私設の軍事会社と戦争の民営化の関係、現地リクルートの兵士で日本兵の輸送費などの大幅削減が可能に
イスラム国で戦死した湯川遥菜氏が設立した(株)民間軍事会社(PMC)のようなビジネスが、浮上してきた背景には、新自由主義、武器輸出の原則解禁、それに軍事大国化など安部内閣が押し進めている政策がある。
民間の軍事会社は、今後、その数を増していくと思われる。事実、湯川氏の会社も、シリア、イラク、トルコ、アフリカに支社(OVERSEAS BRANCH)を持っている。
改めて言うまでもなく、戦争に関する業務は、伝統的に国家が管轄してきた。そこに民間企業が参入してきたわけだから、戦争そのものの民営化にほかならない。
◇新自由主義とは?
ちなみに新自由主義の基本的な政策は、国家の財政を縮小することで、大企業の税負担を軽減し、国際競争力を高めることである。また、同じ目的で、弱小企業を淘汰する。さらに労働条件を国際水準に引き下げたり、司法制度を海外の基準に修正することで、海外からの投資を呼び込む。すなわち「世界一、企業が活動しやすい国」の条件を整備するのだ。
が、単に「小さな政府」をつくって、市場原理に経済をゆだねるだけではない。
公的なサービスを縮小し、それによって出現する需要を民間企業に提供することで、新市場を生み出す。その典型的例が、郵政民営化である。また、医療の公的部分を縮小して、質の高い医療は私費で行う体制である。これにより経費を削減すると同時に医療市場を生み出す。
さらに大学をはじめとした教育機関を少数のエリート育成の機関にして、その目的に合致しない学校は、補助金をカットするなどして切り捨て、公的な負担を縮小する。現在の企業には、少数エリートしか必要ないとする考え方が新自由主義者の中にあるからだ。こうした安倍政権の政策をあげると際限がない。
わたしはどこまで民営化が進むのか、暗い好奇心を抱いてきたが、結果的に軍事部門までが、民営化の方向へ向かっているとは想像もしなかった。
◇なぜ、戦争の民営化なのか?
軍事部門における民営化の典型例は、傭兵の派遣会社である。この方式は、「小さな政府」を目指す国家にとっては、さまざまなメリットがある。具体的には、
①傭兵を現地でリクルートするので、兵隊の派遣費用がゼロ円になる。
②戦死者に対して国が責任を負わないので、補償問題が生じない。
③先進工業国よりも、第3世界の方が傭兵のリクルートが簡単。
④地理的な感がない日本兵では戦力にならないゲリラ戦にも、現地傭兵で対応できる。












































