煙草の副流煙で病気に、裁判で4500万円を請求も実は原告本人が元喫煙者だった
自宅の自室で煙草を吸う権利を剥奪する権限が司法にあるのか?それを問う裁判が、横浜地裁で進行している。
この裁判は先月、マイニュースジャパンで取りあげた。その後の経緯を報告する前に、事件の概要を紹介しておこう。
マンションの2階に住む一家3人が、化学物質過敏症になった。その原因が同じマンションの斜め下に住む被告家族・藤井家の煙草の煙にあるとして、4500万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。
筆者は、裁判の全書面を読んだが、客観的に見て原告3人が化学物質過敏症である可能性が極めて高い。そのことには異論はない。しかし、その主要な原因が煙草の副流煙にあるとする原告の考えには疑問を感じた。もちろん煙草の煙も原因のひとつである。しかし、化学物質過敏症の原因は、イソシアネートをはじめ多種多様にわたる。マイニュースジャパンの記事では、原告が発症の原因を煙草だけに限定して、4500万円の損害賠償を求めたことに疑問を呈した。化学物質過敏症とは何かを理解していないのではないかと思ったのである。
また、刑事ら4人の警察関係者が藤井家を訪問して、2度にわたり事情聴取した事実も紹介した。これも通常はありえない。当然、解明が必要だ。