
12月21日は、読売新聞社(西部本社)の江崎徹志法務局長がメディア黒書(旧新聞販売黒書)に対して、ある文書の削除を求める仮処分を申し立てた日である。代理人弁護士は、喜田村洋一・自由人権協会代表理事だった。2016年の12月21日は対読売裁判が始まって9年目にあたる。
江崎氏の申し立ては、わたしがメディア黒書に掲載した江崎名義の1通の催告書の削除を求めるものだった。しかし、江崎氏は法務室長という立場にあり、実質的には、江崎氏個人ではなく、読売新聞社との係争の始まりである。
事実、その後、読売から3件の裁判、わたしから1件の裁判と弁護士懲戒請求を申し立てる事態となった。
◇真村事件から黒薮裁判へ
この裁判の発端は、福岡県広川町にあるYC広川(読売新聞販売店)と読売の間で起こった改廃(強制廃業)をめぐる事件だった。当時、わたしは真村事件と呼ばれるこの裁判を熱心に取材していた。
係争の経緯については、長くなるので省略するが、2007年の12月に真村氏の勝訴が最高裁で決定した。日本の裁判では、地裁と高裁で連勝すれば、最高裁で判決が覆ることはめったにない。そのために最高裁の判断を待つまでもなく、高裁判決が出た6月ごろから真村氏の勝訴確定は予想されていた。
そのためなのか、読売も真村氏に歩み寄りの姿勢を見せていた。係争になった後、中止していた担当員によるYC広川の訪店を再開する動きがあった。そして江碕氏は、その旨を真村氏に連絡したのである。
しかし、読売に対して不信感を募らせていた真村氏は即答を控え、念のために代理人の江上武幸弁護士に相談した。訪店再開が何を意味するのか確認したかったのだ。江上弁護士は、読売の真意を確かめるために内容証明郵便を送付した。これに対して、読売の江崎法務室長は、次の書面を返信した。
前略 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。当社販売局として、通常の訪店です。
わたしは、メディア黒書で係争の新展開を報じ、その裏付けとしてこの回答書を掲載した。何の悪意もなかった。むしろ和解に向けた動きを歓迎していた。
しかし、江崎氏(当時は面識がなかった)はわたしにメールで次の催告書(PDF)を送付してきたのである。
冠省 貴殿が主宰するサイト「新聞販売黒書」に2007年12月21日付けでアップされた「読売がYC広川の訪店を再開」と題する記事には、真村氏の代理人である江上武幸弁護士に対する私の回答書の本文が全文掲載されています。
しかし、上記の回答書は特定の個人に宛てたものであり、未公表の著作物ですので、これを公表する権利は、著作者である私が専有しています(著作権法18条1項)。 貴殿が、この回答書を上記サイトにアップしてその内容を公表したことは、私が上記回答書について有する公表権を侵害する行為であり、民事上も刑事上も違法な行為です。
そして、このような違法行為に対して、著作権者である私は、差止請求権を有しています(同法112条1項)ので、貴殿に対し、本書面到達日3日以内に上記記事から私の回答を削除するように催告します。
貴殿がこの催告に従わない場合は、相応の法的手段を採ることとなりますので、この旨を付言します。
わたしは削除を断った。先に引用した、
前略 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。当社販売局として、通常の訪店です。
と、いう回答書は著作物ではないからだ。催告書の形式はともかく、書かれた内容自体はまったくのデタラメだった。著作権法によると、著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」。上記の回答書は、著作物ではない。催告書の内容そのものが間違っている。
そこで、今度はこの催告書をメディアで公開した。これに対して、江崎氏は、催告書は自分の著作物であるから、著作者人格権に基づいて、削除するように求めてきたのである。
そして喜田村弁護士を立てて、催告書の削除を求め、仮処分を申し立てたのである。(回答書の削除は求めてこなかった。)
こうして江崎氏名義の催告書が、著作物かどうかが争点となる係争が始まったのだ。書かれた内容の評価とは別に、催告書が著作物かどうかという点に関しては、一応は議論の余地があった。書かれている内容そのものがデタラメであっても、それに著作物性があるかどうかは、別問題である。
結論を先に言えば、仮処分申立は、江崎氏の勝訴だった。催告書が著作物と認めれらたのだ。
判決に不服だったわたしは、本訴に踏み切った。代理人は江上弁護士ら、真村裁判の弁護団が無償で引き受けてくれた。わたしは東京・福岡間の交通費もふくめて、1円の請求も受けなかった。
◇重大な疑惑の浮上
本訴の中で重大な疑惑が浮上した。
既に述べたように、この裁判は、江崎氏が書いたとされる奇妙な内容(例の回答書が著作物であるという内容)の催告書が争点だった。内容が奇妙でも催告書が江崎氏の著作物であると認定されれば、わたしは削除に応じなければならない。
仮処分では負けたわたしだが、裁判の途中から様相が変わってきた。特に江崎本人尋問を機に流れが変わった。
確かに催告書の名義は江崎氏になっているが、催告書は喜田村弁護士が作成したものではないかという疑惑が浮上してきたのだ。
著作者の権利は、著作権法では、「著作者人格権(公表権などが含まれる)」と「著作者財産権」に別れるのだが、前者は他人に譲渡することができない。一身専属権である。
江崎氏は、著作者人格権を根拠に、わたしを提訴したのである。と、なれば江碕氏が催告書の作者であることが、提訴権を行使できる大前提になる。仮に他人が書いたものなら、それはたとえば、わたしが村上春樹氏の作品を自分のものだと偽って、著作者人格権による権利を求める裁判を起こすのと同じ原理である。
催告書の本当の作成者が喜田村弁護士だとすれば、喜田村氏らは催告書の名義を「江碕」偽り、それを前提にして、著作者人格権を主張する裁判を起こしたことになる。
◇東京地裁・知財高裁の判決
東京地裁は、わたしの弁護団の主張を全面的に認めて、江崎氏の訴えを退けた。喜田村洋一弁護士か、彼の事務所スタッフが催告書の本当の作者である可能性が極めて強いと認定したのである。
このあたりの事情については、地裁判決直後の弁護団声明を参考にしてほしい。弁護団は、この事件を「司法制度を利用した言論弾圧」と位置づけている。
次の引用するのは、知財高裁判決の重要部分である。催告書の名義人偽り疑惑について、次のように言及している。
上記の事実認定によれば、本件催告書には、読売新聞西部本社の法務室長の肩書きを付して原告の名前が表示されているものの、その実質的な作者(本件催告書が著作物と認められる場合は、著作者)は、原告とは認められず、原告代理人(又は同代理人事務所の者)である可能性が極めて強い。
繰り返しになるが、江崎氏は、元々、著作者人格権を主張する権利がないのに、催告書の名義を「江崎」に偽って提訴し、それを主張したのである。
喜田村弁護士は、自分の行為が弁護士としてあるまじき行為であることを自覚していたはずだ。弁護士職務基本規定の第75条は、次のようにこのような行為を禁止している。
弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。
ところが名義を偽った催告書を前提にして、裁判所へ資料を提出し、自己主張を展開したのだ。
裁判が終わった後、今度はわたしの方が攻勢に転じた。喜田村弁護士が所属する第2東京弁護士会に対して、喜田村弁護士の懲戒請求を申し立てた。2年後に、申し立ては却下されたが、多くの法律家が前代未聞のケースだとの感想を寄せた。弁護士会の判断は誤りだと話している。現在、再審を検討している。
曖昧な決着はしないのが、わたしの方針だ。
参考までに、懲戒請求の中身を次の書面で紹介しておこう。
今後も検証は続く。

【サマリー】博報堂事件の第2ステージは、省庁と博報堂の関係を検証する作業だ。博報堂が省庁に提出した見積書、契約書、請求書の情報開示請求を進めている。作業は順調に進んでいるが、内閣府、文部科学省に続いて、防衛省でも、検証点が輪郭を現わしてきた。
博報堂と省庁の取引実態を調査するための作業を続けている。現在のところ情報公開はおおむね順調に進んでいる。本格的な検証はこれからはじまるが、既に内閣府や文部科学省、それに防衛省などから、疑問符が付く内部文書が公開されている。
内閣府と文部科学省の文書(博報堂が発行した契約書と請求書)の疑問点については、既報した通りである。資料が黒塗りされた部分が多く、情報公開の意味をなしていなかった。参考までに、請求書の実物を再公開しておこう。
■内閣府の契約書(契約額が約6700万円)と請求書(約20億円)
■文部科学省の契約書と請求書(請求に関する資料がほぼ黒塗り)
さらに防衛省についても、留意しておかなければならない問題が浮上した。
◇契約の中身が分からない
防衛省の航空自衛隊から開示された次の資料を見てほしい。

「契約書のとおり」と書いてあるが、請求書を見ただけでは、どのような業務に対する請求なのかまったく分からない。情報公開の意味がよく分かっていないのではないか。内閣府は、請求書に対応する契約書も開示してきたが、航空自衛隊は請求の中身が分からない請求書を開示してきた。
経済産業省は、延々と情報公開を引き延ばしている。2015年度には、博報堂に対して電力自由化に関連した事業を名目に7800万円が支給されていることなどが、別の情報源から判明しているのだが。
◇情報公開制度の活用
現在、メディア黒書は、各省庁から博報堂関係の契約書や請求書を入手する作業を続けている。この中には、文部科学省のように、情報公開請求を行う前段階で疑惑の情報をキャッチして、資金の流れを把握してから、情報公開請求を行ったものもある。情報隠しをしないかを見極めるためである。
・内閣府
・防衛省
・文部科学省
・総務省
・経済産業省
・環境省
・厚生労働省
・農林水産省
・外務省
・復興庁
資料の入手が遅れているものもあるが、調査は先行して進んでいる。
特定秘密保護法で言論の委縮が顕著になっているだけに、逆に市民の側は積極的に情報公開請求などの活動を行うべきだろう。黙っていたら言論の自由は奪われかねない。公費が裏金に化けるといったことも起こりかねなくなる。

メディア黒書では、博報堂事件を断続的に報じてきたが、実は情報公開制度とは別のルートから入手した資料もある。
たとえば総務省が実施している「統計調査の実施事業」と題するプロジェクトにみる出費である。このプロジェクトの事業概要は次のようになっている。
・ 平成27年度においては、国内の人口・世帯の実態を把握し、各種行政施策その他の基礎資料を得ることを目的とする国勢調査を実施。
・ 国が必要とする統計調査の費用は、地方公共団体が負担する義務を負わない(地方財政法第10条の四)ことから、全額を国庫で負担。
つまり統計を取る業務である。
2015年度は、約696億円が投じられた。その大半は、全国の地方自治体へ支払われたものであるから、おそらく大きな問題はないだろうが、一部の企業に対しても高額な費用が支払われている。
博報堂には、この業務で総額11億9300万円が割り当てられた。業務の詳細については、今後、情報公開請求で契約書を開示して確認するが、事業概要は次のようになっている。
・平成27年国勢調査の広報に関する総合企画(平成27年度実施分)の実施業務
・平成28年経済センサス-活動調査の広報に関する総合企画の実施業務(平成27年度から平成28年度)
次に示すのが金額の裏付け資料である。
◇「代表取締役社長 戸田裕一」名で高額請求を繰り返す
筆者の手元には、博報堂に関する情報が多数集まってくるが、契約書類と請求書類には、博報堂の「代表取締役社長 戸田裕一」の名前と捺印がある。つまり戸田社長(冒頭写真)の名において、契約を交わし、公費を請求してきたのである。
しかも、その金額が相当大きい。なかには文部科学省の例にみるように、ひとつのプロジェクトでウエブサイトを2年連続して制作するなど不自然なものもある。価格は、1500万円(平成27年度)、2100万円(平成28年度)である。博報堂プロダクツも170万円(平成27年度)のウエブサイトを制作したことになっている。
博報堂の最高責任者である戸田氏は、このあたりの事情を把握しているのだろうか。金額が大きいだけに、自分の名前で請求が起こされていることを、もう一度認識すべきだろう。
大変な疑惑が掛かっているのは、次に紹介する黒塗りの情報公開資料だけではない。
2016年12月15日 (木曜日)

筆者とA氏は、13日、自由党の森裕子参議院議員を新潟地検に再度告発した。還付金詐欺の疑いがあるからだ。
読者は、政治献金の還付制度をごぞんじだろうか。政治家が長を務める地元の政党支部へ、有権者が政治献金を行った場合、所定の手続きをすれば、寄附した金額の30%が還付される。すなわち税務署から献金者の手元に還付金が戻ってくるのだ。
たとえば100万円寄附すると、そのうちの30万円は還付される。
森氏はこの制度を利用して、自分で自分の政党支部へ献金を行い、還付を受けていたのだ。自分で自分の政党支部へ献金したわけだから、そのお金は全部自分で使える。それに加えて、還付金も自分の懐に入る。
還付金制度は租税特別措置法の41条18・1で定められているが、例外として、「その寄付をした者に特別の利益が及ぶと認められたものを除く」と定められている。つまり森氏がやったことは違法行為である。
筆者とA氏は、森議員がこの方法で還付金を受け続けていたとして、今年の8月に森氏を新潟地検に刑事告発した。9月になって新潟地検はそれを受理した。森氏の寄付額は次の通りである。
◇2015年度分は約600万円
2009~11年度:2190万円(読売新聞、2013年4月24日電子版)
2013年度:600万円
今回、再告発したのは、11月に公開された最新の政治資金収支報告書で明らかになった2015年度分である。金額は605万120円である。
森氏が寄付金の控除を受けたことを示す証拠は次の通りである。
なお、8月に告発した際には、2014年度分の115万円を含めていたが、これについては、その後、還付が確認できなかったので取り下げた。
新潟日報は、筆者らの再告発を次のように報じている。

執筆者:本間龍(作家)
10月24日に続き、今月12日に参議院議員会館において行われた「国民投票法のルール改善を進める会」に出席した。同会はジャーナリストの今井一氏が中心となり、国民投票法のメディア規制を検討しようと立ち上げられた会だ。
今井氏をはじめ、堀茂樹(慶大教授)、井上達夫(東大教授)、田島泰彦(上智大教授)、南部義典(元慶大講師)、宮本正樹(映画「第九条」監督)の各氏や桜井充参院議員も出席して議論を行なった。
そこで国民投票の運動やキャンペーンに費やせる金額に上限を設けるべく国民投票法を改正すべきという点で一致、年明けには各党議員に働きかけ、超党派の議員連盟を設立して法改正を目指すことになった。
◇不可欠な国民投票におけるPR活動の公平性
自民党を中心とする改憲勢力が衆参の3分の2以上を占める状況となっている現在、国会での憲法改正発議が現実味を増していることは間違いない。発議が実現すればいよいよ国民投票となるが、2007年にその根拠となる国民投票法が整備された。
しかし、先の英国でのEU離脱を決めた国民投票をはじめ世界各地の選挙や国民投票を取材してきた今井氏は、現在の投票法におけるメディア規制の緩さが気になっていたという。
具体的にいうと、現在の法律におけるメディア規制は、投票期日14日前から投票日までの、国民投票運動CM(テレビCM)の規制(国民投票法105条)ただ一つしかない。つまり、投票期日15日前まではどれだけCMを打っても構わないし、新聞や雑誌などの活字媒体には一切制限がない。
これは、現行法制定当時、主要メディアの中でテレビCMの影響力が一番強いと認識され、大量のスポットCMが投票日まで放送されるのは、国民の健全な判断に支障を来たす恐れがあるとされたための規制だ。
しかし、インターネットが発達した現在、これには様々な抜け穴が考えられる。一度CMが流れてしまえば、それらはあっという間にネットで共有される。たとえ14日前からテレビスポットが禁止されても、映像はネット上で流され続けるから、禁止の意味も薄らいでしまう。
また、広告展開における金額の制限も一切ないから、カネを持っている方が好きなだけ広告を打ててしまう。私が特に気になるのはこの点だ。なぜなら、ここでも電通が大きく関わってくるからだ。
◇ 巨額のPR費で世論誘導
改憲勢力筆頭の自民党の広報担当は電通と決まっているから、もし国民投票の実施が決まれば、改憲勢力のPR担当は電通ということになる。全てのメディアに対し圧倒的な支配力を持つ電通が改憲勢力側に立つということは、護憲側には大変な脅威なのだが、当然ほとんどの護憲側の人々にはその恐ろしさが分かっていない。
電通が改憲側である(電通自体はどちらでもいいのだろうが)時点で、広報宣伝におけるとんでもないハンディが生じているのだ。
現行の国民投票では衆参選挙と同様、基本的な選挙広報費は国から支給されるが、そのほかにも各政党や団体が自ら支出する資金がある。例えば、今夏の参院選における公営選挙予算総額は約66億円だった。
また、各党の政治資金収支報告書によると、前回の参院選(2010年)では、選挙広報費として民主党は48億、自民党は21億円を使っていた。今夏は自民党政権下だからこの金額は恐らく逆転しているだろうが、いずれにせよたった17日間の選挙運動にこれだけの金額が投入されているのだ。電通や博報堂をはじめ、各メディアにとって大きな特需であることは間違いない。
そして国民投票の場合、投票期日は国会発議後60〜180日以内とされているから、投票運動の長さは衆参選挙の比ではない。
そしてもし憲法改正が発議されれば、自民党を中心とする改憲勢力はここぞとばかりに巨額の資金を投入し、その豊富な資金を縦横に使って電通が「改憲賛成プロパガンダ」を展開するのが目に見えている。護憲勢力は野党や市民団体が中心だから、資金面では最初から太刀打ちできない。
さらに、各メディアのシェアナンバーワンである電通が、あらゆるメディアの一番良い場所で「改憲YES」広告を全開するのだから、その影響力はとてつもないものになるだろう。政権御用達の秋元康氏率いるAKBなどが「改憲YES!」などと歌うCMが怒涛のように流れるなど、想像するだに気持ちが悪くなる。
◇広告費に上限を設置するべき
広告市場における「良い場所」とは、テレビCMで言えば視聴率の高いゴールデンタイムのCM枠のことだ。電通はテレビ各局におけるゴールデンタイムCM枠を一番多く保有しているから、同じ金額を発注しても、良い場所で放映される可能性が高い。逆に他の代理店では、昼間や深夜等の視聴率の低いCM枠になってしまうのだ。
そしてこれは、新聞や雑誌の広告面にも当てはまる。電通の媒体支配力とは、それほど強大なものなのだ。そこに衆参選挙とは比べ物にならないほどの巨額資金が流れ込んだら、その影響力は甚大なものとなるだろう。
そうした危険性を少しでも払拭するためには、あらかじめ広告に使用できる金額の上限を決めておく(キャップ制)しかない。それでも電通の優位性は変わらないが、少なくとも資金力のハンデを小さくすることが出来る。
来るべき国民投票において広告資金の多寡で国民の判断が左右されないよう、きちんとした法改正に向かって尽力したいと思っている。また、いずれにせよ巨額の税金が投入されることは間違いないので、本欄でも引き続き報告したい。

メディア黒書で既報したように文部科学省は、平成27年度と28年度に「日本人の海外留学促進事業」(総額で約1億6000万円)の計画の中で、合計4件のウエブサイト制作を発注している。受注したのは、博報堂、博報堂プロダクツ、バズルの3社である。
受注年度、受注社、受注額は次の通りである。
【平成27年度】
博報堂:1500万円
博報堂プロダクツ:170万円
パズル:160万円
【平成28年度】
博報堂:2100万円
これらの記述の裏付けは、行政事業レビューシートである。その実物も提示しておこう。
わたしがこのレビューシートを公表したのは、情報公開請求したこのプロジェクトの見積などを、文部科学省が黒塗りで隠したからである。肝心な部分を隠している。資金疑惑があると直感した。そこで他のルートで取材したのである。出てきた資料が上記のものだ。
◇博報堂への質問状
この問題について、わたしは博報堂に対して質問状を提出した。最初に回答を、それから質問状を紹介しよう。
【回答】
お返事が遅くなりまして失礼いたしました。
お尋ねいただいた文部科学省様の件につきましては、委託されている広告会社として詳細をお答え申し上げる立場にはありません。
よろしくお願いいたします。
【質問状】
このほど入手しました政府の行政事業レビューシートによると、貴社に関して文部科学省から下記の支払いが記録されています。
【平成28年度】
印刷、発送費:2700万円
ウェブサイトの制作:2100万円
グラフィック制作:1100万円
動画制作費:400万円
ノベルティ制作:400万円
その他:600万円
事務担当者人件費:700万円
このデータを基に次の質問をします。
①印刷と発送費で2700万円になっていますが、どのような出版物を何部印刷され、誰に何部発送されたのでしょうか。
②ウェブサイト制作費が2100万円になっておりますが、完成したウエブサイトを教えてください。また、平成27年度にもウェブサイト制作費として1500万円が記録されていますが、平成28年度に制作されたものとは別のウエブサイトということでしょうか。
③グラフィック制作費が1100万円となっていますが、具体的な成果物を教えてください。
④その他として600万円になっていますが、内訳を教えてください。
月曜日の夕方まで回答いただくようにお願いします。
◇パズルは「機密事項」と回答
一方、パズルに対しては電話取材を行った。実際に同社が制作したウエブサイトを示すように求めたが、「機密事項」なので教えられないとのことだった。
結局、存在が明らかになっているウエブサイトは次の1件に過ぎない。
このウエブサイトによると、「日本人の海外留学促進事業」には多数の企業がスポンサーとして加わっている。スポンサーからの支援金がどう使われているのかも検証する必要がある。これは国の事業に位置づけられているからだ。
内閣府だけではなく、文部科学省でも博報堂がらみの資金疑惑が浮上したのである。
民主党の蓮舫氏(写真)らは、事業仕分けで一体何をしたのだろうか。肝心な部分をスルーしているのである。それとも広告代理店は、国策プロパガンダの実働部隊として特別扱いで、法外な出費にあえてメスを入れなかったのだろうか。
政治家としての資質が欠落している。

12月12日付けのビジネスジャーナルが、内閣府と博報堂の黒い金疑惑を暴いた黒薮執筆の記事を掲載した。これは、メディア黒書でも報じてきた問題で、新聞・テレビが凋落する状況のもと、裏舞台で発覚した疑獄事件である。
概要は次の通りである。2015年度のPR費として内閣府と博報堂は、年間で約6700万円の契約を結んだ。ところが請求額が新聞の公共広告分だけで20億円を超えていた。見積書は存在しない。どこから資金を調達したのかもよく分からない。
内閣府が博報堂へ支払ったテレビに関連するPR費に関しては、情報開示資料が黒塗りなので、明細はいうまでもなく、総額も分からない。
莫大な金額が、博報堂を通じて新聞社とテレビ局に流れている疑惑があるのだ。国策プロパガンダの謝礼なのか?
■ビジネスジャーナル:内閣府、博報堂へのCM発注額を「黒塗り」…発注額と契約金額に30倍の乖離、見積書
■メディア黒書の参考記事:内閣府は2015年度の広告費をどこから調達したのか、少なくとも5億200万円の出所が不明、新聞社にも疑惑、大疑獄事件の様相

新聞販売店の関係者から興味深い情報提供があった。悪意のない事件なので、店名も店主名も明かさないが、裏付け資料(始末書)もあり、複数の販売店主からの証言も取っているので一応、信頼性のあるニュースである。
昨年(2015年)の12月5日、神奈川県内のある新聞販売店が、誤って前日、4日付けの朝刊を一部の読者に配達したというのだ。
なぜ、前日の新聞を配達したのか?
答えは簡単で、店舗に積まれた「押し紙」を5日付けの朝刊と間違えたのだ。単純なミスである。こうした失敗は時々、起こっている可能性もある。なにしろ多くの新聞販売店には、程度の差こそあれ「押し紙」が搬入されるわけだから、注意して管理しなければ、配達する新聞を誤りかねない。
ちなみにこの店には、「押し紙」小屋がなかった。
新聞社の「押し紙商法」、広告代理店の「公費ぼったくり商法」と日本のマスコミには深刻な問題がある。日本の場合、欧米に比べて第3者機関の調査能力が極端に低いので、なかなかこれらの社会問題にメスが入らないが、このところインターネット・メディアの台頭で、少なくとも問題の所在は明らかになってきた。
メディア黒書は引き続き情報提供を希望する。
2016年12月10日 (土曜日)

携帯電話の基地局から約20メートルの地点で、筆者は「狂い咲き」の奇形タンポポを発見した。発見地点は、朝霞市岡3丁目11-1 。城山公園の近くにあるファミリーレストラン「ガスト」の駐車場だ。鉢に植えてあったものが、何者かに引き抜かれ、地面に横たわっているのを発見した。少し枯れていた。
基地局を所有する電話会社の名前は、コンタクトを取った後、メディア黒書で公表する。当然、基地局の撤去を要求する。
奇形タンポポは、全長1メートルほど。冬にもかかわらず黄色い花を付けている。
筆者は、奇形タンポポを元通りに直立にしてから、写真を撮った。それから発見場所の証拠を残すために、奇形タンポポと近景をビデオ撮影した。
「ガスト」の許可を得て奇形タンポポを自宅に持ち帰り、翌日、撮影の日付を立証するために、新聞をそばに置いて、再び写真撮影をした。
◇基地局設置を規制する条例制定を求めたが・・
この携帯基地局が稼働した2010年、筆者は朝霞市議会に対して基地局の設置を規制する条例案を制定するように請願書を提出した。しかし、市民ネットと共産党は賛成したものの、他の会派の反対で否決された。
それから6年。もっとも恐れていたことが現実になった。おそらくタンポポだけではなくて、近隣住民の人体の中でも、遺伝子の異変が起きているだろう。
条例制定に反対した市議らはこの事実をどう受け止めるだろうか。判断が完全に誤っていたのである。
請願書の全文は次のとおりである。拙著『あぶない! あたなたのそばの携帯基地局』(花伝社)の資料編から、請願書の全文を紹介する。

博報堂から自民党の政治資金団体である国民政治協会へ政治献金が支払われていることが判明した。政治資金収支報告書によると、2015年度の6月20日に115万円が、2016年度の6月20日にやはり115万円が国民政治協会へ支払われている。
献金の目的は不明だが、国の省庁から博報堂に多量の仕事を発注している事実があり、今後、その仕事の中身を徹底検証する必要がある。その中には、内容が不透明なものも含まれている。
たとえば次に示すのは、文部科学省と博報堂との間で交わされた「日本人の海外留学促進事業」の契約書と請求書である。博報堂は約8000万円を請求しているが、請求明細が黒塗りになっているので、この8000万円を何に使ったのかまったく分からない。
そこで筆者が別ルートで取材したところ、この事業は、2013年(平成25年)から開始されていることが分かった。このうち2016年度は次のような金の使い方になっている。
◇ウエブサイト制作が4件で3940万円
印刷、発送費:2700万円
ウェブサイトの制作:2100万円
グラフィック制作:1100万円
動画制作費:400万円
ノベルティ制作:400万円
その他:600万円
事務担当者人件費:700万円
2015年度にはウエブサイトがなんと3つも制作されている。制作者と金額は次の通りだ。
博報堂:1500万円
博報堂プロダクツ:170万円
バズル:170万円
ウエブサイトの制作だけで2年間、4件、3940万円である。
筆者は電話で文部科学省を取材した。印刷・発送費2700万円の中身について尋ねたところ、応えられなかった。日本郵政に入ったのか?現在、「成果物」を公表するように、情報公開請求を申し立てている。
また、バズルについても電話取材をした。「日本人の海外留学促進事業」のウエブサイトを制作したかどうかを質問したところ、記憶があいまいなので、調査してからす回答すると答えた。
1プロジェクトで4つのウエブサイトを制作したことになっているが、現在、確認できるのは1件だけだ。
◇蓮舫氏らによる事業仕分けの愚
民主党の蓮舫代表らは、民主党が政権の座にあった時代に、公費の無駄づかいにメスを入れるために、熱心に事業仕分けを行ったが、広告代理店からの過剰な請求は放置していたことになる。広告代理店による「ぼったくり商法」にはメスを入れなかった。
実は、この「商法」は、2009年ごろの郵政民営化の際にも大問題になって、総務省が調査報告書まで作成したのだが、それがまったく生かされていない。この時、問題になったのが博報堂の「商法」だった。日本郵政の幹部を接待づけにしていたのだ。
こうした腐敗を一掃しなかったために、後に博報堂はアスカコーポレーションなど民間企業でも類似した問題を起こしたのだ。政治家の責任は重い。
なお、メディア黒書が入手している博報堂と省庁との取り引きに関する書類は順次公表していく。SNSの時代である。無断拡散を歓迎する。
博報堂から自民党へ政治献金、深まる文部科学書と博報堂の闇、本当に必要なのか4件のウエブサイトに制作費・約4000万円

元博報堂の社員で作家の本間龍氏に、2016年5月にアスカコーポレーションが博報堂に対して起こした「15億円訴訟」の訴状を分析・評論してもらった。広告の専門家による連載の2回目である。1回については、12月5日付けの記事。
執筆者:本間龍(作家)
引き続き、アスカの博報堂に対する15億円訴訟の項目を検証してみよう。再掲するが、アスカが博報堂に起こした訴状の詳細は以下の通り。
1 情報誌制作費 7億7900万の過剰請求
2 撮影費 2億6400万 〃
3 タレント出演料 1億6600万 〃
4 アフィリエイト 1億8700万 〃
5 通販番組制作費・編集費 1億4700万 〃
6 PR活動費 895万 〃
7 企画・メディアプランニング費 3000万 〃
8 TVCM費 5300万 〃
9 新聞広告費 1100万円 〃
10 雑誌広告費 1700万 〃
11 ラジオ広告制作費 60万 〃
12 イベント費 2400万 〃
13 テレビ放映休止後の放映料 9700万 〃
14 ホームページ制作費 1300万 〃
15 通販番組受付業務費 4200万 〃
前回は8のTVCM費までを解説したが、その他で非常にいい加減さが目立つのが、12の「イベント費」だ。アスカは08年から12年まで年一回、メディア関係取引先を招いて「互礼会」というイベントを開催していて、その実施を博報堂に任せていた。
博報堂は、その請求金額総計に対し「博報堂営業管理費」10%を請求していたにも関わらず、アスカ側の了解のないまま「企画制作進行費」なる別項目を立てて二重請求がなされていた、とアスカ側に指摘されている。
◇福岡空港から中洲川端までが3万5000円?
またさらに細かいことだが。交通費の水増し請求も見破られている。「交通費(福岡市内)」として一式3万5000円という名目で費用を請求しているが、福岡空港から市内までの交通費が一式3万5000円もかかることはないことは明らかだ。
互礼会の会場(グランドハイアット福岡)はキャナルシティにあり、福岡空港から中洲川端までは地下鉄で一人260円(往復で520円)、中洲川端駅からキャナルシティまでは、タクシーでも1000円以内だからである。これなどはほとほと迂闊な例だと言えるだろう。
◇マージンを上乗せしてスポンサーに請求
さらに「連絡通信費・諸経費」という請求項目に対しては、そもそも「連絡通信費・諸経費」とか「制作・雑費」の内容自体が明らかではなく、全体の「運営関係費」という項目に詳細な細目が掲げられていながら、それらの細目の他に「連絡通信費・諸経費」という名目でさらに10万円近い費用が発生しているという。これなどは明らかに水増し請求をするための架空項目を後から作ったのだろう。
ちなみに「博報堂営業管理費」とは、見積(請求)金額全体にかかる博報堂のマージンを意味する。上記のようなイベントなら、会場のホテルや看板制作の施工業者、コンパニオン会社に対する支払い、そして実際のイベント実施を担当する地元のイベント会社に対する支払いなどが発生する。
博報堂はそれら全てをとりまとめる際、最後に博報堂のマージンを上乗せしてスポンサーに請求するのだ。これは全てのスポンサーに対して同様に行っている。
そこでアスカに対しては、博報堂の営業管理費は10%と取り決めてあったようだ。(パーセンテージはスポンサーによって異なる)しかしそれでは収益が低すぎて、大した儲けにならない。だから様々な項目を作っては請求金額の上乗せを図った様子が見えてくる。
◇即日の放送中止は困難な場合も
ただし、少々微妙な項目もある。13の「テレビ放映休止後の放映料」として、アスカ側がTVCMや通販番組の一斉中止を求めたのに全部を止められず、結果的に9000万円の過剰請求となったとの主張であるが、これはテレビ局との契約で即日全部停止とすることは困難な場合がある。
新聞ならば前日の深夜までに掲載中止と決めれば掲載されないが、テレビやラジオの場合は素材を数日前に搬入し、決められた時間に流れるよう機械にセットされているため、即日に反映することが難しい。
もちろん数日の間隔が空いていれば話は別だが、これは博報堂側のみの責任かどうか、難しいところだろう。
◇「博報堂営業管理進行料(10%)」と「進行管理・調整費用」の二重請求
しかし、最後の15「通販番組受付業務費」では、コールセンターの管理を委託された際の人数を水増しし、「博報堂営業管理進行料(10%)」を計上しているにもかかわらず、それとは別の「進行管理・調整費用」という項目もあったという。こちらは二重計上と疑われても仕方あるまい。
請求書を作る際(どこの業界でも似たようなものだと思うが)、個々の金額にほんの少しずつ利益を上乗せして請求することはあるだろう。しかしそれを承認されていない別項目でまとめて数字を立てては、すぐに上乗せがばれてしまう見本のような話ではないだろうか。
◇取引会社を欺く愚行
それにしても、よくもこれだけ問題が出ているものだと改めて驚愕する。2008年から博報堂の一社扱いとなって以降、次第に一件あたりの請求金額が増大していったのだが、せっかく得意先から信頼を得て全ての業務を任されていたのに、これではあまりに失礼なのではないかと思ってしまう。
個々の案件については博報堂側にも言い分もあるだろうし、アスカの見込み違いもあるかもしれない。しかし、かつてアスカの社長から全幅の信頼を得て大きな金額を頂戴していたのに、後からここまで巨額の過払いを指摘されるのは、博報堂側の体制や業務の進め方に問題があると言われても、仕方がないのではないか。
全体を俯瞰して見えるのは、博報堂の担当者が過度に利益を追求し、得意先のチェックの甘さにつけ込んで過剰な請求を行なっていた様子だ。前回や上記の内容は、広告代理店の営業経験者なら、誰がみてもおかしいと思うだろう。しかし、電通事件と同様、広告業界で食べている人間は、博報堂との関係を慮って誰もこの件に関して発言していない。しかし、不自然な物は不自然だと、きちんと言うべきだ。
私は電通事件に関しても厳しい発言を繰り返しているが、だからと言って博報堂の味方というわけではなく、全て是々非々で考えている。電通の組織的犯罪行為に比べて、この案件はいち営業担当者の暴走だと思いたいが、もし他にも似たような案件があるなら、今後も積極的に検証して発言していきたい。

内閣府と広告代理店、それに新聞社に重大な疑惑がかかっている。
「平成27年度政府広報国内予算の執行状況」と題する内閣府の文書によると、2015年(平成27年)度における内閣府のメディア向け予算執行額は43億1500万円だった。ところが電通や博報堂など広告代理店各社が内閣府に請求した金額の合計は、筆者が『週刊金曜日』や『ZAITEN』に記事を書く際に集計したところ、予算執行額をはるかに上回る48億1700万円だった。両者の差異は、5億200万円である。
この5億200万円の中身は何か?このお金はどこから調達されたのか、出所が分からない。
これらの金は、広告代理店を通じて、新聞広告やテレビCMの費用として新聞社やテレビ局に流れ込んでいる。
問題が発覚した発端は、博報堂と内閣府の間で交わされた契約書の年間契約額が約6700万円しかないのに、博報堂が20億円を超える新聞広告代金を請求していた事実が発覚したことである。次に示すのがその証拠だ。
■裏付けの証拠となる請求書と契約書PDF(27ページに契約額が明記されている)
◇新聞広告のケースを検証する
「平成27年度政府広報国内予算の執行状況」によると、内閣府が新聞広告として支払いを執行した額は23億6500万円である。
ところが新聞広告に対する請求を博報堂からの請求書も含め、全広告代理店からの請求書を合計したところ、内閣府の執行額は27億2204万円(ただし、博報堂のテレビCM分はまったく不明で含まれていない)。執行額を3億5700万円も上回っている。
差異にあたる3億5700万円の資金源が分からない。博報堂がこの3億5700万円を受領せずに、収入として計上していれば、粉飾決算である。受領していれば、出所不明な金を受けたことになる。
ひとつの可能性として考え得るのは、メディア対策の「機密費」からの支払いである。実際、博報堂が内閣府へ送った請求書は、発行日が空欄になっている。発行日を空欄にすることで、27年度の予算とは別の財源から、支払いを履行する計画が最初からあった可能性が高い。
◇元検事・松田昇氏の博報堂への天下り
冒頭で述べたように、こうした支払いパターンは、新聞広告を媒体とした支払いだけではなく、メディア全領域に及んでいる。繰り返しになるが、2015年度の支払い執行の総額が、43億1500万円しかないのに、請求額が48億1700万円となり、差異の5億200万円をどこか秘密の財源から調達したと考えなければ辻褄があわない。
ちなみに内閣府によると、博報堂は新聞広告の請求書を、年度末にまとめて送ってくるという。今年度も同社は広告を制作しているが、請求書は現段階では、1枚も到着していないという。
これはロッキード事件を上回る疑獄事件である可能性が高い。
博報堂に再就職(広義の天下り)している元最高検察庁の検事、田中角栄を追いつめた正義の味方、辣腕、松田昇氏の出番である。資料は、メディア黒書が提供する。





