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2017年06月02日 (金曜日)

インボイスナンバーを外した博報堂の請求書、環境省は15年度だけで約13億円

博報堂から内閣府や中央省庁へ送付された請求書にインボイスナンバー(書類の番号)がない問題の続報である。今回は、2015年度の環境省と文部科学省のケースを紹介しよう。次に示すのは、請求書と請求金額の一覧である。

■環境省

■文部科学省

なお、インボイスナンバーを外した請求書により、どのような不正が可能になるのかについては、次の説明を参照にしてほしい。

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2017年05月31日 (水曜日)

内閣府の政府広報費、2015年度は予算枠を約14億円もオーバー、どこから資金を調達したのか?

内閣府の国内向けの政府広報予算と、実際に広告代理店に支出した額が大きく乖離していることが分かった。

内閣府が公表している「政府広報予算の推移」と題する資料によると、予算額の推移は次のようになっている。

2012年度(H24年):36億円
2013年度(H25年):36億円
2014年度(H26年):47億円
2015年度(H27年):47億円

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2017年05月30日 (火曜日)

陸上自衛隊で8年間に約9億円、インボイスナンバーのない疑惑の請求書、ワープロで作成か?

博報堂が発行した請求書にインボイスナンバー(請求書の管理番号)がないものが、多数あることが発覚している。既報したように内閣府の場合、2012年から2015年までの4年間で約64億円になる。

その他、復興庁、環境省、農林水産省、文部科学省、防衛省でも、同じタイプの請求書が見つかっている。これら5つの「役所」の場合、内閣府ほどの規模ではないが、防衛省の陸上自衛隊のように、2008年から2015年の間に疑惑の請求額が約9億円にもなるケースもある。

詳細を紹介する前に、インボイスナンバーとは何かという点と、インボイスナンバーの不在はどのような疑惑を生むのかに言及してみよう。注:次節の記述は、29日付けメディア黒書からの引用である)

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2017年05月29日 (月曜日)

内閣府だけで4年間で約64億円、インボイスナンバーを外した博報堂の請求書

博報堂が内閣府に送付した新聞広告(政府広報)の請求額は、2012年度から2015年度の4年間で、約64億円になる。この64億円分の請求書には、1枚たりともインボイスナンバーが付番されたものがない。

少額の請求、たとえば5000円の請求書にインボイスナンバーが付番されていないのであれば、不注意で済ませることもできるが、金額が64億円にもなると過信できない。異常というほかない。

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2017年05月26日 (金曜日)

電通が関与したMnetの「疑惑」放送確認書の件で、総務省へ調査の依頼、博報堂でも同じ例が

衛星放送局Mnetが電通に送付したテレビCMの放送確認書に偽造疑惑がある問題で、筆者は25日、総務省の衛星地域放送課に調査を依頼した。

以下、総務省に26日に送付予定の文書である。事件の経緯を分かりやすく説明しているので、初めてこの事件に接する読者にも参考にしてほしい

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2017年05月25日 (木曜日)

windows画面が表示された奇妙な放送確認書について電通が回答、「Mnet社が当社宛てに発行したものです」

電通と衛星放送局Mnet(CJ E&M Japan株式会社)の不可解な取り引きが明るみにでた。24日付けのメディア黒書で報じたように、テレビCMを放送したことを立証する放送確認書(広告主は株式会社ライオン)にさまざな疑問点が発見されたのだ。

◇CM放送の仕組み

テレビCMの制作と放送は次のようなプロセスになっている。広告主(この件では、ライオン)が電通にCMを発注する。電通がMnetと打ち合わせてCM放送の段取りをする。そのCMが放送されると、放送確認書が発行される。それを見て広告主は、CMが放送されたことを確認する。

ところがその放送確認書に不可解な点が複数あることに加えて、ライオンがMnetの放送確認書自体を見たことがないと言っているのだ。

常識的には、この放送確認書を根拠としてMnetが電通に請求を起こし、電通の担当者がMnetに料金を支払ったと考えるのが自然だ。一方、ライオンが電通に料金を支払ったかどうかは分からない。と、いうのもライオンはMnetの放送確認書を見たことないと言っているからだ。

■24日付けのメディア黒書の記事

この件に関して、電通に次の問い合わせをしていたところ、24日に回答があった。まず、筆者からの質問を紹介し、それから回答を示そう。

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2017年05月24日 (水曜日)

電通も関与か?衛星放送局Mnetの(株)ライオン宛ての奇妙な放送確認書、

電通が仲介した(株)ライオンのテレビCMにある重大な疑惑が浮上している。ライオンのテレビCMは、本当に放送されたのだろうか?中抜きされた可能性はないのか?そんな疑問をていする書面の存在が明らかになった。

次のPDFで示すのが、筆者が入手した問題の書面である。

■ライオンの放送確認書

これは、テレビ業界で俗に放送確認書と呼ばれているものである。テレビCMが完成すると、そのCMのコード(10桁)をコンピューターシステムに入力する。そして、そのCMがスケジュールの時間帯に放送されると、コンピューターが自動的にCMコードが入った放送確認書を作成する。放送されないと、CMコードは印字されない。

このようにコンピューターによってCMの放送状況を確認することで、人的な操作による「CM間引き」などの不正を防止するようになっている。1990年代の後半に、静岡第一テレビなどでCM間引きが発覚し、2000年に民放連などが、再発防止を目的に、コンピューターによる放送確認書を作成するシステムを導入したのである。

このシステムは現在は、衛星放送局も含めて放送業界の常識として定着している。広告主は、広告代理店から提出された放送確認書を見て、自社が発注したCMが放送されたかどうかを確認するのだ。

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2017年05月22日 (月曜日)

博報堂ルートの政府新聞広告、内閣府の不自然な説明、掲載料の支払いは広告掲載の1年後?

5月19日に内閣に対して次の文面で、情報公開請求を申し立てた。

2016年度(2016年4月~2017年3月)に内閣府と内閣官房が広告代理店と交わした契約書、及びそれに対応する見積書と請求書の全部。見積書が存在しない場合は、契約書と請求書。

同じ趣旨の情報公開請求を筆者は、2012年度から2015年度までの各年分に対しても行い、内閣府が博報堂との間で交わしたプロジェクト・「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」の契約書と請求書を入手している。今回は、このプロジェクトの2016年度分の請求を行ったのだ。

参考までに、2015年度分を紹介しておこう。メディア黒書の読者には、すっかりお馴染みになった真っ黒な請求書である。

■2015年度分の「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの広報実施業務等」

さて、既に筆者が入手している2012年度分から15年度分の資料に関して、これまで指摘してこなかったある問題がある。

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2017年05月19日 (金曜日)

加計学園事件に関与している疑惑の安倍政権下、内閣府と文部科学省のずさんな金銭感覚

加計学園の事件に内閣府と文部科学省が関与している事実を示す文書を、朝日新聞が報じている。これら2つの組織の隠蔽体質をよく示している資料を紹介しよう。黒塗りで公開された文書の凄まじい実態が分かる。内閣府と文部科学省がまったく信用できない組織であることが分かるだろう。

紹介するのは、メディア黒書で繰り返し紹介してきた文書だが、加計学園の事件を念頭において、これらの文書を眺めると、黒塗りの背景にある官僚や政治家の人間性がビジュアルに見えてくる。罪悪感もないく、ロボットのように感覚がおかしくなっているのかも知れない。

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2017年05月18日 (木曜日)

内閣府の隠蔽体質、官房の「天下り情報」は開示せず、博報堂から加計学園へ広がる不透明感

内閣府(総理の直属機関である内閣官房を含む)に対して、同府から「天下り」した職員の名前を過去にさかのぼって開示するように情報公開請求を申し立てている。これに対して内閣府は、内閣官房については開示できないと筆者に通知している。そこで筆者は不開示にする公式な理由を書面で提出するように求めている。

筆者は回答を待っているが、理由書は提出されない。情報公開請求に対して不開示を決定した場合は、その理由を書面で示すルールになっている。内閣府は過去にもそんな対応をしてきた。しかし、今回、内閣官房からの天下り職員の名前を開示しない理由を書いた書面は送られてこない。回答期限の1カ月をすでに過ぎている。

内閣府からの「天下り」は明らかにできても、内閣官房については、実態を公表できないというわけだから、何か特別な理由があるのだろう。

折しもこの時期、加計学園の問題で内閣府が加計学園へ便宜を図っていた疑惑が浮上している。菅官房長官は、17日の記者会見でそれを否定したが、内閣府の灰色ぶりを考えると疑惑があることは間違いない。

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2017年05月17日 (水曜日)

公文書の黒塗り情報公開問題、環境省に対し「首謀者」を特定する文書の開示を求めたが・・・

内閣府が真っ黒に塗りつぶして開示した博報堂からの請求書。その総額は新聞広告(政府広報)だけで年間20億円(2015年度)を超えているが、肝心の掲載料の詳細は分からない。どの新聞社にいくら支払われたのか国民は知ることができない。

環境省が真っ黒に塗りつぶして開示した「平成27年度低炭素社会づくり推進事業委託業務」の見積書。博報堂が発行したものだ。総額は約8億6300万円。ただし明細は全く不明。こちらも真っ黒に塗りつぶされている。

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2017年05月16日 (火曜日)

警察と連携してきた博報堂の戦略、『見えざる政府―児玉誉士夫とその黒の人脈』②

『見えざる政府』が記録している博報堂コンサルタンツのその後の軌跡を紹介しよう。2回目、後編である。前編は次のリンクから。

■前編

児玉が乗っ取った博報堂コンサルタンツ(持ち株会社、前身は伸和)は、「まず企業を児玉の系列下に置く作業からはじめた」

手口はブラックジャーナリズムである。メディアに企業スキャンダルの記事を書かせる。スキャンダルを暴かれた企業は、対策として博報堂と取引を開始する。それにより危機を回避する。『見えざる政府』によると、三越や味の素がこうした戦略の標的になったという。

このような戦略の裏付けは、はからずもロッキード事件を機に明らかになった。

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