2016年10月31日 (月曜日)
NTTドコモが住民に対して説明会、住民の命よりも企業の利益を優先、基地局設置工事の続行を宣言
NTTドコモと東京板橋区小豆沢の住民たちの間で起きている携帯基地局の設置をめぐるトラブルで、NTTドコモ側は、30日、住民説明会を開いた。当初、NTTドコモ側は、戸別に1対1で説明をする方針だったが、住民たちの要望に応えて、団体での説明に応じた。
筆者は、住民側からの要請に応じて、説明会に参加した。
NTTドコモ側の説明には事実と違っていることや、「企業秘密」を理由に大事なことを説明しない場面もままあった。動画に撮影しているので、準備ができしだいにインターネットで公開したい。利潤の追求しか頭にない、電話会社の論理がよく分かる。
クライアント企業が博報堂社員を刑事告訴 アスカコーポレーション所有の電飾機器窃盗容疑
【MyNewsJapan】化粧品通販のアスカコーポレーションは10月28日、自社のPR業務を統括していた博報堂の現役社員を、博多署・福岡県警・福岡地検に、刑事告訴した。告訴状によると、罪名は窃盗罪。この社員は、アスカが所有するイルミネーション用LED電飾機器を、無断で佐世保市のテーマパーク・ハウステンボスに譲り渡した疑いがある。
電飾機器は2010年暮れ、福岡市の大濠公園で開かれたイルミネーションイベントを前に、特別協賛企業のアスカが約1600万円で購入。翌年、アスカは福島市でもこれを使い同イベントを開いたが、その後、行方が分からなくなっていた。
しかし今年になってアスカが調査したところ、ハウステンボスの倉庫で自社の電飾機器を発見。アスカの代理人弁護士がハウステンボスに事情を確認したところ、博報堂社員から電飾機器を譲り受け約28万円を博報堂の下請け会社に支払ったことが分かった。コンプライアンスの劣化に歯止めが掛からない博報堂。告訴状が受理されれば捜査当局が動く。(続きはマイニュースジャパン)
部数激減の新聞業界のタブー、大量「残紙」で部数水増しモデル崩壊…残紙率70%も
【Business Journal 】10月26日付当サイト記事『朝日新聞、4年間で発行部数105万減の衝撃…新聞業界、存亡の危機突入へ』では、新聞の発行部数の減少に歯止めがかからない実態とともに、「残紙」をめぐる新聞社と新聞販売店のビジネスモデルを紹介した。今回は、その残紙の実態について、具体例を取り上げながらより詳細を紹介していく。(続きはビジネスジャーナル)
日本広告審査機構(JARO)に対する取材申込みの回答が博報堂広報部から送られてきた
日本広告審査機構(JARO)という団体をご存じだろうか。ウエブサイトによると、この団体は、「『悪い広告をなくし、正しいよい広告を育てたい』という広告界の念願で、広告主や新聞社、出版社、放送会社、広告会社それに広告制作会社など広告に関係する企業が自ら集い、昭和49年10月に誕生した民間の広告自主規制機関」である。
そして「問題のある場合は広告主へ広告の改善を促してい」るのだという。
事務局長は、博報堂から出向している井尻靖氏である。九州支社長などを歴任した方である。
先日、この日本広告審査機構に対して取材を申し入れたところ、不思議なことに博報堂の広報部から断りのメールが来た。取材の申入書が井尻事務局長宛になっていたとはいえ、日本広告審査機構へ送った書面の回答が、博報堂の広報部から返ってきたのである。
参考までにその書面を紹介しておこう。
新聞社の担当員との会話を録音し始めた新聞販売店主ら、「押し紙」を断った決定的証拠が続々と
新聞販売店の経営が急激に悪化している。知り合いの販売店主に話を伺ったところ、搬入部数の3割から4割が「押し紙」になっている販売店はざらにあるとのことだった。新聞社によっては、6割、7割のケースもある。
「紙(押し紙)を切ってくれと、新聞社に要求しても、改廃されることはなくなりました。改廃すると後継者がいなくなり、自社で販売店を管理せざるを得なくなるからです。実際、そのような店が増えています。ですから紙を切るように交渉する販売店主が増えています。それ以外に経営を維持できなくなっているのです」
朝日新聞、4年間で発行部数105万減の衝撃…新聞業界、存亡の危機突入へ
新聞の発行部数の減少に歯止めがかからない――。
9月に公表された新聞のABC部数(日本ABC協会が監査する部数)によると、朝日新聞が1年間で約33万部、毎日新聞が約19万部、読売新聞が約14万部減っていることがわかった。2016年8月度の新聞発行部数と前年同月比は次の通りである。
新聞の衰退はかねてから指摘されてきたが、「読売:1000万部、朝日:800万部」の時代は幕を閉じ、なおも没落の一途をたどっている。
その背景には、インターネットの普及や新聞に対する信頼感の喪失などがあるようだ。(続きはBusiness Journal )
2016年10月25日 (火曜日)
高齢者施設の直近に設置した携帯電話基地局をめぐり、NTTドコモと住民がトラブル
東京都板橋区の小豆沢で、NTTドコモと住民の間で携帯電話の基地局設置をめぐり、トラブルが発生している。基地局は、すでに設置が完了しており、機械類の調節が行われた後、稼働する予定になっていた。
ところが周辺住民が基地局から放射されるマイクロ波の危険性を知って、反対運動をはじめた。23日の日曜日には、基地局近くの集会所で、電磁波問題の専門家らを講師に学習会が開かれ、約30名の住民が参加した。
特に基地局が設置されている賃貸マンションから20メートルの地点にある区立高齢者住宅(けやき苑)の住民たちが不安を訴えている。けやき苑の住民の一部は、ベランダ側からマイクロ波の直撃を受けることになる。
また、基地局から約150メートルの地点には児童施設があり、幼児たちもマイクロ波の直撃を受けることになる。
NTTドコモは、練馬区でも住民との間でトラブルを起こしている。過去には、目黒区や世田谷区でも、住民パワーの前に基地局の設置を断念した経緯もある。
マイクロ波の危険性が認知されるにつれて、分譲マンションへの設置はかなりハードルが高くなっており、反対運動が起きにくい賃貸マンションや老人ホームが狙われるケースが増えている。
PR業務だけではない、やらせ映画から原発まで、多岐にわたる博報堂に対する疑問
3・11の復興に想像以上の利権がからんでいるようだ。ひらたくいえば、東北の悲劇を逆手に取って、ビジネスを展開する一部の企業が被災地へ乗り込んだようだ。
メディア黒書で特集している博報堂も例外ではない。原発関連の情報を収集していたところ、幾つかの情報が寄せられたので紹介しておこう。
◇日本原子力協会
まず、博報堂は原発関連の事業にも関心を示しているようだ。実際、JAIF(一般社団法人 日本原子力協会)の会員名簿に博報堂の名前がある。
会員社になった目的は不明だが、ひとつには、原発関係の広告営業を有利に展開しようという魂胆があるのではないか。原発と広告の関係については、元博報堂の社員・本間龍氏が著した『原発プロパガンダ』(岩波新書)に詳しい。電力会社から莫大な広告費が広告代理店に流れ、原発プロパガンダを展開している実態が、克明に記録されている。
7段広告を15段で請求の疑惑、3・11からの「復興」をテーマにした政府広告で
今年(2016年)の3月10日に、岩手日報、河北新報、福島民友、福島民報の4紙に、被災地からの復興をPRする全面15段の政府広報が掲載された。制作料と掲載料は、1225万8702円。請求書の発行元は博報堂である。
この広告について調査したところ、不透明な部分が多いことが分かった。
既に述べたようにこの広告は、全面15段である。しかし、実際に政府広報になっているのは、下の7段だけで、上の8段は、「復興」というテーマこそ同じだが、各地方紙の制作になっている。たとえば福島民友に掲載された広告の場合、上の8段スペースには、「企画制作/福島民友新聞社広告局」のクレジットがあり、下の7段スペースに「政府広報/復興庁」のクレジットがある。
実際、請求書によると、版下の制作費(原稿料と製版料)に関しては、博報堂は下の7段分しか請求していない。
これを逆説的に考えると、当たり前のことだが、上の8段分の制作は福島民友が行い、自分で政府に請求したことになる。
2016年10月20日 (木曜日)
森裕子議員に対する告発状の受理をめぐり幼稚な「検察謀略論」が飛び交う
新潟地検が森裕子参議院議員に対する告発状を、新潟知事選が行われている時期に受理したことに関して、新潟地検による謀略論が飛び交っている。
たとえば、「新潟に新しいリーダーを誕生させる会」の共同代表で新潟国際情報大学国際学部教授の佐々木寛氏は、同会の内部ニュース(10月5日付け)で、次のように書いている。
2016年10月18日 (火曜日)
新潟地検が受理した森裕子氏に対する告発状、中身は政治献金の還付金制度悪用の手口に対する告発
新潟地方検察庁が自由党の森裕子氏に対する告発状を受理した。これについては、メディア黒書で既報したが、告発の中身につてはまだ触れていないので、ここで簡単に説明しておこう。『新潟日報』にも記事が掲載されているが、初めてこの事件にふれる読者には、何が問題なのかが秩序だてて記述されていないので、よく理解できないからだ。
この告発は、私とA氏の共同で行った。共同で調査して、A氏が告発状を作成した。
博報堂の事件の争点、騙されたことに気づいた後も、アスカに未払金の支払い義務は生じるのか?
騙されてお金を支払い、しかも、そのお金を支払うことを書面などで確約した後になって、騙されていたことに気づいた場合、騙された側に支払い義務はあるのだろうか?
博報堂とアスカコーポレーションの裁判では、この点が争点のひとつとなっている。現在、両者のあいだに3件の裁判(博報堂が原告のものが1件、アスカが原告のものが2件)が提起されているが、このうち、博報堂が起こした「6億円」訴訟では、この点が最大の争点になりそうだ。
既報したように、博報堂は昨年の秋、アスカに対して約6億1000万円の未払金の支払を求める裁判を起こした。この金額は、博報堂が請け負ったPR業務から生じた未払金である。未払金は、一次的に経営が悪化したためである。
博報堂は、未払金の回収を確実に進めるために、アスカに対して分割支払いの覚書を作成させたり、支払い計画を提出させたりした。
ところが博報堂が提訴した後、アスカが博報堂との過去の取引を精査したところ、疑惑が次々と浮上したのである。「6億円訴訟」の請求項目には入っていないが、最も分かりやすい不正の典型としては、テレビCMを制作するに際して、博報堂がアスカに対して提示した番組提案書に、改ざんした視聴率を記入して、番組枠を買い取らせていた事件である。この事件を見るだけでも、博報堂の悪質さが想像できるだろう。(事件の構図については、次の記事を参照にしてほしい)
「押し紙」問題に取り組む人々へ「黒薮」名の成りすましメール、現代の社会病理
「黒薮」の名前で成りすましメールが発信されている。メールの特徴は、2点ある。
①全文が英文で書かれていること。差し出し人に「黒薮」の名が入っているものと、メディア黒書のアドレス「xxmwg240@ybb.ne.jp」が入っているものがある。両方とも表示されているものもある。
②メールが不特定多数の人々ではなく、おもに「押し紙」問題に取り組んでいる人々に特定して送られていることである。
②について言及してみよう。
15億円訴訟で博報堂が答弁書を提出、過去データの流用など疑惑に対する具体的な見解を避ける
アスカコーポレーションが博報堂に対して、起こした裁判(不当利得返還請求事件)で、11日、博報堂から福岡地裁へ答弁書が提出された。
※両企業の間では、3件の訴訟が起きている。
①博報堂(原告)がアスカ(被告)に対して、約6億1000万円の未払金を求めるもの。東京地裁。
②アスカ(原告)が博報堂(被告)に対して約15億3000万円の過払い金の返還を求めるもの。福岡地裁。
③アスカ(原告)が博報堂(被告)に対してテレビCMなどの番組提案書の無効を求め、約47億9000万円の返還を求めるもの。福岡地裁。
今回、博報堂の遠藤常二弁護士らから提出されたのは、②の「15億円」訴訟の答弁書である。博報堂がメディアに対して頑なに取材を拒否してきただけに、筆者は、特別な関心をもって書面を読んだ。
「押し紙」を排除したときの毎日新聞の販売収入は年間でマイナス259億円、内部資料「朝刊 発証数の推移」を使った試算
最近、再びクローズアップされているのが「押し紙」問題である。あるいは新聞の偽装部数問題である。新聞史の中で、現代の動きを捉えると、第3波が始まっているといえよう。
第1波は1980年代の初頭。5年間にわたり共産党、公明党、社会党の3党が共闘して、国会の場で、新聞販売問題の追及を展開した。質問回数は、実に15回に及んだ。
第2波は2007年、読売の「押し紙」政策を認定した真村裁判の判決が最高裁で確定した時期である。この時期、雑誌が盛んに「押し紙」問題を取り上げた。が、読売が週刊新潮と筆者に対して、名誉毀損裁判を提起したのを機に、ぴたりと第2波がやんだ。
※読売は真村裁判が「押し紙」を認定したとする主張を否定している。次の記事を参照にしてほしい。
【参考記事】新聞の偽装部数「押し紙」を考える集会の講演画像が完成、江上武幸弁護士が真村裁判を語る
この裁判には、喜田村洋一・自由人権協会代表理事が読売の代理人として登場して、歴史的に見ても読売、1部も「押し紙」は存在しないと堂々と主張した。
第3波は、今年の2月に朝日新聞の記者が日本記者クラブで、公取委の杉本和行委員長に「押し紙」問題について質問したのを機として起こった。
アスカの業務を麻痺させた博報堂の変則的な金銭請求方法、郵政事件の検証も不可欠
博報堂とアスカコーポレーションの係争で、鍵を握る博報堂の営業マン・清原亮一(仮名)氏の陳述書を閲覧した。9月15日付けのこの陳述書は、2015年秋に博報堂がアスカに対して起こした約6億1000万円の未払金を請求する訴訟のなかで作成・提出されたものである。
興味深いことに、この陳述書は、メディア黒書が指摘してきた両企業の取り引き形態をおおむね認めている。メディア黒書では、アスカの南部社長と清原氏が直接にPR活動について話し合い、業務内容を決めていたと報じてきた。
陳述書の冒頭で清原氏は、次のように述べている。
当社と被告との間の広告取引は、全て、代表取締役である南部昭行氏(以下、「南部社長」と言います)から直接了承をいただいて進めてきたものであり、当社の請求が過剰・不当ということはあり得ないですし、覚書や債務承認契約の効力に問題はありません。
南部社長から「直接了承」を得ていたから、アスカは未払金にあたる約6億円を支払うべきだという論理である。
博報堂がアスカから訴えられた64億円過払い訴訟で分かった、大手広告代理店「騙しの手口」――手抜き制作、視聴率改ざん、CM間引き、架空請求…
広告代理店による騙しの手口が明るみに出はじめた。電通が先月、デジタル広告の掲載料金を水増請求していた件で記者会見を開いて謝罪したが、業界2位の博報堂も今年5月と8月、化粧品・自然食品の通販会社アスカコーポレーション(本社・福岡市、以下アスカ)から、過払い金として約64億円の返済を求める2件の訴訟を起こされていたことがわかった。
請求項目は、通販情報誌の制作で過去データを流用し手抜きしていた問題から、テレビCMなどの番組提案書の放送枠にビデオリサーチの視聴率を改ざんして書き込んだ問題、1508件のテレビCMを「間引き」した疑惑まで、多岐にわたる。
放送しなかった通販番組についても放送料を請求したり(架空請求)、縦枠の新聞広告に横枠用の広告を制作し、そのまま掲載してしまうといった低レベルの問題も発覚。アスカから膨大な量の放送確認書(2010~2014年)を入手して精査した筆者が、「不正のデパート・博報堂」の実態を詳報する。【続きはマイニュースジャパンで】
新聞の偽装部数「押し紙」を考える集会の講演画像が完成、江上武幸弁護士が真村裁判を語る
10月2日に東京都板橋区の板橋文化会館で開かれた「押し紙」問題を考える会の記録動画が完成した。今回、紹介するのは、「押し紙」の説明(黒薮)と江上武幸弁護士の講演である。
江上弁護士は、真村裁判の経緯について話した。この裁判は単に読売の販売政策が争点になっただけではなく、ひとりの販売店主を14年間も法廷に縛り付けた事実があり、今後、人権問題の観点から長期に渡る検証課題になりそうだ。
また、読売の滝鼻太郎広報部長は、自社の「押し紙」政策を否定(下の記事を参照)しており、この点についても、真村裁判の判決に照らし合わせた再検証が不可欠になっている。
『紙の爆弾』が「郵便不正事件の真相『不正DM』利用を手引きした『博報堂』」と題するルポを掲載
7日に発売の『紙の爆弾』が、「郵便不正事件の真相『不正DM』利用を手引きした『博報堂』」と題するルポを掲載している。
郵便不正事件とは、「2009年に大阪地方検察庁特別捜査部が、障害者団体向けの郵便料金の割引制度の不正利用があったとして、障害者団体・厚生労働省・ダイレクトメール発行会社・広告代理店・郵便事業会社等の各関係者を摘発した郵便法違反・虚偽有印公文書作成事件」(ウィキペディア)である。
博報堂の関係者もDMの発行会社に対して営業を行った。現在、博報堂と係争中のアスカコーポレーション(本社・福岡市、以下、アスカ)も、DMの使用を勧誘されたという。名刺が残っている。この事件は、アスカの地元、福岡を中心に展開したのである。
ベスト電器をはじめとする多数の企業関係者のほか、博報堂エルグの執行役員も逮捕された。有印公文書偽造で厚生労働省の元局長・村木厚子氏らは逮捕後に無罪となり、逆に担当検事の前田恒彦氏らが最高検察庁に逮捕された。これも謎が多い事件だ。
結局、この事件は真相が完全に解明されないまま消えてしまった。
博報堂が東京・福岡の「渡航費」として165万円を請求、暴露される広告代理店による過剰請求問題
先月、電通が自社のPR業務の中で過剰請求があったことを認めたのを機に、広告業界の闇が輪郭を現しはじめている。
周知のように、ウェブサイト『ビジネスジャーナル』(8月25日)が、博報堂と係争中のアスカコーポレーション(以下、アスカ)・南部昭行社長へのインタビューを掲載した。この中に博報堂による請求の水増しについて次のような質問と回答がある。
---具体的には、どのようなかたちで水増しが行われていたのでしょうか。
南部 たとえば「渡航費」という部分です。東京から福岡までの出張経費が渡航費として1回100万円以上の単位で請求されていました。ほかの取引先は、そのようなことは一度もなかったので、びっくりしました。もちろん、そうした費用を請求するなどという話は事前になく、正直呆れました。《全記事》
この件に関して、筆者が取材したところ、「渡航」に関連した請求に複数の疑惑があることが分かった。
アクセスジャーナルが博報堂事件の連載を開始
アクセスジャーナルで、博報堂事件の連載が始まった。その背景には、9月23日に電通が記者会見を開き、自らの過剰請求を認め、大手広告代理店による不正請求が氷山の一角である可能性が高まった事情があるようだ。
博報堂事件の発端は昨年の秋、博報堂がアスカコーポレーション(以下、アスカ)に対して、約6億1000万円の未払い金を請求する裁判を起こしたことである。これに対してアスカは博報堂が過剰請求をしていたとして、今年に入り2件の裁判を起こした。賠償請求額は総額で約64億円。この中には、視聴率の偽装を根拠に番組提案書の無効を求めるものも含まれている。
アスカ側は積極的に情報を開示しているが、博報堂は取材を拒否している。
内閣府に対して情報公開請求、「博報堂が内閣府に送った請求書の全部」、「テレビCMの放送確認書の全部」
筆者は内閣府に対して2件の情報公開を請求する文書を3日に送付した。公共広告に投じられる「税金」が、広告代理店・博報堂に不当に大きな規模で流れている疑惑があり、調査する必要があるからだ。
内容は次の通りである
2016年10月03日 (月曜日)
【臨時ニュース】新潟地方検察庁が森ゆうこ議員に対する刑事告発を受理、マネーロンダリングの疑惑
【臨時ニュース】
新潟地方検察庁が、森裕子氏に対する刑事告発を受理した。この事件は、今年の6月にメディア黒書で紹介した次の記事で指摘した類である。
■一市民を提訴した森裕子参院議員候補が過去にマネーロンダリング、政治資金収支報告書で判明
その後、A氏と黒薮の連名で東京地検特捜部に刑事告発を行った。しかし、特捜部が不受理を決定したので書面を修正し、今度は新潟地方検察庁に書面を提出した。
3日の午後、A氏の自宅へ、新潟地方検察庁から刑事告発を受理したとの連絡があった。同庁は捜査に入る。
森氏は2013年に市民に対して名誉毀損裁判を提起して敗訴。その後、A氏と筆者が裁判の検証や政治資金収支報告書の精査を行う中で、マネーロンダリングの疑惑が浮上。刑事告訴となっていた。
風化せぬ読売・真村事件、ひとりの販売店主を14年間も法廷に立たせた事実をどう評価するのか
読売新聞の販売政策が争点となった真村裁判が始まったのが、2002年だから、今年で14年になる。裁判は先日、ようやく終わった。この事件には、読売から3件の裁判を起こされたわたしを含めて、さまざまな人々が登場する。
読売側の弁護団も、初期とは完全に入れ替わった。途中からは、喜田村洋一自由人権協会・代表理事も東京から福岡へかけつけ、読売のために働くようになった。
読売は、弱小のYC広川を経営する真村氏を相手に必死の戦いを繰り広げたのである。
10月2日、「新聞の偽装部数『押し紙』を考える」と題する集いが、東京板橋区の板橋文化開会で開かれ、真村弁護士団の江上武幸弁護士が真村事件について講演した。
「内閣府広報費」開示は“黒塗り”だらけ、本日発売の『ZAITEN』が報道
本日、発売の『ZAITEN』(財界展望社)に、広告代理店関連の記事が2本掲載されている。
一本は、筆者(黒薮)が書いた記事で、タイトルは「広告代理店に気を遣う行政の異様 『内閣府広報費』開示は“黒塗り”だらけ」。これは博報堂が内閣府に請求した公共広告とCMの代金にさまざまな疑惑がある点を指摘したものである。
もう一本は、元博報堂の社員で、『原発プロパガンダ』(岩波新書)の著者・本間龍氏の執筆で、タイトルは、「公共広告もエージェントが差配 電通・博報堂の『新型メディア支配』。
『ZAITEN』は全国の書店で販売されている。
2日に「押し紙」を考える全国集会、江上武幸弁護士が読売裁判の14年を語る
明日(10月2日)に、「押し紙」問題を考える全国集会が開催される。集会では、江上武幸弁護士が読売裁判について講演する。
読売裁判は2002年に始まり、先日、ようやく終結した。この間、筆者(黒薮)を含む、多数の人々が事件にかかわった。筆者だけに限っても、4件の裁判と、1件の弁護士懲戒請求(対象弁護士は、読売の代理人・喜田村洋一自由人権協会代表理事)を経験している。
また、パネルディスカッションでは、江上弁護士の他、評論家の天木直人氏、行橋市議の小坪慎也氏がメディアについて意見を述べる。
場所:板橋文化会館(大会議室・東京都板橋区)《地図》
日時:10月2日(日) 午後13時開場、13:30開演
入場は無料
詳細は、次のリンク先で。