1. 新聞、止まらぬ部数減 読売41万部減、毎日29万部減――最新のABC発表で浮き彫りになった「新聞崩壊」の現実

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2025年08月07日 (木曜日)

新聞、止まらぬ部数減 読売41万部減、毎日29万部減――最新のABC発表で浮き彫りになった「新聞崩壊」の現実

2025年6月度のABC部数が明らかになった。これは日本ABC協会が公表する最新の新聞発行部数であり、新聞業界の動向を示すひとつの指標である。

この1年間で、中央紙各社はいずれも大幅な減部数となった。最新のABC部数と、前年同月比(▲)は以下の通りである。

読売新聞:5,442,550部(▲413,770部)
朝日新聞:3,234,313部(▲156,690部)
毎日新聞:1,213,572部(▲285,999部)
日経新聞:1,288,439部(▲86,975部)
産経新聞:798,252部(▲51,539部)

なお、ABC部数は新聞社の公称発行部数であり、この中にはいわゆる「押し紙」(実際には配達されずに余る部数)も含まれている。そのため、部数の減少が必ずしも読者数の減少と一致するとは限らない。

実際には、新聞社が販売店に対する「押し紙」を調整・削減した結果、部数が減ったように見える場合もある。近年では、折込広告の激減により、販売店が「押し紙」を抱え続ける経営的な余裕がなくなってきている。こうした背景から、「押し紙」の削減は、新聞発行本社にとっても販売網維持のために不可避になっているのが現状だ。