2013年01月18日 (金曜日)
国民の「4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用」望む、根拠となったデータは、新聞協会ではなく、中央調査社の調査
17日付け「黒書」で、日本新聞協会が新聞を消費税の軽減税率の対象にするよに求める声明を発表したことを報じた。
その声明の中に、新聞協会が実施した世論調査(後述するように、実際に調査を行ったのは、調査会社)の結果が引用されている。次のような内容である。
先に新聞協会が実施した調査では、8割を超える国民が軽減税率の導入を求め、そのうち4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう望んでいます
「4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう」望んでいるというのだ。書籍に対する軽減税率の適用を求める声が多いことは理解できるが、新聞に対する軽減税率の適用を国民の75%が求めているとはとても思えない。
というのも、まず、20代、30代、40代の世代は、新聞を定期購読しない傾向があるからだ。新聞から得られるのと同程度の情報であれば、インターネットで十分に入手できるからだ。
この種の調査では、新聞と書籍を別々に調査しなくては意味がない。新聞と書籍をひとまとめにすると、それだけでも数字が高くなる。設問の方法そのものがアンケート調査の基本を無視している。
わたしは念のために、日本新聞協会へ数字の根拠について尋ねてみた。その結果、調査は日本新聞協会ではなくて、日本調査社という会社が代行していたことが判明した。
その調査結果は次の通りである。
以下、新聞協会に対する電話取材である。
黒薮:4000人を対象として調査したということですが、誰が、いつ、どこで調査したのですか?