【書評】『敗れざる者たち』、元オリオンズ榎本喜八の悲劇、あふれる「異端者」への敬意

プロスポーツの選手は、肉体の衰えにともない、老年に達する前に第2の人生に踏み出すことを強いられる。栄光の舞台を降りた後、彼らはどのような人生を体験したのだろうか。
『敗れざる者たち』は、6人のスポーツ選手に焦点をあてた6編の中編ノンフィクションを収録している。ボクシングの世界で卓越した才能に恵まれながら、優しさゆえに世界王者になれなかったカシアス内藤、東京五輪のマラソンで3位に入賞し、メキシコ五輪で金メダルを期待されながら自ら命を絶った円谷幸吉・・・・。
6編の中でとりわけ印象深いのは、プロ野球の元オリオンズ・E選手の悲劇を描いた『さらば 宝石』だ。Eは、引退後はさっぱり表舞台に現れなかったが、現役時代には長島茂雄にほとんど劣らない成績を残している。
【安打数】
長島:2471本
E:2314本
【打率】
長島:0.305
E:0.298



















































