【ABC部数の検証】④、広島県府中市における読売新聞の不自然な部数固定、7年間に渡って変化なし、広告主の不信感の温床
ABC部数の地区別検証の第4回である。
読者は、次に示す広島県府中市における読売新聞のABC部数が何を意味しているか分かるだろうか?
2014年4月:5679部
2014年10月 :5679部
2015年4月 :5679部
2015年10月 :5679部
2016年4月 :5679部
2016年6月 :5679部
2017年4月 :5679部
2017年10月 :5679部
2018年4月 :5679部
2018年10月 :5679部
2019年4月 :5679部
2019年10月 :5679部
2020年4月 :5679部
2020年10月 :5679部
ABC部数は、日本ABC協会によると新聞社が販売店に販売した新聞の部数である。一方、新聞社によると、販売店が新聞社から買った新聞の部数である。どちらの言い分が正しいにしても、取引部数がロックされた状態が7年も続いたことになる。広告主がこの事実を知れば、不信感をいだく温床になりかねない。
ちなみに広島県全域における読売新聞の部数は、次に示すように激減している。
2014年4月 :129,979部
2020年10月: 98,088部
興味深いことに府中市にあるYC(読売新聞・販売店)を調査したところ、2021年春まで、読売企画開発株式会社(大阪市北区。読売大阪ビル6F)という販売会社がオーナーであることが分かった。
つまり読売系の販売会社が、読売新聞社に新聞を注文していることになる。その結果、部数の増減がなくなっているのだ。販売会社の販売店をロックして、少しでも全体の部数減を食い止めているのである。
改めているまでもなく、この7年間に購読者が減っていれば、残紙(新聞社は、予備紙と主張している)が増えている。実配部数と搬入部数の間に乖離が生じている。実際に読売新聞がどの程度、普及しているのかに疑問が生じてくるのである。
ちなみに広島県の地域別のABC部数変遷は次の通りである。呉市をはじめ、他の自治体でも同じような現象がみられる。全国を対象に調査する必要がある。
参考までに、次の地域におけるABC部数も示しておこう。
わたしは、業界が主導して「定数制度」を設けているのではないかと考えている。