2025年12月15日 (月曜日)

執筆者: ロベルト・トラバホ・エルナンデス

こうして鼓動するシュシャ、アゼルバイジャンの魂の心臓

アゼルバイジャンは、カスピ海沿いに位置する“小さな巨人”の国であり、ヨーロッパとアジアへの玄関口でもある。そこに暮らす人々は純粋な心を持ち、隠し立てすることなくまっすぐ相手の目を見る高い精神性に富んだ人々である。

アゼルバイジャンは、わずか一千万強の住民からなる国であり、平和を愛する人々の国でもある。

かつてアルメニア人の占領者たちがアゼルバイジャンにもたらしたものは、この世の地獄であった。三十年間にわたり荒廃させられた領土は、後に地雷で汚染され、数千キロに及ぶ地域をみずからの手で再建することを阻むことになった。

アゼルバイジャンにおけるアルメニアの占領は違法であり、国際社会によって認められることはなかった。国連の五つの決議を通じて、国際社会はアルメニア側にアゼルバイジャンからの撤退を求めていた。

導き出せる唯一の確かな説明はこうだ——

アルメニア側は常に、自分たちが領土を奪っていること、そしていつかは撤退を強いられるのをわかっていたということである。そのため占領者は一度たりともレンガを積むことはなく、できる限りすべてを破壊した。そして、その占領地が自分たちのものではないだけでなく、アゼルバイジャン人のものでもないようにするため、執拗に地雷を埋め続けた。

なんという非人間性だろう!

アゼルバイジャン人は、力づくで占領者を追い出さざるを得なかった。彼らアルメニア占領者をカラバフから追い払ったのだ…そこは常に、そして永遠にアゼルバイジャンの土地であるからだ。

若者たちは、殉教者たちへの尊敬の念を胸に抱いて帰郷した。道路脇や街中の至る所には、戦いの最前線で命を落とした殉教者たちの写真が掲げられている。彼らは、祖国を解放するために勇敢に戦った英雄として永遠に記憶されるだろう。

特筆すべきは、アゼルバイジャンの規律と精神力によって、短期間のうちに意思と努力が結集され、再建が進められている点である。その最たる例が、シュシャだ。アゼルバイジャン文化の魂の中心ともいえる都市である。

シュシャでは、自然から与えられた驚くべき霊性の象徴として「ハリ・ビュルビュル」という花に正当な敬意が払われている。

この小さな秋の花は、占領中に枯れ果ててしまい、まるでアゼルバイジャンの心そのものが傷ついていたかのようだった。しかし戦いが終わると、自然は見事に息を吹き返した。奇跡のように、再び花が咲き誇ったのである。なぜ秋にだけ咲くのかという科学的な説明はないが、人々はこの花を通して、再び希望を取り戻した。

シュシャは、入城することすら不可能と思われていたが、勇敢なアゼルバイジャン特殊部隊の兵士たちの働きによって解放された。彼らは切り立った崖――垂直に近い、数百メートルの断崖――を登り、背中に負傷した仲間を背負いながら、真夜中に市街へと突入した。そして激しい戦闘を経て、何百万ものアゼルバイジャン人が待ち望んだ勝利をつかみ取ったのだ。祖国へ戻ったとき、彼らは土地そのものが自分たちに語りかけてくるように感じたという。

シュシャは特別な都市であり、アゼルバイジャンを訪れる者が必ず訪れるべき目的地となるだろう。そこには、人々の心を満たす深い精神性が満ちている。

シュシャは、アゼルバイジャン復興の先頭に立つ都市となるだろう。すべての解放された地域と同じく、シュシャは新しい未来が築かれていく場所なのである。

執筆者紹介: ロベルト・トラバホ・エルナンデス

AL PRESS代表(CEO)、世界ジャーナリスト会議(WJC)ラテンアメリカ・カリブ地域ディレクター。

出典: Revista Herencia

2025年12月09日 (火曜日)

新聞業界から、2024年度に自民党や公明党の議員に対して総額370万円の政治献金が行われていたことが、最新の政治資金収支報告書で分かった。献金を受けた議員は74人で、1人あたり5万円程度になるが、高市早苗首相も献金先に含まれている。

献金元は、日本新聞販売協会(日販協)の政治団体である日販協会政治連盟だ。日販協は新聞販売店の業界団体で、新聞業界による政界工作の窓口となってきた経緯がある。過去には、再販制度の維持や新聞への軽減税率適用を求め、繰り返し政界に働きかけてきた。

新聞発行本社が直接政界工作を行うことは、ジャーナリズムの中立性という観点から批判の対象となり得るため、その役割を日販協が担ってきた。しかし、新聞社の収益構造に公権力が影響を及ぼすようになれば、紙面での徹底した公権力批判は困難になる。むしろ「広報部」へと変質する危険性があり、世論調査の信ぴょう性にも疑念を生じさせる負の要素となる。

筆者は20年以上にわたり日販協会政治連盟の政治資金を監視してきたが、国政選挙が行われる年度には献金額が増える傾向がある。2024年度は、10月27日に衆議院議員総選挙が実施された。

出典:政治資金収支報告書

 

2025年12月08日 (月曜日)

執筆者: ロベルト・トロバホ・エルナンデス

ストライキに参加して命を落とした千人以上の人びとのことを思うと、胸が痛む。その虐殺事件の首謀者が、バナナ産業でボリシェヴィキ革命を起こそうと企んだ共産主義者のロシア人だったことを思えば、怒りを覚えて当然だ。

では、そのロシア人とは何者だったのか。コロンビアの共産主義者たちは彼を「啓示を受けた」同志だと持ち上げ、レーニン率いるボリシェビキから逃げてきた男であるとは決して言おうとしない。

スタニスラフ・サヴィンスキーはアメリカ大陸に到着すると、正体を隠すために“スタニスラフ”を捨て、“シルベストレ・サヴィンスキー”と名乗った。彼はソビエトの軍曹で、レーニンから中国に派遣され、困窮するロシア国民に送る食料の買い付けを任されていた。しかし、彼はその資金を持ち逃げし、北京には向かわず東京へ逃れ、さらにパナマを経てコロンビアに渡った。

ボゴタに着くと、不満を抱える若者たちの支持を得ようとボリシェヴィキ思想の宣伝を始めた。彼の周りには、ホセ・デル・マル、ガブリエル・トゥルバイ、ルイス・テハダといった著名な知識人が集まり、創設間もない革命社会党(Partido Socialista Revolucionario)の支持者となった。

1924年5月1日の社会党会議では、サヴィンスキーは発言の機会を得て、党をコミンテルンの綱領に沿わせる方向へと影響を及ぼした。

その後、シルベストレ・サヴィンスキーは社会党を瓦解させ、記録作家ルイス・テハダや詩人ルイス・ビダレスらを取り込み、コロンビア共産党を創設した。

しかし、サヴィンスキーの野望はさらに膨らんだ。彼はレーニンのように崇敬される存在になりたいと願い、そのためにはレーニンと同じ「成果」、すなわちコロンビアでボリシェヴィキ革命を起こすことが必要だと考えたのである。

レーニンを再現するには、武装蜂起を引き起こす事件を作り出さねばならない。1905年1月22日にサンクトペテルブルクで起きた出来事——20万人の丸腰の労働者が賃上げを求めて冬宮へ向かい、皇帝不在の中でウラジーミル大公が警備隊に発砲を命じ、200人が死亡、800人が負傷した惨劇——こそが、ボリシェヴィキ革命の引き金となり、ストライキや暴動、そしてウラジーミル・イリイチ・レーニンの台頭につながった。革命自体はこの時は失敗したが、1917年11月の共産主義樹立へ向かう前奏曲となったのである。

話をサヴィンスキーとその恐るべき野望に戻そう。彼は労働者たちとの関係を深め、当局、とりわけ多国籍企業ユナイテッド・フルーツ・カンパニーに立ち向かう思想を吹き込んだ。こうして彼は、バナナ労働者組合の指導者ラウル・エドゥアルド・マエチャ、ベルナルディノ・ゲレーロ、ニカノル・セラーノ、エラスモ・コロネルらに接触することに成功した。

だが、彼の前には厄介な人物がいた。マリア・カーノである。彼女は高圧的にリーダーシップを握ろうとする、このよそ者のロシア人に決して同調しなかった。しかし残念ながら、男性優位の風潮の中でマリア・カーノの警告は聞き入れられず、指導部は魅惑的なサヴィンスキーの言葉に屈してしまった。

そして1928年12月6日の悲劇の日。2万5000人の労働者が数百の兵士に包囲され、緊張が高まる中、サヴィンスキーはストライキ指導者たちに「もっと抵抗しろ、兵士を挑発しろ。軍に勝つための援軍を送る」とのメッセージを送った。このロシア人の嘘こそが妥協不能の衝突を招き、1800人の死者と100人の負傷者を出す虐殺へとつながったのである。

命令に盲従した軍人たちにも罪はある。だが、本当の、最大の責任者は、FARC(コロンビア革命軍)のゲリラたちを洗脳する講話の中でハコボ・アレーナスやマヌエル・マルランダが呼んだところの「コロンビア共産主義のロシアの父上さま(Padrecito Ruso)」だった。

バナナ虐殺の後、ルイス・テハダやサヴィンスキーの若き同志たちは彼から距離を置き、共産党を離れて自由党へ移った。

では、そのロシア人はどうしたのか。彼はメキシコへ渡り、そこでキューバの共産主義革命家フリオ・アントニオ・メジャと出会い、1929年1月10日にメジャが暗殺されるまで行動を共にした。さらにキューバに渡りしばらく滞在し、メジャの友人で後にフィデル・カストロの上司となるエドゥアルド・チバスと親交を結んだ。2年後、サヴィンスキーはコロンビアに戻り、複数の商売に手を出しつつ、進歩的普遍フリーメイソンリーに身を投じた。

シルベストレ・サヴィンスキーは生涯を通じて、コロンビアで武装闘争を引き起こす執念を捨てなかった。しかし、あの痛ましいバナナ虐殺とは——コロンビアに共産主義を押し進めるために仕組まれた、誘導された集団自殺にほかならなかったのである。

執筆者紹介:ロベルト・トロバホ・エルナンデス。

AL PRESS代表(CEO)、世界ジャーナリスト会議(WJC)ラテンアメリカ・カリブ地域ディレクター

出典: El Suicidio Asistido de la Masacre de las Bananeras

https://www.actualidadglobalinternacional.com/post/el-suicidio-asistido-de-la-masacre-de-las-bananeras

2025年12月06日 (土曜日)

執筆者:福岡・佐賀押し紙弁護団 弁護士 江上武幸(2025年12月1日)

去る11月27日(木)、京都宝ヶ池の国際会館で開かれた裏千家前家元の千玄室さんのお別れの会に参加しました。白い菊が敷き詰められた献花台の上に千玄室さんの大きな写真が飾られており、参列者は入り口で手渡された一輪の菊を献花台に捧げ、102歳でこの世を去られた大宗匠の生前を偲びご冥福をお祈りしました。

千玄室さんは、太平洋戦争中、特攻隊に配属され厳しい訓練を受けてこられたこと、特攻機の下で茶をたてて仲間を見送ったこと、茶を飲んだあと皆立ち上がり故郷に向かい「おかあ~さ~ん」と大きな声で叫んだこと、出撃した仲間はひとりも生きて帰らなかったこと、待機命令が続き生きて終戦を迎えることができたことから、身をもって命の大切さと平和の尊さを知り、茶を通じて世界中に戦争の愚かさを訴え続けてこられてきたことなどで、社会に広く知られています。

私は、大学時代に茶道部に所属していた次男の勧めで地元のお茶会に顔を出したことが縁で、裏千家久留米支部の男子成年部「悠遊会」のメンバーに加えてもらい、正月に京都で開催される茶会にも参加し、間近に千玄室さんの姿を拝見する機会に恵まれましたので、お別れの会にも参加させていただくことにしました。

会場の出口には当代の千宗室さんが立っておられ、献花を終えた一人一人に目礼しておられました。

次の間の広い部屋には、102歳の生涯をたどる時代ごとに区分された写真が掲示されており、特攻服姿や東西を問わない世界の指導者たちに一椀の茶をふるまう姿が強く印象に残りました。

帰りの新幹線で、お別れの会の様子を放映している夕方のニュース番組を次男が携帯で見せてくれました。そのひとつに、亡くなられる2か月ほど前に取材した映像の一部を紹介したニュースがありました。千玄室さんは、そこで次のように話しておられます。

「(毎年欠かさず沖縄の慰霊祭に参加していたことについて)もうこれが最後やと思う 僕も もう102歳やからね 『千中尉ここでご無礼します』と」

そして、最後に残された言葉が、

「もうとにかくね 日本はね 80年前のことなんて 誰一人わすれていますよ もう 情けない日本にならないでください ほんと」

という言葉でした。

今も、ウクライナやパレスチナでは幼い子供たちの命がたくさん奪われています。せっかくこの世に生まれてきた奇跡の命が無残にも殺されている。なんと愚かで理不尽なことでしょうか。

日本はドイツやイタリアと違い、日本人自身の手で戦争責任者を追及することはできませんでした。東西冷戦の勃発とともに戦前の支配者層はアメリカ支配の手先としてそのまま生き残り、結果、今のような無残な姿の日本にしてしまいました。

太平洋戦線では5万人のアメリカ人青年が犠牲になったといわれています。その家族が日本および日本人に対する抑えがたい怒りから日本人をジャップと呼び、アメリカ政府に対し日本をいつまでも属国扱いすることを求めたとして不思議ではありません。

ドイツ・イタリアでは、まがりなりにも、アメリカ軍と協力してヒトラー・ムッソリーニの軍事独裁政権を倒す戦いを民間で組織したレジスタンス運動がありました。また、同じ白人国ということもあり、アメリカは両国には完全な独立を認めました。

しかし、日本は治安維持法の弾圧法制と、町内会・部落会・隣組・国防婦人会・青年団等の隅々まで張り巡らされた相互監視体制により、ヨーロッパに見られるようなレジスタンス運動は組織されませんでした。それどころか、広島・長崎の原爆被害者約24万人・東京大空襲被害者約10万人・沖縄戦被害者約18万人、全体で約300万人の犠牲者を出しながら、なおかつ、当時の支配層は本土決戦・一億総玉砕を叫び、それをあおったのが今につながる当時の新聞・ラジオでした。

戦後、真っ先に制定された国民主権と戦争放棄を宣言した日本国憲法と、財閥解体を目指した独占禁止法も、朝鮮戦争を契機に東西冷戦のもとで日本列島を反共の砦として再軍備させることに方針を転換したアメリカと、その手先になるのと引き換えに命拾いした戦前の指導者たちによって、たちまち骨抜きにされることになりました。

中学生向けの「新しい憲法の話」の教材が廃刊になったことは、以前触れたとおりです。

それにもかかわらず、私たち70代の世代の者は、かろうじて「二十四の瞳」、「にあんちゃん」等の映画に象徴される戦後民主主義の時代の空気のもとで教育を受けることができました。「青い山脈」に描かれたような青春時代を過ごすことができました。

久留米に帰って、「千玄室」でユーチューブを検索したところ、亡くなられる2か月ほど前に収録された一時間近いMBS毎日放送のインタビュー動画を見つけました。

千玄室さんは「今でこそ話せるが」と前置きして、背の高かった自分に対して、大型輸送機を操縦して南方戦線に飛び、残っている高級将校たちをひそかに内地に帰還させるよう命じられたことを話されました。

その秘話と「情けない日本にならないでください。」という言葉に込められた千玄室さんの気持ちを推察するに、特攻出撃を命じられ「おかあーさーん」と叫んで死んでいった若者たちの無念の思いが晴れる日が来るだろうか、それとも再び同じ過ちを繰り返すことになるのではないだろうかといった複雑な思いに駆られています。

千玄室さんは戦前・戦中・戦後の日本と世界の歴史の生き証人として、102歳の人生の最後の締めくくりに、私たち日本人一人ひとりに対し、「老いも若きも先の大戦の悲劇を二度と繰り返さないようにしっかりやれ」と叱咤激励されて旅立たれたような気がします。

合掌

以下の動画(ユーチューブ)をネット検索されることをお勧めします。

*「千玄室さんお別れ会『お茶で平和を』」(MBSライブ・4分13秒)

https://youtu.be/Qk30wd-QgyQ?si=CRdPzm682BEgPkDm

*「千玄室さんインタビュー全録 今があってこそ未来ある」(MBS NEWS・59分)https://youtu.be/oN6ZAJhSFBE?si=g2yVZiCayTkFi4-v

写真出典: Wikipedia

 

2025年12月01日 (月曜日)

全米民主主義基金(National Endowment for Democracy=NED)から、2024年度、4,100万ドル(約63億〜65億円)の資金がラテンアメリカ諸国の親米勢力(市民運動体やメディア)に支払われていることが分かった。支援対象となったプロジェクトの数は262。対象国は16カ国である。

NEDのウェブサイトは、支援の理由について次のように述べている。

ラテンアメリカとカリブ地域では、権威主義が広がりつつあり、指導者たちは民主的な制度を弱めて権力を固めている。

NEDは、キューバ、ニカラグア、ベネズエラのように強い権威主義体制が続く国々に特に注目している。

こうした国々でNEDは、現地の団体と協力し、政権の独裁的な性質についての理解を深め、市民が独立した情報を得られるよう支援し、反民主的なプロパガンダに対抗する。

厳しい弾圧がある中でも、活動家たちは平和的で民主的な改革を進めるという強い意志を持ち続けている。

NEDは、米国政府系の反共謀略組織で、他国の「民主化」を支援するための組織である。今年、ノーベル平和賞を受賞したベネズエラの反政府活動家で、同国への軍事介入を米国に要請しているマリア・マチャドも、NEDに深く連座してきたことが判明している。

NEDの手口は共通している。メディアを使って「親米」と「反共」で世論を誘導し、一種の混乱状態をつくった後にクーデターを試みる手口である。

しかし、ニカラグアでもベネズエラでも失敗している。日本にもNEDから資金援助を受けている人物がいるという情報もあるが、詳細については分からない。

2025年11月24日 (月曜日)

福岡・佐賀押し紙弁護団 弁護士 江上武幸(文責)2025年11月25日

「毎日新聞社は押し紙解消に向けて方針転換か?」

毎日新聞社は去る8月21日、「準備書面(3)」を提出しましたが、そこには兵庫県で9年間にわたり販売店を経営してきた原告(K氏)の経営状況を示す数値を記載した一覧表が添付されていました。

押し紙とは廃棄される運命の新聞ですから、その仕入れ代金は販売店が負担せざるを得ません。しかし、最初から売れないと分かっている商品を仕入れる者はいませんので、新聞社は販売店が押し紙を仕入れ続けられるよう、あらかじめ折込広告収入と補助金で仕入れ代金を補填する仕組みを設けています。いわゆる「新聞のビジネスモデル」と呼ばれている方策です。

押し紙販売政策のからくりは外部には絶対知られてはならない新聞業界最大のタブーですから、補助金と折込広告収入の金額を記載した一覧表を毎日新聞社が提出したことは驚きでした。

新型コロナによる経済活動の低迷により折込広告収入は激減しました。折込広告収入が減れば新聞社がその分補助金を増やさなければ、販売店の押し紙の仕入れ代金の赤字は補填できません。

熊本日日新聞社や新潟日報社のように古くから押し紙を排除している新聞社は別として、新聞社本体の経営が押し紙を前提に成り立っている新聞社は、急に押し紙をなくすことはできません。さりとて、新聞購読部数の減少が進んでいる新聞業界にあっては新聞社本体の経営も苦しくなっており、補助金を増やすことができません。

毎日新聞社は「押し紙」をなくすことでこの問題を解決するのではなく、補助金で補填できなかった販売店の仕入れ代金を未納金として計上し、一定金額に達したとき、会社の財政状況をみて未納金額に見合う補助金を支出したように処理して累積した赤字を解消する方策を講じていました。そのような事実が、この一覧表の数字から判明したのです。これまでの押し紙裁判ではありえなかったことで、驚きを通り越して「驚愕」と言った方が正確です。

原告の販売店廃業時点で帳簿上に残っていた8,525万円の数字も、販売店が負担すべき経営に必要な新聞の仕入れ代金の未納金額ではなく、毎月、毎日新聞社が補填すべき補助金の未支給金の累計であることが一目瞭然でした。しかし毎日新聞社は、Kさんの異議申立にもかかわらず、仕入れ代金の未納であると強弁し、Kさんが販売店経営開始時点に予納していた保証金623万円と、販売店譲渡代金1,033万円の支払いを拒否しました。

本件裁判は、毎日新聞社が保証金と販売店譲渡代金をKさんに支払っておけば提訴に至らなかった事案です。無一文の状態で販売店経営を辞めざるを得なかったKさんは、生活のためにも裁判に踏み切らざるを得なかったのです。

毎日新聞社は、そのような裏事情が裁判で明らかになることを覚悟した上で一覧表を作成し、裁判所に提出したことになります。内部告発で表沙汰になることはあり得ても、新聞社が自ら裁判資料として提出することは前代未聞の出来事と言ってよいかと思います。

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その後、9月1日には、毎日新聞社は大阪本社ビル内にある毎日新聞大阪開発株式会社に、原告販売店の9年間分の確定申告書および青色申告書、並びに内訳書その他付属書類一切を裁判所に送付する文書送付申立てをしました。

大阪開発は毎日新聞社の関連会社であり、毎日新聞青色申告会を通じて毎日新聞販売店を経営する所長に対する記帳指導や税務申告をサポートしています。従って、毎日新聞社は販売店の経営状況を正確に把握できます。

他方、販売店主は会計資料をほとんど手元に持っていないのが現実ですから、私どもは裁判所に対し、押し紙の仕入れ代金が販売店経営を悪化させているとの一般的・抽象的主張はできても、具体的数値で経営の実情を示すことはできません。

ところが今回、毎日新聞社は原告の経営状況が分かる会計資料の提出を関連会社の大阪開発に求めました。しかも不思議なことに、毎日新聞社は自ら申請した原告販売店の経営状況を示す確定申告書・青色申告書の証拠提出を行いませんでした。そのため、私ども原告側から証拠に提出することにしました。裁判所も私どもも、原告販売店の経営が押し紙の仕入れ代金の負担のため、いかに苦しい状態だったかを具体的に知ることができました。

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毎日新聞社の本件裁判におけるこのような訴訟方針をどのように理解すべきか。

以下は、あくまでも私の個人的願望に基づく想像です。間違っているかもしれません。

戦後民主主義教育を受けて育った私は、毎日新聞に対しては、同じ中央紙である朝日・読売とはどこか違う好印象を持っていました。おそらく戦後民主主義を育てた著名な学者・文化人らと、優秀かつ著名な記者たちを毎日新聞が大勢抱えていたからだと思います。

(注:読売新聞社はその誕生のいきさつから権力監視の役割は期待できず、朝日新聞社も兵庫県明石支局の赤報隊による白昼テロ事件の恐怖から立ち直ることができなかったように思います。)

押し紙問題に関しては、黒藪さん主宰のこのブログのほかに「広告代理店の未来を考えるブログ」というブログでも知ることができます。その中に「毎日新聞の現状と未来予測!」という毎日新聞をテーマにしたシリーズ記事があります。最近、「毎日新聞は今、何が起きているのか?」という記事を見つけました。一部を紹介します。

「毎日新聞は、2024年下半期からわずか8か月で20万部の読者を失いました。発行部数は150万部を割り込み、2025年2月には130万部台へ。

年間換算20万部ペースの読者離れが、全国紙としての地位を揺るがしています。」

これまで経験したことのない毎日新聞社の本件訴訟の対応をみていると、ひょっとしたら、毎日新聞はこの裁判で「押し紙」の手法をすべて明らかにして、同様の手法をとっている他の新聞社に対しても押し紙をなくすよう働きかけようとしているのではないかという勝手な思いに捕らわれるようになってきています。

 報道の自由度ランキングが世界70位という惨憺たる新聞の状態を生んだ押し紙をなくし、ジャーナリズム精神の復活により日本の危機的現状を打開しようという経営陣の決意が固められたのでないかという希望的推測です。

毎日新聞の亡内藤国夫記者も、押し紙は経営陣の覚悟があればいつでもの辞めることができると著書に残しています。熊本日日新聞社と新潟新報社が押し紙をなくしたのも経営陣の決断があったからです。

輝かしい実績を残してきた多くの毎日新聞社の先輩記者達も現役の記者たちも、経営陣に対し、全国紙からの転落を目前にしたいまこそ、毎日新聞社が押し紙をなくす先陣を切ってほしいと念じているのではないでしょうか。

 *参考のために、毎日新聞社の準備書面(3)添付の一覧表と、原告の第8・9準備書面を掲載します。

  今後、毎日新聞社との裁判がどのように展開していくのか、皆様に見守っていただければ幸いです。

️記事関連の資料

原告準備書面(8)

原告準備書面(9)

⬇️⬇️取引の詳細(PDFによる全資料の公開は準備中)

2025年11月22日 (土曜日)

新聞各社が発表する内閣支持率は、政治状況の判断材料として大きな影響力を持つ。しかしその数字は本当に信頼できるのだろうか。高市内閣をめぐっては、批判が強まっているにもかかわらず支持率が上昇するという不可解な傾向が続く。本記事では、世論調査そのものを直接否定するのではなく、新聞社の収益構造──とりわけ「押し紙」による莫大な利益──に着目することで、世論調査の数字が客観的かつ中立なデータとして扱えるのかを検証していく。

日本のメディアが定期的に公表している世論調査に、正確な裏付けはあるのだろうか。10月に新聞各社が公表した高市内閣の支持率は次の通りである。

朝日新聞 68%

産経新聞 75.4%

毎日新聞 65%

日経新聞 74%

読売新聞 71%

共同通信 64.4%

ところがその後、台湾をめぐる発言で国内外から激しい反発を受けたにもかかわらず、支持率は高くなる傾向があるようだ。たとえば11月16日付の毎日新聞は、支持率が69%になったと報じている。国民の約7割は高市内閣を支持しているというのだ。

当然、これらの数字が高市内閣の方向性を支持しているとなれば、強引に日本の右傾化を推し進める根拠になる。世界から批判の的になっている高市首相にとっては、願ってもない数字である。

が、肝心の数字に根拠はあるのだろうか。

この記事では、新聞社の収益構造の観点から数字の信ぴょう性を検証してみよう。数字そのものが信用できないことについては、次の記事を参考にしてほしい。世論動向を推測する目的に最も合致した国政選挙の比例区における各党の得票率と、メディアが公表する数字に整合性がない点を指摘した記事である。

【参考記事】中央紙の年間の「押し紙」収入420億円から850億円──内閣支持率82%? マスコミ世論調査を疑う背景と根拠

◾️新聞社の収益構造から見る信ぴょう性

メディアの性質を解析するときに、最も重要な項目のひとつは、だれがメディア企業を運営するための資金の提供者なのかという点である。資金源が枯渇すると、メディア企業が成り立たなくなるからだ。

「押し紙」と呼ばれる新聞がある。これはごく簡単にいえば、新聞社が新聞販売店に対してノルマとして買い取りを強制する新聞のことである。たとえば3000部を3000人の読者に配達している販売店に4000部の新聞を搬入すれば、1000部が過剰になる。新聞の破損を想定して若干の予備紙を必要とするものの、ほぼ1000部がノルマである。この部数が「押し紙」といわれるものである。

改めて言うまでもなく、販売店は「押し紙」の代金を新聞社に納金しなければならない。

※厳密な定義については別にあるがここでは言及しない。

この「押し紙」により、後述するように新聞社は莫大な利益を上げているのだが、「押し紙」は独禁法で禁止されている。ところがおかしなことに、行政機関も裁判所も「押し紙」を容認している。取り締まりの対象にはなっていない。

◾️「押し紙」の実態と規模

全国にはどの程度の「押し紙」があるのだろうか。「押し紙」の量を裏付けるデータは、これまで度々明らかになっている。たとえば2004年に毎日新聞の内部資料が社外へ流出し、その中で販売店に搬入される新聞の約36%が「押し紙」であることが判明した。

内部資料をもとに試算した「押し紙」による販売収入は、年間で約295億円になる。詳細については、次の記事を参考にされたい。

【参考記事】国策としての「押し紙」問題の放置と黙認、毎日新聞の内部資料「発証数の推移」から不正な販売収入を試算、年間で259億円に

朝日新聞の「押し紙」の実態も明らかになっている。たとえば2014年に同社が実施した調査によると、「押し紙」率は次の通りである。

・「朝刊・夕刊のセット版」:29%

・「朝刊単独版」:25%

これらの数字が判明したのは、やはり内部資料が外部へ流出したことが原因である。

読売新聞や産経新聞の場合は、この種の内部資料が外部へ漏れたことはないが、これまで新聞販売店が繰り返し「押し紙」による損害賠償を求める裁判を起こしてきた関係で、かなり「押し紙」の実態が明らかになっている。

メディア黒書が行った裁判の取材によると、読売新聞と産経新聞の場合は、おおむね3割から4割が「押し紙」である。

◾️中央紙が得ている収入規模

「押し紙」による新聞社の不正な販売収入は、想像以上に巨額である。2025年8月時点で、中央紙(朝日・毎日・読売・産経・日経)の発行部数は約1180万部とされている。

このうち「押し紙」の割合を20%と仮定すると、約236万部になる。新聞1部あたりの卸価格を月額1500円(すべて朝刊単独版と仮定)とすれば、1か月あたりの「押し紙」販売収入は約35億4000万円、年間では約424億8000万円にのぼる。

もし「押し紙」率が40%に達すれば、年間収入は約850億円にもなる。販売店に対して様々な補助金を支出しているとは言え莫大な「純利益」を得ている。

しかも、この試算は控えめな前提条件に基づく。「朝・夕刊」セット版の場合、卸価格が2000円程度に上がるため、収入はさらに増加する。筆者の試算に誇張はないといえる。

◾️「押し紙」が広告収入にも影響

しかし、「押し紙」制度の大罪はこれだけではない。

「押し紙」により新聞の公称部数(ABC部数)は水増しされる。その結果、何が起こるのか? 答えは簡単で、紙面広告の媒体価値が上昇することである。それにより広告収入も増える原理になっている。

逆説的に言えば、新聞社は、ABC部数をかさ上げするために、販売店に対して補助金を支出してまで、「押し紙」を買い取らせているのである。

このような手口は、一種のマネーロンダリングではないか?

もっとも最近は、新聞の公称部数に「押し紙」が含まれていることが公けになってきたこともあって、紙面広告の価格交渉で部数の大小が重視されなくなっている側面はあるが、少なくとも広告価格を設定するときの基礎資料になっていることは議論の余地がない。

◾️公権力機関はなぜ、「押し紙」を取り締まられないのか

既に述べたように、「押し紙」は独禁法に違反しており取り締まりの対象になる。それを立証するための資料の存在も明らかになっている。が、公権力はこの問題だけは絶対に踏み込まない。弱小な地方紙にメスが入ったことはあるが、中央紙の場合は逆に公権力が「押し紙」制度を保護しているのが実態だ。

なぜ、公権力機関は新聞社を保護するのだろうか。

それは「押し紙」の汚点を把握しておけば、それを新聞社との取引材料として使うメディアコントロールが可能になるからだ。世論誘導に利用できるからに他ならない。

メディアコントロールは、経済のアキレス腱を握ることで可能になる。この原理は、実は戦前・戦中から変わっていない。戦前・戦中、政府は新聞用紙の配給制度を逆手にとって新聞をプロパガンダ機関に変質させたのである。今はそれが「押し紙」の黙認に変わっているに過ぎない。

2025年、高市政権の下でも同じ構図が構築されている。新聞社の世論調査が嘘だとする確証はないが、少なくとも新聞社の収益構造を検証する限りでは、信頼できる数字でない。

ちなみに高市首相は、新聞業界から政治献金を受けていた経緯がある。次の記事を参考にされたい。

【参考記事】高市早苗の政治献金とマネーロンダリングに関する全記事

https://www.kokusyo.jp/?s=%E9%AB%98%E5%B8%82

2025年11月21日 (金曜日)

執筆者: ロベルト・トロバホ・エルナンデス

SNSを見ていたら、急に「ボゴタの新しい地区監査官が決まった」というニュースが流れてくる。選ばれたのは政治のベテランではなく、34歳の若い人物、フアン・カミロ・スルアガ・モリーヨ。透明性を重視し、新しい考え方で取り組もうとしている。

まるで街が「そろそろ新しい風が必要だ」と言っているようだ。そして実際に、ボゴタにはそうした変化が求められている。汚職が広がる状況の中で、彼は最新のウイルス対策ソフトのように、公共資源をしっかり守ってくれそうな存在だ。

若さはリスクではなく、むしろ必要な転換だ。正直なところ、コロンビア、特にボゴタでは、「経験」が古い慣習にとらわれることも多い。しかしフアン・カミロ・スルアガは、私たちが求めていた若い世代の刷新そのものだ。34歳という年齢は、現代的で現実に合った視点を持つ変化の象徴と言える。

フアン・カミロ・スルアガ・モリーヨは、能力は年齢で決まるのではなく、情熱や知識によって決まるということを示している。財政監督とは、問題が起きる前に防ぐことだと理解している、いわばミレニアル世代(あるいはほぼZ世代)であり、謙虚な姿勢で、人々に奉仕することこそが本当の力だと考えている。

デジタルとAIは、汚職を防ぐ強い武器になる。特に良いと思うのは、彼が過去のやり方にとどまらないことだ。デジタル技術やAIを財政監督に積極的に取り入れ、監査局を21世紀型の組織に変えようとしている。

たとえば、リアルタイムでデータを突き合わせ、不正な契約の兆候を見つけるアルゴリズムを使うことを考えてみてほしい。これは夢物語ではなく、巨額の予算を扱うボゴタにとって実用的な方法だ。AIは利害関係や不当な費用を、問題になる前に発見する公平な助けにもなる。

私にとって、フアン・カミロ・スルアガは先を見ている人物だ。彼は、デジタルの道具を使って、市民がより積極的に参加できるようにする方法を理解している。

執筆者紹介:ロベルト・トロバホ・エルナンデス。

AL PRESS代表(CEO)、世界ジャーナリスト会議(WJC)ラテンアメリカ・カリブ地域ディレクター。

出典 Juan Camilo Zuluaga es el futuro ¡YA! En la Contraloría de Bogotá

Imagina que estás navegando por tus redes y de repente, boom – Bogotá elige a su nuevo Contralor Distrital. No es un veterano político, sino un joven de 34 años, Juan Camilo Zuluaga Morillo, que llega para innovar y un compromiso genuino con la transparencia.

Es como si la ciudad dijera: "¡Es hora de aire fresco!"  Y vaya que lo necesita Bogotá. En un mundo donde la corrupción a veces parece un virus imparable, este joven resulta como un antivirus actualizado, listo para proteger nuestros recursos públicos con inteligencia y corazón.

La Juventud no es un riesgo, y sí una revolución necesaria.  Hablemos claro: en Colombia, y máxime en Bogotá, hemos visto cómo la experiencia a veces se traduce en rutinas obsoletas. Pero Juan Camilo Zuluaga representa esa renovación juvenil que tanto clamamos. A sus 34 años, él es el cambio, la visión moderna, ágil y conectada con la realidad de hoy.

Juan Camilo Zuluaga Morillo es la prueba viviente de que la edad no define la capacidad, sino la pasión y el conocimiento. Piensa en él como el millennial (o casi Gen Z) quien entiende que el control fiscal es prevenir desastres antes de que sucedan. Y lo hace con humildad, reconociendo que el verdadero poder está en servir a la gente, no en acumular títulos.

Digital y IA: potentes armas contra la corrupción. He aquí lo que me encanta: Juan Camilo no es de los que se queda en el pasado. Él apuesta por el buen uso de lo digital y la inteligencia artificial en el control fiscal, convirtiendo la Contraloría en una entidad del siglo XXI.

Imagina algoritmos que cruzan datos en tiempo real para detectar irregularidades en contratos. No es futurismo; es ser prácticos en una Bogotá con presupuestos billonarios, y la IA puede ser esa aliada imparcial que identifica conflictos de intereses o sobrecostos antes de que se conviertan en escándalos.

Para mí, Juan Camilo Zuluaga es un visionario. Él sí sabe cómo la tecnología puede hacer que la ciudadanía participe activamente a través de herramientas digitales.

2025年11月16日 (日曜日)

執筆者: ロベルト・トロバホ・エルナンデス

紛争と誤情報が広がり、ニュースが架け橋になるどころか、時として分断を拡大してしまう時代で、世界ジャーナリスト評議会(KGK/GJC)が開いたら第5回「グローバル功労賞」と第1回「イスマイル・ガスプリンスキー名誉賞」の催しは、われわれが立ち止まりって考える糸口を与えてくれる。

2025年11月6日から9日まで、美的情緒のあるトルコのアランヤで開かれたこの集会は、単なる儀礼的なイベントではなく、メディアが世界平和や連帯、相互理解にとってどれほど強力な手段になりうるのかを示す証しでもあった。

41か国から集まった310人のジャーナリストは、賞を分かち合うだけでなく、真実への共通の使命を共有していた。この多様性は偶然ではない。国際連合に準ずる地位を持つKGKの包摂的な構造を反映している。評議会はイベントやプロジェクト、制度的な協力を通じて、団結を促し、公共外交を支えている。

式典の締めくくりに、KGK会長メフメト・アリ・ディムはこう語った。

「私たちの職業功労賞と友情賞は、国際ジャーナリズムにおいて平和、連帯、倫理的価値を高めることに貢献した人々に授与される。アランヤでのこの集いは、メディアの世界的な力を反映している。41か国から優れたジャーナリストが参加したことは新たな節目だ。私たちはこれからも、さらに大きな成果を目指してたゆまず努力を続けていく」

ジャーナリズムとは「単に情報を伝える職業ではなく、人類の集合的な良心を体現するものだ」という言葉は、今の時代にこそいっそう重く響く。

国際社会が戦争や苦しみを止められずにいる現状で、こうした取り組みはメディアの力を結束するための取り組みでに他ならない。KGKは職能を評価するだけではなく、異なる言語、宗教、文化を持つジャーナリスト同士をつなぐ役割を重視している。

アランヤでのイベント――人間的な温もり、連帯の拍手、そして希望のメッセージ――は、われわれに変化と言うものは、このような出会いから始まることを教えてくれる。分断が深まる時代にあって、世界ジャーナリスト評議会はひとつの模範を示している。メディアは情報を伝えるだけではない。癒すこともできるのだ。世界平和は遠い理想ではなく、アランヤで示されたように、ジャーナリストたちが結束するとき、現実的な可能性として姿を現す。

執筆者紹介:ロベルト・トロバホ・エルナンデス。

AL PRESS代表(CEO)、世界ジャーナリスト会議(WJC)ラテンアメリカ・カリブ地域ディレクター。

【出典】https://www.actualidadglobalinternacional.com/post/periodismo-sin-fronteras-consejo-mundial-de-periodistas

En un mundo marcado por conflictos y desinformación, donde las noticias a menudo amplifican divisiones en lugar de tender puentes, eventos como la 5ta edición de los “Premios al Logro Global” y los primeros “Premios Honoríficos Ismail Gasprinsky” del Consejo Mundial de Periodismo (KGK/GJC) nos invitan a detenernos y reflexionar.

Celebrada del 6 al 9 de noviembre de 2025 en la hermosa Alanya, en Turquía, esta ceremonia no fue solo un acto protocolario, sino un poderoso testimonio de cómo los medios pueden ser una de las herramientas más poderosas para la paz mundial, la solidaridad y el entendimiento mutuo.

310 periodistas de 41 países, compartimos no solo premios, sino un compromiso común con la verdad. Esta diversidad no es casual; refleja la estructura inclusiva del KGK, con estatus de Unión Internacional. El Consejo promueve la unidad y apoya la diplomacia pública a través de eventos, proyectos y colaboraciones institucionales.

Al concluir la ceremonia, el presidente del KGK, Mehmet Ali Dim, lo expresó con claridad: "Nuestros premios al mérito profesional y a la amistad se otorgan a personas que contribuyen a fortalecer la paz, la solidaridad y los valores éticos en el periodismo internacional. Este encuentro en Alanya refleja la fortaleza global de los medios de comunicación. La participación de periodistas distinguidos de 41 países marca un nuevo hito. Seguiremos trabajando incansablemente para lograr aún más en el futuro". Palabras que resuenan especialmente hoy, cuando el periodismo “no es simplemente una profesión que transmite información; representa la conciencia colectiva de la humanidad”.

En un contexto global donde el sistema internacional falla en detener guerras y sufrimientos, iniciativas como esta canalizan el poder de los medios para construir cohesión. El KGK no solo premia el éxito profesional; promueve un periodismo que una a profesionales de diferentes idiomas, religiones y culturas.

El hito de Alanya —con su calidez humana, sus aplausos solidarios y su mensaje de esperanza— nos recuerda que el cambio empieza con encuentros como este. En tiempos de polarización, el Consejo Mundial de Periodismo ofrece un modelo inspirador: los medios no solo informan; pueden sanar. La paz mundial no es un ideal lejano; es, como se demostró en Alanya, una posibilidad concreta cuando los periodistas se unen.

2025年11月15日 (土曜日)

福岡・佐賀押し紙弁護団 弁護士 江上武幸(文責)2025年11月12日

佐賀県にある西日本新聞販売店の押し紙訴訟一審敗訴判決に対する控訴理由書および控訴理由補充書を提出しましたのでご報告します。

控訴理由書

控訴理由補充書

 

2025年11月12日 (水曜日)

新聞社が抱える「押し紙」問題は、単なる業界の内部不正にとどまらない。発行部数を水増しして得る不正収入は年間約420億円から850億円に達し、マスコミが権力と癒着する構造を支えている。世論調査の信頼性を揺るがす背景には、この経済的依存関係があるのではないか。報道機関の「公正さ」を改めて問い直す必要がある。

 JNNが11月1日に実施した最新の世論調査によると、高市内閣の支持率は82%だった。一方、毎日新聞が10月25日・26日に行った調査では65%と報じられている。

 いずれの数字も筆者の感覚とは大きく乖離している。10人のうち8人、あるいは6人が新内閣を支持しているという報道には、強い違和感を覚える。

世論調査に客観的裏付けはあるのか

 マスコミが定期的に発表する世論調査に、果たしてどの程度の正確性があるのだろうか。この点について、興味深いデータがある。次に示す表がそれである。

これは、2024年10月27日に実施された衆議院選挙の比例代表における各政党の得票率と、2025年4月に朝日新聞が実施したとされる世論調査による各政党の支持率を比較したものである。

 国政選挙の比例代表での得票率は、各政党に対する国民の支持を示す客観的データといえる。小選挙区では当選者が1人のため、有権者は当選の可能性を考慮して投票先を絞る傾向があるが、比例代表では複数が当選するため、より純粋に支持政党に投票する傾向がある。

 したがって、政党支持率を推測するうえで、比例区の結果は最も客観性が高いといえる。

 ところが、上記の比較表が示すように、朝日新聞の調査による政党支持率は、比例区の得票率とかけ離れている。とりわけ公明党や立憲民主党、それに共産党などのの支持率が、実際の得票率よりも極端に低く設定され、自民党と国民民主党だけが高く設定されている点に着目してほしい。

もちろん朝日新聞の世論調査には、無党派の層も含まれるので、相対的に数字は小さくなるが、それにもかかわらず、自民党は大幅に数値が高くなっている。2つのデータの整合性が乏しい。

🛜マスコミと権力の構造的癒着

 筆者はかねてより、マスコミが発表する政党支持率は「世論誘導」の一環ではないかと考えている。新聞社は日本の権力構造の中に深く組み込まれており、政府や公正取引委員会は新聞社の「押し紙」問題を黙認したり、また、消費税の軽減税率を適用するなどする一方で、新聞社を「広報部」として利用してきた経緯もある。裁判所までもがそれを黙認してきたといえる。

🛜「押し紙」問題がもたらす歪み

 「押し紙」による新聞社の不正な販売収入は、想像以上に巨額である。2025年8月時点で、中央紙(朝日・毎日・読売・産経・日経)の発行部数は約1180万部とされている。

 このうち「押し紙」の割合を20%と仮定すると、約236万部になる。新聞1部あたりの卸価格を月額1500円(すべて朝刊単独版と仮定)とすれば、1か月あたりの「押し紙」販売収入は約35億4000万円、年間では約424億8000万円にのぼる。

 もし「押し紙」率が40%に達すれば、年間収入は約850億円にもなる。

 しかも、この試算は控えめな前提条件に基づく。「朝・夕刊」セット版の場合、卸価格が2000円程度に上がるため、収入はさらに増加する。

 また最近の中央紙に関する裁判では、「押し紙」率が40~50%に及ぶケースも報告されており、筆者の試算に誇張はないといえる。

🛜メディア改革の必要性

 筆者は、「押し紙」問題こそが、公権力と新聞社、さらには関連メディアとの癒着を生み出す最大の温床であると考えている。この問題に本格的に切り込まない限り、日本のメディアは真のジャーナリズムとして自立することはできない。

 しかし現実には、この構造的問題に踏み込もうとする者はほとんどいない。新聞の紙面を批判しても、この問題には絶対に踏み込まない。ここに日本の報道の最大の病巣があるのだが。

 高市内閣の支持率82%もかなり怪しい。

2025年11月06日 (木曜日)

11月7日発売の『紙の爆弾』に、筆者(黒薮)が執筆した「高市早苗首相のマネーロンダリング疑惑」と題する記事が掲載された。

この記事では、政治献金の還付制度を利用して資金を捻出したとされる手法について述べている。報道や公開資料によれば、高市氏は2012年度だけでも約300万円の還付金を受け取ったとされている。

政治献金の還付制度とは、有権者が政治献金を行った場合、確定申告の際に税務署で所定の手続きを行うことで、一定割合の金額が還付される制度である。還付額は献金額のおおよそ30%(厳密には、寄附額から2,000円を差し引いた金額の30%)である。

また記事では、高市氏が新聞業界から政治献金を受けてきた点にも着目している。これらを通じて、「政治と金」の関係について考えることを目的とした内容である。

メディア黒書ではこれまでも高市氏に関わる政治資金関連の事案を継続的に取り上げてきた。

■高市早苗議員に関するメディア黒書の記事一覧