。炎に手を近づけていくと、熱を感じる領域があるように、電気や電波にも、影響が及ぶ範囲がある。この領域を「電場」という。

電波は、われわれの生活に利便性をもたらした。携帯電話やスマホはその典型と言えよう。通信の革命と言っても過言ではない。が、その背景にある負の側面、あるいは「闇」の部分は、マスコミによってすっかり隠されている。

マスコミの大口広告主である電気・通信業界の権益がからんでいるからである。

電波による交信で絶対に欠くことができないものがある。それはアンテナである。電波はアンテナから発せられ、アンテナで受け止められる。それゆえに携帯電話の普及には、携帯基地局の設置が絶対的に必要になるのだが、この基地局が住民と電話会社のトラブルのもとになっているのだ。

次に電磁波の「磁」について考えてみよう。「磁」は何を意味するのだろうか。「磁」とは磁気、あるいは磁場を意味する。磁石が鉄を引き寄せることは周知であるが、その際に働く吸引力が「磁気」で、磁気が及ぶ範囲のことを「磁場」という。

電流が流れると、その周りには「電(場)」と「磁(場)」が発生する。電磁波とは、電気によって生じる「電場」と「磁場」を伴った波のことである。電波の形状と性質をより厳密に描写した言葉ということになる。

ちなみに単純に電磁波=電波と理解しても許容範囲である。枝葉末節にこだわりすぎて、物事を複雑に解釈すると、かえって電磁波問題を理解する妨げになりかねない。

電磁波問題とは、人体が電磁波(電波)を被曝し続けたときに生じる被害を公害の観点から指摘することである。広義に捉えれば、電磁波による人体影響だけではなく、生態系への影響も電磁波問題の範疇に入る。

電磁波問題の検証作業には1年、2年、あるいは5年、20年という長い歳月を要する。短期間の電磁波被曝では影響が現れなくても、長期にわたる被曝により影響が現れる場合もあるからだ。携帯電話の普及が始まったのち、長い歳月を経て、ようやく基地局の危険性が指摘されるようになったのも、安全性の検証には、長期の被曝による人体影響を調べる必要があったからである。

電磁波はエネルギーが低いものでは、家電機器などから漏れる「低周波電磁波」がある。また高いものでは、レントゲンのエックス線や原発のガンマ線など、さまざまな種類がある。従来は、ガンマ線やエックス線などエネルギーが高いものについては、遺伝子に対する毒性があると考えられてきたが、既に述べたように、最近では全ての電磁波に毒性があるという見解が主流になってきた。

このあたりの事情について、電磁波研究の第一人者である荻野晃也氏は、『携帯電話基地局の真実』の中で次のように述べている。

これらの電磁波のうちで、原爆の被爆者・被曝者などの研究から、「電離放射線(黒薮注:電離放射線とは、ガンマ線やX線を指す。詳しくは後述する。)が特に発癌の危険性が高い」と思われてきたのです。ところが、最近の研究の進展で「電磁波全体が危険な可能性」があり、「共通した遺伝的毒性を示す」と考えられるようになってきたのが、現在の「電磁波問題」の本質だといってよいでしょう。

また、北里大学の名誉教授・宮田幹夫氏らがまとめた『生体と電磁波』にも、次のような記述がある。

エックス線もガンマ線も電磁波である。人工の電磁波に比べてエネルギーが非常に大きいため、物質への浸透性が強く、生体へのダメージも非常に大きい。しかし、極低周波から超高周波まで、人工電磁波も生体へのダメージは大きく、身近にある場合は障害を生じる。放射線と電磁波はメカニズムが異なるが、同じように体内にフリーラジカルを生産し、DNAを破損してがんの原因を作る点では、同じような環境汚染源としてみることができる。

広島と長崎に投下された原爆の影響で、癌や白血病が増えたこともあって、かねてからガンマ線と癌の関係は定説となってきたが、実はマイクロ波など他の種類の電磁波でも、遺伝子に対する見解が変化してきたのである。

◇電磁波の分類

既に述べたように電磁波には、ガンマ線、X線、マイクロ波など様々な種類があるが、これらは何を基準に分類されているのだろうか。結論を先に言えば、それは電波の波打ちの頻度である。1秒間に打つ波の頻度、つまり周波数の違いにより、電磁波は分類され、ヘルツという単位で分類される。

波打ちの頻度が多ければ多いほど、周波数が高いことになる。少なければ少ないほど周波数が低いことになる。

たとえば電力会社が供給する電気の周波数は、東日本で50ヘルツ(一秒に50回)、西日本では60ヘルツ(一秒に60回)である。一方、携帯電話(第3世代)の周波数は、2000MHz(メガヘルツ)である。これは一秒間に20億回の波打ちが発生することを意味している。この領域の電磁波は、マイクロ波という呼び方で分類されている。

さらにガンマ線の周波数は、「10の19乗」から「23乗ヘルツ」にもなる。

従来から、ガンマ線やX線など極めて周波数の高い電磁波は、電離放射線と呼ばれている。「エネルギーが高く、分子や原子を構成する電子を『バラバラに離してしまう(「電離」といいます)』」(荻野晃也著、『携帯電話基地局の真実』)電離作用を伴うからだ。それが遺伝子を傷つけたりする。

これに対して、赤外線、マイクロ波、低周波電磁波など、ガンマ線やX線に比べるとはるかにエネルギーが低い電磁波は、電離作用を伴わないので非電離放射線と呼ばれる。

現在、電離放射線に遺伝子に対する毒性があることを否定する研究者はいない。それはすでに定説となっている。

これに対してマイクロ波など非電離放射線の毒性については論争がある。既に述べたように、すべての種類の電磁波が人体に悪影響を及ぼすという考えが有力になってきたものの、現在の時点では論争に決着が着いているわけではない。

従って「予防原則」に基づいて、危険性を想定した対策を取っておかなければ、後に、取り返しがつかない悲劇を生む可能性がある。

次に示すのが電磁波の分類図である。


◇携帯電話の電磁波(マイクロ波)

携帯電話に使われているのは、マイクロ波と呼ばれる領域の電磁波である。たとえば広く普及している第3世代携帯電話の周波数は、2000メガヘルツである。これは1秒間に20億回の周波が観測されることを意味する。電子レンジは、約25億回。とてつもない波の動きが熱エネルギーを発生させる。

こうした高周波の電磁波を携帯電話の受話器から直接に、あるいは携帯基地局の周辺で長期に渡って浴び続けたとき、人体影響が生じるリスクがないのかを考えるのが、俗にいう携帯電話の電磁波問題である。従って、パナウエーブ(白装束集団)の考えとはまったく性格が異なる科学である。

当然、長期にわたる科学的な観測が不可欠になる。たとえば10歳でスマホを使い始めた子供が、30歳になったとき、あるいは40歳に、さらには老齢に達したとき、電磁波被曝による負の影響を受けていないか、というような長期の問題なのだ。

◇安全基準

長期にわたる被曝を前提としているのか、電磁波問題に敏感な欧米では、地方自治体が独自に電磁波強度の基準を設定している。そのうちのいくつかを、日本の総務省が定めている基準値と比較してみよう。対象は1800メガヘルツの基地局である。

日本:1000μW/cm2

イタリア:10μW/cm2

スイス:6.6μW/cm2

EU:0.1μW/cm2(提言値)

ザルツブルグ市:0.0001W/cm2(室内目標値)

この数値を見ただけで、総務省がいかに電話会社のビジネスに貢献しているかが明らかになる。数値の大きな差異から異常な実態と言っても過言ではない。ちなみにザルツブルグ市の値でも、通信は可能だ。

◇携帯電話基地局の周辺で奇形

携帯電話の基地局が設置された後、直近の場所に次々と奇形植物が出現したという報告が複数ある。

そのうち筆者が直接取材した長野県木曽町で撮影した写真(奇形のヒマワリ=地元住民が撮影。奇形のナスビ=黒薮が撮影)ものを紹介しよう。

電柱の上に基地局を設置した後、設置場所の畑や近くの民家の庭で奇形植物が表れた。同じ現象が毎年続き、基地局が撤去された後、出現しなくなったので、原因が基地局のマイクロ波だった可能性が高い。

 

【参考資料】

■講演要旨(馬奈木昭雄弁護士)『人体実験を許すな。~携帯電磁波の危険性~』

■『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 』(黒薮哲哉、花伝社)

■危険が指摘され始めたLED照明(ブルーライト)による人体影響、理学博士・渡邉建氏インタビュー①

■危険が指摘され始めたLED照明(ブルーライト)による人体影響、理学博士・渡邉建氏インタビュー②

2016年10月24日 (月曜日)

3・11の復興に想像以上の利権がからんでいるようだ。ひらたくいえば、東北の悲劇を逆手に取って、ビジネスを展開する一部の企業が被災地へ乗り込んだようだ。

メディア黒書で特集している博報堂も例外ではない。原発関連の情報を収集していたところ、幾つかの情報が寄せられたので紹介しておこう。

◇日本原子力協会

まず、博報堂は原発関連の事業にも関心を示しているようだ。実際、JAIF(一般社団法人 日本原子力協会)の会員名簿に博報堂の名前がある

会員社になった目的は不明だが、ひとつには、原発関係の広告営業を有利に展開しようという魂胆があるのではないか。原発と広告の関係については、元博報堂の社員・本間龍氏が著した『原発プロパガンダ』(岩波新書)に詳しい。電力会社から莫大な広告費が広告代理店に流れ、原発プロパガンダを展開している実態が、克明に記録されている。

◇やらせ映画を制作

宮城県南三陸町のラジオ局を取材して制作したドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」で、「やらせ」があったことを朝日新聞や日刊ゲンダイが報じている。このドキュメンタリーには、津波で娘と孫を失った女性が登場。ラジオによって生きる力を取り戻すストーリーになっているが、実際はラジオを聞く余裕などなかったことが判明したのだ。ラジオを聞いていなかったのだ。

日刊ゲンダイの記事をリンクしておこう。

■やらせ映画「ガレキとラジオ」を一喝した役所広司の気骨

◇環境省は、がれき処理の広報に15億円(2013年度)

青山貞一氏と池田みちこ氏が主宰するE-wave Tokyoで、池田みちこ一氏は、環境省は、「2012度は9億円、今年度は15億円もの税金を広告代理店(博報堂など)に流している」と報じている。

災害がれきの処理は4月中旬に至ってもまだ全体の10%も進んでいない。当初の政府のもくろみ通り広域処理が進んでいないことがその原因であると環境省は考え、いわゆる広報事業に、昨年度は9億円、今年度は15億円もの税金を広告代理店(博報堂など)に流している。

2012年3月6日、朝日・読売の二大紙に下記の見開き全面カラー広告が掲載され大きな反響を呼んだ。冒頭の写真がその広告だ。

■がれきの広域処理推進の新聞広告は不正広告と言えないか?

ちなみにこの記事には、批判的な観点から、JARO(公益社団法人 日本広告審査機構)の広告についての方針が引用されている。一見、正義派めいた文面になっているが、同審査機構の事務局長を務めているのは、皮肉なことに博報堂の井尻靖彦氏である。

  JAROは「悪い広告をなくし、正しいよい広告を育てたい」という広告界の念願で、広告主や新聞社、出版社、放送会社、広告会社それに広告制作会社など広告に関係する企業が自ら集い、昭和49年10月に誕生した民間の広告自主規制機関です。
 そして今日まで、消費者に迷惑や被害を及ぼすウソや大げさ、誤解をまねく広告を社会から無くし、良い広告を育む活動を行っています。消費者からの苦情や問い合わせをもとにJAROは公平なスタンスで広告を審査し、問題のある場合は広告主へ広告の改善を促しています。(出典)

◇記録誌編纂事業でも怠慢

さらにメディア黒書で既報した岩手県大槌町が博報堂に発注した震災の記録誌編纂事業では、業務の怠慢などを理由に契約を解除されている。

記録誌の一部に、別の記録誌からのデータ流用も発覚した。職能や仕事への取り組み姿勢そのものに問題があるのだ。それにもかかわらず、請求額は1250万円で、出版社の3倍から4倍。

■津波記録誌で「怠慢」編集 岩手県大槌町、東北博報堂との契約解除

震災関連の事件ではないが、岩手県盛岡市にある県の複合施設「アイーナ」の総括責任者を務めていた東北博報堂の男性社員が、入館者数を水増しして県に報告していた事件が2016年2月に明るみにでた。

■入館者数水増し 県の施設で管理委託グループが4年間で2380人分 /岩手 

こんなふうに見ていくと博報堂の業務の不審点は、単にPR活動に関係したものだけではなく、多岐に渡っていることが分かる。この企業は何かという疑問をいただかざるを得ない。

2016年10月21日 (金曜日)

今年(2016年)の3月10日に、岩手日報、河北新報、福島民友、福島民報の4紙に、被災地からの復興をPRする全面15段の政府広報が掲載された。制作料と掲載料は、1225万8702円。請求書の発行元は博報堂である。

この広告について調査したところ、不透明な部分が多いことが分かった。

既に述べたようにこの広告は、全面15段である。しかし、実際に政府広報になっているのは、下の7段だけで、上の8段は、「復興」というテーマこそ同じだが、各地方紙の制作になっている。たとえば福島民友に掲載された広告の場合、上の8段スペースには、「企画制作/福島民友新聞社広告局」のクレジットがあり、下の7段スペースに「政府広報/復興庁」のクレジットがある。

実際、請求書によると、版下の制作費(原稿料と製版料)に関しては、博報堂は下の7段分しか請求していない。

これを逆説的に考えると、当たり前のことだが、上の8段分の制作は福島民友が行い、自分で政府に請求したことになる。

◇東北協同乳業の証言

念のために筆者は、福島民友の上の8段スペースで紹介されている東北協同乳業とう会社に電話取材した。その結果、福島民友の制作である事が確認できた。

東北協同乳業によると、同社は広告掲載料を支払っていない。記者が取材して、「広告」で企業の紹介をしてくれたのだという。「広告」に登場している他の団体についても同じだった。つまり登場した団体は広告の素材で、広告主は政府ということになる。

博報堂が地方紙による制作分の上8段スペースの版下制作料を、内閣府に請求しない根拠は、版下を制作したのが福島民友であるからだ。

博報堂の請求書に、福島民友が制作した版下制作料は含まれていないので、当然、福島民友は内閣府にこの料金を請求しているはずだ。それと同時に、自社の紙面に掲載した広告(上8段スペース)の掲載料も請求していると考えるのが自然だ。この広告の関するすべての行程を自分でやって、版下制作料だけ請求し、掲載料は請求しないことなどあり得ないからだ。

ところが博報堂の請求書によると、制作料に関しては自社が制作した下の7段スペース分だけだが、掲載料に関しては全面15段分を請求しているのだ。つまり2重請求が発生している疑惑があるのだ。

◇広告代理店の名前を隠蔽

博報堂が制作した版下を福島民友の紙面に掲載するというのであれば、博報堂に対する料金も発生するが、自社が制作して自社の新聞に掲載した広告から博報堂が利益を得る原理にはならない。

企画の紹介料のようなものが含まれているとしても、請求書にはそんな項目は見あたらない。

ちなみに福島民友は、この政府広報はすべて広告代理店が制作したと話しているが、請求書ではそれが裏付けられない。

かりに博報堂が福島民友に制作の一部を委託していたとすれば、制作料の適用範囲も、掲載料と同様に15段にならなければ辻褄があわない。

さらに次のことも言える。政府広報に関する契約書には、「あらかじめ再委託の相手方の住所、氏名、再委託を行う業務の範囲、再委託の必要性及び契約金額について記載した書面」を提出して、承認を受けなければならないのだ。

いずれにしても政府広報にしては、あまりにも不透明な部分が多い。

筆者は福島民友に対して、博報堂の名前を伏せて取材し、最後に、広告代理店の名前を聞いたのだが、「教えられない」との回答だった。

2016年10月20日 (木曜日)

新潟地検が森裕子参議院議員に対する告発状を、新潟知事選が行われている時期に受理したことに関して、新潟地検による謀略論が飛び交っている。

たとえば、「新潟に新しいリーダーを誕生させる会」の共同代表で新潟国際情報大学国際学部教授の佐々木寛氏は、同会の内部ニュース(10月5日付け)で、次のように書いている。

報道されている森裕子参議院議員の「所得税の還付金詐欺」は、全くの事実無根です。

 森ゆうこ参議院議員が「浪人中」に、政党支部を支えるために「私費」を寄付し、他の寄付者と同様に法律にもとづいて所得税の還付を受けたものです。取材の記者たちも、「犯罪の構成要素を欠くものをなぜ新潟地検は受理したのか」と、疑問を口にしています

  選挙戦で追いつめられた国家権力と原子力ムラの悪あがきです。卑劣な攻撃に屈してはなりません。選挙で明確な判断を下そうではありませんか。

こうした主観的な謀略論が何の根拠もないことは、来月発売の月刊誌で明らかにするが、ここでは参考になる資料をひとつだけ示そう。

告発状には含まれていないが、2011年度(平成23年度)分の森氏の政治資金収支報告書である。この時期、森氏は現役議員であった。佐々木教授のいう「浪人中」ではない。

まず、政治資金収支報告書の表紙を示そう。


政治団体名は、民主党新潟県参議院選挙区第1総支部。そして、代表者の氏名として、「森裕子」と明記されている。日付も確認できる。

次に寄付者の欄を示そう。


寄付者として、「森裕子」の名前が記されている。日付も確認できる。森議員が代表を務める政党支部に自分で寄付をしている事実が確認できる。

問題は寄付をしたことではなく、還付金を受けたことである。租税特別措置法の41条18第1項は、「その寄付をした者に特別の利益が及ぶと認められたもの」は、例外的に還付金を受け取れないのである。新潟地検は、還付金の受領を調査で、「浪人中」と同様に確認できたから、告発状を受理したのである。

参考になる事実ではなだろうか。

ちなみにわたしは小選挙区制の生みの親であり新自由主義=構造改革の初期の旗振り人・小沢一郎氏が率いる自由党に対しては、大きな疑問を抱いてきたが、原発推進派ではない。