2016年02月29日 (月曜日)

読売・平山事件の8周年、最高裁が逆転敗訴させた名誉毀損裁判の訴状を公開

3月1日は、読売新聞・平山事件8周年である。平山事件とは、福岡県久留米市の読売新聞久留米文化センター前店の店主だった平山春男さんを、読売が解任した事件である。この事件を機として、複数の裁判が始まることになる。

3月1日の午後、読売の江崎法務室長らは、事前の連絡もせずに平山さんの店を訪問した。そして対応に出た平山さんに解任を通告したのである。それから関連会社である読売ISの社員が、翌日に配布される予定になっていた折込広告を店舗から搬出した。

こうして平山さんの店は、あっけなく幕を閉じたのである。

前年の暮れに平山さんは、対読売弁護団(真村訴訟の弁護団)を通じて、「押し紙」(広義の残紙を意味する)を断った。弁護団がその後、作成したリーフレット『「押し紙」を知っていますか?』によると、2007年11月時点における平山店への新聞の搬入部数は2010部だった。このうち997部が配達されずに余っていた。

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2016年02月26日 (金曜日)

民主・維新による新党の方針は安倍政権と同じ新自由主義、新進党・民主党に続く3度目の茶番劇

民主党と維新の党が3月中に合流して新党を結成することになった。非自民が本格的に結束するのは、これで3度目である。

最初は、小沢一郎氏が財界に後押しされて新自由主義=構造改革の導入を叫んで自民党を飛び出して組織した新進党。それから民主党。そして今回は、「民主+維新」である。これらの非自民政党に一貫して共通しているのは、新自由主義=構造改革を基本的な政策に据えている点である。

一方、自民党も小泉政権の時代から急進的な新自由主義政党に変化し、その後、一時的な足踏みはあったが、安倍政権下で再びドラスチックに小泉路線を継承しているので、今回の新党結成により、2つの新自由主義政党が政権を競う構図がみたび浮上することになる。これまでの2回は、新党側が完全に失敗したが、それに懲りずに3度目の「挑戦」に踏み出したのである。

民主党と維新の党が発表した合意事項のうち、経済政策は次のようになっている。(番号は便宜上、わたしが付した。)

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2016年02月24日 (水曜日)

裁判官の不可解な人事異動-木村元昭・田中哲朗の両氏、対読売の真村裁判・平山裁判・黒薮裁判で

2002年に福岡地裁久留米支部で始まった真村訴訟とそれに関連して派生した2つの裁判-平山裁判、黒薮裁判-でも、裁判長の不可解な人事異動が記録として残っている。

真村訴訟というのは、YC(読売新聞販売店)と読売新聞西部本社との間で争われた地位保全裁判だ。

読売がYCの真村店主に解任を通告したところ、真村氏(厳密には原告は3名)が起こしたものである。読売側の代理人には、喜田村洋一・自由人権協会代表理事らが就いた。

この裁判は真村氏の完全勝訴だった。争点となった「押し紙」政策の存在を裁判所が認定した。これについての詳細は、ここでは言及せず、福岡高裁判決の全文のみをリンクしておこう。

■真村訴訟・福岡高裁判決

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2016年02月22日 (月曜日)

携帯基地局の撤去を求める裁判で裁判官の不可解な人事異動、田中哲郎裁判官の例

 国策を左右しかねない要素をはらむ訴訟を担当する裁判官が恣意的にコントロールされている疑惑がある。具体例を2つ示そう。

まず、携帯電話の基地局撤去を求める裁判である。携帯基地局からは、マイクロ波と呼ばれる高周波電磁波が放射されている。WHOの外郭団体である世界癌研究機構は、2011年にマイクロ派に発癌性の可能性があることを認定している。ドイツやブラジルなどでは、携帯基地局と発癌の関係を調査するための疫学調査も行われている。(詳細は、次の記事で)

■携帯基地局から200メートル以内、発癌リスクが極めて高い、ブラジルの調査でも判明、日本では秘密保護法の施行で情報ブロックも

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2016年02月19日 (金曜日)

毎日新聞の(再版)定価が完全に崩壊、「毎日新聞お客様センター」を電話取材して確認

毎日新聞の購読申し込みのフリーダイヤル(0120-468-012)に新聞の定価を尋ねたところ、再販価格が完全に崩壊していることが分かった。

周知のように再販価格とは、同一商品は同一価格で販売することを原則とする再版制度の下で、メーカーが決めている販売価格である。メーカーによる価格指定は独禁法で禁止されているが、再版制度は独禁法の例外として設けられている。そして新聞にはそれが適用されている。

毎日新聞の場合、公表されている(再版)価格は次の通りである。

「朝刊・夕刊のセット」:4037円(税込み)
「朝刊のみ」:3093円((税込み))

2006年に公取委が再版制度(新聞特殊指定)を撤廃しようとしたところ、新聞関係者が政治家を抱き込んだ大キャンペーンを繰り広げて、この既得権をなんとか防衛したことを記憶している読者も多いのではないだろうか。新聞関係者は、再版価格の厳守など正常な新聞販売を約束して、再版制度の存続を認めてもらったのである。

が、それから10年。毎日新聞の価格は、ばらばらになっている。

次に示すのは、私が新聞購読の情報を得るために電話した時の担当者との会話である。担当者は、購読価格は新聞販売店で交渉できるとはっきりと言った。「販売店ごとにそのサービス分の100円から300円」ぐらい引いているとも断言した。会話は次の通りである。(完全な反訳ではないが、ほぼ、このままの会話である。)

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2016年02月16日 (火曜日)

2月29日から特定秘密保護法違憲訴訟の控訴審、フリーランス4氏が意見陳述

 フリーランスのジャーナリスト、編集者、カメラマン、映画監督などが国に対して起こしている特定秘密保護法違憲訴訟の控訴審がまもなく始まる。スケジュールは次の通りである。

日時:2月29日(月) 15:00~

場所:東京高裁101号法廷
※東京地裁と同じビルです。

当日は、原告から豊田直巳(フォトジャーナリスト)、早川由美子(映画監督)、明石昇二郎(フリージャーナリスト)、岩本太郎(フリージャーナリスト)の4氏が、意見陳述を行う。

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2016年02月15日 (月曜日)

新聞社の販売局員が3年で自宅を新築できた理由、新聞販売店の大物店主から新聞社販売局員への賄賂(わいろ)の相場400万円~800万円

新聞販売店の所長に、匿名を条件に大物店主と呼ばれる人物と新聞社の担当員の特殊な関係や最近の販売店事情などを語ってもらった。

---昔は新聞社販売局の担当員を3年も務めれば、自宅が新築できるといわれていましたが、なぜだか分かりますか?ひとつには、大物店主からの賄賂があるからなんです。業界用語で「ヨーロッパ」と言いまして、賄賂にも相場があります。400万円、600万円、800万円です。

黒薮:何に対する賄賂ですか?

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2016年02月12日 (金曜日)

烏賀陽弘道著『スラップ訴訟とは何か』、恫喝裁判で故意に外されるパブリック・イシュー(公的テーマ)

 日本の法曹界には、スラップという概念がないと言われている。それに近い概念として、「訴権の濫用」があるが、少なくとも数年前までは、スラップという言葉すらなかった。

スラップとは、「Strategic Lawsuit Against Public Participation」の略語で、「公の場で発言したり、訴訟を起こしたり、あるいは政府・自治体の対応を求めて行動を起こした権力を持たない比較弱者に対して、企業や政府など比較優者が恫喝、発言封じ、場合によってはいじめることだけを目的に起こす加罰的あるいは報復的な訴訟」(スラップ情報センター)のことである。

が、これだけでは、具体的にスラップとはどういう行為を指しているのかよく分からない。その結果、若干誤解が生じているようだ。

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2016年02月10日 (水曜日)

新聞の没落は止まらず、2015年12月度のABC部数、真村訴訟が暴いたABC部数に含まれる「押し紙」隠しの手段

2015年12月度のABC部数を紹介しよう。中央紙、ブロック紙、地方紙と、そのほか若干の諸紙をあわせた日刊新聞の発行部数は、38,504,441部で、前年同月比で、-715,131部である。

このうち中央紙では、朝日が約19万部、読売が約11万部減った。新聞ばなれが歯止めがかからない実態が明らかになった。中央紙の発行部数と、前年同月比(括弧内)は次の通りである。

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2016年02月08日 (月曜日)

報道・出版活動に大きな支障をきたしていた可能性も、読売・江崎法務室長による著作権裁判8周年②

読売新聞西部本社の江崎徹志法務室長が、2008年に起こした著作権裁判の検証の2回目である。この裁判では、江崎氏が書いた次の文章が著作物であると述べた催告書が争点になった。

前略  読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
    2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。当社販売局として、通常の訪店です。

催告書は、この文章が著作物であると述べているのだが、裁判所は催告書の内容自体を争点にしなかった。わたしの弁護団は書かれた内容を問題視したが、裁判所は争点にしなかった。

争点になったのは催告書の方である。次の文面である。

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2016年02月05日 (金曜日)

喜田村洋一弁護士が作成したとされる催告書に見る訴権の濫用、読売・江崎法務室長による著作権裁判8周年①

2008年2月25日に読売新聞西部本社の江崎徹志法務室長が、東京地方裁判所にわたしを提訴してから、今年で8年になる。この裁判は、わたしが「新聞販売黒書」(現MEDIA KOKUSYO)に掲載した江崎氏名義のある催告書の削除を求めて起こされた著作権裁判だった。

その後、読売はわずか1年半の間にわたしに対して、さらに2件の裁判を起こし、これに対抗してわたしの方も読売に対して、立て続けの提訴により「一連一体の言論弾圧」を受けたとして、約5500万円の損害賠償を求める裁判を起こしたのである。さらにこれらの係争に加え、読売の代理人・喜田村洋一弁護士(自由人権協会代表理事)に対する懲戒請求を申し立てたのである。

喜田村氏は4件の裁判のいずれにもかかわった。

提訴8周年をむかえる著作権裁判は、対読売裁判の最初のラウンドだった。

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2016年02月03日 (水曜日)

本当に信用できるのか新聞社による世論調査、安倍内閣支持率50%の毎日新聞の報道を問う

1月31日付け毎日新聞(電子版)が、毎日新聞社が実施した世論調査の結果を公表した。タイトルは、「内閣支持率51% 甘利氏問題は影響せず」。

タイトルに象徴されているように、安倍内閣の支持率が50%を超え、逆に不支持率が7ポイントも低下して、30%になったというものである。まるで、夏の国政選挙で自民党の圧勝を予測している人々の推論の裏付けのような内容だ。記事の冒頭を引用してみよう。

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2016年02月01日 (月曜日)

「八木啓代(原告)VS志岐武彦(被告)+黒薮哲哉(被告)」裁判の口頭弁論案内

歌手で作家の八木啓代氏が、市民運動家の志岐武彦氏と、わたし(黒薮)に対して起こした名誉毀損裁判の口頭弁論が次の予定で開かれる。

日時:2月2日(火) 13:30分~

場所:東京地裁 624号法廷

なお、この裁判のジャーナリズムによる検証と資料公開は、判決後にスタートします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この裁判の前訴にあたる志岐氏が八木氏を提訴した裁判は、地裁で志岐氏が勝訴し、現在は控訴審の段階に入っている。地裁判決、八木氏によるツィートに対する裁判所の認定は次の通りである。

■判決

■判決文のうちツイートを評価した部分(一覧表)

ちなみに元国会議員の森裕子氏が志岐氏を訴えた名誉毀損裁判は、志岐氏の勝訴だった。

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2016年02月01日 (月曜日)

携帯電話の電磁波問題とは何か、愚民政策の裏側で進行する安全性に関する「人体実験」まがい、懸念される10年後、あるいは20年後の人体影響

このところ携帯電話の基地局設置をめぐる住民と電話会社のトラブルが増えている。東京練馬区では、NTTドコモが2階の寝室のベランダから10メートルの地点に基地局を設置して問題になっている。

調布市でも昨年、民家が密集する住宅街の中にソフトバンクの基地局が設置され、大きな問題になった。幸いにこの基地局は撤去された。本稿で紹介しているYouTubeの動画は、撤去される前の時期に、わたしがインタビューした時のものである。

携帯電話の基地局をめぐる電磁波問題の基本情報を提供しておこう。

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2016年01月29日 (金曜日)

やしきさくら氏の代理人に、喜田村洋一・自由人権協会代表理事、曖昧な名誉毀損の賠償額、300万円もあれば10万円も

名誉毀損裁判で敗訴した場合の損害賠償額が、かつてに比べて高額化している。その一方で極めて低額な賠償命令も下っている。わたしの知るケースでは、前者が300万円で、後者が10万円である。

たとえば『スポーツ報知』(2015年10月28日)は、やしきたかじん氏の妻・やしきさくら氏が、たかじん氏の元弟子を提訴した裁判で、大阪地裁が300万円の支払いを命じたことを伝えている。

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2016年01月27日 (水曜日)

ぶれない「中立」こそジャーナリズムの使命、「放送法」を武器にした権力介入を排せ

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者、秘密保護法違憲訴訟原告)

安倍首相別働隊とも言えそうな「放送法遵守を求める視聴者の会」から、露骨な意見広告で攻撃を受けていたTBS「NEWS23」は、岸井成格キャスターを交代させ、局専属のスペシャルコメンテーターにすることを発表した。昨年3月の古賀茂明氏降板発言問題で、放送法をちらつかせた自民の呼び出しに、のこのこ出て行ったテレビ朝日も「報道ステーション」古舘伊知郎キャスターの降板をすでに明らかにしている。

放送法4条「政治的中立」を武器に、自らが快く思っていない番組・出演者に攻撃を強めているのが安倍政権だ。TBSは、「岸井氏の活躍の場を広げるため、以前から話し合いを進めていた。岸井氏の発言や意見広告は全く関係ありません」としている。しかし、とても額面通りに受け取るわけにはいかない。

テレ朝も古舘氏降板の内幕について口を閉ざしている以上、真相は明らかでない。でも、自民呼び出し後、番組関係者6人の社内処分を発表。「コメンテーター室」の新設などで出演者の選別・発言に経営陣の関与を強めていただけに、古舘氏は「自らの決意」を強調しているものの、今回の降板劇の裏で何があったのかも、想像に難くない。

権力側からこうした攻撃を受ければ意地でも言う通りにならず、キャスターを留任させるのが、本来のジャーナリズムの姿だ。問題は、「ジャーナリズムにおける『中立』とは何か」の見識さえ持ち得ず、次々と国家権力に屈していくメディア経営者の弱腰にある。

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2016年01月25日 (月曜日)

小選挙区制の矛盾を客観的に分析、自民党は2012年衆院選で得票数を減らしながら議席だけは175議席増、『安倍政権と日本政治の新段階』(大月書店)

この夏の国政選挙で自民党が大勝するのではないかという予想が広がっている。たとえば、メディア黒書でも既報したように、三重大学の児玉克哉・副学長は、Yahooニュースで自民党が単独過半数を占め、これに公明党とおおさか維新を合わせると、改憲が可能になる3分の2を確保するだろうと予測している。

■(参考記事)世論誘導の危険、三重大学・児玉克哉副学長による裏付けがない参院選議席獲得の予想

他にも類似した予測を掲載しているメディアは少なくない。つまり大半のメディアが自民党の大勝を想定しているわけだが、これらに共通しているのは裏付けの欠落である。何を根拠に自民党の勝利を予測しているのかがよく分からない。

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2016年01月22日 (金曜日)

読売裁判の中で、見解を180度変更した竹内啓・東京大学名誉教授の陳述書に見る日本の統計学者の実態

次の書面は、2009年に読売新聞社が新潮社とわたしに対して提起した「押し紙」をめぐる名誉毀損裁判の中で、東京大学名誉教授であり日本統計協会会長の竹内啓氏が、提出した陳述書である。読売に利する陳述書である。

■竹内啓氏の陳述書

この裁判の発端は、週刊新潮に掲載した記事のなかで、わたしが読売の「押し紙」率を30%から40%と推定したことである。推定の根拠のひとつは、(株)滋賀クロスメディアが滋賀県の大津市などで実施した新聞の購読紙の実態調査だった。

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2016年01月21日 (木曜日)

【試算】毎日新聞、1日に144万部の「押し紙」を回収、「朝刊 発証数の推移」(2002年のデータ)に基づく試算

1月中に「押し紙」回収の現場を撮影した動画を紹介したところ、どの程度の頻度で、どの程度の数量が回収されているのかという問いあわせがあった。質問者によると、確かに動画を見る限りでは、1回の回収で凄まじい量の「押し紙」が回収されているが、回収の頻度が、たとえば2週間に一度であれば、1日の量に換算すると少なくなるのではないかという疑問である。

当然の疑問である。この疑問に答えるためには、1日に回収される「押し紙」(残紙)の数量を示す証拠が必要になる。

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2016年01月19日 (火曜日)

「番記者」が安倍首相に誕生日プレゼント、安倍内閣との癒着を露呈、Twitterが報じる

 左の写真はTwitterやFacebookで紹介されたものである。投稿者によると、安倍晋三首相の誕生日に、番記者たちがプレゼントを贈った場面なのだという。

不思議なことに、若い女性ばかりである。ここに映っているのは、たった5人の記者なので、全社の「安倍番」が、首相にプレゼントを贈ったわけではないようだが、日本の新聞・テレビの実態を考えるうえで、無視できない場面である。

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2016年01月18日 (月曜日)

NHKの1日の番組制作費は15億円、先進資本主義国の中でも異質な巨大メディアの実態、それがもたらす世論誘導と政府広報化の悲劇

ジャーナリストの林克明氏らが主催する「草の実アカデミー」で16日、立教大学の砂川浩慶準教授が講演した。タイトルは、「NHKとは何か、そして抱える問題は?」。NHKについての概論で、配布された資料の中に、興味深いものがあった。その資料の題名は、「NHK予算審議の経緯」である。

これはNHK予算を審議する際に、どの政党が予算案に反対し、どの政党が賛成したかを年度ごとに記録したものである。対象は、1951年から2015年までの期間である。

この資料を見ると、NHK予算は、ほとんどの年度で「全会一致」により通過していることが分かる。たとえば最近の状況を見ると、2014年度と2015年度は、野党側が反対しているものの、2007年から2013年までは、いずれも全会一致で予算案が承認されている。

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2016年01月15日 (金曜日)

新聞人の要求は消費税率5%への軽減、「押し紙」にも消費税が、新聞に対する軽減税率問題を考える③

新聞に対する軽減税率の適用を求めて、新聞関係者が政治家に対して税率5%を要求してきたことをご存じだろうか。8%の据え置きではなく、5%へ引き戻しである。それが彼らが意味する「軽減」である。

このような方針・戦略を取っていることは、業界内では周知となっているが、新聞関係者のロビー活動そのものが故意に報じられなかったわけだから、一般の人々はその中身を知りようがなかった。

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2016年01月14日 (木曜日)

中米グアテマラで進む戦争犯罪の検証、ジェノサイド作戦を指揮した元軍人18人を逮捕

軍事政権の時代に住民に対するジェノサイド(皆殺し作戦)を指示するなど著しく人権を侵害した当時の軍事政権の元大統領に対して、禁固80年の刑罰を課すなど、急激な社会変革を遂げている中米グアテマラ。そこで、また新しい動きがあった。

キューバのプレンサ・ラティナ(Prensa Latina)紙などの報道によると、グアテマラ警察は、恩赦により刑罰を逃れていた18人の元軍人を逮捕した。

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2016年01月13日 (水曜日)

衝撃!折込広告の廃棄を示す決定的な内部資料と動画、新聞に対する軽減税率問題を考える②

【サマリー】「押し紙」に連動したもうひとつの大問題がある。新聞に折り込まれるはずの折込広告の一部が折り込まれずに廃棄されている問題である。いわゆる折込広告の水増し問題。その決定的な証拠を動画と内部資料で示した。

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2016年01月12日 (火曜日)

朝日と読売の差が273万部に、朝日は41万部減、11月のABC部数

2015年11月度のABC部数によると、朝日新聞と読売新聞の発行部数の差が約273万部に開いた。中央各紙の発行部数と、対前年同月差(括弧内)は次の通りである。

朝日:6,634,445      (-408,199)
毎日:3,204,566      (-77,067)
読売:9,368,504      (+23,349)
日経:2,729,020      (-126)
産経:1,568,416      (-36,346)

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2016年01月11日 (月曜日)

衝撃画像! ビデオカメラで撮影された「押し紙」の回収作業、新聞に対する軽減税率問題を考える①

新聞に対する軽減税率の適用を勝ち取った新聞業界だが、新税率の適用が始まる2017年4月までにやらなければならないことがある。それは「押し紙」の排除である。次の動画は、「押し紙」回収の現場をビデオカメラで撮影したものである。撮影者は不明。インターネット上で公開されている。

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2016年01月08日 (金曜日)

新聞ジャーナリズムを骨抜きにする国策-軽減税率問題、新聞社経営の「弱点」に付け込みメディアコントロール

新聞に対する消費税軽減税率の適用問題は、意外に盲点になっているが、政府による世論誘導の分かりやすい例である。表向きは消費者保護の観点から、軽減税率の適用を検討しているかのように見えるが、新聞人に軽減税率という特権を付与するこで恩を売り、新聞を世論誘導の道具として利用しようという意図が露骨だ。

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2016年01月07日 (木曜日)

世論誘導の危険、三重大学・児玉克哉副学長による裏付けがない参院選議席獲得の予想

7月の参院選で予想される各党の獲得議席数を推測する記事が、早くも掲載されるようになった。たとえば三重大学副学長の児玉克哉氏は、Yahooニュースで、自民党の圧勝を予測している。タイトルは、「参議院選挙の予想~自民党単独過半数、自公おおさかで3分の2を確保」。

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2016年01月06日 (水曜日)

政治家の劣化、日本の世襲議員が170人、北朝鮮の金王朝を批判できない深刻な実態

日本の政治家が劣化しているひとつの原因が世襲にあるのではないかと言われて久しい。世襲議員だから必ずしも能力が低いとは限らないが、そういう傾向があることは否めない。

日本では政治家の世襲は、あまり批判の対象にはならない。北朝鮮の金王朝を批判するひとはいても、日本の世襲政治家、たとえば麻生太郎氏に同じ視線を向けるひとはまずいない。

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2016年01月05日 (火曜日)

「慰安婦」問題に関する日韓外相会談に対して弁護士有志が批判の声明

旧日本軍が朝鮮半島で引き起こした戦争犯罪-「慰安婦」問題の解決を求める弁護士の有志36名が、昨年の12月30日に声明を発表した。これは慰安婦問題の日韓合意を受けて開かれた両国の外相による共同記者会見に反応したもので、合意内容を厳しく批判する内容になっている。

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福岡・佐賀押し紙弁護団 弁護士・ 江上武幸(文責)2024年(令和6年)12月20日 11月28日(木...

関東地区新聞労連役員会における意見発表について -モラル崩壊の...

福岡・佐賀押し紙弁護団・ 江 上 武 幸 (2024年「令和6年」12月19日) 去る11月29日(金...

動画で見る「押し紙」回収の現場

「押し紙」の回収現場を撮影した画像を紹介しよう。新聞社は、回収されている新聞は、「押し紙」ではないと主張して...

「押し紙」関連資料の閲覧制限、問われる弁護士の職業倫理、黒塗り...

「押し紙」裁判を取材するなかで、わたしは裁判書面に目を通す機会に接してきた。弁護士から直接書面を入手したり、...

「香害、すなわち化学物質過敏症」の誤り、1月に2つの判決、横浜...

別稿・事件の概要 来年2025年の1月に、横浜副流煙事件に関連した2つの裁判の判決が下される。詳細は次...

国策としての「押し紙」問題の放置と黙認、毎日新聞の内部資料「発...

インターネットのポータルサイトにニュースが溢れている。衆院選挙後の政界の動きから大谷翔平選手の活躍まで話題が...

モラル崩壊の元凶 ―押し紙― 西日本新聞押し紙訴訟判決期日決...

2024年10月15 (文責)福岡・佐賀押し紙訴訟弁護団 弁護士江上武幸 第1 はじめに  西日本新聞...

訴状を公開、毎日新聞の「押し紙」裁判、約1億2000万円を請求...

福岡・佐賀押し紙弁護団は、10月1日、毎日新聞の元店主Aさんが大阪地裁へ提起した「押し紙」裁判の訴状(9月2...

「押し紙」問題がジャーナリズムの根源的な問題である理由と構図、...

読売新聞社会部(大阪)が、情報提供を呼び掛けている。インターネット上の「あなたの情報が社会を動かします」とい...

モラル崩壊の元凶-押し紙- 毎日新聞押し紙裁判提訴のお知らせ

福岡・佐賀押し紙弁護団  弁護士 江上武幸(文責) 2024年(令和6年)9月20日 兵庫県で毎日新聞販...

「香害」をめぐる診断と議論、メディアに氾濫する誇張された被害の...

柔軟剤や煙草など、広義の「香害」をどう診断するかをめぐる議論が沸騰している。日本では、「香害」による体の不調...

―モラル崩壊の元凶、「押し紙」― 西日本新聞・押し紙訴訟の報...

福岡・佐賀押し紙訴訟弁護団 弁護士・江上武幸(文責) 去る7月2日、西日本新聞販売店を経営していたAさ...

西日本新聞「押し紙」裁判、証人尋問で残紙部数を把握した機密資料...

長崎県の元販売店主が2021年に起こした西日本新聞社を被告とする「押し紙」裁判の尋問が、7月2日の午後、福岡...

7月2日に尋問、西日本新聞の「押し紙」裁判、福岡地裁で、「4・...

西日本新聞社を被告とする「押し紙」裁判の尋問が、次のスケジュールで実施される。 場所;福岡地裁 903...

国境なき記者団の「報道の自由度ランキング」のでたらめ、スポンサ...

『週刊金曜日』(6月7日付け)が、「報道の自由度、世界ランキング70位でいいのか」と題する記事を掲載している...