2020年04月29日 (水曜日)
東京・豊島区の広報紙3万部の水増し問題、朝日オリコミの折込定数でも「詐欺」の裏付けが成立

4月22日付けのメディア黒書で、「新聞人が東京・豊島区の広報紙を大量廃棄、水増し率が43%、折込定数がABC部数を大幅に超過」と題する記事を掲載した。
これはタイトルのとおり、東京都豊島区が発行する『広報としま』の水増し問題を取り上げたものである。『広報としま』は、新聞折り込み(朝日、読売、毎日、産経、日経、東京)のかたちで配布されている。 ところがこれら6紙のABC部数の総合計が43,722部しかないのに、76、500部の『広報としま』を販売店へ卸していることが判明したのである。水増し率:43%である。
2020年04月23日 (木曜日)
新聞の「折り込め詐欺」による毎日新聞販売店の年間収入、2002年10月の内部資料をベースに試算、最低でも総計140億円

新聞社の販売収入のうち、残紙よる収入はどの程度を占めるのかを試算してみよう。幸いにこの目的のために格好の内部資料がわたしの手元にある。2004年に毎日新聞東京本社の社長室から外部へ漏れた「朝刊 発証数の推移」と題する資料である。この資料は、『FLASH』や『財界展望』など多くのメディアで紹介された。
この資料によると2002年10月の段階で、全国の新聞販売店に搬入される毎日新聞の総部数は約395万部だった。
これに対して発証数(購読料を集金する際に読者に対して発行される領収書の枚数)は、約251万部だった。差異の144万部が領収書の発行対象とはならない残紙ということになる。144万部の中に残紙ではないものが含まれているとすれば、それは新聞を購読しているが、集金が未完了になっている読者である。こうした読者は極めて少数なので、144万部のほぼ全部が残紙と考えても大きな間違いない。
2020年04月22日 (水曜日)
新聞人が東京・豊島区の広報紙を大量廃棄、水増し率が43%、折込定数がABC部数を大幅に超過

今月の『紙の爆弾』(5月号)で、東京23区の広報紙の水増し実態を取り上げた。23区のうち12区で明らかな水増し行為が行われているとする調査結果を公表した。
その後、追加の調査を実施したので、その一部を紹介しよう。豊島区のケースである。
豊島区は、23区の中でも、もっとも水増し率が高い区である。大量に廃棄されているのは『広報としま』である。同区のウェブサイトによると、発行状況は次の通りである。
「NO! 残紙キャンペーン」が「押し紙」の相談窓口

新聞販売店の経営が相当に悪化している。販売店を廃業したいが、借金があるので廃業できないまま、雪だるま式に借金を増やしている店主さんもいるようだ。
対策としては一刻も早く弁護士に相談することである。弁護士の中には、異常な高額請求する方もいるが、全員がそうではない。早めに相談して解決した例は数多くある。
「NO! 残紙キャンペーン」は無料の相談と弁護士窓口を設けている。
相談窓口は、次の通りである。
電話:048-464-1413 (黒薮まで)
メール:xxmwg240@ybb.ne.jp
2020年04月08日 (水曜日)
東京都の12区で広報紙の水増し、(株)デュプロ社員がABC部数改ざんの手口を明かす、『紙の爆弾』最新号

『紙の爆弾』(5月号)に、わたしが執筆した「新聞『折込み詐欺』」が掲載された。 これは東京23区を対象に、新聞に折り込まれる広報紙の水増し実態を取材した調査報道である。情報公開制度を利用したり、関係者の証言を集めるなどの方法で調査した結果、東京の12区で広報紙を大量廃棄している事実が判明した。
産経新聞の「押し紙」裁判、裁判所が和解勧告、販売店の敗訴はなくなったが?

産経新聞の「押し紙」裁判の尋問が10日に行われ、約30名が傍聴した。広告代理店サンケイアイの社員、被告会社から2名、それに原告の4人が法廷に立った。尋問が終了した後、裁判長は和解を勧告した。
この裁判の詳細については長文になるので、後日、マイニュースジャパンで報告する。未公開資料を基に新聞社のビジネスモデル(利益をあげる仕組み〈からくり〉)の解明も行う。
折込広告の水増し詐欺と首謀者を問う産経「押し紙」裁判、10日に尋問、サンケイアイの社員が出廷

産経新聞の「押し紙」裁判が、最大の山場をむかえる。3月10日の10時30分から16時30分の予定で、東京地裁は4人の関係者に対して尋問を行う。この中で最も注目されるのは、午後から出廷する株式会社サンケイアイの社員の証言である。
株式会社サンケイアイは産経新聞の同族会社で、折込広告の営業や搬入などの業務を行っている。この裁判では、折込広告の水増し行為が問題になっており、サンケイアイの社員が新聞販売店に残紙があることを知った上で、広告主に対して営業していたかどうかがひとつの争点になっている。
従来、広告代理店のスタンスは、残紙の状況は知る立場にはないというものである。過去の裁判判例では、それが認められ、「折込詐欺」の認定を免れている。
しかし、今回の産経新聞「押し紙」裁判では、販売店側が「詐欺」の新証拠をかなり掴んでいるようだ。サンケイアイの社員がどう抗弁するかが注目される。広告主にとって注目の尋問だ。
日時:3月10日 10:30分~16:30分
場所:東京地方裁判所 806号法廷
出廷するのは、原告の元店主と2人の産経新聞社員、それに産経の広告代理店である株式会社サンケイアイの社員の4人である。誰でも傍聴できる。
※写真は本文とは関係ありません。
【最新のABC】年間の減部数は朝日が41万部、読売が39万部、毎日30万部・・・地方紙2社分が消えた、「押し紙」を大黒柱としたビジネスモデルの破綻

2020年度1月度のABC部数が明になった。それによると前年同月比較で、朝日が約41万部減、読売が約39万部減、毎日が約23万部減となった。これら3社についていえば、依然として年間で20万部から40万部の部数を失っている。そのかなりの部分はもともと読者がいない残紙だと推測される。
これら3社だけでも、年間で東京新聞2社分に相当する新聞が減っていることを意味する。その背景には、大量の「押し紙」を折込広告の水増し収入で相殺するビジネスモデルが機能不全に陥っている事情がある。原因は折込広告の需要が少なくなっていることだ。
新聞社のビジネスモデルは、「押し紙」を折込広告の水増しで相殺して、販売店の赤字を防ぐ形だ。そのために新聞購読者から集金した購読料は、ほぼ100%が新聞社へ入る仕組みになっている。従って折込広告の需要がなくなれば、このビジネスモデルは破綻するしかない。このような詐取の仕組みを構築した新聞人の罪は重い。
1月度のABC部数は次の通りである。
2019年度の世界新聞発行部数のランキング 日本、インド、中国が10位までを独占

世界新聞協会が公表している2019年度の「世界の新聞発行ランキング」によると、1位から10位を日本、インド、中国の新聞社が独占している。ランキングは次と通りである。ただし、日本の新聞社の部数には、残紙が含まれている。
読売(日本)8,115
朝日(日本)5,604
Dainik Bhaskar (インド) 4,321
cankao Xiaoxi (中国)3,746
Dainik jagran (インド)3,410
People's Daily (中国)3,180
The Times of India (インド)3,030
毎日(日本)2,370
malayala Manorama (インド)2,370
日経(日本)2,347
(黒薮注:このランキングは、ジャーナリズムの質のランキングではありません)
産経の「押し紙」裁判、3月10日に尋問、はじめて問われる折込チラシの水増し詐欺の特殊手口「4・10増減」、産経系の広告代理店の社員に出廷要請

千葉県内で新聞販売店を経営していた元店主が、産経新聞社に対して起こした「押し紙」裁判の尋問が3月10日に東京地裁の806号法廷で開かれる。尋問は10時30分にはじまり、途中、昼休みを挟んで午後4時半まで続く。だれでも自由に傍聴できる。
日時:3月10日 10:30分~16:30分
場所:東京地方裁判所 806号法廷
出廷するのは、原告の元店主と2人の産経新聞社員、それに産経の広告代理店である株式会社サンケイアイの社員の4人である。
新聞のABC部数が信用できない理由(1)

数回に渡って、新聞販売問題を連載する。その第1回目である。
地方自治体などの公的機関が折込媒体の折込定数(販売店への折込媒体の卸枚数)を決める際に指標としてきたABC部数が、新聞の実配部数を反映していないことは、今や公然の事実になっている。ABC部数は、公称部数であって実配部数ではない。当然、そこには残紙が含まれている。その量は、新聞社や地域によってばらつきがあるが、相対的には決して少なくはない。
しかし、広告主が求めている情報は、公称部数ではなくて、実配部数なのである。あるいはそれに近い数字だ。というのも折込媒体が水増し状態になると、経費が無駄になるからだ。
それに広告戦略の失敗にもつながる。というのも、たとえば折込広告を10万枚配布したつもりで、実は7万枚しか配布されていなければ、10万枚を前提とした広告戦略が破綻しかねないからだ。ABC部数の不透明さは、広告主にとっては事業の死活問題にあることもある。
ちなみに同じことは、新聞の紙面広告の広告主についても言える。新聞の紙面広告を掲載しても、ABC部数と実配部数に乖離があると予想どおりの広告効果が得られない。
広告主の中にはABC部数のグレーな実態を知らない人も少なくない。社会正義の看板を掲げた新聞業界に限って、不正な商取引はありえないという思い込みがあるのが、その原因のひとつだろう。
2020年01月29日 (水曜日)
折込広告の水増し詐欺で広告代理店の責任を問えるのか?

最近、わたしは折込チラシの水増し詐欺を取材している。国会図書館で、折込チラシの水増し事件に関する裁判の判例を検索してみると、何件かヒットした。驚いたことにこの種のトラブルを訴因とする裁判は、予測していたよりもはるかに前の時期、1989年(平成元年)に起こされている。原告は、ジャパンエンバ株式会社で、被告は広告代理店・読売インフォメーションサービスである。
ジャパンエンバ株式会社は、 毛皮製品の小売業者である。 読売インフォメーションサービスを通じて折込チラシを新聞販売店に卸していたが、チラシ水増しに関する手口を週刊誌報道で知り、支払いをストップした。これに対して読売インフォメーションサービスが支払いを求めて提訴したのが発端だった。
その後、ジャパンエンバも読売インフォメーションサービスを反訴した。過去の水増し分も含めて、水増しされたチラシの手数料を返済するように求めたのである。
ジャパンエンバは事業規模が大きいこともあって、億単位の取引をしていた。読売が請求した額は、約1億円。ジャパンエンバが反訴で請求した返済額は、約1億5000万円だった。
