
前立腺癌治療の過程で、主治医が治療方針を十分に説明しなかったとして、4人の患者が滋賀医科大病院の2人の医師を訴えた裁判の本人尋問が、17日、大津地裁で行われた。
この日、出廷したのは原告の4患者と彼らの主治医だった被告.成田充弘准教授、それに成田医師の上司にあたる被告.河内明宏教授である。これら6人の本人尋問を通じて、成田.河内の両医師に説明義務違反があったとする原告らの主張が改めて裏付けられた。裁判はこの日で結審して、判決は来年の4月14日に言い渡される。2018年8月に提訴された滋賀医科大事件の裁判は終盤に入ったのである。【続きは「デジタル鹿砦社通信」】

読売新聞の江崎徹志法務室長(当時)と喜田村洋一弁護士(自由人権協会代表理事)が、筆者に対して著作権裁判を提起してから21日で11年になる。この裁判は、喜田村弁護士が作成した「江崎」名義の催告書を江崎氏が筆者に送付したことが発端だ。その内容が怪文書めいていたので、すぐにメディア黒書で全面公表したところ、削除を求めて提訴した事件である。
裁判の中で、江崎・喜田村の両氏は、催告書が江崎氏の著作物であるから、筆者(黒薮)に公表権はないと主張(著作権違反)した。ところが催告書の本当の執筆者は江崎氏ではなく、喜田村弁護士であった高い可能性が判明。江崎氏の著作物を筆者(黒薮)が公開したという提訴の論拠がまったくの嘘だったことが判明したのだ。当然、江崎氏らは門前払いのかたちで敗訴した。
ちなみに著作権は、著作者人格権と著作者財産権に分かれる。著作者財産権は他人に譲渡できるが、著作者人格権は譲渡できない。著作物を公表する権利に関する法律は著作者人格権の範疇にある。従って問題になった催告書の著者ではない江崎氏には、喜田村弁護士が著作権を有する催告書の削除を請求する権利はない。提訴の権限そのものがなかったのだ。
これは虚偽の事実(名義を偽った催告書)を前提に提訴に及んだ事件の典型である。おそらく前例がないケースではないかと思う。
その後、筆者(黒薮)は事件の後処理に入った。すなわち喜田村弁護士に対する弁護士懲戒請求を申し立てた。訴因そのものが虚偽(著作権者が江崎氏であるという嘘)であることを知っていながら、提訴に及んだというのがその理由である。江崎氏らにとって不幸中の幸いだったのは、金銭請求をしていなかったことである。
詳細については、事件8周年の際に詳しく書いた。次の記事である。訴状や判決もダウンロードできる。
■ 喜田村洋一弁護士が作成したとされる催告書に見る訴権の濫用、読売・江崎法務室長による著作権裁判8周年①
■報道・出版活動に大きな支障をきたしていた可能性も、読売・江崎法務室長による著作権裁判8周年②
◆何が目的で著作権裁判を起こしたのか?
読売の江崎法務室長は、何が目的でこのようにリスクが高い裁判を起こしたのだろうか。この裁判に続いて読売は、筆者に対して2件目の裁判を提起した。【続きはウェブマガジン】

川崎市で12日にヘイトスピーチに罰金を課す条例が全会一致で成立した。それを受けて、「人権派」と呼ばれている弁護士らが活気づいている。たとえば神奈川新聞の報道によると、この新条例の「意義を学ぶ講演会が13日夜、同市川崎区の市ふれあい館で開かれ」、師岡康子弁護士が条例成立を歓迎する観点から条例について解説したという。
実はこの女性は、カウンターグループが2014年12月の深夜に大阪市で起こしたM君リンチ事件(実行者に対して約100万円の損害賠償の支払い命令が最高裁で確定)の隠蔽工作に率先して走った人物のひとりである。この事実を鹿砦社のデジタル鹿砦社通信がスクープしている。参考までに、その記事を紹介しておこう。事実を裏付ける生資料も決定的な証拠として公開されている。
【参考記事】M君リンチ事件隠蔽に第一級の資料が明らかに! 金展克(きん・のぶかつ)氏がカウンター運動の理論的支柱=師岡康子(もろおか・やすこ)弁護士のトンデモないメールを大暴露! 鹿砦社特別取材班
◆◆
外国人(実質的には在日韓国人と在日朝鮮人)を差別してはいけないことは、わざわざ念を押すまでもない。あまりにも分かり切った話だ。だが、実際にはこれらマイノリティーの人々に対して口汚い罵倒を繰り返す心ないグループが存在する。彼らによる誹謗中傷を防止するために公権力がスピーチの内容を「検閲」して、規制が必要と判断すれば法的な手続きを経た上で、最高50万円の罰金の支払いを命じることを可能にしたのが川崎市の新条例である。
ヘイトスピーチは明らかに人権侵害に該当するから、条例の制定に異論を唱えればレイシスト(差別容認主義者)のレッテルを貼られかねない。実際、筆者の場合は、リベラル派を自称するグループにより「差別者リスト」に載せられた。まるで1970年代の部落解放同盟朝田派による糾弾に類似した扱いを受けたのである。
こうした誤解がわが身にふりかかるのを恐れてか、新条例を批判する人はほとんどいない。多くの文化人がM君リンチ事件から故意に視線をそらしたように、新条例に関しても直視しを避け、批判的な観点から論評する人はあまりいない。市民運動を批判する行為は、実はリベラル派にとってはみずからの支持層を失う大きなリスクを伴うのだ。
が、新条例には重大な問題点があるので順番に整理してみよう。差別を悪として認識することと、それを根拠として言論規制を推進することはまったく別問題なのである。
1,公権力が言論活動の許容範囲を「検閲」する社会の出現
何をもって差別的な発言とみなすのかは主観的な要素が介入して来るから、ヘイトスピーチ認定の基準は固定したものではない。個人差が大きい。単に外国人を批判しただけでも、拡大解釈によってはヘイトスピーチと判断される可能性がある。あるいは自由闊達な言動を抑制するために、恣意的に言論に対して懲罰を課する危険もある。
2,性など他の差別へ適用範囲が拡大する可能性
現在の日本で問題視されている差別は、改めていうまでもなく、外国人に対する差別だけではないので他の差別に関するスピーチに対しても類似した法規制が課せられる可能性がある。たとえば性に関する差別的発言、企業内の序列を背景としたパワハラ発言、さらにはエイズなど特定の疾病を持つ人々に対する侮辱的発言など・・・。差別の種類を数え上げていくと際限がない。
これらの問題に関する言論を、ヘイトスピーチを取り締まるのと同じ原理で規制していけば、自由闊達な言論は確実に消滅の一途をたどる。本来、言論というものは、「交戦」することで徐々に真実を浮かびあがらせる性質のものなのだが、反対言論をそれ以前の段階で公権力によって一方的に取り締まれば、いずれは言論統制を招いてしまう。
それゆえに公権力が悪用する。
3,ヘイトスピーチの次はインターネットネット言論の統制へ
2019年12月12日に川崎市で成立した条例は、規制の対象がヘイトスピーチに限定されているが、早くもネット上の言論も取り締まるべきだという声が「人権派」からあがっている。実際にネットに対する規制が始まったら、言論活動の許容範囲はさらに縮小されるだろう。
4,取り締まりは現行の名誉毀損裁判で十分に可能
ちなみに条例を設けてヘイトスピーチを取り締まるまでもなく、名誉毀損的な言論は現行の法制度の下で十分に取り締まることができる。民事訴訟の提起も刑事告訴の提起も可能だ。わざわざ新条例を設ける特別な理由はない。実際、名誉毀損を理由とした訴権の濫用が大きな社会問題として浮上しているのである。
5,差別の背景に新自由主義=構造改革の導入による格差社会
さらに新条例を発案した人々に欠落していると思われる差別の原因に関する見識の軽薄さも指摘しておかなければならない。現在の差別を考える上で、新自由主義がもたらした社会格差を無視することはできないだろ。格差社会がエスカレートすると、階級意識が鮮明になり、それがゆがんだ形で露呈したとき、さまざまな形の差別を生み出していく。それゆえに差別問題を根本的に解決するためには、なによりもまず格差のない社会を構築しなければならない。
それが客観的な解決の条件なのだ。この作業を抜きにして言論を取り締まっても、差別意識は解消しない。
ヨーロッパから日本に至るまで、民族差別が広がった背景には新自由主義=構造改革の導入がある。その弊害を立憲民主党や共産党はどれだけ深く認識しているのか疑問を感じる。言論の規制よりも先に着手しなければならない政治上の課題があるのではないか。
有権者は無駄に税金を払っているわけではない。公権力によって差別が逆に利用され、影のように言論統制が忍び寄っていることを認識するべきだろう。それに気づいたときはもはや手遅れなのだが。
全会一致で新条例を可決した川崎市議らの軽薄と無知が言論を滅ぼしかねない。

滋賀医科大病院の患者4人が、説明義務違反で泌尿器科の河内明宏教授と成田充弘准教授を提訴した裁判の本人尋問が17日に行われる。午前中に原告の4人の患者が、午後に被告の2人の医師が証言台に立つ。
この事件は泌尿器科の河内教授らが前立腺癌に対する小線源治療を計画し、みずからに小線源治療の経験がないことを患者に隠したまま計画を進めたというものである。手術の段階になって計画への参加・協力を、この分野のエキスパートである岡本圭生医師に要請した。
しかし、岡本医師は手術対象になる患者の事前診察(プレプラン)が許可されなかったうえに、執刀者の成田医師の手技(未経験)を疑問視して計画を断念させた。
裁判では、河内医師と成田医師による説明義務違反の有無が争点になっている。ところが岡本医師に敵意を燃やす被告らは裁判の中で、岡本医師に対する批判に終始している。争点とは関係がなにもかかわらず、岡本医師を誹謗中傷する文書を多量に提出している。12月末での岡本医師の解雇も決めている。
■滋賀医科大学医学部付属病院で発覚した患者モルモット未遂事件――患者を守るために体を張ったスーパードクターに対する組織的報復(事件の概略)
2019年12月14日 (土曜日)

折込チラシの水増し行為を新聞発行本社が業界ぐるみで主導してきた疑惑が浮上している。筆者は、12月11日付けメディア黒書の記事で、産経新聞のABC部数が4月と10月に限って増える背景に、4月部数と10月部数が折込チラシの定数(販売店に搬入する枚数)を決定する基礎資料として採用される事情に言及した。
その後、全新聞社(日刊の一般紙)の総計ABC部数の上下動を調査したところ、やはり産経新聞と同じパターンになっていることが判明した。3月から4月にかけてABC部数が増え、4月から5月にかけて減数する。さらに9月から10月にかけて再びABC部数が増え、10月から11月にかけて再度減部数する。
たとえば次に示すのは2008年度における全新聞社のABC部数の月別上下動である。
3月:44,669,125
4月:44,777,991
5月:44,637,318
9月:44,505,765
10月:44,598,515
11月:44,437,352
4月と10月に約10万部水増しされている。新聞1部が生み出す折込チラシの料金が月額1500円とすれば、1億5000万円の不正な収入をあげている計算となる。この数字は全国の新聞社を対象としたものであるから決して大きな数字ではないが、全国の新聞社が組織的に折込チラシの水増し詐欺に関与している高い可能性を示す根拠といえよう。
◆折込チラシは優れた宣伝媒体だが・・
新聞販売店は折込チラシの水増しで、広告主から不正な手数料を徴収しているが、それよりも問題なのはこの不正な収入を新聞社が「押し紙」の卸代金(販売収入)として徴収している事実である。従って販売店が折込詐欺をはたらいていても、それで利益を上げているとは限らない。着実に利益を上げているのは新聞社である。
折込チラシは宣伝媒体としては優れている。というのもポスティングのチラシがポストからそのままごみ箱へ直行するのに対して、新聞に折り込まれたチラシは新聞と一緒に自宅内へ持ち込まれるからだ。つまり読者の目に触れる機会が圧倒的に多いのだ。
しかし、水増し行為が日常化しているということになると、広告主は警戒する。こうした事態を警戒して大半の販売店は正常な取引を希望してる。が、新聞社の理不尽な命令に従わざるを得ない実態があるのだ。
※直近5年のABC部数の変動については調査中。

判決から2週間。横浜・副流煙裁判で勝訴した被告家族の藤井敦子さんが、この提訴の根拠となった診断書を作成した作田学医師が勤務する日本赤十字社医療センター に対して、作田氏の処分を求める書簡を送付した。書簡には、作田氏による医師法20条(無診察による診断書作成)違反を認定した判決文が添付されている。
既報したように、煙草による副流煙の発生源とされた被告の藤井将登さんはミュージシャンで、自宅マンション(1階)の一室を仕事部屋に宛てている。その部屋は音が外部にもれない構造になっている。当然、副流煙ももれない。しかも、仕事柄、自宅にいないことが多く、自宅で仕事をする際も、喫煙量は少ない。空気清浄機も使う。
原告の自宅は、藤井さんと同じマンションの2階。ただし、藤井さん宅の真上ではない。真上マンションの隣に位置するマンションだ。つまり原告と被告の位置関係は、1階と2階を45度ぐらいの直線で結んだイメージになる。
しかも、風向き(気象庁のデータ)から察して、たとえば煙が外部にもれても煙が原告宅の方向へ流れることはほとんどない。
藤井敦子さんによる書簡は次の通りである。
■以下、書簡の全文
2019年12月10日
日本赤十字社医療センター
院長 本間 之夫様
私は藤井敦子と申します。私の夫はつい先日まで、同じマンションの上階に住む家族三名から、夫の煙草が原因で、重篤な化学物質過敏症などに罹患したとして、4500万円の損害賠償を請求する訴訟を起こされ係争中でした。事件番号と事件名は、横浜地方裁判所平成29年(ワ)第4952号損害賠償請求事件です。また、原告代理人は、山田義雄、山田雄太の両弁護士です。
先日、この裁判の判決が横浜地裁であり、裁判所は原告の請求を全て棄却する判決を下しました。そして判決の中で、貴院に勤務する作田学医師が原告のために作成した診断書の作成行為が医師法第20条に違反すると認定されました。作田医師が、原告の患者を直接診断せずに診断書を作成した事実が認定されたのです。従って、作田医師が原告に対して行った診断書作成のプロセスは適正な診察と認められなかったことになります。
それにもかかわらず貴病院は、厚生労働省に対して診断書作成費等に要した診療報酬を請求されました。これは認められない請求となりますから、すみやかに請求の修正を申告し、この請求を白紙に戻されることを忠告します。また記者会見などを開き、この冤罪事件に関して被告の夫と私ども家族に謝罪されることを求めます。さらに診療報酬のうち初診料徴収の有無などを知りたいので、必要な関連資料の開示を求めます。
私と家族は作田医師の書いた不正確な診断書などを根拠に4500万円を請求されたために、2年間も精神的、経済的な負担を強いられました。この冤罪の原因となった診断書を裁判所が公式に断罪したいま、作田氏に対してどのような処分をされるのでしょうか。
個人的な見解を言えば、同氏を雇用し続けることは、貴院の信用を著しく損なうのではないかと考えます。つきましては作田医師に対する適正な処分を下していただけるようにお願いいたします。
判決文を添付いたしますので、司法の認定事実(12頁)をご確認のうえ今後の対応について、まずは年内中にご回答頂きますようご通知申し上げます。 以上

総務省は11月29日に2018年度の政治資金収支報告書を公開した。それによると新聞業界からは、日販協(日本新聞販売協会)の政治団体を介して、総額で309万円の政治献金(名目は議員が主催するセミナーの参加費)が支出された。
しかし、政治活動費の中に「その他の支出」として332万円が支出されているにもかかわらず、その使途の明細は公開されていない。
また、4月6日に東京共済会館の使用量と弁当代として109万円4220円が支出された事実は政治資金収支報告書に記録されているが、「その他の支出」に分類されている232万4543万円の明細は分からない。
全体に中身がわかりにくい報告書となっている。
◆◆
次に示すのがセミナー参加費として支出された政治献金の額と献金先、それに献金日である。献金額のトップは高市早苗総務大臣に対する62万円である。
献金の目的は、新聞に対する軽減税率適用や再販制度を維持する政策に対する「謝礼」の可能性が高い。
北村経夫 8万円 1月15日
中川雅治 10万円 3月7日
清和政策研究会 20万円 3月19日
自由民主党奈良県支部連合会(高市早苗)10万円 4月6日
清和政策研究会 40万円 4月6日
清和政策研究会 10万円 4月6日
柴山昌彦 20万円 4月6日
清和政策研究会 6万円 4月6日
清和政策研究会 6万円 5月16日
新藤義孝 10万円 6月8日
高市早苗 40万円 6月8日
中川雅治 8万円 6月21日
北村経夫 8万円 6月21日
三浦信祐 5万円 7月9日
大口よしのり 20万円 8月2日
自由民主党奈良県第2選挙区支部(高市早苗)12万円 8月2日
大口よしのり10万円 8月2日
中根かずゆき 6万円 9月10日
中川雅治 8万円 9月10日
斉藤鉄夫 20万円 10月3日
北村経夫 10万円 10月3日
自由民主党東京支部連合会 6万円 11月12日
左藤彰章 6万円 11月21日
中川雅治 10万円 11月21日

新聞のABC部数が、4月と10月に限って水増しされる傾向があることが分かった。調査対象は2004年から2008年。なぜこのような現象が起こるのかと言えば、4月部数と10月部数が販売店へ搬入する折込広告の定数を決めるための基礎資料として使われるからだ。
この現象は、新聞業界では「4・10」増減と呼ばれ、以前から問題になってきた。そこで筆者は、日経を除く中央紙4紙を対象に過去のABC部数の月別変化を調査した。その結果、4月と10月に増える傾向があることが裏付けられた。ただし、読売については、この傾向は見られない。増え続ける傾向がある。
数字は、たとえば次のように変化する。2008年度の産経の例だ。
3月:2,158,855
4月:2,192,227
5月:2,169,730
上の例では4月に増えて5月になると再び下がる。
9月:2,123,614
10月:2,138,540
11月:2,061,694
上の例では10月に増えて11月になると再び下がる。
◆新聞発行本社が部数を操作
4月と10月のABC部数が、折込定数の基礎資料になるわけだから、年間を通じて折込広告が水増し状態になっている可能性が高い。
従来、折込広告の水増し行為は新聞販売店の責任とされてきたが、ABC部数をABC協会へ報告しているのは新聞発行本社であるから、新聞発行本社も水増し詐欺に荷担しているといえよう。「4・10増減」の確信犯は新聞発行本社にほかならない。
◆対策はスポンサーの公開
広報紙の折込詐欺の舞台となっている東京都内の販売店を定期的に観察しているAさんが言う。
「黒薮さんが店主に詐欺を指摘した後も、相変わらず折込詐欺が続いています。今もトラック(押し紙と折込広告の回収車)が定期的に来ています」
詐欺を指摘しても水増し行為をやめない理由は、詐欺を中止すれば、販売店の経営が破綻するからである可能性が高い。対策としては、折込広告のスポンサーのリストを作成して、メディアで公開することだ。特に役所は、厳密にABC部数に準じて、広報紙の卸部数を決めているので、実態を公開する必要がある。
果たして、新聞は消費税の軽減税率適用対象に値するのだろうか?
■詳細データは、ウェブマガジンで公開しています。
2019年12月08日 (日曜日)

滋賀医科大病院の岡本圭生医師に対するパワハラがヒートアップしている。既報のように、岡本医師は岡本メソッドと呼ばれる高度な小線源治療で、前立腺癌の卓越した治療成績を残してきたが、同病院の泌尿器科医による未経験手術への参加・協力を断ったことなどが引き金になり、今年12月末で大学病院から追放される。追放を対外的に正当化するために大学病院は、岡本医師の評価を失墜させる工作を行った。
岡本医師の患者のカルテを無断で閲覧し、その一部を外部の医師に郵送し、岡本メソッドで生じた合併症を血眼になって探っていたことが明らかになった。岡本メソッドは針生検が出来る医師であれば誰でも実施可能――という嘘のプロパガンダも繰り返されている。本来は客観的に評価されねばならない医療や学術の業績が、村社会の「掟」に背くと組織の力で捻じ曲げられる。「黒い巨塔」の最新実態をレポートする。(患者からの手紙をPDFダウンロード可)
【Digest】
◇2015年に始まる事件の経緯
◇岡本医師追放へ動いた大学病院
◇発端は朝日新聞の裁判報道
◇ブラックボックスの中で作成された報告書
◇泌尿器科による誤診の疑惑も
◇小線源治療は誰にでも出来るのか?
◇事実との整合性を欠いた陳述書
◇事件の終わりと始まり

アフガニスタンなどで人道支援に取り組んできたNGO「ペシャワール会」の中村哲医師が、4日、何者かに銃撃されて死亡した。背景に何があるのか、筆者には詳しい事情は分からないが、「外国人」に対する誤った評価がこの悲劇を生んだことは間違いない。
国際支援にはさまざまな形があり、さまざまな団体が支援先の国にスタッフを送り込んでいる。しかし、現地の人々に支援の性質についての正しい情報が伝わっているとは限らない。それが誤解を生んで、テロを誘発させたりする。誤解を生じさせる最大の要因は、多国籍企業と軍隊にほかならない。
◆◆
ボリビアの映画制作集団「ウカマウ」(ホルヘ・ サンヒネス監督)が制作した映画『ここから出ていけ』(1977年)は、多国籍企業と連携した宗教団体による「支援」で、かえって地域社会の秩序が乱され、村人たちが「外国人」の排除に乗り出す日々が描かれている。
最初に宣教師がやってきて、無医村に診療所を立て、村の人々の信頼を得る。その後に多国籍企業から派遣された人々が村に到着して、鉱物の試掘作業を始める。資源の収奪に怒った村人たちが、幹線道路にバリケードを築いて抵抗をはじめると、軍隊がやってくる。
だれもが中村医師のような精神で国際支援をしているわけではない。現地で働いているスタッフは、人道という崇高な精神をもっているだろうが、しかし、彼らの支援に便乗する勢力がいることも少なくない。
◆◆◆
第3世界の国々への国際支援を別の観点から見れば、多国籍企業が海外進出するためのインフラ整備の側面もあるのだ。たとえば、学校や病院を建てることで、現地の人々は、教育を受けることが可能になり、医療の恩恵にもあずかる。それゆえに学校や病院の設置に疑問を呈するひとはだれもいない。
しかし、多国籍企業の視点からすれば、企業の海外進出を進めるにあたって、まず最初に現地の人々の教育水準を上げ、最低限の医療を受けることができる制度を構築する必要があるのだ。従って多国籍企業と親密な某貿易会などは、人道的精神に燃える現地スタッフがいても、東京本部の幹部は、多国籍企業の海外進出に先立ったインフラ整備という頭しかないのだ。
◆◆◆◆
もちろん企業による第3世界への進出を頭から批判することはできない。経済を成長させることなしに、豊かな生活を手にすることはできないからだ。しかし、その多国籍企業が軍隊と結びついたとき、国際支援に対する現地の人々の受け止め方は激変する。「ここから出ていけ」に描かれているように。
日本の軍事大国化がはじまったのは、1990年代の初頭である。自衛隊のPKO活動からはじまり、今では実質的に日米共同の軍事作戦が可能になっている。日本の大半のメディアは、自衛隊の海外派兵を国際貢献と報じてきたが、この考えは完全に間違っている。
海外派兵の目的は、多国籍企業が進出した国の政治情勢が不安定になり、現地での企業活動に支障が生じる事態が発生したとき、軍隊を投入することで、「治安」を回復することだ。こちらの方が、海外派兵の本当の目的なのだ。
左派の人々の中には、日本の自衛隊が旧日本軍のスタイル(上陸作戦→占領→植民地)を目指しているかのように考えている人が多いが、これは間違いだ。安倍政権が目指しているのは、軍隊の投入、鎮圧、引き上げのスタイルである。それを米国と共同で行うことだ。徴兵制度の導入もありえない。
このような構図が鮮明になってきたのを現地の人々が認識したとき、「外国人」に対する警戒心が高まる。中村医師殺害の背景に日本の軍事大国化がある事実を忘れてはいけない。

横浜・副流煙裁判で今後、問題になるのは、次の3点である。
1、提訴前に神奈川県警が藤井夫妻を2度に渡って取り調べた経緯。通常では、ありえないことだ。しかも、当時の県警本部長・斎藤実氏の関与があったことも明らかになっている。この珍事の背景に何があったのか解明しなければならない。
2、日本禁煙学会とこの種の裁判提起の関係。
3、この提訴が訴権の濫用に該当するか否かの検討。
訴権の濫用とは、俗にいう「スラップ訴訟」のことだ。日本の司法制度の下では、スラップ訴訟の認定は極めてまれだ。わたしの記憶に間違いがなければ、これまで5ケースしか認められていない。幸福の科学事件、武富士事件、長野・ソーラパネル設置事件、NHKから国民を守る党事件、DHC事件の5件である。【続きはウェブマガジン】

既報したように横浜・副流煙裁判の地裁判決で被告の藤井将登さんが勝訴した。この裁判では、藤井さん側が途中から弁護士を解任して、おもに藤井さんの近隣住民らからなる「支援する会」が藤井さんをサポートする体制を取った。幸いにその中には、法律に詳しい人や、医師など専門職の人たちもいて、総力で相手の請求を棄却に追い込むことができた。
ある意味では、法律の専門家でなくても対処できるほど、最初から原告に勝算のない裁判だったのだ。このような裁判に2年間も藤井さんを縛り付けた弁護士や科学者の責任は重大だ。
藤井さんはミュージシャンで、自宅マンション(1階)の一室を仕事部屋に宛てている。その部屋は音が外部にもれない構造になっている。当然、副流煙ももれない。しかも、仕事柄、自宅にいないことが多く、自宅で仕事をする際も、喫煙量は少ない。空気清浄機も使う。
原告の自宅は、藤井さんと同じマンションの2階。ただし、藤井さん宅の真上ではない。真上マンションの隣に位置するマンションだ。つまり原告と被告の位置関係は、1階と2階を45度ぐらいの直線で結んだイメージになる。
だれが考えても、藤井さん宅の「防音室」で吸った煙が、原告宅へ達するはずがない。確かに、化学物質過敏症の人はごく微量の化学物質に被曝しても、症状を呈する。それは事実である。ヨーロッパではすでに化学物質過敏症に保険が適用されている国もあるほどだ。
しかし、症状の出現は汚染された空気が、化学物質過敏症の人の体内に入った場合に限る。
この裁判では、藤井さん宅の「防音室」の煙が、原告宅に届いているかどうかがひとつの争点になった。原告は、風向きが年中、被告宅から原告宅の方向へ吹いているので、副流煙が自宅に入ると主張した。これに対して藤井さん側は、気象庁から横浜市の風向に関するデータを取り寄せ、実際の風向が、1年を通じてまちまちであることを立証したのである。
◇作田学医師と宮田幹生医師
この裁判で問題視しなければならないのは、著名な科学者や医師が原告を熱心に支持したことだ。たとえば4人の医師が原告の診断書を作成している。禁煙学の権威である作田学医師、化学物質過敏症と電磁波過敏症の専門家である宮田幹生医師(北里大学の元教授)、それに倉田文秋医師と三原龍介医師である。
このうち作田、宮田、倉田の3医師は、意見書を提出したり、原告の取材に応じるなど、原告の裁判戦略に全面的に荷担した。
残念ながらこれが市民運動の実態なのだ。現場に足を運んで、原告と被告の自宅の位置関係を自分の目で確認していれば、こんな過ちは犯さなかったはずだ。怠慢というほかない。
◇作田医師の違法行為
その怠慢ぶりは判決にも反映された。作田医師が原告の一人を直接診察せずに診断書を作成して、弁護士に電送していた事実が、裁判の中でクローズアップされ、判決で医師法18条に違反すると認定されたのである。
さらに同じ原告の診断書が2通存在して、病名が異なっていた事実も明るみにでた。作田氏は、単なるミスと主張したが、真相解明はこれからだ。
さらにこの係争の中で、原告が提訴に至る前に、神奈川県警が2度にわたって藤井さん夫妻を取り調べた事実も見過ごせない。通常はありえないことである。この件には、当時の斉藤実・神奈川県警本部長も関与している。
まったく原告に勝ち目のない裁判が提起された背景になにがあるのか。わたしはひとつには、ミュージシャンに対する強い偏見ではないかと思う。次に示す作田医師の診断書の記述が、それを物語っている。
1年前から団地の1階にミュージシャンが家にいてデンマーク産のコルトとインドネシアのガラムなど甘く強い香りのタバコを四六時中吸うようになり、徐々にタバコの煙に過敏になっていった。煙を感じるたびに喉に低温やけどのようなひりひりする感じが出始めた。(略)
まったく事実ではないことを摘示しているのである。通常の診断書とは思えない。診断書の文体というよりも、聞き書きの文体である。藤井さんが煙草を吸い始めたのは約30年前である。
◇訴権の濫用の可能性
原告は、根拠のない診断書を根拠にして、4500万円を請求したのである。当然、訴権の濫用が疑われる。日本の司法は、提訴権を重視しているので、訴権の濫用は認めない傾向(認定されたのはわたしが知る限り5件)にあるが、この提訴に関しては訴権の濫用の可能性が高い。
訴権の濫用の認定条件は、勝訴の見込みがないことを知りながら、提訴したことなどである。この裁判の原告と被告の住居の位置関係がどうなっているかを見ただけで、原告が勝訴できないことは分かっていた可能性が高い。少なくとも弁護士であれば判断できただろう。体調不良を訴えていた原告3人には、それは困難かも知れないが、弁護士には判断できたはずだ。
弁護士は、裁判提起を止めるべきだったのだ。
さらに根拠のない診断書を前提に、提訴に及んだことも重大だ。
今回のような裁判提起が市民運動の信頼を失墜させてしまうことは言うまでもない。わたしは煙草は吸わないが、禁煙ファシズムには賛同できない。
