2024年06月07日 (金曜日)

国境なき記者団の「報道の自由度ランキング」のでたらめ、スポンサーは米国政府系の基金NED

『週刊金曜日』(6月7日付け)が、「報道の自由度、世界ランキング70位でいいのか」と題する記事を掲載している。国境なき記者団が5月に発表した報道の自由度ランキングを評論した内容である。

筆者は、元朝日新聞記者の柴山哲也氏。日本のランキングが低迷していることを嘆き、その背景として記者クラブが内包する問題にも言及している。

この記事は、議論の前提そのものが間違っている。報道の自由度ランキングの主催者である国境なき記者団がどのような性質の団体なのかを踏まえることなく、ランキングの結果を過信して評論しているのだ。議論の前提に誤りがある。

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2024年06月07日 (金曜日)

新聞ジャーナリズムが機能しない背景に何が? 「押し紙」を放置する国策、年間の闇資金は932億の試算(1)

6月に入ってから、企業の摘発が相次いでいる。

国土交通省は4日、トヨタ、マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキの各社が不正なデータで型式指定の認定をクリアーしていたことを公表した。型式指定とは、自動車の大量生産の前段で自動車メーカーが、国土交通省に対して環境対策やブレーキ性能など、安全性に関するデータを提出して、同省から認可を得る手続きのことである。

公正取引委員会も4日に、医療メーカーを摘発した。神戸の大手医療機器メーカー「シスメックス」に対し、「抱き合わせ販売」をおこなった疑いで、立ち入り検査を実施した。独占禁止法違反するというのがその根拠である。同社は、血液凝固の機能測定装置を医療機関に販売する際に、検査用の試薬をセットで購入するように条件設置をしていた疑惑がある。

こうした取り締まりは、健全な企業活動を促進する意味で重要だが、日本の産業会の中で、絶対に公権力のメスが入らない領域がある。それは新聞業界である。ここは公権力がメスを入れない領域として周知されている。

その結果、厳重に壁で遮られた業界内部は無法地帯になっている。週刊誌も月刊誌も、そして書籍もめったにこの領域には踏み込まない。書籍広告や書評を掲載してくれる新聞社を敵に回して利益になることはなにもないからだ。

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2024年06月01日 (土曜日)

M君暴行事件を「なかったこと」する動きが顕著に、本当に事件は無かったのか?事実の凝視

カウンター運動の市民運動体が、2014年12月の深夜に大阪市の北新地で起こした暴力事件は、メディア黒書で報じてきたこともあって、読者の記憶に残っているのではないか。内輪のもめごとが高じて、暴力沙汰に発展した事件である。

暴力の標的になったのは、大学院生M君である。全治3カ月の重傷を負い、トラウマにも悩まされて、生活に支障を来たすようになる。M君を精神鑑定した精神科医で作家の野田正彰氏も、鑑定書の中で事件がM君に及ぼした負の影響に言及している。

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2024年05月08日 (水曜日)

携帯電話基地局から放射させるマイクロ波の何が問題なのか?〈後編〉急増する基地局設置をめぐるトラブル、高級マンションが台無しに、さいたま市でソフトバンクと楽天モバイル

本稿は、携帯電話基地局から放射させる電磁波をめぐる電話会社と住民のトラブルに焦点を当てた連載の後編である。前編では、電磁波による人体影響を科学的な観点から説明した。電磁波に関するフェイクニュースの氾濫を踏まえたうえで、電磁波の何が問題なのかを指摘した。

◎携帯電話基地局から放射させるマイクロ波の何が問題なのか?〈前編〉

◆楽天モバイル、天井裏に基地局を設置

JR大宮駅(さいたま市)の周辺には、商業施設やマンションが立ち並ぶ。その一角に空を背に聳える大宮ファーストプレイスタワーがある。25階の高層マンションである。戸数は179戸。

2023年の秋、楽天モバイルは、この集合住宅の管理組合に対して、建物内に5Gの基地局を設置する案を打診してきた。賃料は、最初は月額3万円を提示し、後日、4万円に改めた。設置場所は、1階ロビーの天井裏である。

天井裏に基地局を設置する手法について、わたしはかねてから違和感を感じていた。このタイプの基地局の存在をわたしが知ったのは2年ほど前だった。やはり楽天モバイルの基地局で、大阪市の住民から相談があったのが発端だった。その後、何人かの住民が同じタイプの基地局について、わたしに相談してきた。

楽天モバイルが管理組合に提出した基地局の位置と電磁波の照射方向を示すイメージ図によると、照射範囲は1階のロビーになっている。注意書は、次のように記述している。

「今回の電波対策はスポットでのアンテナ設置の為、局所的なサービスとなり、マンション全体への電波対策ではない」

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2024年05月01日 (水曜日)

読売新聞押し紙訴訟 福岡高裁判決のご報告 ‐モラル崩壊の元凶「押し紙」‐

福岡・佐賀押し紙訴訟弁護団 弁護士・江上武幸(文責)

2024(令和6年)5月1日

長崎県佐世保市の元読売新聞販売店経営者が、読売新聞西部本社に対し、押し紙の仕入代金1億5487万円(控訴審では、金7722万に請求を減縮)の損害賠償を求めた裁判で、4月19日、福岡高裁は控訴棄却の判決を言い渡しました。

* なお、大阪高裁判決の報告は、2024年4月13日(土)付「押し紙の実態」に掲載されていますのでご一読ください。

「バブル崩壊の過程で、私たちは名だたる大企業が市場から撤退を迫られたケースを何度も目の当りにしました。こうした崩壊劇にはひとつの共通点があります。最初はいつも小さな嘘から始まります。しかし、その嘘を隠すためにより大きな嘘が必要になり、最後は組織全体が嘘の拡大再生機関となってしまう。そして、ついに法権力、あるいは市場のルール、なによりも消費者の手によって退場を迫られるのです。社会正義を標榜する新聞産業には、大きな嘘に発展しかねない『小さな嘘』があるのか。それともすでに取り返しのつかない『大きな嘘』になってしまったのでしょうか・・・・。」(新潮新書2007年刊・毎日新聞元常務河内孝著「新聞社破綻したビジネスモデル」の「まえがき」より)。

大阪高裁と福岡高裁の判決をみると、裁判所は平成11年の新聞特殊指定の改定(1999年)を機に、押し紙については黙認から積極的容認に姿勢を転じたように見受けられます。

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2024年04月30日 (火曜日)

1999年の「改正」新聞特殊指定の何が問題なのか?(2)独禁法を骨抜きにした公取委、新聞人に便宜を図った疑惑

本稿は、「新聞の1999年問題」についての連載の2回目である。1回目では、1999年に公取委が独禁法の新聞特殊指定の「改正」を行った結果、「改正」前よりも新聞社の「押し紙」政策が容易になった事情について記した。「改正」前の新聞特殊指定の内容を検討し、それを「改正」後の新聞特殊指定と比較した結果、それが明確になったのだ。この検証作業を行ったのは江上武幸弁護士である。検証の結果、1999年の「改正」に重大な問題があることが判明したのだ。連載の1回目の記事は次の通りである。

■1999年の「改正」新聞特殊指定の何が問題なのか?(1) 新聞人による「押し紙」政策の法的温床に変質、「注文部数」から「注文した部数」に変更

◆公取委と新聞人の話し合い

1999年の新聞特殊指定「改正」に至る発端は、約2年前にさかのぼる。1997年12月のことである。公取委は石川県の北國新聞に対して「押し紙」の排除勧告を発令した。

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2024年04月26日 (金曜日)

1999年の「改正」新聞特殊指定の何が問題なのか?(1) 新聞人による「押し紙」政策の法的温床に変質、「注文部数」から「注文した部数」に変更

新聞販売店で残紙となっている新聞の性質が、新聞社が仕入れを強要した「押し紙」なのか、それとも販売店が自主的に注文した「積み紙」なのかを判断する際の指標になるのが、独禁法の新聞特殊指定である。

3月から4月にかけて、大阪高裁と福岡高裁で2件の「押し紙」裁判の判決が下された。元販売店主が、「押し紙」で受けた損害の賠償を求めた裁判で、いずれも原告の元店主が敗訴した。

裁判所が元店主らを敗訴させた根拠となったのは、独禁法の新聞特殊指定の解釈である。ところがその解釈にたどりつくプロセスに不可解な分部がある。

不思議なことに、新聞特殊指定の解釈を歴史的にさかのぼって検証してみると、1999年の「改正」を機に、新聞特殊指定が新聞社による「押し紙」政策を促進させるための強力な装置に変質していることが明らかになる。

独禁法の主旨からすれば、「押し紙」をなくすことが新聞特殊指定の最大の目的であるにもかかわらず、公取委はそれとは反対の方向への「改正」を断行していたことが明確になったのだ。その意味で、2件の判決は販売店側が敗訴したとはいえ、特別な意味を持っている。新聞業界と公権力の闇を浮き彫りにする。

裁判所は、新聞社を保護しようとしたが、はからずも1999年に進行した腐敗の構図を暴露してしまったのだ。

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2024年04月22日 (月曜日)

携帯電話基地局から放射させるマイクロ波の何が問題なのか?(上編)

携帯電話の基地局設置をめぐる電話会社と地域住民のトラブルが絶えない。2005年から、この問題を取材しているわたしのところには、年間で50件ぐらいのトラブル相談が寄せられている。わたしは取材すると同時に、問題解決にも協力している。

かつてわたし自身がトラブルに巻き込まれた体験があり、この問題の深刻さを熟知しているからだ。2005年、埼玉県朝霞市岡3丁目にあるわたしの住居(集合住宅)の真上にKDDIとNTTドコモが基地局を設置する計画が浮上したのだ。計画は頓挫させたが、そのための労力は大変なものだった。

基地局を設置する電話会社は、それがみずからの特権と言わんばかりに強引に目的を達する。過去には熊本市で九州セルラー(現、KDDI)が警備員を使って、座り込みの抗議を続けていた住民らを排除した事件が起きている。

その強権的な実態は、戦車が住居をなぎ倒して進んでいくイメージに類似している。しかも、無線通信網の普及が国策になっている関係で、マスコミはほとんど基地局問題を報じない。

本稿では、最初に基地局から放射されるマイクロ波が、人体にどのような影響を与えるのかを科学的な観点から説明する。その上で現在、さいたま市で起きている2件の事件を紹介しよう。

ひとつは、JR大宮駅の近辺に位置する高層マンションのケースである。事業主は楽天モバイルで、すでに基地局を稼働している。もうひとつはJR武蔵浦和駅に隣接する商業施設の中にあるタワーマンションのケースである。事業主はソフトバンクで、マンションの管理組合と協働して基地局設置に向けて計画を進めている。管理組合の理事長は、意外なことに「人権派」弁護士の集まりとして有名な東京法律事務所(新宿区四谷)の弁護士である。

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2024年04月19日 (金曜日)

読売「押し紙」裁判、福岡高裁判決、元店主の控訴を棄却、判決文に「押し紙」問題を考える上で興味深い記述

福岡高等裁判所の志賀勝裁判長は、4月19日、読売新聞の元販売店主が起こした「押し紙」裁判の控訴審で、元店主の控訴を棄却する判決を下した。

去る3月28日には、大阪高裁がやはり元店主の控訴を棄却する判決を下していた。これら2つの裁判の判決には、勝敗とは無関係に、はからずも裁判官の筆による興味深い記述が確認できる。それは新聞特殊指定の解釈に言及した部分で、その記述を読む限り、1999年7月に改正され,現在施行されている新聞特殊指定の下で新聞社は、旧バージョンの新聞特殊指定よりも、はるかに「押し紙」政策を実施しやすくなった事を露呈している。

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2024年04月18日 (木曜日)

公取委との密約疑惑、「押し紙」を容易にした1999年問題(取材メモ)

1999年に公取委と新聞業界の間で密約が交わされた疑惑がある。この点に言及する前に、1999年について言及しておく。この年、政治上の暴挙が矢継ぎ早に起きている。

周辺事態法、盗聴法、国旗・国家法、改正住民基本台帳法・・・

「僕としては99年問題の重大性を最大限強調したい。年表でいえば、ここはいちばん太いゴチックにしておかないとまずい」(『私たちはどのような時代に生きているのか』辺見庸、角川書店)

1999年問題という表現を最初に使ったのは、辺見庸氏でる。しかし、辺見氏は新聞業界の密約疑惑については言及していない。この密約は、新聞業界を日本の権力構造に組み入れたという観点から特に重要だ。

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2024年04月17日 (水曜日)

2024年2月度のABC部数、堺市などで部数のロックも確認

2024年2月度のABC部数が明らかになった。中央紙は、次のようになっている。 ()内は前年同月比。

朝日新聞:3,464,818(-307,799)
読売新聞:6,005,138(-441,836)
毎日新聞:1,573,540(237,713)
産経新聞:871,112(-102,309)

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2024年04月16日 (火曜日)

読売新聞「押し紙」裁判控訴審、販売店が敗訴するも判決文の中で新聞業界の商慣行が露呈 

新聞販売店の元店主が「押し紙」(広義の残紙)により損害を受けたとして損害賠償を求めた裁判の控訴審(約6000万円を請求)で、大阪高裁は3月28日、元店主の控訴を棄却した。

「押し紙」というのは、ごく簡単に言えば残紙のことである。(ただし、独禁法の新聞特殊指定が定義する「押し紙」は、「実配部数+予備紙」を超える部数のことである)。

元店主は、2012年4月にYC(読売新聞販売店)を開業した。その際、前任の店主から1641部を引き継いだ。ところが読者は876人しかいなかった。差異の765部が残紙になっていた。このうち新聞の破損などを想定した若干の予備紙を除き、大半が「押し紙」となっていた。

以後、2018年6月にYCを廃業するまで、元店主は「押し紙」に悩まされた。

大阪地裁は、元店主が販売店経営を始めた時点における残紙は独禁法の新聞特殊指定に抵触すると判断した。前任者との引継ぎ書に部数内訳が残っていた上に、本社の担当員も立ちあっていたことが、その要因として大きい。

控訴審の最大の着目点は、大阪高裁が読売の独禁法違反の認定を維持するか、それとも覆すだった。大阪高裁の長谷部幸弥裁判長は、大阪地裁の判断を覆した。

その理由というは、元店主の長い業界歴からして、「新聞販売に係る取引の仕組み(定数や実配数、予備紙や補助金等に関する事項を含む)について相当な知識、経験を有していた」ので、従来の商慣行に従って搬入部数を減らすように求めなかったというものである。皮肉なことに長谷川裁判長のこの文言は、新聞業界のとんでもない商慣行を露呈したのである。

しかし、残紙が「押し紙」(押し売りした新聞)に該当するかどうかは、本来、独禁法の新聞特殊指定を基準として判断しなければならない。元店主に長い業界歴があった事実が、新聞特殊指定の定めた「押し紙」の解釈を変えるわけではない。この点が、この判決で最もおかしな箇所である。

新聞特殊指定では、残紙が「実配部数+予備紙」を超えていれば、理由を問わず「押し紙」である。もちろん「押し紙」のほとんどが古紙回収業者のトラックで回収されていたわけだから予備紙としての実態もまったくなかった。

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