1. 『ZAITEN』9月1日発売、参院選の選挙公報が水増し・廃棄されていた、 背景に「押し紙」

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2025年08月30日 (土曜日)

『ZAITEN』9月1日発売、参院選の選挙公報が水増し・廃棄されていた、 背景に「押し紙」

9月1日発売の『ZAITEN』(財界展望新社)は、「朝日新聞『選挙公報』折込で“水増し発覚”」と題する記事を掲載している。執筆は黒薮哲哉で、7月20日に実施された参院選に向けて税金で制作された千葉県版の選挙公報が、「押し紙」とともに廃棄されていた事実を報じたものだ。詳細は同誌をご覧いただきたい。

◆毎日新聞、年間で259億円の「押し紙」収入

筆者が「押し紙」問題を重視するのは、不正に得られる金額が莫大だからである。たとえば毎日新聞では、「押し紙」による不正収入が年間約259億円に上ると推計されている。これは2004年に外部へ流出した内部資料「朝刊 発証数の推移」をもとに試算されたものだ。データ自体は古いが、今日の状況はさらに深刻化している可能性が高いといえる。

【参考記事】「押し紙」を排除した場合、毎日新聞の販売収入は年間で259億円減

◆「押し紙」が黙認されている背景と構造

本来、不正収入が明らかになれば、公正取引委員会や捜査機関が調査に乗り出すべきだ。しかし、日本において「押し紙」が摘発された例はほとんどない。

その理由について筆者は、「政府や権力側が『押し紙』を容認することで新聞社の弱みを握り、結果として紙面内容に暗黙の影響力を及ぼしているのではないか」と仮説を立てる。つまり「押し紙」は単なる販売上の不正にとどまらず、新聞ジャーナリズムの独立性を骨抜きにする構造的問題なのである。不正金額が尋常ではないから、それが可能になるのだ。

弁護士の中には、今だに「押し紙」は1部も存在しないと豪語してきた者がいるが、大変な見当違いである。