2014年01月24日 (金曜日)

今年の4月から段階的に消費税が増税されるのに伴って、新聞に対する軽減税率の問題が話題になっている。ジャーナリズムの役割のひとつは、人々が国策の是非などを判断する際に必要な情報を提供することである。

こうした観点から軽減税率の問題を考えるとき、新聞関係者がジャーナリズムの役割を果たしているのか疑問がある。自分たちに有利な情報だけを流して、不利な情報はシャッタアウトしているのが実態だ。後述するように、新聞業界には、驚くべき負の情報があるのだが。

日本新聞協会のHPは、「聞いてください!新聞への消費税軽減税率適用のこと」と題するコーナーを設けて、露骨に新聞をPRしている。

データ=ここをクリック  

次のような調子だ。

■民主主義を支える基盤

 民主主義の主役は国民です。国民が国の針路について的確な判断を下すには、正確で信頼できるニュースや知識を、誰もがいつでも手軽に入手できる環境が何よりも大切です。

■地域に届ける毛細血管

 新聞販売所は毎日決まった時間に、全国各地の家庭や会社に新聞を配達しています。販売所が届けているのは、それだけではありません。一人暮らしのお年寄りを見守ったり、防犯ネットワークに協力したりするなど、地域に安心や安全を届けています。

ちなみに太字で示した「防犯ネットワーク」とは、新聞販売店の店員が警察に協力して「準警察」の役割を担い、新聞配達の途中や集金先の民家で、「過激派」まがいの人物を発見した場合などに、警察へ通報するシステムである。もっとも有名なのは、全国読売防犯協力会である。解釈の仕方では、住民監視システムともいえる。

さて、新聞に対する軽減税率の適用を検討する際の情報として、完全に遮断されている情報には、どのようなものがあるのだろうか。新聞販売網を利用した住民監視システムだけではない。また、MEDIA KOKUSYOで繰り返し告発してきた「押し紙」(新聞の偽造部数)だけでもない。

新聞に折り込むチラシを、チラシのスポンサーが知らないところで、多量に破棄している重い事実である。俗に「折り込みサギ」とか「折り込めサギ」と呼ばれる行為である。

◇「折り込めサギ」の現場をビデオ撮影

「折り込めサギ」とはどのような手口なのだろうか?  新聞販売店に搬入されるチラシの枚数は、新聞の搬入部数に比例する。たとえば新聞2000部が搬入される場合は、チラシの枚数もそれに準じて2000枚に設定する原則がある。

ところが周知のように、搬入される新聞の中には、「押し紙」(偽装部数)が含まれている。2000部が搬入されても、実際に配達されるのは、たとえば1500部といった実態が日常化している。このケースでは500部が過剰になる。

なぜ、余分な部数までを搬入するのか?それはまず第1に、新聞社が販売収入を増やすためである。「押し紙」についても代金は徴収されるので、「押し紙」を増やせば、販売収入も増える。

第2に不正な手段を使ってでも、搬入部数を増やすことで、ABC部数の統計数字をアップして、紙面広告の媒体価値を上げることができるからだ。ABC部数が増えれば増えるほど、紙面広告の価格が上がる原則がある。特にこの傾向は、政府の公共広告などでみられる。

このような不正のカラクリに連動しているのが「折り込めサギ」、つまりチラシの水増しである。次に示す動画は、余ったチラシを梱包したダンボール箱を販売店から搬出して、トラックに積み込み、「チラシの墓場」へ運ぶ場面である。

 動画・山陽新聞「折込サギ」の実態=ここをクリック

◇新しいサギの手口

「折り込めサギ」が水面下で社会問題になるにつれて、それを隠すために別の新たな手口が登場した。それが「中抜き」である。

これはチラシを販売店に届ける前の物流過程で、チラシを捨ててしまう行為である。広告代理店は、

「どうせ販売店でチラシが破棄されるのであれば、その前の段階で捨てたほうが、サギが発覚するリスクが減る」

という計算でこのような行為に及ぶのだ。

さらにこれが高じると、販売店で捨てる枚数を印刷しないことで、経費を浮かせる手口にまで不正は及ぶ。

次に示すPDFは、アルファトレンドという広告代理店が「中抜きサギ」で広告主から提訴され、裁判の中で明らかになった「中抜き」の実態を示したものである。アルファトレンドは、和解交渉により、「中抜き」していたチラシ代金を全額返済した。

PDFデータ=ここをクリック

被害にあったのはバースデーという大阪の会社。約1年のあいだに約250万枚を発注したが、このうち65万枚が中抜きされていた。さらに少なくとも42万枚は印刷すらされていなかった。被害額は約250万円になった。

■参考記事:新聞も「偽装」発覚で刑事告訴 “折り込め詐欺”でチラシ65万枚を中抜き、250万円の被害

2014年01月23日 (木曜日)

23日に東京都知事選挙が告示される。元首相の細川護煕氏が出馬して、それを元首相の小泉純一郎氏が支援する民主党・生活の党の戦略が注目を集めている。しかも、こうした戦略を斬新なチャレンジと評価する世論も高まっているようだ。

おそらく舛添氏と細川氏の争いになるのではないかと思うが、両者に対立軸と呼べるような政治信条の違いがあるのだろうか。舛添氏が新自由主義者であることは疑いの余地がないが、細川氏も新自由主義者である。

細川氏が首相の座に就いたのは、1993年である。自民党を飛び出した議員たちが中心になって政界を再編し、長期にわたった自民党政権に終止符を打ち、非自民の政権を打ち立てたのである。その時の首相が細川氏だ。

細川氏らが自民党を離党する引き金となったのは、自民党が構造改革=新自由主義の導入にもたついていたからだ。

◆構造改革=正義の幻想

円高の影響を受けて日本の財界は、1980年代の半ばから、生産の拠点を海外へ移し、国際競争の波にさらされることになった。そこで不可欠になったのは、構造改革=新自由主義と軍事大国化の2本柱だった。

軍事大国化の政策は、多国籍業企業の権益を、武力で防衛する体制を米国と共同で構築する必要があったからだ。

一方、構造改革=新自由主義の導入は、政府をスリム化して無駄な出費を抑え、大企業の負担を軽減することで、国際競争力を高めることが目的だった。そのために省庁を再編して官僚の力を削いだり、公共事業を縮小して財政支出を抑えたり、さらには大きな財政負担となっている福祉を切り捨てる政策が求められた。

構造改革といえば、官僚の排除というイメージがあるが、本当の目的は、官僚による利権誘導が倫理に反するからではなくて、利権の誘導によって、財政支出が増えるからである。財界がそれを嫌ったのだ。法人税の軽減が遠のくからだ。経済を市場原理に任せることを前提に、「小さな政府」へ再編するプロセスとして、官僚の排除が求められたのだ。

このあたりの解釈を勘違いすると、構造改革=社会正義ということになってしまう。

自民党がドラスチックに構造改革に踏み込めず、細川政権を成立させてしまったのは、利権誘導政治(公共事業や補助金のばらまき)を中止すると、自らの支持母体を失うからだ。

自民党がもたついている間に、小沢氏や細川氏といった新自由主義者に先を越されたのである。これが細川内閣の誕生の経緯である。

が、自民党も政権を奪回するために、財界の求めに応じて、構造改革=新自由主義の方向性を打ち出さざるを得なくなった。そして政権を取り戻すと橋本内閣の時代から、本格的に規制緩和策など、構想改革=新自由主義に踏み込んだのである。

しかし、それが国民の反発を買った。橋本内閣に続く、小渕内閣と森内閣では、やむを得ず構造改革=新自由主義のスピートを緩めた。そして公共事業をばらまいた。これに苛立った財界の不満に応えるかのように登場したのが、小泉氏だった。

小泉内閣が構想改革=新自由主義をドラスチックに導入して、格差社会を打ち立てたことは言うまでもない。

こうした経緯を長いスタンスでみると、細川内閣が最初にやろうとしたことを、小泉内閣が実現したことになる。冷静に考えれば、細川・小泉の両氏が都知事選で志を同じにしても、まったく驚きに値しない。ある意味では、当然の結果なのだ。

細川氏は、原発をゼロにできても、構想改革=新自由主義のひとつの柱である地方分権政策などの国策の受け皿になる可能性が高い。政府が地方分権政策により、中央の財政負担を減らして、福祉政策などを地方に移譲しても、地方が財源不足になれば、福祉が切り捨てられる。

「国家戦略特区」などは、新自由主義のモデル地区のことである。

松添氏と細川氏の争いは、似通った政治信条を持つ者同士の争いである。対立軸にはなっていない。このあたりの欺瞞(ぎまん)の構図をマスコミは報じるべきだろう。

2014年01月22日 (水曜日)

「アピール21」はNTT労組の政治団体である。昨年の11月に公開された「平成24年度」の政治資金収支報告書によると、アピール21から民主党を中心に、7000万円を超える政治献金が支出されていることが分かった。

このうちパーティーやフォーラムを名目としたものが1076万円。支出先は、 小宮山洋子、海江田万里、赤松広隆、小川勝也の各議員など53人。

推薦料は11人に対して1080万円が支出されている。最高額は、小宮山洋子議員に対する300万円。その他、原口一博議員に対する100万円など。

フォーラムやセミナー料としての支出は、86人に対する1551万円。

さらに寄付金は35人に対して、5190万円が出費された。主な支出先と金額は次の通りである。(敬称略)

菅直人    300万円

石橋みちひろ 300万円

吉川さおり  300万円

たじま要   500万円

えだの幸男  200万円

 アピール21の政治資金収支報告書=ここをクリック

政治献金により日本の電波政策が影響を受けているとすれば、大きな問題である。しかも、それが労組員が所属する企業の戦略をサポートする形になっている可能性もある。

ただ、労働運動を展開している人々が、携帯基地局から発せられるマイクロ波の危険性をまったく認識していないケースが多いことも事実である。

たとえば、わたしの自宅近くに、埼玉土建一般労働組合の朝志和支部がある。 このビルの上にNTTドコモの携帯基地局が設置されている。ところが、数年前まで、ビルの入口には、アスベスト公害に対する注意を呼びかける立看板が設置されていたのだ。公害に取り組んでいながら、新世代公害?電磁波の意識が欠落しているのだ。

今後、携帯基地局の設置をめぐる住民とのトラブルを減らすために、地域に根を張った労組にもマイクロ波の危険性を呼びかける必要がありそうだ。

2014年01月20日 (月曜日)

MEDIA KOKUSYOに対するサイバー攻撃による不具合は、現在、サイトを構築しているGMOクラウド社が調査中です。

現在の不具合の情況は次の通りです。  ログインすると、次の場面が現れます。

http://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2014/01/A20140120b.pdf

「・・・・この次の文章は、会員のみに提供されております」をクリックすると、次の場面になります。

http://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2014/01/A20140120c.pdf

その他、退会画面が消えています。  退会を希望される方は、048?464?1413までご連絡ください。手動で手続きします。

記事の一部が削除されたり、リンクが遮断されていたことはすでに報告した通りです。たとえば次の記事です。

■新聞折込チラシ詐欺 大阪地裁が「中抜き」を事実認定、35万枚のうち5万枚を印刷せず料金請求????? (タイトルを「準備中」に改ざん)

■消費税軽減税率、新聞への適用是非を問う世論調査の発注先会長は新聞協会重役

この記事は元々、MyNewsJapanに掲載した次の記事にリンクを張ったものですが、リングが遮断されました。MEDIA KOKUSYOの画面に引用していた記事のリードも削除されていました。

http://www.mynewsjapan.com/reports/1762

2014年01月18日 (土曜日)

長野県飯田市正永町の「正永寺桜の景観と子どもの健康を守る会」は、NTTドコモの加藤薫社長に対して、17日、携帯基地局を設置する計画を白紙に戻して、住民の合意を得るように求め、要望書を送付した。

このところスマートフォンなどの普及に伴い携帯基地局の設置をめぐるトラブルが全国に広がっている。電話会社が十分に住民側と話し合わないことが大きな問題になっている。

NTTドコモは、東京都目黒区でも昨年、住民との間でトラブルを起こして、基地局設置計画を断念している。

【要望書の全文】

基地局建設計画の中止についての要望書

東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 代表取締役社長 加藤薫殿

 わたしたちは長野県飯田市正永町近隣の住民でつくる「正永寺桜の景観と子どもの健康を守る会」の共同代表を務める者です。貴社は現在、正永寺桜近くの正永町2丁目1339番1に携帯電話の基地局を設置する計画を進めておられます。

 周辺住民に説明もなく着工され、苦情により工事は中断したものの、住民要請により貴社が開催した住民説明会は一方的な説明が多く、周辺住民からは携帯電磁波による健康被害の発生を懸念する声がやみません。つきましてはトラブルを回避すべく計画を白紙に戻し、その上で計画するなら住民全員の合意を得るよう要請します。

? 携帯電話の基地局から放射される携帯電磁波による人体影響は近年大きな問題になっており、2011年5月、世界保健機構(WHO)の傘下にある国際がん研究機関(IARC)も、携帯電磁波を含む高周波電磁波に発がん 性がある可能性を認定しました。

? 実際、携帯電磁波による健康被害はがんだけでなく、多種多様な病的所見が問題になっています。宮崎県延岡市の大貫地区にあるKDDI基地局の周辺では住民らの間に、

 耳鳴り、不眠、鼻血といった症状が現れ、このうち30名が原告団を結成して、基地局の操業を差し止める裁判を起こしています。地裁判決では、電磁波と健康被害を関連づける医学的な立証ができないことを理由に、住民側の訴えを棄却しましたが、体調の異変が広範囲で発生している深刻な事実は裁判所も認定しました。

 また貴社も周知のことですが、日本の基準値は1000μW/?と大変緩やかです。  EUの提言値0.1μW/?からすると1万倍も緩やかに設定されています。

 これでは一方的に基地局を設置され、人体影響が現れた場合、住民が納得するはずがありません。

 こうした状況の下で、日本弁護士連合会は2012年9月に「電磁波問題に関する意見書」を取りまとめ、その中で「携帯電話中継基地局等の電磁波放出施設を新設する場合、当該基地局周辺の住民に対する説明を行った上、新設することの是非について住民との協議を行う制度の実現を図るべきである」と述べています。

 また、総務省の総合通信基盤局・長有冨寛一郎氏は、2005年4月26日、政府参考人とし国会で、「携帯電話用基地局の設置に際しては、地域住民の方の理解を得るべく最大限努力するように要請をしたところでございます。とりわけ、地域住民の電波の安全性に対する不安等を除くということが必要である」と答弁されています。

 先日の住民説明会は質疑応答もきわめて不十分なうちに時間で中断されました。わたしたちが携帯電磁波に不安を抱くのは当然の道理であります。一旦、基地局が設置されてしまうと、子供をふくめた住民は24時間365日、絶えず携帯電磁波のシャワーを浴びることになります。

 貴殿におかれましては、重ねて住民に対してトラブルを回避すべく、計画をいったん白紙に戻し、その上で計画するならば住民の合意を得るように要請します。

 平成26年1月17日

長野県飯田市正永町●丁目●番●?? ■■■■

長野県飯田市正永町●丁目●番●  ■■■■

2014年01月17日 (金曜日)

このところLDEが人体に害を及ぼす可能性が指摘されはじめている。LDE の問題は、携帯電話で使われるマイクロ波の問題と同様に、マスコミの広告主である通信会社や電気会社のビジネスと直結しているので、タブー視されているが、今後、安全性を検証していかなければならない。

LEDは照明、イルミネーション、スマートフォンなどに使われているので、かりに危険性が明らかになれば、その影響は計り知れない。

しかし、わたし自身、LDEについて責任ある情報を提供できる段階ではない。参考までに、ウエブサイト上の記事を紹介しょう。ただし、内容の検証は行っていない。

http://www.su-gomori.com/2011/02/eco-led.html

LEDの問題をMEDIA KOKUSYOで取り上げることにした動機は、わたし自身の体験に基づいている。昨年の夏から秋にかけて、LEDの害を調べる「実験」を行った結果、興味深い結果が得られたからだ。

◇水草が黒く変色

もっとも「実験」と言っても、具体的な理論に基づいて、計画的に何かを検証したのではない。その意味では、事実の発見と表現する方が適切かも知れない。

実は、わたしは自宅で熱帯魚を飼育している。熱帯魚の水槽には、水草があるので、蛍光灯の光を当てる。太陽光では強すぎるので、蛍光灯で水草を育てるのだ。それが常識となっている。

昨年の夏、わたしは電気代を節約するために、蛍光灯の代わりにLEDを使うことにした。結論を先に言えば、LEDに切り替えた後、1ヶ月で水草が緑から深緑に変色し、3ヶ月後には、黒に近い色に変わってしまった。新芽も一切、発芽しなかった。

そこでLEDの使用を中止したところ、変色した水草から、正常な色の新芽が出てきた。水槽底部の砂からも新芽がでてきた。冒頭の写真を注意深く見ると、変色した部分と新芽の部分が観察できる。色の違いに注意してほしい。

LEDが原因で水草にこのような変化が起きたのか、それとも別に原因があるのかは不明だ。機会を見て、計画的な実験を試みようと考えている。

2014年01月16日 (木曜日)

読売新聞グループの渡邉恒雄氏が特定秘密保護法の運用に際して設置された有識者会議「情報保全諮問会議」の座長に就任した。渡邉氏の就任は、重大な問題をはらんでいる。読売が警察関係者と親密な関係を構築しているからだ。

時事通信は、「諮問会議座長に読売会長=17日初会合―秘密保護法」というタイトルで渡邉氏の座長就任を、次のように伝えている。

 菅義偉官房長官は14日午後の記者会見で、特定秘密保護法の運用基準を策定する際に意見を聴取する有識者会議「情報保全諮問会議」のメンバー7人を発表した。読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長・主筆を座長に、永野秀雄法政大教授を実務を取り仕切る主査にそれぞれ起用する。17日午前に初会合を開く。

? 菅長官は人選について「安全保障、情報保護、情報公開、公文書管理、法律、報道などそれぞれの分野から優れた知見の方の意見を伺うため、経験や実績などを参考にした」と説明。渡辺氏については、報道分野の代表との認識を示した。

? 諮問会議は、特定秘密の指定や解除、適性評価の実施に関して、政府が統一的な運用を図るための基準を策定する際に意見を具申する。また、秘密保護法の運用状況について毎年、首相から報告を受ける。 

なぜ、警察と親密な関係にある読売関係者が秘密保護法に関与することが問題なのだろうか。結論を先に言えば、秘密保護法を主導してきたのが、警察官僚そのものであるからだ。

ジャーナリストの青木理氏は、『女性セブン』(2013年12月19日号)が掲載した「警察官僚のための特定秘密保護法 公安は笑いが止まらない」という記事の中で、次のように述べている。

? 法案を主導した内閣情報調査室は、出向してきた警察官僚のたまり場です。彼らの狙いは、国家秘密を守るのではなく、警察の権益を広げて拡大すること。まさに警察官僚による警察官僚のための法案であり、情報収集を担当する公安警察は笑いが止まらないでしょう。

◇読売と警察の親密な関係

全国読売防犯協力会という組織がある。読売グループの一組織である。実際、読売の公式サイトに、「その他」(の団体)として、同会の名前を明記している。

全国読売防犯協力会のウエブサイトは、会の目的について次のように述べている。

わたしたちの組織「全国読売防犯協力会(略称・Y防協)」は、2003年、凶悪犯罪が続発する中、市民も団結して犯罪抑止に立ち上がろうというメッセージを込めた「治安再生」のキャンペーンに読売新聞社が取り組み、これを契機に、各地の読売新聞販売店(YC)も地域の犯罪防止にひと役買おうと作ったボランティア団体です。各地で警察の協力を得ながら設立した弊会は、翌2004年に全国約10万人のスタッフが参加する全国組織となりました。(略)  

端的に言えば、読売新聞の販売店と警察が協力して、防犯活動を展開するという趣旨である。たとえば、新聞配達員が集金先の民家で、過激派ふうの怪しげな人々が集まっているのを目撃した場合、販売店から警察に通報することになる。つまり新聞販売店の店員が準警察官のような役割を果たして、警察の防犯活動に協力するのだ。これが講じるとスパイ活動にもなりかねない。

同会の具体的な目標としては、次の4項目が明記されている。

(1)配達・集金時に街の様子に目を配り、不審人物などを積極的に通報する

(2)警察署・交番と連携し、折り込みチラシやミニコミ紙などで防犯情報を発信する

(3)「こども110番の家」に登録、独居高齢者を見守るなど弱者の安全確保に努める

(4)警察、行政、自治会などとのつながりを深め、地域に防犯活動の輪を広げる

わたしが懸念するのは、なにをもって「防犯活動」と定義しているのかという点である。周知のように、犯罪やテロの解釈は、際限なく拡大できる。秘密保護法の危険性も、実は、犯罪やテロを拡大解釈して、社会運動や住民運動を取り締まることにあるわけだが、読売防犯協力会の活動も、まったく同じ性質の危険性を秘めているのだ。

かつて中米のグアテマラで、住民が警察や軍の管理下で、「防犯活動」を展開する制度が導入され、解放戦線を徹底的に取り締まる政策が敷かれたことがある。住民による住民の監視制度である。当時、グアテマラで先住民族に対するジェノサイド(皆殺し)作戦が展開された事実を見ても、このような制度が「治安維持」の道具として運用されていたことは間違いない。

ちなみにジェノサイド作戦を容認していた元将軍で大統領職にあったリオス・モントは、晩年になり、民主化されたグアテマラの法廷に立たされ、2013年5月、禁固80年の判決を受けた。その後、ただちに牢獄に送られた。

渡邉氏が有識者会議「情報保全諮問会議」の座長に就任した場合、どのようにして、警察権力からの独立性を保つのかという疑問が生じる。

新聞人を座長に据えるのであれば、記者として渡邉氏よりもはるかに優れた実績がある本多勝一氏あたりの方が適任だ。

◇全国の警察との覚書のリスト

読売防犯協力会が覚書を交わしている全国の警察は次の通りである。日付は覚書を交わした年月日である。

高知県警 2005年11月2日

福井県警 2005年11月9日

香川県警 2005年12月9日

岡山県警 2005年12月14日

警視庁 2005年12月26日

鳥取県警 2005年12月28日

愛媛県警 2006年1月16日

徳島県警 2006年1月31日

群馬県警 2006年2月14日

島根県警 2006年2月21日

宮城県警 2006年2月27日

静岡県警 2006年3月3日

広島県警 2006年3月13日

兵庫県警 2006年3月15日

栃木県警 2006年3月23日

和歌山県警 2006年5月1日

滋賀県警 2006年6月7日

福岡県警 2006年6月7日

山口県警 2006年6月12日

長崎県警 2006年6月13日

茨城県警 2006年6月14日

宮崎県警 2006年6月19日

熊本県警 2006年6月29日

京都府警 2006年6月30日

鹿児島県警 2006年7月6日

千葉県警 2006年7月12日

山梨県警 2006年7月12日

大分県警 2006年7月18日

長野県警 2006年7月31日

福島県警 2006年8月1日

佐賀県警 2006年8月1日

大阪府警 2006年8月4日

青森県警 2006年8月11日

秋田県警 2006年8月31日

神奈川県警 2006年9月1日

埼玉県警 2006年9月14日

山形県警 2006年9月27日

富山県警 2006年9月29日

岩手県警 2006年10月2日

石川県警 2006年10月10日

三重県警 2006年10月10日

愛知県警 2006年10月16日

岐阜県警 2006年10月17日

奈良県警 2006年10月17日

北海道警 2006年10月19日

新潟県警2003年3月26日

沖縄県警 2008年6月12

◇読売防犯協力に再就職した警察OB

読売防犯協力に再就職した警察OBは、次の方々である。

鍋倉光昭参与

深川猛参与

横内進参与

池田純 大阪本社参与

2014年01月15日 (水曜日)

長野県飯田市正永町で携帯基地局の設置をめぐり、NTTドコモと住民の間にトラブルが発生している。NTTドコモは、1月10日に住民説明会を開催して、基地局設置の工事を進めようとしている。正永町の住民によると、14日に、工事の柵が設置されたという。しかし、住民の間から、設置には合意していないとの声が上がっている。情報提供が、MEDIA KOKUSYOへあった。

工事柵の設置を筆者は現地で確認していないが、複数の住民が話しており、事実である可能性が極めて高い。

トラブルの発端は、昨年にさかのぼる。昨年の11月にNTTドコモは、基地局の設置工事に着手した。ところがそれに気づいた住民たちから反対の声があがり、工事はペンディングになった。

しかし、基地局設置の計画を白紙に戻したわけではなく、今年の1月になって「NTTドコモ携帯基地局工事に伴う住民説明会のご案内」と題する通知で、住民たちに説明会への参加を呼びかけた。

ドコモが配布した説明会の案内状=ここをクリック

◇「基地局設置には合意してない」

説明会は予定どおりに開かれた。しかし、住民たちは、1月10日付で、NTTドコモ大田分室に、基地局設置には合意していない旨の書面を送付した。

(略)  今回の住民説明会に参加したことは、反対意見を申し上げるためであり、合意ではありません。  よって、本日の正永町2丁目住民説明会において「住民合意を得た」「説明責任を果たした」とはいえません。住民説明会をもって工事を再開することのないよう、お願い申し上げます。 ?

? それを最初の確認事項とさせていただきます。

◇IARAも発がんの可能性を指摘

正永町の住民たちが基地局設置に合意しないのは、携帯基地局から発せられるマイクロ波が長期的に健康被害を及ぼす可能性が指摘されているからだ。たとえばWHOの傘下にあるIARC(国際がん研究機関)は、2011年5月にマイクロ波に発がん性があることを認定している。

実際、1993年から2004年までの期間に、ドイツの医師団が、特定の団体から資金提供を受けずにナイラ市で行った調査では、マイクロ波による発がんのリスクが指摘された。

調査の人的対象は、調査期間中に住所を変更しなかった約1000人の通院患者。一方、調査対象の基地局は、1993年に設置されたものと、その後、1997年に追加されたもう1社のものである。

調査対象の患者は、基地局から400m以内のグループ(仮にA地区)と、400mより外(仮にB地区)に分けて比較した。

最初の5年については、癌の発症率に大きな違いはなかったが、99年から04年の5年間で、A地区の住民の発がん率が、B地区に比べて3・38倍になった。しかも、発がん年齢も低くなった。

たとえば乳がんの平均発症年齢は、A地区が50・8歳で、B地区は69・9歳だった。約20歳早い。ちなみにドイツの平均は63歳である。

◇「人体実験」は許されるのか?

もちろん海外で行われた疫学調査では、発がん性が認められなかったという調査結果もある。

しかし、安全性が確認されていない現在のグレーの段階では、予防原則を優先して、携帯基地局を設置する場合は、住民全員の合意を得るのが常識である。 さもなければ、マイクロ波を浴び続けた幼児が成人したころに、癌になるリスクを回避できない。「人体実験」の対象にすることは許されない。

ちなみに筆者は、携帯基地局の周辺住民の間で癌が多発しているケースを複数取材している。次に示すのは、長野県坂城町のケースである。

基地局から20m・・・肺がん(死亡)

基地局から50m・・・白血病

基地局から100m・・乳がん

そのほか精神錯乱、脳梗塞、心臓病、などを確認した。

※写真と本文は関係ありません。

2014年01月14日 (火曜日)

MEDIA KOKUSYOに対する攻撃の実態が新たに明らかになった。攻撃の対象になっていたのは、2013年1月28日にMyNewsJapanに掲載し、MEDIA KOKUSYOにリンクを張った次の記事。

消費税軽減税率、新聞への適用是非を問う世論調査の発注先会長は新聞協会重役 ? 新聞社が新聞に対する消費税の軽減税率適用を求めて紙面を使ったPRを展開している。その根拠として記事などに引用しているのが、日本新聞協会が実施したとされる世論調査の結果で、実に、国民の8割が生活必需品に対する軽減税率適用を求め、新聞・書籍に対しても、その4分の3が賛成している、というものだ。

ところが、実際にこの調査を行ったのは、中立な第三者どころか、新聞協会の監事・西澤豊氏が会長を務める中央調査社。しかも、実際に面接調査をしたのは、4000人の候補者のうち1210名だけで、新聞の定期購読率が極めて高いと思われる層のみに聞いた“イカサマ調査”といえる。新聞と書籍をごちゃ混ぜにして質問するなど、質問内容にも結果を誘導した跡がある。新聞業界は「押し紙」分まで増税されてしまうことを極端に警戒し、世論調査・世論誘導すべくしゃかりきに走り出した。(続きはMyNewsJapan)??????????????????????????

この記事は、MyNewsJapanに掲載したのだが、上記のリードの部分をMEDIA KOKUSYOに掲載して、続きをMyNewsJapanへリンクを張る形式を取っていた。

ところがリードの部分とリンクが完全に削除されていたのだ。

私がこの事実に気づいたのは、先日、発足させた「最高裁の問題を考える会」のウエブサイトをMEDIA KOKUSYOの「お知らせ」(トップページの右端で、カテゴリーはinformation)にリンクするために、管理画面を開いた時だった。

管理画面上で「お知らせ」の欄に上記記事が分類され、しかも、未公開になっていたのだ。つまり攻撃者が記事を「記事欄」から、「お知らせ欄」に移動した上で、未公開にしたのである。従って、誰の目にもふれない。

現在は、「お知らせ欄」でこの記事を公開しているが、クリックしても、タイトルが出るだけで、リードの部分はない。MyNewsJapanへのリンクも消されている。実態を知ってもらうために、あえて修正せずに、そのまま放置した。

ちなみに下記にPDFを紹介しておく。

改ざんされた画面=ここをクリック???

誰がMEDIA KOKUSYOに対して、このような言論妨害を主導しているのかは不明。IPアドレスも調査していない。

ちなみに新聞に対する軽減税率問題は、多様な視点から考える必要がある。思いつくままに視点を上げると、

■「押し紙」の実態

折り込め詐欺の実態

新聞業界への政治献金の問題

これらの視点を広く共有するために、関連資料を国会議員や地方議員に提供することも必要だろう。

2014年01月13日 (月曜日)

森ゆうこ氏(元参院議員)が志岐武彦氏を提訴した裁判の第2回口頭弁論が、次の日程で開かれる。

■1月14日 10:30分 東京地裁526号法廷

法廷終了の後、地裁5F、508号・会議室で、山下幸夫弁護士がこの裁判について説明を行うことになっている。資料も配布する。諜報活動員をのぞいて誰でも参加できる。

問い合わせ先:090?8431?7317(くろやぶ)

この裁判の発端は小沢一郎議員が2010年に検察審査会の議決で起訴され、最終的に無罪になった事件。

被告の志岐氏は検察審査会を管轄する最高裁事務総局の策略で小沢氏が法廷に立たされたと推論。これに対して森氏は、検察による謀略説を強調した。

両者はツイッターやブログ、講演会などで論争していたが、昨年の10月に森氏が裁判を提起して、司法判断を求めるかたちとなった。前国会議員が、一市民を訴えるのは異例。

■最高裁の問題を考える会(志岐武彦さんに対する言論封じ裁判に反対する会)のウエブサイト=ここをクリック

2014年01月10日 (金曜日)

次にリンクしたPDFは、「法曹会役員・各委員会会員」と題する資料である。

 ■「法曹会役員・各委員会会員」= ここをクリック???

一見するだけで、裁判官、検察官、法務省の職員が名を連ねていることが判然とする。法曹会はほとんど知られていない組織であるが、法律が国のありかたや人々の生活のかたちを決めるとすれば、その役割を担っている人々のサークルである。

法曹会のホームページによると、同会の概要は次の通りである。

1 名称  一般財団法人 法曹会

2 事務所  東京都千代田区霞が関1?1?1 法曹会館

3 設立   明治24年9月

4 沿革   明治24年9月  法律研究の任意団体として発足。

明治41年12月  財団法人に改組。

平成25年1月  一般財団法人へ移行。

5 目的   法律の調査研究及び法律実務の進歩発展を図ることを目的とする。

6 主な事業

?(1)月刊法曹専門誌「法曹時報」及び各種判例集・研究論 文・執務資料等司法関係の印刷物の刊行。

?(2)法曹会館の運営。

 MEDIA KOKUSYOに上記PDF資料を提供したAさんは、次のように話す。

「法曹会が一般財団法人になったことで、主務官庁(法務省)のチェックが入らなくてすむようになりました。例えばこれまで義務付けられていた役員名簿や収支決算報告書などの提出は不要になります」

 一般財団法人へ移行した「平成25年」には、役員を変更した。その後、同会はホームページで役員名簿を公表したが、次に示すように役員の肩書きが完全に消えていた。

◇裁判官、検察官、法務省のサークル

 ?■ 肩書きが消えた「法曹会役員・各委員会会員」=ここをクリック?????

? 前出の役員名簿では、肩書きが付されていたが、新しいものでは、略されている。ちなみに新名簿の冒頭に明記された会長の島田仁郎氏は、第16代最高裁判所長官である。副会長の笠間治雄氏は、元検事総長である。

 改めていうまでなく、裁判官、検察官、法務省の職員が、ひとつのサークルを形成することは大きな問題がある。違法行為ではないが、たとえば情を深めた裁判官と検察官が同じ法廷で顔をあわせた場合、公平な裁判ができなくなる可能性が高い。

 最高裁判事のおよそ半分が退官後、(広義の)天下りをしている事実から察するモラル感からすると、最高裁判事が「社会正義」を絶対的な原則として法廷の高壇に座を占めているとは思われない。と、なれば裁判そのものが、検察官との茶番劇になりかねない。

? また、法務省の職員がサークルに参加しているのも大きな問題がある。たとえば次のようなケースである。

 法務省民事局は、法案を作成する部署で、たくさんの弁護士(特に大手弁護士事務所)が出向している。そうすると法務省民事局と弁護士たちの意向を受けて成立した法律をもとに裁判官が判決を下す構図が成立してしまう。

こうした情況は、特に企業法務を専門としている弁護士事務所にとって歓迎すべき事態である。実質的に自分たちが作成した法律に沿って、裁判官が判決を下してくれる可能性が高くなるからだ。

? 法曹会に参加しているエリートは、国民から選挙で選ばれているわけではない。それにもかかわらず、この国を方向づけているのである

2014年01月09日 (木曜日)

元国会議員の森ゆうこ氏がブロガーで『最高裁の罠』(K&Kプレス)の著者・志岐武彦氏に対して、ウエブサイトからの記事の削除などを求めた裁判の第2回口頭弁論が14日の10:30分から東京地裁の526号法廷で開かれる。詳細は、次の通りである。

http://shikisann.exblog.jp/

(法廷が終了した後、地裁の5階、508号・会議室で、志岐さんの代理人・山下幸夫弁護士から、事件についての説明があります。資料も配布します。メディアの関係者を含め、誰でも参加できます)

口頭弁論の告知が掲載されたウエブサイトは、志岐氏を支援する会が立ち上げたもの。支援する会の公式名称は、「最高裁の問題を考える会」。補足的に(志岐武彦さんに対する言論封じ裁判に反対する会)という名称も使われる。

ウエブサイトの管理は、わたしが担当している関係で連絡先もわたしの電話・メールになっているが、掲載内容はわたしの見解とは関係ありません。あくまでも「最高裁の問題を考える会」の会としての見解となる。

と、いうのも同会には、さまざまな考え方の人々が参加しており、「最高裁の問題を考える」という点と、「裁判による言論封殺に反対する」という2点の共通認識で集まっているからだ。当然、他人の言論を尊重し、会の目的に賛同するひとは、だれでも会員になれる。