2020年12月05日 (土曜日)

10年ほど前から注視しているテーマのひとつに、新聞社と裁判所の関係がある。両者は、特別な関係にあるのか、それとも独立した関係にあるのかというテーマである。かりに事件や人を裁くただならぬ特権を付与された裁判官が、特定の組織や個人と特別な関係を持った場合、人脈が幅を利かせている日本社会では、裁判の公平性が保てなくなる可能性が高い。それゆえにわたしは、これを重大なテーマと考えたのである。
2009年2月、読売新聞がわたしを名誉毀損で提訴した。メディア黒書の記事で社会的な評価を低下させられたという理由で2200万円の「金銭」を請求してきたのだ。読売の代理人として登場したのは、喜田村洋一・自由人権協会理事だった。
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この裁判で筆者と弁護団は、第1審のさいたま地裁、第2審の東京高裁で勝訴した。いずれの裁判所も読売の請求を棄却したのである。しかし、読売は最高裁に上告(厳密には、判例を根拠とした上告受理申立て)した。【続きはウエブマガジン】
2020年12月04日 (金曜日)

地方自治体の広報紙を広告代理店が水増ししている問題が次々と浮上している。千葉県の流山市でこの問題が発覚したのを機に、筆者は、同県の船橋市を調査した。過去に同市の販売店主から告発を受けたことがあるからだ。
調査の結果、これら2つの自治体でも、広報紙が水増しされている疑惑が判明した。改めて言うまでもなく、水増しの原因は残紙(広義の「押し紙」)である。新聞社のビジネスモデルそのものにある。
参考記事「販売店が読売新聞社を提訴、独禁法の特殊指定について」 : 企業法務ナビ (corporate-legal.jp)
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船橋市は、『広報ふなばし』を発行している。配布方法は、新聞折込のほかに、新聞未購読世帯のうち希望者に対するポスティングである。
12月時点の部数内訳は次の通りだ。
発行部数:186,500
新聞折込部数:149,265
ABC部数:136,026 (4月の部数)
※折込定数表によれば、船橋市の最大折込枚数は114,800部しかない。この数字は千葉日報も含んでいる。
折込部数がABC部数を少なくとも約1万3600部~約3万4500部も上回っている。残紙がゼロでも、凄まじい水増し状態になっている。残紙があれば、水増しの割合いはさらに高くなる。
ちなみに船橋市は、「新聞未購読世帯で『広報ふなばし』の購読を希望する」世帯に対して、読売ISを通じて「ポステイングサービス」を行っている。ポスティング部数は、船橋市の説明によると1万6491部で、この数字は新聞折込部数には含まれていない。
2020年12月03日 (木曜日)

「電磁波からいのちを守る全国ネット」の運営委員会は、2日、楽天モバイルに対して公開質問状を送付した。
筆者も運営委員を務めている「全国ネット」は、5Gの普及に反対する住民運動や個人を支援している。だれもが直面しかねな重大問題であるからだ。
実際、このところ通信基地局の設置をめぐるトラブルが急増している。「全国ネット」に対して、ほとんど毎日のように、全国から相談が寄せられている。
今回、楽天モバイルに対して公開質問状を送付した理由は、特に楽天に対する苦情が多いからだ。苦情の8割を占める。次がKDDI。
質問内容は次の通りである。(青文字は、筆者による解説) (PDFはここから)
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公開質問状
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
お忙しい折に、貴重なお時間を拝借することをお許し下さい。
わたしたちは、電磁波による人体への影響に警鐘を鳴らしている住民運動の団体です。国策として5Gの普及が推進されるなかで、貴社の通信基地局の設置をめぐり、全国から当会に対して数多くの苦情と相談が寄せられています。
つきましては、住民が貴社に対して基地局の設置を希望しない旨を意思表示した場合は、速やかに計画を中止するように求めます。また、すでに基地局が設置されている場合は、撤去するように求めます。
貴社も周知されていると思いますが、わが国の電波防護指針は米国と並んで世界で最もゆるやかに設定されています。実質的には規制になっていません。
ICNIRPが定めている900μW/c㎡をも上回る1000μW/c㎡という驚くべき数値になっています。これに対して、たとえば欧州機構が、0・1μW/c㎡(将来的には0・01μW/c㎡)にするなど、非熱作用を考慮に入れた勧告値を設定しています。
当会は、電磁波による実害の事実を重視する立場を取っております。つきましては、公開という形式で以下の質問をさせていただきます。12月18日までにメール、または郵便でご回答ください。
1、マイクロ波に非熱作用がないと考える根拠はなにか?
※マイクロ波の利用例として最もよく知られているのは、電子レンジへの適用だ。マイクロ波に加熱作用があるからだ。マイクロ波をめぐる議論では、これを「熱作用」という。
総務省と電話会社は、マイクロ波による人体影響は、「熱作用」にだけに限定されるとする前提に立って無線通信事業を展開してきた。5Gも見切り発車している。
しかし、携帯電話が普及した後に本格化したマイクロ波の安全性に関する研究の中で、多くの研究者が、マイクロ波には、「熱作用」以外にも別の毒性があると主張するようになった。彼らが最も問題視しているのは、遺伝子を傷つける作用である。
事実、WHOは2011年5月にマイクロ波に発がん性がある可能性を認定した。
「熱作用」意外の人体影響を、まとめて「非熱作用」と呼ぶが、実質的にそれが意味する作用とは、遺伝子毒性のことである。
総務省の電波防護指針は、1990年に定められた古いものなので、「非熱作用」はまったく考慮されていない。そのために欧州機構の勧告値の1万倍にもなっているのである。これでは規制になっていない。
2、アメリカの国立環境衛生科学研究所のNTP(米国国家毒性プログラム)の最終報告について、貴社はどのような見解を持っているのか。
※米国国家毒性プログラムの最終報告(2018年)は、ラットを使った実弟で遺伝子毒性を確認したと発表した。
3、貴社の基地局周辺で健康被害が発生した場合、どのように対処する計画なのか。
4、基地局の設置が原因で、不動産の価値が下落した場合、どのような補償を考えているのか。
2020年12月02日 (水曜日)

千葉県流山市が発行する『広報ながれやま』が大幅に水増しされていることが分かった。同市の市議からの情報提供に基づいて、筆者が調査したところ、新聞の発行部数が全市で36、836部(2020年4月時点)しかないのに、新聞販売店には55,238部の『広報ながれやま』が搬入されていることが分かった。約2万部が水増し状態になっている。
かりに販売店に残紙があれば、水増し部数はさらに増える。「押し紙」が1部たりとも存在しなくても、大幅な水増し状態になっている。ただ、同市によると販売店がポスティングしている部数が約2000部ある。それを差し置いても、大幅な水増しになっている。
新聞販売店に『広報ながれやま』を卸しているのは、京葉広告社である。
同社によると、折込定数(販売店に卸す部数)は、個々の新聞販売店からの申告に基づいて決めているという。つまりもし水増しがあれば、その責任は販売店にあるとする立場である。新聞販売店サイドの言い分は、現時点では分からない。
以下、重要部数の裏付けである。
■流山市のABC部数
『新聞発行社レポート』によると、流山市の全紙の部数は36、836部である。
■流山市が京葉広告社に発注した部数、55,238部の根拠
流山市の広報担当者への電話取材と議員に対する取材で、筆者はこの数字を得た。
※千葉県には千葉日報という地方紙がある。千葉日報の部数は、『新聞発行社レポート』では公開されていない。しかし、千葉日報社に問い合わせたところ、同市の折込定数(各販売店へ卸す折込媒体の部数)は、朝日、読売、毎日、日経、産経、東京の6紙の折込定数に含まれていて、千葉日報を含む流山市全域の折込定数は35,800(6月時点)との説明があった。
参考記事
【調査報告】豊島区など東京都の12区で広報紙の水増しが発覚、新聞折込の不正と「押し紙」で税金の無駄遣い
http://www.kokusyo.jp/oshigami/
【臨時ニュース】産経新聞「押し紙」で東京地裁は、12月1日、原告の請求を棄却する判決を下した。詳細については、後日報告する。
筆者個人の感想を言えば大きな敗因のひとつは、訴訟をジャーナリズムの土俵に乗せ切れなかったことである。メディア企業を被告とする権力構造の崩壊につながりかねない裁判では、報道により世論を動かさなくては勝ち目がないことがはっきりした。今回、それを痛感した。
原告の主張に一貫した論理と正義があるかどうか以前の問題として、筆者が楽観視していたために報道が消極的になった。今後、「押し紙」報道を強化していきたい。

東京地裁は、明日(12月1日)に、産経新聞を被告とする「押し紙」裁判の判決を言い渡す。判決の日時、場所は次の通りである。
日時:12月1日 13:10分
場所:東京地裁806号法廷
メディア黒書は、判決結果を夕方に速報する。
この裁判には次の2つの注目的がある。
【1】中央紙に対して初めて「押し紙」を認定する判決が下されるかどうか。
※)販売店の地位保全裁判の中では、すでに2007年に福岡高裁が、読売新聞の「押し紙」を認定した例がある。
【2】販売店が敗訴した場合、判決に政治的配慮がなされた可能性がないかどうか。
この裁判所では、裁判所が産経に対して繰り返し和解を提案した。解決金の額も提示していた。これは裁判所が産経を敗訴させる判決を下す方針を持っていることを意味する。裁判所が、産経ではなく、原告を敗訴させる方針であれば、産経に対して和解金の支払いを提案するはずがないからだ。
ところがこの裁判では、結審の直前になって、最高裁事務総局が3人の裁判官のうち2人を交代させた。結審の直前に、あるいは結審の後に裁判官が交代させられた場合、新しい裁判官が判決の方向性をがらりと変えることがままある。
外圧に屈して裁判所が政治判断を行う場合に、最高裁事務総局はこのような人事異動を行う。滋賀医科大が癌患者らをモルモットにしようとした事件の判決が、その典型である可能性が高い。この裁判の判決には、審理のプロセスと判決内容に、整合性のない箇所が数多く見受けられる。
裁判というものは、一見すると公平にみえるが、それは建前であって、裁判所は基本的には国策に反しない方向性の判断を下す。これは資本主義の国の裁判所であろうが、社会主義の国の裁判所であろうが変わりがない。
裁判所も、メディアと同様に権力構造の一部に組み込まれているのである。

最新のABC部数(2020年10月度)が明らかになった。それによると前年同月に比べて、朝日新聞は約42万部の減部数、毎日新聞は約26万部の減部数、読売新聞は約59万部の減部数となった。中央紙5紙の前年同月差は、総計で約163万部の減部数となった。
インターネットでニュースを視聴する層と新聞でニュースを読む層の乖離は、ほぼ完了している可能性が高く、ここ数年のABC部数の減部数分は、新聞社と販売店が残紙を排除した結果とみるのが妥当だ。実配部数も減っているが、それよりも政策的に残紙を減らしたことが大幅な部数減につながった可能性高い。
その背景に、「押し紙」を含む新聞の搬入部数に対してセットされる折込広告の需要が落ち込んで、「押し紙」で販売店が被る損害を相殺できなくなっている事情がある。新聞販売網を維持するために、新聞社は残紙を減らさざるをえない事態に追い込まれている。
10月度の部数内訳は次の通りである。
朝日新聞:4,957,117(−422,523)
毎日新聞:2,059,079(−258,443)
読売新聞:7,339,376(−594,220)
日経新聞:2,069,566(−222,552)
産経新聞:1,231,163(−131,847)
【公正取引委員会の見解】
筆者は11月26日、公正取引委員会に対して、広義の「押し紙」についての見解を尋ねた。インタビューの中で公正取引委員会の見解が明らかになった。佐賀新聞社の「押し紙」裁判の判決で認定された同社の独禁法違反についての見解も明らかになった。
2020年11月28日 (土曜日)

楽天による基地局設置をめぐって、「電磁波からいのちを守る全国ネット」への相談が急増している。この1週間だけで新規相談が3件あった。
通信基地局が一旦設置されると、基地局周辺に住む住民は、半永久的にマイクロ波に被曝することになる。マンションの最上階に基地局が設置された場合、天井を隔てた基地局直下の住民は、低周波の影響も受けることにもなりかねない。
将来的には、基地局の電磁波の影響が及ぶところでは、物件価値そのものが暴落するリスクもある。新規に住宅を購入した後に基地局が設置された場合は、「一生に1度の買い物が」台無しになる。
楽天をはじめとする電話会社は、総務省の電波防護指針(規制値)を守って操業するから健康被害は発生しないというスタンスを取っているが、総務省の規制値そのものが、電磁波の厳しい規制を望まない産業界の意向を受けて策定されているので、危険性が払拭できない。
次に示すのが電波防護指針の比較である。
日本:1000 μW/c㎡ (マイクロワット・パー・ 平方センチメートル)
カナダ:900 μW/c㎡
パリ:6・6 μW/c㎡
欧州評議会:0.1μW/c㎡、(勧告値)
なお、5Gで使われるミリ波についての安全性の研究はまだ途上の段階だが、これまでの電磁波研究の成果から察して、人体に影響がある可能性が極めて高い。多くの専門家が警鐘を鳴らしている。従って「予防原則」を重視し、基地局を設置させないことが肝心だ。電話会社に自己のビジネスを優先させてはいけない。
【参考記事】楽天モバイル基地局、マンション住戸の真上に新規設置で住民が反対…健康への影響を懸念(ビジネスジャーナル)
【情報提供の窓口】 048-464-1413

公正取引委員会を電話取材した。先方の担当者がわたしに対して、折り返しの確認電話で、身元を調べた上で実施した取材なので、公正取引委員会の公式見解といえる。主要な質問は、次の通りである。(ユーチューブの拡散は自由。音声と内容の加工は禁止。)
◆公取委の命令系統はどうなっているのか?
◆公取委が「押し紙」問題に対処しない理由はなにか?
◆公取委は、過去に「押し紙」の調査をしたことがあるか?
◆日本経済新聞の販売店主が本社ビル内で自殺した事件を知っているか?
◆残紙が大問題になっているのを把握しているか?
◆なぜ、「押し紙」の調査をしないのか?
◆販売店サイドに、公取委についての不信感が広がっているのを知っているか?
◆佐賀新聞「押し紙」裁判の判決を知っているか?
◆新聞の「学割」(割引販売)についての見解を教えてほしい。新聞特殊指定に違反しているのではないか?
◆東京12区における広報紙の水増し問題は公取委の管轄か?
2020年11月26日 (木曜日)

新潟日報が実施している学生を対象とした新聞の割引販売は、独禁法の新聞特殊指定に違反しているのか?この問題について、新潟日報、日本新聞協会、公正取引委員会の見解を得たので紹介する。
◆◆
25日付けのメディア黒書では、わたしは自分の見解を表明した。明らかに新聞特殊指定に違反しているというのがわたしの見解だ。念のために新聞特殊指定の該当箇所を引用しておこう。
1 日刊新聞(以下「新聞」という。)の発行を業とする者(以下「発行業者」という。)が、直接であると間接であるとを問わず、地域又は相手方により、異なる定価を付し、又は定価を割り引いて新聞を販売すること。ただし、学校教育教材用であること、大量一括購読者向けであることその他正当かつ合理的な理由をもってするこれらの行為については、この限りでない。
なお、25日付け記事に誤りがあったので訂正した。「学割」のチラシに、「ご家族さまの口座・クレジットカードでのお支払いもOKです」という記述があったので、筆者は、家庭内に学生がいれば、「学割」の対象になると記述したが、これは誤りだった。「学割」は一人暮らしの学生に限定されている。
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【新潟日報の見解の要旨】特殊指定のなかに、例外的に新聞の定価販売の対象外になる項目として、「その他正当かつ合理的な理由をもってする」割引販売は認められる旨が記されており、「学割」はこの類型に属すると判断した。「学割」は新潟日報以外の社も実施している。「押し紙」については、知らない。
【新聞協会の見解の要旨】 新聞特殊指定は公正取引委員会の管轄なので、日本新聞協会は関知しない。(事実上の取材拒否である)
【公正取引委員会の見解の要旨】「学割」については公正取引委員会も把握している。それが独禁法に抵触しているとは考えていない。
特殊指定にある 「他正当かつ合理的な理由」という箇所を根拠にすれば、新聞の値引き販売は認められていることになる。再販制度は、実質的に崩壊している。
◆公正取引委員会に対する電話取材では、「学割」だけではなく、「押し紙」問題や、佐賀新聞「押し紙」裁判についても質問したので、27日(金曜日)付けのメディア黒書で公開(ユーチューブ)します。
2020年11月25日 (水曜日)

新潟日報が独禁法の新聞特殊指定で禁止されている新聞の割引販売を公然と行っていることが判明した。購読料3400円の「朝刊単体」を2000円に、4300円の「朝夕刊のセット版」を2500円に割り引きする「学割」制度を導入して、運用している。
しかし、新聞特殊指定は、次のように新聞の割引販売を厳密に禁止している。
1 日刊新聞(以下「新聞」という。)の発行を業とする者(以下「発行業者」という。)が、直接であると間接であるとを問わず、地域又は相手方により、異なる定価を付し、又は定価を割り引いて新聞を販売すること。ただし、学校教育教材用であること、大量一括購読者向けであることその他正当かつ合理的な理由をもってするこれらの行為については、この限りでない。
◆◆
上の写真は、新潟日報が割引販売を目的に制作した宣伝チラシである。
ちなみに新聞特殊指定によると、例外的に割引販売を認めるケースとしては、学校の授業で教材として新聞を使う場合の一括購入である。さらに、「その他正当かつ合理的な理由」があれば、割引販売は認められる。しかし、新潟日報のケースでは、何が合理的な理由なのか分からない。
同社の事業部に「学割」の根拠を問い合わせてみたが、25日午前の時点で回答はない。
◆◆
新聞関係者に限って違法行為が免責されてきた行為の典型としては、「押し紙」と折込広告の水増しがある。公正取引委員会と司法関係者は、これらの違法行為を少なくとも40年以上にわたって放置してきた。新聞の割引販売も昔から問題になってきたが、割引販売を公然と告知するチラシの存在が判明したのは今回が初めてである。
今後、公正取引委員会の動きを注視する必要がある。
【新潟日報、新聞協会、公取委の見解は、続報する】

「押し紙」問題の取材をはじめて23年。しかし、取材歴が長いことを逆説的にみると、23年も告発を続けて、ほとんど何の成果も得られていないことは大問題だ。新聞関係者は、「押し紙」を指摘されようが、折込チラシを水増しを指摘されようが、違法な新聞販売を指摘されようが、外国籍の配達員を酷使しようが、なんのお咎めも受けない。
佐賀地裁の「押し紙」裁判で、裁判所が「押し紙」政策を認定しても、新聞業界は相変わらず「押し紙」を続けている。この厚顔ぶりには恐れいる。こうした状況が延々と続いている背景に、新聞社・テレビ局が権力構造の歯車に組み込まれている事情がある。
リベラルをよそいながら世論誘導により、現在の権力構造を維持する「役割」を果たしているのだ。この実態にメスを入れようにも、学者や評論家は、自己PRの巨大媒体を失いたくないので絶対に動かない。唯一の例外として、評論家による新聞紙面の批判があるが、こんなものに彼らは何の痛痒も感じていない。「見解の相違」で逃げられるからだ。
わたしは、新聞・テレビが健全な社会進歩を著しく妨害していると思う。公権力もマスコミの利用価値が分かっているから、本気でメスを入れない。新聞が適度な権力批判を行っても、結局は、「ガス抜き」の役割を果たしているだけなのだ。麻薬かアヘンと同じ役割を果たしている。諸悪の根源と言っても過言ではない。
これ以上、解決を遅らせないために「押し紙」問題の新戦略を考案する必要あるだろう。妙案があれば、黒薮までお知らせください。
【写真】(左:水増しされた江戸川区の広報紙。右:残紙)
