「押し紙」問題と折込広告の水増し問題が再燃、情報提供求む
2009年7月、読売新聞社が新潮社とわたしに対して「押し紙」報道をめぐって5500万円の損害賠償を求める裁判を起こした後、「押し紙」報道が急激に下火になった。そしていつのまにか「押し紙」問題が消えてしまった。
ところがこのところ再びこの問題が再燃している。メディア黒書に情報が寄せられるようになっているのだ。

2009年7月、読売新聞社が新潮社とわたしに対して「押し紙」報道をめぐって5500万円の損害賠償を求める裁判を起こした後、「押し紙」報道が急激に下火になった。そしていつのまにか「押し紙」問題が消えてしまった。
ところがこのところ再びこの問題が再燃している。メディア黒書に情報が寄せられるようになっているのだ。
多国籍企業と国際ビジネスを考えるうえで格好のモデルとなるのは、前世紀までに見る米国とラテンアメリカの関係だった。ラテンアメリカは、「米国の裏庭」と言われてきたが、「庭」とは文字通り多国籍企業の「農園」の意味である。この裏庭ビジネスに使われる農地は、たとえばグアテマラの場合、全体の農地の6割から7割にも達していた。
当然、米国のフルーツ会社は、進出先の政界と軍部にも強い影響力を持っていた。事実、フルーツ会社が背後にいた政治的事件も多発している。

1980年ごろまで、中米の政治は、米国のフルーツ会社と軍事政権によって牛耳られているとも言われていた。中米の肥沃な大地と気候に目をつけた米国の多国籍企業が、原野をバナナ農園に変え、港まで鉄道を敷き、現地の人々を奴隷のように働かせて、バナナを収穫し、船で米国へ運搬した。地元の人々は豊かに実ったバナナの下で飢えていた。
「先進国」の繁栄と第3世界の悲劇が共存していたのである。
『バナナの逆襲』は、スエーデンのゲルテン監督の制作。ニカラグアに進出していた米国のドール社による禁止農薬の散布により生じた人体影響(無精子症、癌など)をめぐり、元バナナ農園労働者たちが米国で損害賠償を求める裁判を起こした事件の記録である。
2016年03月16日 (水曜日)
埼玉県朝霞市にせまい区域のなかに携帯電話の基地局が3局も設置されている場所がある。市街から離れた台という地区で、ここには朝霞第9小学校と白百合園という保育園がある。
基地局と学校の距離関係は、次の通りである。
【朝霞第9小学校】
KDDI局まで150メートル
SB局まで300メートル
不明の局まで80メートル
【白百合園】
KDDI局まで50メートル
SB局まで300メートル
不明の局まで10メートル
さらにこれら2つの学校から80メートルの地点を高圧電線が走っている。
この位置関係を見たとき、わたしは施設を移転するか、基地局を撤去しなければ、将来的に児童たちが取り返しのつかない健康被害を受ける可能性が高いと思った。
2016年03月14日 (月曜日)
歌手で作家、「司法改革を実現する国民会議」の共同代表を務める八木啓代氏が、黒薮がサクラフィナンシャル・ニュースに書いた記事などを理由に、起こした本人訴訟の尋問が、15日(火)の14時から行われる。スケジュールは次の通り。
■3月15日 14:00~16:00
■東京地裁 624号法廷
■尋問の順番:八木(原告)、黒薮(被告)、志岐(被告)
八木氏が問題にしているのは、黒薮が書いた次の記事。
2016年03月10日 (木曜日)
歌手で作家の八木啓代氏(司法改革を実現する国民会議共同代表)がメディア黒書の記事に疑義を唱えてきたので、同氏の反論を掲載することにした。
八木氏が指摘している記事は、2015年11月26日付けの次の記事である。
■八木啓代氏に10万円の賠償命令、志岐氏の主張の一部を認め、八木氏の抗弁(反論)はまったく認めず、「八木VS志岐」裁判
記事の一部を引用しておこう。
千葉県内の毎日新聞販売店から「押し紙」に関する新資料を入手した。
「押し紙」とは、広義には新聞社が新聞販売店に対して供給する過剰な新聞部数を意味する。残紙ともいう。たとえば2000部しか配達していない販売店に対して3000部を搬入すれば、差異の1000部が「押し紙」である。この1000部に対しても、新聞社は卸代金を徴収する。普通の新聞とまったく同じ扱いにしているのだ。消費税もかかる。
新資料について説明しよう。資料のタイトルは「毎日新聞 増減報告書」。新聞販売店の経営者が、新聞の搬入部数を毎日新聞社に通知するためのものである。日付けは2015年8月7日。
本日(7日)発売の『紙の爆弾』(鹿砦社)に、わたし(黒薮)の著名記事が掲載された。タイトルは、「〝訴えた者勝ち〟で乱発される巨額訴訟『日本の裁判』を問う」。
ここで取り上げた裁判は、作曲家・穂口雄右氏が巻き込まれたミュージックゲート裁判、わたしが体験した4件の読売裁判、ボクシングの亀田兄弟がフリージャーナリスト・片岡亮氏に対して起こした裁判、それにヒロナカ事務所が代理人を務めている池澤裁判である。
池澤裁判では、お金の請求方法に注視してほしい。読者はどのような感想を持つだろうか。原告側の言い分も十分に紹介した。
2016年03月06日 (日曜日)
4月から新しい新聞奨学生が全国の新聞販売店に配属される。この制度は各新聞社本体が運営母体となっており、仕事と学業を両立する手段としてよく知られるが、奨学生の「過労死事件」も起きるなど問題点の指摘も絶えない。このたび日本経済新聞の販売店で働きながら都内の芸能専門学校へ通う青年が、職場の実態を内部告発した。
規定の労働時間や月6日の休日数が守られず、疲労蓄積のなかで配達中の交通事故も多発し、生命の危険を感じる問題も起きているが、事故を起こしたバイクが自賠責保険にすら加入していないことがわかり、安全に使えるバイクの台数も十分でないという。
配達員の出入りが激しく内部での物品紛失が多く、夕食は毎日が仕出弁当で、少ない給料から2万9千円も天引き。配達の不着5回で解雇(つまり奨学金一括返済)を受け入れる、との念書を書かされた同僚もいるという。新聞奨学生SOSネットワークの村澤純平氏は「どの学校を選ぶか、どの店に入店するか」で奨学生の運命が左右される、と話す。新聞奨学生のリアルな現場の実像を報告する。【続きはMyNewsJapan】
2月28日に、最高裁事務総局の実態を告発している「最高裁をただす会」が、東京の豊島区民センターでシンポジウム「裁判所は本当に駆け込み寺か?」を開催した。講演したのは、次の4氏。
生田暉雄(弁護士):元大阪高裁判事で最高裁事務総局の裏金疑惑を追及している。[2分50秒~]
志岐武彦(市民運動家):小沢一郎検察審査会架空議決疑惑で最高裁事務総局を追及している。[59分50秒~]
吉竹幸則(元朝日新聞記者でフリージャーナリスト):無駄な公共事業・長良川河口堰のウソを暴き、退職後、記事の不掲載や「ぶら勤」などをめぐり朝日新聞社を提訴した。[1時間23分40秒~]
黒薮哲哉(フリーランス記者):スラップ、メディア、電磁波問題などを取材している。[1時間47分50秒~]
このうちわたしは携帯電話の撤去を求める裁判で、第3者から見れば極めて不自然な裁判官の人事異動が行われ、電話会社が勝訴した事実を紹介した。田中哲郎裁判官が、福岡高裁が管轄する3つの裁判所(熊本・福岡・宮崎)を異動しながら、次々と住民を敗訴させていった問題の経過を話した。
なお、田中氏は定年後に、なぜか佐賀簡易裁判所に「再就職」している。
本日発売の『ZAITEN』(財界展望社)が「新聞『軽減税率適用』の断末魔」と題する特集を組んでいる。わたし(黒薮)も寄稿している。記事のタイトルは、「新聞業界『軽減税率』要求の陰に“押し紙”経営の恥部」。
読者は購読者がいない「押し紙」にも消費税が課せられるメカニズムをご存じだろうか。それにより新聞社がどのような負担を受けるのかを具体的な資料に基づいて分析した内容だ。
新聞ジャーナリズムの衰退が指摘されて久しいが、その根本的な原因は新聞社経営の汚点にある。もっと的確に指摘するならば、「押し紙」を柱に据えた新聞社のビジネスモデルにある。記者の職能が低下したからジャーナリズムが衰退したというような一般論は枝葉末節に過ぎない。
「押し紙」問題を解決しない限り、新聞ジャーナリズムの再生は絶対にありえない。しかし、日本の新聞人はいまだにこの大問題を直視しようとはしない。戦後、戦争犯罪・戦争協力の検証をごまかした先輩らの生きかたをそのまま継承している。
同じ特集で、他に河内孝氏、古川琢也氏らが寄稿している。
3月1日は、読売新聞・平山事件8周年である。平山事件とは、福岡県久留米市の読売新聞久留米文化センター前店の店主だった平山春男さんを、読売が解任した事件である。この事件を機として、複数の裁判が始まることになる。
3月1日の午後、読売の江崎法務室長らは、事前の連絡もせずに平山さんの店を訪問した。そして対応に出た平山さんに解任を通告したのである。それから関連会社である読売ISの社員が、翌日に配布される予定になっていた折込広告を店舗から搬出した。
こうして平山さんの店は、あっけなく幕を閉じたのである。
前年の暮れに平山さんは、対読売弁護団(真村訴訟の弁護団)を通じて、「押し紙」(広義の残紙を意味する)を断った。弁護団がその後、作成したリーフレット『「押し紙」を知っていますか?』によると、2007年11月時点における平山店への新聞の搬入部数は2010部だった。このうち997部が配達されずに余っていた。

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