滋賀医科大病院事件、岡本圭生医師が法廷で証言、事件の背景に日本型ビラミッド社会の闇
前立腺癌の治療方針を決める際に説明義務違反があったとして、4人の患者が元担当医の成田准教授と、彼の上司である河内教授に対して損害賠償を求めた裁判で、21日、岡本圭生医師(現在の担当医)が証人尋問に出廷した。
デジタル鹿砦社通信によると、岡本医師から自身が開発した小線源治療・岡本メソッドについて説明があった。これは被告の成田医師ら病院側が、針生検の技能を持つ医師であれば、だれでも小線源治療は可能だと主張してきたことに対する反論である。泌尿器科の医師であれば、病院側の主張が暴論であることが分かる。
岡本医師:「私のやっている施術は、被膜ギリギリに穿刺をする、理想的な針の配置をするものです。ポジショニングからシードを置いていくのは、ミリ単位の精度を要する技術です。単純に前立腺の組織を針を刺して取ってくるのとはまったく異なる、まったく違うものです」
また、岡本医師が過去に治療をおこなった患者のカルテの一部を、大学病院側が当事者の許可なく病院外の医師に郵送して、評価を求めた事件も取り上げられた。裁判の争点とは直接関係がないが、4人の被告に対する説明義務の軽視でも明らかになった病院側の法律軽視の姿勢が、ここでもクローズアップされた。朝日新聞も、19日付の電子版でこの件を取り上げている。
【参考記事】患者同意なくカルテを示す 滋賀医大、外部の医師に
証人尋問の詳細は、デジタル鹿砦社通信に掲載されている。次のURLでアクセスできる。