2014年02月27日 (木曜日)

森ゆうこVS志岐武彦の裁判 訴状に匿名「X氏」で登場する人物がキーパーソンに


この裁判で最も重要な解明点のひとつに、検察が作成した小沢事件の捏造報告書を、だれがロシアのサーバーを使い、発信元を隠して、歌手で検察の「闇」を告発してきた八木啓代氏に流したのかという点である。この謎の中心にいるのがエンジニアで情報通のX氏という人物である。訴状にも実名を隠し、「X氏」で登場する。

とはいえ、いきなりX氏について述べても、初めてこの記事を読む読者には、事件の全体像が読み取れないはずだ。順を追って説明しよう。そもそもX氏とは何者で、どのような理由で、裁判のキーパーソンとして浮上したのだろうか?

◇すべては小沢起訴から始まった

事件の発端は、小沢一郎氏が2010年に東京第5検察審査会(以下、第5検審)の議決で起訴され、最終的には無罪になった件である。メディアでも大きく報道され、喜びを露呈した小沢氏の映像はわれわれの記憶に新しい。冒頭の画像は、小沢弁護団による会見である。

ところが第5検審の起訴議決には、当初から不可解な点があった。起訴議決を行った日が、小沢氏が立候補していた民主党代表選の投票日と重複したのだ。故意なのか、偶然なのか、いずれにしても不自然さを払拭できない。そのために、何者かが「小沢排除」をたくらみ、なんらかの裏工作を行ったのではないか、という噂が広がったのだ。特に小沢氏の支持者の間で、第5検審に対する漠然とした不信感が広がった。

ちなみに検察審査会は、「検察」という名前を付しているが、検察の組織ではなく、文字通り「検察」を「審査」する最高裁事務総局の機関である。

従って小沢氏の支援者らが抱いた不信感は、最高裁事務総局に向けられたものだった。

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2014年02月26日 (水曜日)

森ゆうこVS志岐武彦裁判 森側はX氏の陳述書作成へ 志岐側は小沢一郎氏の証人調べも視野に?

森ゆうこ元参議院議員が、『最高裁の罠』(K&Kプレス)の著者で、ブログ「一市民が斬る」の主宰者・志岐武彦氏を訴えた裁判の第3回口頭弁論が、25日の午後、東京地裁で開かれた。同じ法廷で、ほぼ同じ時刻に別の裁判が予定されていたこともあって、30名を超える傍聴者が席を占めた。

原告の森氏は出廷しなかった。原告席には小倉秀夫弁護士、被告席には山下幸夫弁護士と志岐氏の姿があった。

(注:事件の経緯については、記事末の資料を参照にしてください。)

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2014年02月24日 (月曜日)

情報通信政策に見る政府・官庁・財界の癒着 構造改革(新自由主義)=脱官僚支配のウソ

次に示すのは、安倍内閣の下で総務省に設置された「電波政策ビジョン懇話会」の構成員一覧である。

■「電波政策ビジョン懇話会」構成員一覧 

最も異様なのは、企業や業界団体の面々が名を連ねていることである。つまり選挙で選ばれたわけでもない企業人が望む政策が、直に政策決定に反映する仕組みが機能しているのだ。

驚くべきことに経団連の常務理事・椋田哲史氏も構成員になっている。改めていうまでもなく、経団連は財界人の集まりである。

■経団連の役員一覧 ?

また、情報通信ネットワーク産業協会専務理事の大木一夫氏も、構成員になっている。ちなみに同協会の役員構成は次の通りである。

■「情報通信ネットワーク産業協会」構成員一覧

他にも野村総合研究所、三菱総合研究所、日本総合研究所などの関係者が名を連ねている。

さらに興味深いことに、日経新聞の論説委員までがメンバーに加わっている。おそらくこれは「広報」の役割を果たしてもらうための措置ではないか。皮肉にも、日経の論説委員が独立したジャーナリストと見なされていない証である。

日本の権力構造を、内閣府や省庁に設置される各種の審議会・委員会などを検証することで部分的に解剖すると、極めて前近代的で、議会制民主主義の理念に反した側面が露呈する。

委員は、選挙で国民の信任を得ているわけではない。政治家や官僚の裁量で選出されているのだ。

ちなみに「電波政策ビジョン懇話会」の他に、総務省には、情報通信審議会も設置されている。委員は次の通りである。読売新聞の知野恵子氏の名もある。

■情報通信審議会の委員

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2014年02月21日 (金曜日)

最高裁が(株)NTTデータに、裁判員候補者名簿管理システムの開発と保守名目で2億4300万円を支出 相場は700万円?

筆者が裁判員制度に関する支出について調べたところ、2009年1月、最高裁が裁判員候補者名簿管理システムの開発・保守費として、(株)NTTデータに対し、総計で約2億4300万円の大金を支払った疑惑があることが分かった。支出の詳細は次の通りである。

■裁判員候補者名簿管理システムの開発:190,995,000円

■裁判員候補者名簿管理システム開発のアプリケーション保守:51,975,000円?

「疑惑」と書いたのは、上記の数字を裏付ける資料が(株)NTTデータが最高裁に送った請求書であるからだ。請求書であるから、額面どおりに支出した絶対的な確証はないが、通常、公的機関に対する請求書は、事前合意の上で送付されるので、実際に最高裁が約2億4300万円を支出した可能性は極めて高い。

この約2億4300万円という数字をどう評価すべきだろうか。

比較対象として、森ゆうこ元参議院が作成した「検察審査会調査報告書」と題する資料を紹介しよう。作成日は、2011年6月30日。この資料に検察審査会のクジ引きソフトを開発・保守するための費用として、最高裁(注:検察審査会は最高裁が管轄している)が支払った次の額が表示されている。

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2014年02月20日 (木曜日)

公共事業は諸悪の根源 ジャーナリズムでなくなった朝日 その8 (後編)

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

◇初耳、地方版紙面委員

◇箱島社長に「人事案件の不同意」を送付

◇朝日の取締役会が決定した差別人事

◇闘うジャーナリズムへの報復?窓際族へ

案の定、箱島社長からは何の返事もありませんでした。直接見た訳ではないので真偽のほどは分かりませんが、「箱島氏は『忙しい社長に、こんな長文を送ってくるなんて……』と、社長室の応接テーブルに私からの文書をたたきつけた」と、後日、周辺から聞きました。

それでも社長側近の一人が「この件は社長に代わって、私が話をしたい」と、私に電話してきました。しかし、その後、待てど暮らせど、なしのつぶてでした。

箱島社長の答がない以上、とるべき手段は、内部告発しかありません。でも、私にさえ、まともに答えられないのが、朝日の幹部です。この問題が週刊誌などに取り上げられ、正面から世間の批判を浴びたら、どうなるか。私は不安でした。

というのも、当時、小泉純一郎政権が全盛を迎えていたからでした。私は政治記者時代、まだ奇人変人扱いされていた頃の小泉氏に何回か直接会い、取材したことがあります。歯に衣を着せぬ官庁批判、行政改革の姿勢に強い共感を覚えました。

しかし、首相になり、人気は急上昇。靖国参拝で、憲法9条などの改憲論議が急速に盛り上がっていました。それまで私は、親しくなった小泉氏から、たとえ雑談でも「靖国」や熱心な「親米」は、聞いたことはありませんでした。

郵政民営化を進めるには、自民党の旧来の支持者の応援が不可欠です。小泉氏のことだから、異端児のイメージを拭い去り、保守層の支持を盤石にするために突然、熱心な靖国参拝論者に衣替えしたのではないか…、「どうせ小泉劇場の一環」と、タカをくくっていました。

でも、時として為政者の思惑をも超えて、時代は進んでしまうものです。官庁を握った者の独裁、官庁批判を旗印にした独裁…。「官庁を握った者の独裁」がここまで無駄な公共事業を拡大させた元凶です。でも、官庁、政党の腐敗を批判して権力を握った者の独裁が、いかに国民を不幸に陥れたかは、ナチス、日本の軍部など、過去の歴史を見れば明らかです。どちらの独裁も、世の中を危うくする前兆です。

そんなご時世に、私が朝日の内情を暴露。読者の信頼をこれ以上失っては、「護憲」対「改憲」という、この国の言論バランスを根本から崩しかねません。私は朝日を旧社会党のようにするのが怖かったのです。本来、誰が心配すべき問題か…。でも、保身と派閥抗争にうつつを抜かす社長・幹部が何も考えていない以上、自分で心配するしかありませんでした。

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2014年02月19日 (水曜日)

公共事業は諸悪の根源  ジャーナリズムでなくなった朝日 その8(前編)

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

【サマリー】

◇品性が欠落したNHKの経営委員

◇反原発発言を制限した籾井会長

◇メディア企業の「異能分子」

◇メディア企業の労組とは何だ?

◇朝日と闘う覚悟

◇年俸制の下で差別待遇

◇記者職の剥奪、5年間昇給なし

◇箱島社長宛に調査依頼書を送付

◇朝日ジャーナリズムの限界

従軍慰安婦問題で、NHK籾井勝人会長の「戦争地域ではどこにでもあった」との記者会見発言が問題となっています。昨年、同様の趣旨の発言をしたのは維新・橋下徹共同代表です。橋本氏は反省したはずでしたが、「言っていることは正論。僕がずっと言い続けてきたことだ」と理解を示したことからも、これもやはり彼の本音なのでしょう。

しかし、ジャーナリズムを担うNHK会長や政治家の立場で、この発言・資質がなぜ不適確なのでしょうか?。私はそれをツイッターで何回か書いています。発言の根底に「戦争なら何をやってもいい」との考え方、「女性は戦争の道具」という度し難い女性蔑視思想があるからです。この考え方で報道や政治が行われたら、この国、世界がどうなってしまうのか、それを考えただけでも恐ろしいことです。

それだけではありません。朝日に押し入り、拳銃自殺した新右翼「大悲会」の野村秋介・元会長を追悼する文集に、メディアへの暴力行使を礼賛したとも取れる文章を発表した長谷川三千子氏もNHKの経営委員です。

長谷川氏はこの文集に「人間が自らの命をもつて神と対話することができるなどといふことを露ほども信じてゐない連中の目の前で、野村秋介は神にその死をささげたのである」と書いています。また、野村氏の自殺で「わが国の今上陛下はふたたび現御神(あきつみかみ)となられたのである」との記載もあります。「人間宣言」された天皇が誰より、この文章に困惑されているのではないかと思います。

また、都知事選で田母神俊雄候補の応援演説に立ち、他候補を「人間のくず」呼ばわりした作家の百田尚樹氏も経営委員です。彼は、「戦争では恐らく一部軍人で残虐行為がありました。でも日本人だけじゃない。アメリカ軍も、中国軍も、ソ連軍もありました。

こういうことを義務教育の子どもたち、少年少女に教える理由はどこにもない。何も知らない子どもたちに自虐史観を与える必要はどこにもない」との持論も展開しています。

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2014年02月17日 (月曜日)

長野県飯田市の基地局問題 NTTドコモが雪の中で工事を続行 母親たち「設置に合意していない」

本稿は、長野県飯田市の正永町でNTTドコモが携帯電話の基地局の設置工事を進めていることに対して、住民が反発している件の続報である。現地の住民を電話取材したところ、基地局の設置工事は、雪の中でその後も進行しているとの説明があった。

? ■参考記事:「長野県飯田市でNTTドコモの基地局問題が発生、住民側「設置に合意していない」

NTTドコモが住民の合意を得たという前提に立って基地局設置の工事を進めている。しかし、反対運動を進めているお母さんたちは、合意していないと話している。

同社は長野県で高速通信LTE基地を10倍に増やす計画を展開している。

このケースでは、行政機関や市議の動きが、他の地区(たとえば、超党派の議員が住民の立場に立って問題を解決した東京目黒区など)に比べて鈍いことである。「NTTドコモは法的な違反をしていないので、基地局の設置を止めることはできない」という論理が支配的で、住民サイドに立った支援が出来ていないのが実態だ。

しかし、法律を根拠としたこの種の論理には、決定的な間違いがある。基地局から発せられるマイクロ波の危険性は、海外ではあたりまえに論じられ、行政機関がさまざまな規制を課している。それに行政機関が、企業の利益よりも、地元住民の利益を優先しなければならないのは、当たり前のことである。

基地局設置が合法的であるから、何もできないというのであれば、国会で、自民党(山谷議員)や共産党(紙議員)などが、基地局問題を取り上げた意味がない。

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2014年02月14日 (金曜日)

産経新聞の「押し紙」、古紙回収業者の荷受伝票によると四条畷販売所から10日間で11トンを回収、「押し紙」小屋も設置

「押し紙」(新聞の残紙、あるいは偽装部数)の実態を示す決定的な資料を紹介しよう。やや古い資料になるが、次のPDF(冒頭の画像)は、2001年8月21日から29日の間に、産経新聞四条畷販売所から、古紙回収業者・(株)ウエダが回収した「押し紙」の量を示す荷受伝票である。

           ■ウエダの伝票??

「新聞上」とは、朝刊を意味する。「新聞下」は夕刊を意味する。以下、数字を抜き書きしてみよう。

【8月21日】

朝刊:1500kg

夕刊: 510kg

【8月22日】

朝刊:2200kg

夕刊:1090kg

【8月28日】

朝刊:1550kg

夕刊: 540kg

【8月29日】

朝刊:2380kg

夕刊:1590kg

【合計】

朝刊:7630kg

夕刊:3730kg

合計:11、360kg   (11・36トン)

約10日間で11トンもの「押し紙」が発生していたのである。実際、この店に搬入される新聞の4割から5割は、「押し紙」だった。

膨大な量の偽装部数を処理するために、店主は店舗の横に「押し紙」小屋を設置していた。作業場も、物置も、仮眠室も、そこら中が「押し紙」だらけになってしまい、小屋を設けたという。次から次へと押し寄せてくる新聞の中に埋もれてしまう危機に陥ったのである。

この店の元店主は、「押し紙」裁判(損害賠償)を起こしたが、裁判所は「押し紙」の買取を断った証拠がないとして、訴えを棄却した。

日本の司法当局は、この程度なのだ。新聞販売の現場に足を運んで実態調査をすれば、こうした異常な実態があることが分かり、司法の力で解決しなければならないことが判然とするはずだが、頭の中の理屈だけで判断して、「押し紙」問題を放置してきたのである。

新聞業界は、安倍内閣に新聞に対する軽減税率の適用を求めるに際して、こうした過去の大問題も検証すべきだろう。

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2014年02月13日 (木曜日)

毎日新聞社の偽装部数を示す内部資料「朝刊 発証数の推移」 新聞社の主張は「『押し紙』は1部も存在しない」

2月10日と12日の2回に渡って、MEDIA KOKUSYOで折込チラシを廃棄する現場を撮影したビデオを公開したところ、ある広告主(塾の経営者)から、「このような実態は、山陽新聞だけのことなのか、それとも新聞業界全体の問題なのか」という問い合わせがあった。

結論を先に言えば、「折り込め詐欺」は新聞業界の普遍的な問題である。折込チラシをめぐる詐欺は、昔から新聞業界の水面下で問題になってきた。業界のタブーである。が、逆説的に言えば、タブーであるから、報道する高い価値があるのだ。

折込チラシの「水増し」や「中抜き」の温床は、ABC部数が新聞の実配部数と乖離(かいり)していることにある。

新聞販売店に割り当てられる折込チラシの枚数は、原則としてABC部数に一致させる慣行がある。そのためにたとえばA販売店のABC部数が3000部であるのに、実配部数が2000部しかなければ、差異の1000部が「押し紙」となり、折込チラシも1000枚が過剰になる。

もっとも広告主が、「詐欺」に気づいて、自主的に折込チラシの発注枚数を減数すれば、このような事態は発生しない。

◇「押し紙」は普遍的な問題

次に紹介するのは、毎日新聞の「押し紙」(残紙、あるいは偽装部数)の実態を示す決定的な内部資料である。2004年に外部にもれたもので、MyNewsJapanや『FLASH』でも紹介された。

資料のタイトルは、「朝刊 発証数の推移」。わたしが記した赤と青のマークに注目してほしい。

 

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2014年02月12日 (水曜日)

新聞に対する軽減税率を考える 折込チラシの「水増し」「中抜き」と「文化的商品」は両立しない

昔から「ジャーナリズムの役割は、権力の監視」と言われてきたが、現代日本の新聞社が採用しているビジネスモデルの下で、新聞ジャーナリズムは権力監視の役割を果たすことができるのだろうか?

新聞社のビジネスモデルは、新聞の販売収入と広告収入を主要な収入源としたものである。これに「押し紙」政策が連動している。具体的には、次のような構図になっている。

?新聞社は新聞販売店に対して「押し紙」をすることで、より多くの販売収入を獲得すると同時に、新聞の公称部数(ABC部数)をかさ上げする。

?広告の媒体価格、とりわけ政府広報など、公共広告の媒体価格は、ABC部数の序列によって決められるので、「押し紙」によりABC部数をかさ上げさすることで、広告収入も増やせる仕組みになっている。

次に示すのは、新聞の政府広告の新聞社別の価格を示したものである。トップは読売で、1回の掲載料が5000万円を超えている。ABC部数の序列に沿った価格設定になっている。

■政府広告の新聞社別の価格?

?「押し紙」の負担を被る販売店に対して、新聞社はある程度の補助金を提供して、負担を軽減する。このような構図は、補助金を提供して、その資金で「押し紙」を買い取ってもらい、ABC部数をかさ上げする仕組みとも解釈できる。

?一方、販売店に搬入される折込チラシは、「押し紙」を含む新聞の搬入部数に準じているので、「押し紙」が存在する販売店では、広告主が自主的に折込チラシの発注枚数を減数しない限り、折込チラシも過剰になる。

その結果、冒頭の動画に記録(店主の内部告発)されているように、広告主に秘密裏のうちに、折込チラシを捨てることになる。

■岡山県民共済の折込チラシ大量廃棄

これが日本の新聞社が構築してきたビジネスモデルである。ジャーナリズムとは縁もゆかりもない、とんでもないモデルである。

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2014年02月10日 (月曜日)

新聞に対する軽減税率の適用問題 新聞人の戦略は10%への引き上げ時に8%から5%への引き下げ

新聞に対する軽減税率の適用を求めている新聞業界であるが、具体的な陳情の中味は新聞関係者を除いてありま知られていない。消費税が8%から10%に引き上げられる際に、軽減税率を適用して8%に据え置く案が検討されるものと思っている人が多いようだが、事実は異なる。新聞関係者が求めているのは、一旦、引き上げられた8%から5%への引き戻しである。

新年に業界紙各紙に掲載された日本新聞協会の白石興二郎会長(読売) の念頭書簡は、軽減税率の問題で次のように述べている。

今後、10%に引き上げられる際には、軽減税率を導入し、新聞には現行の5%の税率を適用するよう政府・与党に強く求めていく所存です。併せて、新聞は日本の知的・文化水準を維持し民主主義を支える公共財であることを、国民に理解していただく活動を継続することも必要です。

新聞が「日本の知的・文化水準を維持し民主主義を支える公共財」であるから、軽減税率の適用は当然の措置だと言わんばかりの思い上がりも甚だしい主張だが、かりに新聞がそのような性質の文化商品であるならば、国民に対して業界をあげて新聞の公称部数を偽ってきた問題を、白石会長はどのように説明するのだろうか。説明責任がある。

新聞の「公称部数を偽り」とは、俗にいう「押し紙」問題である。が、配達されずに多量に破棄されているのは、実は「押し紙」だけではない。「押し紙」とセットになっている折込チラシも破棄されているのだ。

冒頭の動画は、破棄する折込チラシをトラックに積み込む場面である。ダンボールの中には、折込チラシが入っている。これらのダンボールを提供していたのは、新聞社直属の販売会社だった。この事実は、山陽新聞の元販売店主が起こした「押し紙」による損害を求める裁判の中で、次のように認定されている。

「同社は各販売センター(販売店)に段ボール及び荷紐の提供をしており(認定事実(2)カ)、これらが販売センターに残存している新聞の処理等に用いられた可能性は高い上、山陽新聞販売の営業部長等は各販売センターへの訪問に際し、同センターに残存している新聞を目にしていたはずであるから、押し紙の可能性を認識していたことは推認される。」

ちなみに裁判で裁判所は、「押し紙」の存在を認定して、元店主に約300万円の支払いを命じている。

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2014年02月07日 (金曜日)

本日発売の『紙の爆弾』に森ゆうこ裁判についてのルポ掲載?『森ゆうこ元参議院議員が「一市民」に起こした恫喝訴訟が明かす「最高裁の闇」』

本日(7日)発売の『紙の爆弾』(3月号)に、『森ゆうこ元参議院議員が「一市民」に起こした恫喝訴訟が明かす「最高裁の闇」』(執筆・黒薮哲哉)というタイトルのルポが掲載されている。

このルポは昨年の10月に、森ゆうこ元参院議員が、ブロガーで『最高裁の罠』(K&Kプレス)の著者・志岐武彦氏を提訴した裁判の概要を述べたものである。

この裁判については、MEDIA KOKUSYOでも既に報じている。次の記事である。

■森ゆうこ元議員が提訴した裁判 背景に小沢事件をめぐる最高裁事務総局の闇

【概略】  背景には小沢一郎氏が東京第5検察審査会(以下、第5検審)の起訴議決により法廷に立たされた事件がある。第5検審が起訴議決を下した日が、小沢氏が立候補していた民主党代表選の投票日にあてられたために、なんらかの謀略があったのではないかという漠然とした疑いが浮上した。

後にこの疑惑は、小沢氏を起訴した第5検審が架空だった可能性を示唆する根拠のある推論へと発展する。

それを裏付ける客観的な証拠が情報公開請求などの手続きにより、次々と出てきたのだ。日本の最高権力のひとつがからんだ事件の重大性に萎縮したのか、新聞・テレビは森氏による提訴を一切報じなかった。

かりに疑惑が事実だとすれば、日本の司法はまったくの欺瞞(ぎまん)ということになる。軍事政権下の司法レベルという評価にもなりかねない。これ自体が日本の大問題である。

この重大な疑惑を調査する先頭に立ったのが、国会議員の職権を行使できる森ゆうこ議員と、ブロガーの志岐氏だった。調査の中で、検察審査会を管轄する最高裁事務総局の「闇」が次々と浮上した。また、工作人の存在も浮上してきた。

森議員と志岐両氏は協力関係にあったが、ある時期から意見が対立するようになる。最高裁を「諸悪の根源」と見る志岐氏と、最高裁よりも検察の責任をより強調する森氏。両氏はブログやTWITTERで応戦したが、森氏が提訴に踏み切ったのである。

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2014年02月06日 (木曜日)

クローズアップ現代『 あしたが見えない 深刻化する”若年女性”の貧困』にみるNHKの限界

NHKが1月27日に放送したクローズアップ現代「あしたが見えない  ?深刻化する"若年女性"の貧困」は、NHKジャーナリズムの限界を露呈している。結論を先に言えば、若い女性の間で極端な貧困が急激に広がっている実態は伝えているが、このような社会現象の原因が、構造改革=新自由主義にあることを隠しているのだ。

番組は、次のようなナレーションで始まる。

「学校を卒業後非正規の不安定な職にしかつけない女性が増加し続けています。」

「今、働く女性の3分の1が年収114万円未満」

「なかでも深刻化しているのが、10代、20代の貧困です」

◇大企業の内部留保は260兆円

かつて海外メディアは日本人を、「働きすぎ」とか、「会社に忠誠すぎる」と評した。実際、上司が帰宅するまで、部下も仕事を続けることが慣行化している会社はめずらしくなかった。昔から日本人は、延々と「働く」ことを強要されてきたのだ。長時間労働は今に始まったことではない。

しかし、現在と過去では、決定的に異なる部分がある。それは賃金である。むかしは働けば、最低限の生活は維持できたが、今はいくら働いても、極貧から抜け出せない人が増えている。

このような変化が生じたのは、構造改革=新自由主義の政策のひとつとして、自民党が派遣労働の規制緩和を進めたからである。勤労者が多様な働き方を自由に選択できる制度というのが、規制を緩和した表向きの理由のようだが、本当の理由は別にあったようだ。

経営者が際限なく高い利益を得られる労働市場へ「構造」を「改革」するのが、派遣の枠を広げた主目的にほかならない。さらに安倍内閣は、3年に定められている派遣の期限を、無期限に「改正」しようとしている。さらに規制を緩和しようとしているのだ。

構造改革=新自由主義の結果、大企業の内部留保は260兆円にも達している。大企業にとっては、不況どころではない。構造改革=新自由主義が大企業に、空前の儲けをもたらす例は、米国でも英国でも、そしてチリでも証明済みである。

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2014年02月05日 (水曜日)

「子供たちをマイクロ波被曝のモルモットにしてもいいのか?」NTTドコモが長野県で基地局10倍計画を断行、反発する母親たち

長野県飯田市で、子を持つ母親たちが、NTTドコモによる携帯電話の基地局設置に反対する声をあげている。基地局からは、IARC(国際がん研究機関)が発癌の可能性を認定しているマイクロ波が放射され、長期に渡って被曝した場合の人体影響が懸念されている。

母親たちの抗議で工事は一時休止になったが、ドコモは年明け1月13日に説明会を開催したあと、工事を再開。これに対し母親たちは、集団で現場に乗り込み工事の中止を求めたが、ドコモは現在も工事を強行している。ドコモは長野県で基地局を10倍に増やす計画を進めており、強引な「再発進」はその一環だ。

このまま基地局操業にこぎ着け、将来、子供たちの人体に被害が発生した場合、一体だれが責任を取るのだろうか?幼い生命をモルモットにすることは許されるのか?母親たちの思いをレポートする。 【続きはMyNewsJapan】

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2014年02月04日 (火曜日)

最高裁の上告審における朝日、読売、日経の勝敗は「88勝4敗」、逆転勝訴は黒薮裁判の1件、情報開示まで8ヶ月の延滞

1997年から2013年までの間に、最高裁に上告された裁判のうち、朝日新聞社、読売新聞社、それに日経新聞社が上告人か被上告人になったケースの勝敗を調べた。裏付け資料として採用したのは、情報公開請求によって最高裁から入手した次の資料である。

最高裁からの情報公開資料=ここをクリック

結論を先に言えば、法廷闘争では、大新聞社が圧倒的に強いことが分かった。

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2014年02月03日 (月曜日)

新聞販売店と警察の関係について日本新聞協会に電話インタビューしてみた 「異常」という認識は皆無

新聞に対する消費税の軽減税率の適用の是非を考える上で、考慮しなければならないのは、日本の新聞社の特異な体質である。彼らが一方では社会正義の旗を掲げ、もう一方では、新聞ジャーナリズムの根幹にかかわる重大なあやまちを繰り返し犯してきた事実は、本サイトで繰り返し報じてきた。

具体的には、「押し紙」(公称部数の偽装)、それにともない紙面上の公共広告の価格を不当にかさ上げしてきた事実、新聞社の一部の幹部が安倍首相と会食を重ねてきた事実。公共広告を媒体とした官庁や裁判所との癒着。そしてここにきて浮上したのは、警察と新聞社の親密な関係である。

警察と新聞社の協力関係。これは欧米では絶対にありえない。

その典型例が全国読売防犯協力会の活動である。全国のほとんどの警察が同協会と覚書を交わして、次のような活動を展開している事実がある。同協会のウエブサイトは、活動目標として、次の4点を明記している。

(1)配達・集金時に街の様子に目を配り、不審人物などを積極的に通報する

(2)警察署・交番と連携し、折り込みチラシやミニコミ紙などで防犯情報を発信する

(3)「こども110番の家」に登録、独居高齢者を見守るなど弱者の安全確保に努める

(4)警察、行政、自治会などとのつながりを深め、地域に防犯活動の輪を広げる

覚書を交わしている全国の警察は、次の通りである。

 ■全国読売防犯協力会と警察の覚書一覧=ここをクリック

(1)(4)の活動の何が問題なのか?結論を言えば、「民間人」が「民間人」を監視して、情況を警察に報告する制度が構築されてしまうことが問題なのだ。これは戦前の「隣組」の発想と同じだ。

海外では、1980年代に中米グアテマラの軍事政権が、自警団と呼ばれる住民が住民を監視して、解放戦線のシンパを取り締まる政策を敷したことがある。結果、住民監視がエスカレートして、最後はジェノサイド作戦を断行するに至った。(昨年、当時の大統領リオス・モントは、禁固80年の判決を受けた。)

 ■リオス・モントに禁固80年=ここをクリック

新聞業界と警察の関係を日本新聞協会に直接質問してみた。

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2014年01月31日 (金曜日)

これがマイクロ波の発生源だ 街中の携帯電話の基地局(アンテナ)の形状を写真で紹介

最近、携帯電話の基地局(アンテナ)の見分け方を教えてほしいという問い合わせが増えている。日本の隅々まで基地局が張り巡らされ、その近辺に住む人々が1日24時間にわたってマイクロ波を浴びているにもかかわらず、基地局の形状は意外に知られていない。

そこで典型的な基地局(アンテナ)を写真で紹介することにした。第1弾は埼玉県朝霞市の基地局である。朝霞市議会は2010年に、公明党などの賛成で、わたしが請願した基地局設置を規制する条例案を否決している。

冒頭写真:埼玉土建「朝志和支部」のビルに立つNTTドコモの基地局。住宅街の中にある。近くには公園もある。

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2014年01月30日 (木曜日)

携帯電話の基地局周辺で発見された奇形植物が発する人類への警鐘 長野県木曽町と伊那市の例

携帯電話の基地局周辺で奇形植物が発見されるケースが増えている。

その原因が基地局から放射されるマイクロ波によるものなのか、それとも別に原因があるのかは、現在の段階では断定できない。奇形の原因は必ずしも、単一とは限らないからだ。複合汚染の観点から原因を検証するのが常識になっている。

たとえば、オゾン層の減少によって地球に放射される紫外線が生態系を破壊するとする説は、いまや常識になっている。

化学物質による汚染が奇形を引き起こす可能性もある。米国のケミカル・アブストラクト・サービス(CAS)が1日に登録する新しい化学物質の数は、約1万5000件に達するという。膨大な新型の化学物質が地球上に広がっているのだ。外界は常に運動し、変化しているのだ。一瞬たりとも静止しない。

生態系の破壊は、複合汚染という視点から考えなければならない。たとえばよく引き合いに出される例に、子宮頸がんとヒト・パピローマ・ウイルスの関係がある。子宮頸がんは、ヒト・パピローマ・ウイルスに感染した状態のときに、何らかの外的な要因が重複して発症すると言われている。

ヒト・パピローマ・ウイルスに感染した人全員が必ず子宮頸癌になるわけではない。たとえば感染した状態で、ある環境因子にさらされてDNAがダメージを受けるなどの条件が重なった場合、発癌のリスクが高くなるのだ。(『性感染症』利部輝雄著)

しかし、公害対策を策定するとき、最優先しなければならないのは、異常が発生している事実である。公害対策は常に事実を優先して、対策を取るのが常識になっている。

公害の原因が科学的に立証されるのを待ってから対策をとるのであれば、手遅れになる可能性が高いからだ。

携帯基地局が設置された後、その周辺で、奇形植物が現れた場合、「予防原則」に基づいて基地局の操業を停止するのは、ある意味では常識中の常識である。

本稿の冒頭写真と次に紹介する写真は、NTTドコモの基地局周辺で発見された奇形植物である。長野県木曽町と伊那市の例で、住民たちの話によると、基地局の稼働開始から1年以内に奇形が現れた事実がある。

冒頭の写真:奇形のナスビ。野球のグローブのように数本が連なっている。

キューリの実から発芽した茎=ここをクリック   

ひまわりの裏面から別のひまわりが=ここをクリック  

たんぽぽの奇形=ここをクリック  

トマトの実から別のトマトが=ここをクリック

携帯基地局問題についての情報提供は:048-464-1413(黒薮)まで。

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2014年01月29日 (水曜日)

森ゆうこ元参院議員が提訴した裁判 背景に小沢事件をめぐる最高裁事務総局の闇

昨年の10月2日、森ゆうこ元参院議員が、『最高裁の罠』(K&Kプレス)の著者で、ブロガーの志岐武彦氏に対して500万円の支払い(訴訟価額は820万円)を求める名誉毀損裁判を起こした。先の参院選で落選して現職を退いたとはいえ、元国会議員が一市民を提訴するのは異例だ。

が、マスコミは一切、この提訴を報じなかった。最高裁の闇が絡んだ裁判であるにもかかわらず、無視したのである。

日本ジャーナリスト会議(JCJ)のフリーランス部会は、昨年の12月18日、裁判を検証するために、文京区民センターで、訴えられた側の志岐氏から話を聞く会を開催した。参加者は約50名。志岐氏の話を通じて浮上してきたのは、恐るべき最高裁事務総局の実態である。マスコミが報道を自粛したゆえんにほかならない。

裁判の発端は、小沢一郎議員が2010年に東京第5検察審査会の議決で起訴され、最終的に無罪になった事件である。起訴直後から、小沢氏の支持者の間で起訴に対する疑問の声があがり、第5検察審査会とその上部機関である最高裁事務総局を調査する動きが広がった。その先鋒に立ったのが森氏と志岐氏(市民グループ)だった。

なお、検察審査会という組織は、「検察」という名前を付しているが、検察の組織ではなく、文字通り「検察」を「審査」する最高裁の機関である。従って森、志岐、石川が追及したのは、最高裁事務総局の謀略疑惑である。

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2014年01月28日 (火曜日)

公共事業は諸悪の根源?  ジャーナリズムでなくなった朝日 その7(後編)

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

後任の編集局長は東京本社から来た、箱島社長と同じ経済部畑の人物でした。東京6大学の万年最下位チームの元投手。当時、明治大学にいた星野仙一氏と投げ合ったのが、何よりの自慢。当時、星野氏が中日の監督をしていたこともあり、聞かれもしないのに「昨日、星野君と飲んで来たよ」と、社内で吹聴して回るような人でした。

「社長にベッタリ。取締役を狙っている」とのウワサもありました。案の定、「広報は1年」の約束は簡単に反故にされ、私は広報留め置きになりました。関連会社社長に出向した前局長は、約束通り2年で朝日の取締役に戻りましたが、私との約束が果たされることはありませんでした。

「広報」は、「朝日読者との窓口」と言えば聞こえはいいのです。しかし、実質は、苦情処理部門です。記者を志望して新聞社の門をたたいた人間なら、誰も希望しない嫌悪ポストでした。特に万年赤字の名古屋本社は人手不足。、私に「広報室長」の肩書きがあっても、社員は私一人だけの期間が長くありました。

あとは、定年になったOBです。私の立場を気遣って、随分支えてもらいました。それでも、いざという場面での厄介な抗議・危機管理は、社員である私が一人で体を張って処理していく以外にありません。

新聞社の広報には、社会の中でストレスをいっぱい溜め込み、不満のはけ口に電話してくる読者も珍しくありません。「星が攻撃してくる」や人生相談の類いもあれば、記事に強硬に抗議する人もいます。朝日の場合、右翼からもたびたび脅迫に近い電話もかかってきます。正直、筋違いの批判や無理難題も多いのです。

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2014年01月27日 (月曜日)

公共事業は諸悪の根源? ジャーナリズムでなくなった朝日 その7 (前編)

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

本年最初の「吉竹ジャーナル」です。今年もご愛読、よろしくお願い致します。

さて、今年も昔の知り合いから、多くの年賀状を戴きました。昨年、朝日についても厳しいことを書きました。でも、かつての朝日の同僚、先輩、後輩からも例年通り、多くの便りがありました。

そんな書き添えの文面には、特定秘密保護法を許してしまったジャーナリズムのふがいなさ、最近の若い記者のやる気のなさを嘆くものが、今年とりわけ多くあったように思います。

もちろん、私の問題で見て見ぬふりをしていたのが、朝日の人たちです。「何を今更」との思いが、私にないと言えばウソになります。でも、それを言っても始まりません。今でも私と親交があるのは、ジャーナリストとして同じ思いを共有している人です。「同意」との返信を出しておきました。

朝日にも昨年、いくつもの特ダネがありました。私から見ても、拍手喝采できるものもあります。頑張っている若い記者がいることも、十分承知しているつもりです。

しかし、全体にそうだったのか。「我々は権力監視の最前線にいるんだ」という記者の使命感・緊張感が紙面全体にあふれ出ていてこそ、初めて新聞としての魅力が出ます。でも、残念ながらそうではなかったように思います。

◇首相の靖国参拝と想像力の欠落

一例が、安倍首相の靖国参拝後の記者会見報道です。安倍氏には、岸・安倍家のルーツからの影響もあるのでしょう。1個人としてどんな考え、思想を持っていようとも、「思想・信条の自由」はあります。咎めるつもりはありません。しかし、首相の立場なら、国民全体の命、生活を守る最低限の責任があります。

私も先の戦争で、戦死されたこの国の多くの方々に深く哀悼の意を捧げます。しかし、この戦争では、個別では死者の数などでいくつかの見解に分かれても、東アジアで多くの人たちの命が奪われたのは否定しようのない事実です。

靖国神社は、戦争を主導したÅ級戦犯を合祀しています。この国が過去の戦争責任から免れられない以上、首相の立場にある人が参拝するなら、東アジアの人々の心にどう映るか、です。

どんな言い訳を繰り返しても、「日本は過去の戦争を反省していない」として、遺族ならずとも、多くの人の心を傷つけてしまうのは致し方のないことではないでしょうか。

最近の中国、韓国の行動・言動には、行き過ぎがあると私も思います。でも、相手の攻撃に油を注ぐような行動に出ては、つけ込まれるだけ。何の益もないでしょう。日本だけは…、という国際社会の期待を無にしては、憲法前文にある崇高な理想が泣きます。「相手の嫌がることはしない」。首相なら、ご近所付き合いとして最低限のマナー・配慮があってしかるべきです。

万一でも、これをきっかけに衝突が起き、東アジアの若い人たちの命が散る事態なった時、安倍首相は、結果にどう責任が取れるのでしょうか。この国には、厳しい国際競争の中国市場で、何とか存在感を高めようと、日々活動しているビジネスマンが多数います。その努力さえ水の泡にすることを、首相は考えてみたことがあるのでしょうか。

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2014年01月26日 (日曜日)

MEDIA KOKUSYOへのカンパに対するお礼  GMOクラウドに対する提訴も検討中

1月中にMEDIA KOKUSYOへカンパして下さった読者のみな様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。

サイバー攻撃と思われる行為により、現在、MEDIA KOKUSYOの課金システムが完全に破壊されています。ネットの危うさを痛感しております。ある意味では、紙メディアよりも攻撃されやすいことを痛感しました。

今後、対策を講じていきます。

1月末までに解決しない場合は、サイトを構築中(2012年6月に作業開始)のGMOクラウドに対して、損害賠償の裁判を起こします。

このところMEDIA KOKUSYOへの情報提供が増えており、十分に対応できていない状態です。次のような情報が寄せられています。

弁護士の非行関する情報

携帯基地局に関する情報

新聞折込の不正に関する情報

スパイの手口に関する情報

サイバー攻撃に関する情報

最高裁と検察に関する情報

スポーツの政治利用に関する情報

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2014年01月24日 (金曜日)

新聞に対する軽減税率の適用は論外 広告代理店が秘密裏に新聞チラシを捨てている重い事実 背景に「押し紙」(新聞の偽装部数)

今年の4月から段階的に消費税が増税されるのに伴って、新聞に対する軽減税率の問題が話題になっている。ジャーナリズムの役割のひとつは、人々が国策の是非などを判断する際に必要な情報を提供することである。

こうした観点から軽減税率の問題を考えるとき、新聞関係者がジャーナリズムの役割を果たしているのか疑問がある。自分たちに有利な情報だけを流して、不利な情報はシャッタアウトしているのが実態だ。後述するように、新聞業界には、驚くべき負の情報があるのだが。

日本新聞協会のHPは、「聞いてください!新聞への消費税軽減税率適用のこと」と題するコーナーを設けて、露骨に新聞をPRしている。

データ=ここをクリック  

次のような調子だ。

■民主主義を支える基盤

民主主義の主役は国民です。国民が国の針路について的確な判断を下すには、正確で信頼できるニュースや知識を、誰もがいつでも手軽に入手できる環境が何よりも大切です。

■地域に届ける毛細血管

新聞販売所は毎日決まった時間に、全国各地の家庭や会社に新聞を配達しています。販売所が届けているのは、それだけではありません。一人暮らしのお年寄りを見守ったり、防犯ネットワークに協力したりするなど、地域に安心や安全を届けています。

ちなみに太字で示した「防犯ネットワーク」とは、新聞販売店の店員が警察に協力して「準警察」の役割を担い、新聞配達の途中や集金先の民家で、「過激派」まがいの人物を発見した場合などに、警察へ通報するシステムである。もっとも有名なのは、全国読売防犯協力会である。解釈の仕方では、住民監視システムともいえる。

さて、新聞に対する軽減税率の適用を検討する際の情報として、完全に遮断されている情報には、どのようなものがあるのだろうか。新聞販売網を利用した住民監視システムだけではない。また、MEDIA KOKUSYOで繰り返し告発してきた「押し紙」(新聞の偽造部数)だけでもない。

新聞に折り込むチラシを、チラシのスポンサーが知らないところで、多量に破棄している重い事実である。俗に「折り込みサギ」とか「折り込めサギ」と呼ばれる行為である。

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2014年01月23日 (木曜日)

東京都知事選 マスコミが報じない舛添VS細川の欺瞞(ぎまん) 新自由主義者同士の対決

23日に東京都知事選挙が告示される。元首相の細川護煕氏が出馬して、それを元首相の小泉純一郎氏が支援する民主党・生活の党の戦略が注目を集めている。しかも、こうした戦略を斬新なチャレンジと評価する世論も高まっているようだ。

おそらく舛添氏と細川氏の争いになるのではないかと思うが、両者に対立軸と呼べるような政治信条の違いがあるのだろうか。舛添氏が新自由主義者であることは疑いの余地がないが、細川氏も新自由主義者である。

細川氏が首相の座に就いたのは、1993年である。自民党を飛び出した議員たちが中心になって政界を再編し、長期にわたった自民党政権に終止符を打ち、非自民の政権を打ち立てたのである。その時の首相が細川氏だ。

細川氏らが自民党を離党する引き金となったのは、自民党が構造改革=新自由主義の導入にもたついていたからだ。

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2014年01月22日 (水曜日)

たじま要へ500万円 菅直人へ300万円 えだの幸男へ200万円 総額7000万円超のNTT労組からの政治献金

「アピール21」はNTT労組の政治団体である。昨年の11月に公開された「平成24年度」の政治資金収支報告書によると、アピール21から民主党を中心に、7000万円を超える政治献金が支出されていることが分かった。

このうちパーティーやフォーラムを名目としたものが1076万円。支出先は、 小宮山洋子、海江田万里、赤松広隆、小川勝也の各議員など53人。

推薦料は11人に対して1080万円が支出されている。最高額は、小宮山洋子議員に対する300万円。その他、原口一博議員に対する100万円など。

フォーラムやセミナー料としての支出は、86人に対する1551万円。

さらに寄付金は35人に対して、5190万円が出費された。主な支出先と金額は次の通りである。(敬称略)

菅直人    300万円

石橋みちひろ 300万円

吉川さおり  300万円

たじま要   500万円

えだの幸男  200万円

 アピール21の政治資金収支報告書=ここをクリック

政治献金により日本の電波政策が影響を受けているとすれば、大きな問題である。しかも、それが労組員が所属する企業の戦略をサポートする形になっている可能性もある。

ただ、労働運動を展開している人々が、携帯基地局から発せられるマイクロ波の危険性をまったく認識していないケースが多いことも事実である。

たとえば、わたしの自宅近くに、埼玉土建一般労働組合の朝志和支部がある。 このビルの上にNTTドコモの携帯基地局が設置されている。ところが、数年前まで、ビルの入口には、アスベスト公害に対する注意を呼びかける立看板が設置されていたのだ。公害に取り組んでいながら、新世代公害?電磁波の意識が欠落しているのだ。

今後、携帯基地局の設置をめぐる住民とのトラブルを減らすために、地域に根を張った労組にもマイクロ波の危険性を呼びかける必要がありそうだ。

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2014年01月20日 (月曜日)

MEDIA KOKUSYOに対するサイバー攻撃? GMOクラウドが再調査を開始

MEDIA KOKUSYOに対するサイバー攻撃による不具合は、現在、サイトを構築しているGMOクラウド社が調査中です。

現在の不具合の情況は次の通りです。  ログインすると、次の場面が現れます。

http://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2014/01/A20140120b.pdf

「・・・・この次の文章は、会員のみに提供されております」をクリックすると、次の場面になります。

http://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2014/01/A20140120c.pdf

その他、退会画面が消えています。  退会を希望される方は、048?464?1413までご連絡ください。手動で手続きします。

記事の一部が削除されたり、リンクが遮断されていたことはすでに報告した通りです。たとえば次の記事です。

■新聞折込チラシ詐欺 大阪地裁が「中抜き」を事実認定、35万枚のうち5万枚を印刷せず料金請求????? (タイトルを「準備中」に改ざん)

■消費税軽減税率、新聞への適用是非を問う世論調査の発注先会長は新聞協会重役

この記事は元々、MyNewsJapanに掲載した次の記事にリンクを張ったものですが、リングが遮断されました。MEDIA KOKUSYOの画面に引用していた記事のリードも削除されていました。

http://www.mynewsjapan.com/reports/1762

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2014年01月18日 (土曜日)

長野県飯田市正永町の住民の会が、NTTドコモの加藤薫社長に対し要望書を送付

長野県飯田市正永町の「正永寺桜の景観と子どもの健康を守る会」は、NTTドコモの加藤薫社長に対して、17日、携帯基地局を設置する計画を白紙に戻して、住民の合意を得るように求め、要望書を送付した。

このところスマートフォンなどの普及に伴い携帯基地局の設置をめぐるトラブルが全国に広がっている。電話会社が十分に住民側と話し合わないことが大きな問題になっている。

NTTドコモは、東京都目黒区でも昨年、住民との間でトラブルを起こして、基地局設置計画を断念している。

【要望書の全文】

基地局建設計画の中止についての要望書

東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 代表取締役社長 加藤薫殿

 わたしたちは長野県飯田市正永町近隣の住民でつくる「正永寺桜の景観と子どもの健康を守る会」の共同代表を務める者です。貴社は現在、正永寺桜近くの正永町2丁目1339番1に携帯電話の基地局を設置する計画を進めておられます。

 周辺住民に説明もなく着工され、苦情により工事は中断したものの、住民要請により貴社が開催した住民説明会は一方的な説明が多く、周辺住民からは携帯電磁波による健康被害の発生を懸念する声がやみません。つきましてはトラブルを回避すべく計画を白紙に戻し、その上で計画するなら住民全員の合意を得るよう要請します。

? 携帯電話の基地局から放射される携帯電磁波による人体影響は近年大きな問題になっており、2011年5月、世界保健機構(WHO)の傘下にある国際がん研究機関(IARC)も、携帯電磁波を含む高周波電磁波に発がん 性がある可能性を認定しました。

? 実際、携帯電磁波による健康被害はがんだけでなく、多種多様な病的所見が問題になっています。宮崎県延岡市の大貫地区にあるKDDI基地局の周辺では住民らの間に、

 耳鳴り、不眠、鼻血といった症状が現れ、このうち30名が原告団を結成して、基地局の操業を差し止める裁判を起こしています。地裁判決では、電磁波と健康被害を関連づける医学的な立証ができないことを理由に、住民側の訴えを棄却しましたが、体調の異変が広範囲で発生している深刻な事実は裁判所も認定しました。

 また貴社も周知のことですが、日本の基準値は1000μW/?と大変緩やかです。  EUの提言値0.1μW/?からすると1万倍も緩やかに設定されています。

 これでは一方的に基地局を設置され、人体影響が現れた場合、住民が納得するはずがありません。

 こうした状況の下で、日本弁護士連合会は2012年9月に「電磁波問題に関する意見書」を取りまとめ、その中で「携帯電話中継基地局等の電磁波放出施設を新設する場合、当該基地局周辺の住民に対する説明を行った上、新設することの是非について住民との協議を行う制度の実現を図るべきである」と述べています。

 また、総務省の総合通信基盤局・長有冨寛一郎氏は、2005年4月26日、政府参考人とし国会で、「携帯電話用基地局の設置に際しては、地域住民の方の理解を得るべく最大限努力するように要請をしたところでございます。とりわけ、地域住民の電波の安全性に対する不安等を除くということが必要である」と答弁されています。

 先日の住民説明会は質疑応答もきわめて不十分なうちに時間で中断されました。わたしたちが携帯電磁波に不安を抱くのは当然の道理であります。一旦、基地局が設置されてしまうと、子供をふくめた住民は24時間365日、絶えず携帯電磁波のシャワーを浴びることになります。

 貴殿におかれましては、重ねて住民に対してトラブルを回避すべく、計画をいったん白紙に戻し、その上で計画するならば住民の合意を得るように要請します。

 平成26年1月17日

長野県飯田市正永町●丁目●番●?? ■■■■

長野県飯田市正永町●丁目●番●  ■■■■

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2014年01月17日 (金曜日)

水草にLEDを照射し続けたところ4ヶ月で真っ黒に変色した 安全性に問題はないのか?

このところLDEが人体に害を及ぼす可能性が指摘されはじめている。LDE の問題は、携帯電話で使われるマイクロ波の問題と同様に、マスコミの広告主である通信会社や電気会社のビジネスと直結しているので、タブー視されているが、今後、安全性を検証していかなければならない。

LEDは照明、イルミネーション、スマートフォンなどに使われているので、かりに危険性が明らかになれば、その影響は計り知れない。

しかし、わたし自身、LDEについて責任ある情報を提供できる段階ではない。参考までに、ウエブサイト上の記事を紹介しょう。ただし、内容の検証は行っていない。

http://www.su-gomori.com/2011/02/eco-led.html

LEDの問題をMEDIA KOKUSYOで取り上げることにした動機は、わたし自身の体験に基づいている。昨年の夏から秋にかけて、LEDの害を調べる「実験」を行った結果、興味深い結果が得られたからだ。

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2014年01月16日 (木曜日)

渡邉恒雄氏が特定秘密保護法の有識者会議「情報保全諮問会議」の座長に就任する危険性、読売新聞販売店と警察組織の「防犯」を通じた特別な関係

読売新聞グループの渡邉恒雄氏が特定秘密保護法の運用に際して設置された有識者会議「情報保全諮問会議」の座長に就任した。渡邉氏の就任は、重大な問題をはらんでいる。読売が警察関係者と親密な関係を構築しているからだ。

時事通信は、「諮問会議座長に読売会長=17日初会合―秘密保護法」というタイトルで渡邉氏の座長就任を、次のように伝えている。

菅義偉官房長官は14日午後の記者会見で、特定秘密保護法の運用基準を策定する際に意見を聴取する有識者会議「情報保全諮問会議」のメンバー7人を発表した。読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長・主筆を座長に、永野秀雄法政大教授を実務を取り仕切る主査にそれぞれ起用する。17日午前に初会合を開く。

 菅長官は人選について「安全保障、情報保護、情報公開、公文書管理、法律、報道などそれぞれの分野から優れた知見の方の意見を伺うため、経験や実績などを参考にした」と説明。渡辺氏については、報道分野の代表との認識を示した。

 諮問会議は、特定秘密の指定や解除、適性評価の実施に関して、政府が統一的な運用を図るための基準を策定する際に意見を具申する。また、秘密保護法の運用状況について毎年、首相から報告を受ける。 

なぜ、警察と親密な関係にある読売関係者が秘密保護法に関与することが問題なのだろうか。結論を先に言えば、秘密保護法を主導してきたのが、警察官僚そのものであるからだ。

ジャーナリストの青木理氏は、『女性セブン』(2013年12月19日号)が掲載した「警察官僚のための特定秘密保護法 公安は笑いが止まらない」という記事の中で、次のように述べている。

法案を主導した内閣情報調査室は、出向してきた警察官僚のたまり場です。彼らの狙いは、国家秘密を守るのではなく、警察の権益を広げて拡大すること。まさに警察官僚による警察官僚のための法案であり、情報収集を担当する公安警察は笑いが止まらないでしょう。

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2014年01月15日 (水曜日)

長野県飯田市でNTTドコモの基地局問題が発生、住民側「設置に合意していない」

長野県飯田市正永町で携帯基地局の設置をめぐり、NTTドコモと住民の間にトラブルが発生している。NTTドコモは、1月10日に住民説明会を開催して、基地局設置の工事を進めようとしている。正永町の住民によると、14日に、工事の柵が設置されたという。しかし、住民の間から、設置には合意していないとの声が上がっている。情報提供が、MEDIA KOKUSYOへあった。

工事柵の設置を筆者は現地で確認していないが、複数の住民が話しており、事実である可能性が極めて高い。

トラブルの発端は、昨年にさかのぼる。昨年の11月にNTTドコモは、基地局の設置工事に着手した。ところがそれに気づいた住民たちから反対の声があがり、工事はペンディングになった。

しかし、基地局設置の計画を白紙に戻したわけではなく、今年の1月になって「NTTドコモ携帯基地局工事に伴う住民説明会のご案内」と題する通知で、住民たちに説明会への参加を呼びかけた。

ドコモが配布した説明会の案内状=ここをクリック

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福岡・佐賀押し紙弁護団 弁護士・江上武幸(文責)2024年(令和6年)12月25日 昨日(24...

西日本新聞押し紙訴訟判決とオスプレイ搭乗記事の掲載について―モ...

福岡・佐賀押し紙弁護団 弁護士・ 江上武幸(文責)2024年(令和6年)12月20日 11月28日(木...

関東地区新聞労連役員会における意見発表について -モラル崩壊の...

福岡・佐賀押し紙弁護団・ 江 上 武 幸 (2024年「令和6年」12月19日) 去る11月29日(金...

動画で見る「押し紙」回収の現場

「押し紙」の回収現場を撮影した画像を紹介しよう。新聞社は、回収されている新聞は、「押し紙」ではないと主張して...

「押し紙」関連資料の閲覧制限、問われる弁護士の職業倫理、黒塗り...

「押し紙」裁判を取材するなかで、わたしは裁判書面に目を通す機会に接してきた。弁護士から直接書面を入手したり、...

「香害、すなわち化学物質過敏症」の誤り、1月に2つの判決、横浜...

別稿・事件の概要 来年2025年の1月に、横浜副流煙事件に関連した2つの裁判の判決が下される。詳細は次...

国策としての「押し紙」問題の放置と黙認、毎日新聞の内部資料「発...

インターネットのポータルサイトにニュースが溢れている。衆院選挙後の政界の動きから大谷翔平選手の活躍まで話題が...

モラル崩壊の元凶 ―押し紙― 西日本新聞押し紙訴訟判決期日決...

2024年10月15 (文責)福岡・佐賀押し紙訴訟弁護団 弁護士江上武幸 第1 はじめに  西日本新聞...

訴状を公開、毎日新聞の「押し紙」裁判、約1億2000万円を請求...

福岡・佐賀押し紙弁護団は、10月1日、毎日新聞の元店主Aさんが大阪地裁へ提起した「押し紙」裁判の訴状(9月2...

「押し紙」問題がジャーナリズムの根源的な問題である理由と構図、...

読売新聞社会部(大阪)が、情報提供を呼び掛けている。インターネット上の「あなたの情報が社会を動かします」とい...

モラル崩壊の元凶-押し紙- 毎日新聞押し紙裁判提訴のお知らせ

福岡・佐賀押し紙弁護団  弁護士 江上武幸(文責) 2024年(令和6年)9月20日 兵庫県で毎日新聞販...

「香害」をめぐる診断と議論、メディアに氾濫する誇張された被害の...

柔軟剤や煙草など、広義の「香害」をどう診断するかをめぐる議論が沸騰している。日本では、「香害」による体の不調...

―モラル崩壊の元凶、「押し紙」― 西日本新聞・押し紙訴訟の報...

福岡・佐賀押し紙訴訟弁護団 弁護士・江上武幸(文責) 去る7月2日、西日本新聞販売店を経営していたAさ...

西日本新聞「押し紙」裁判、証人尋問で残紙部数を把握した機密資料...

長崎県の元販売店主が2021年に起こした西日本新聞社を被告とする「押し紙」裁判の尋問が、7月2日の午後、福岡...

7月2日に尋問、西日本新聞の「押し紙」裁判、福岡地裁で、「4・...

西日本新聞社を被告とする「押し紙」裁判の尋問が、次のスケジュールで実施される。 場所;福岡地裁 903...

国境なき記者団の「報道の自由度ランキング」のでたらめ、スポンサ...

『週刊金曜日』(6月7日付け)が、「報道の自由度、世界ランキング70位でいいのか」と題する記事を掲載している...