毎日新聞の購読申し込みのフリーダイヤル(0120-468-012)に新聞の定価を尋ねたところ、再販価格が完全に崩壊していることが分かった。
周知のように再販価格とは、同一商品は同一価格で販売することを原則とする再版制度の下で、メーカーが決めている販売価格である。メーカーによる価格指定は独禁法で禁止されているが、再版制度は独禁法の例外として設けられている。そして新聞にはそれが適用されている。
毎日新聞の場合、公表されている(再版)価格は次の通りである。
「朝刊・夕刊のセット」:4037円(税込み)
「朝刊のみ」:3093円((税込み))
2006年に公取委が再版制度(新聞特殊指定)を撤廃しようとしたところ、新聞関係者が政治家を抱き込んだ大キャンペーンを繰り広げて、この既得権をなんとか防衛したことを記憶している読者も多いのではないだろうか。新聞関係者は、再版価格の厳守など正常な新聞販売を約束して、再版制度の存続を認めてもらったのである。
が、それから10年。毎日新聞の価格は、ばらばらになっている。
次に示すのは、私が新聞購読の情報を得るために電話した時の担当者との会話である。担当者は、購読価格は新聞販売店で交渉できるとはっきりと言った。「販売店ごとにそのサービス分の100円から300円」ぐらい引いているとも断言した。会話は次の通りである。(完全な反訳ではないが、ほぼ、このままの会話である。)
続きを読む »